
指導を受ける意味は、重さを増やすだけではない
指導があると選ぶ重さは変わるのか。この問いを考える研究には、結果の向きが違って見えるものがある。普段パーソナルトレーナーの監督下で運動している人と、監督なしで運動している人を比較した研究では、監督下の集団が重い負荷を選んでいた。一方、初心者に学習の機会を設けた比較試験では、選ぶ重さの明確な変化は確認されなかった。[3][4]
前者は、トレーニング経験のある男性12人、女性9人の計21人を調べた研究である。参加者は、自分で選んだ重さで各種目を3セット、10回ずつ行い、別の機会に最大重量と10回反復できる最大重量を測定した。ベンチプレスの自己選択重量は、監督下の集団で26.6%高かった。男女を含む経験者集団の比較であり、18〜39歳の女性初心者にも同じ差が生じるかは、この結果から判断できない。[3]
ここでの26.6%は、監督なしの集団に比べた差である。最大重量に対する割合がそれだけ上昇した、という意味ではない。また、監督を受ければ将来その分だけ筋力が伸びる、という予測値でもない。負荷を自分で選ぶ場面の集団差と、訓練を続けたあとの成長は別の結果である。[3]
監督下の集団では主観的なきつさの評価も高かった。しかし、もともと監督下で運動していた人とそうでない人の比較であるため、差のすべてを指導の効果と断定することは避けたい。指導を選ぶ人の背景なども含み得る比較だ。ここから持ち帰れるのは、自己選択という同じ方法でも、普段の指導環境を無視して重さを比べられない、という点になる。[3]
もう一方の比較試験は、初心者を対象とし、対照群が女性5人と男性3人、学習群が女性4人と男性4人だった。対照群はマシンの説明を受けた。学習群は説明に加え、シーテッドベンチプレスの推定最大重量を測定し、別の日にその75%で2セット、限界まで行うよう促された。その後、重さの表示を見ずに自分の負荷を選んでいる。男女混合の初心者を対象とした試験なので、18〜39歳の女性だけにも同じ結果が当てはまるかは、別に確かめる必要がある。[4]
学習群のベンチプレスの選択負荷は、推定1RMの63.4%、対照群は50.3%だった。学習群のほうが重く、相対的には21%大きい値だったが、統計的に有意な差ではなかった。他の種目の選択負荷、反復回数、主観的なきつさにも有意差はなかった。著者は、この学習試行だけでは負荷の自己選択を変えるのに十分ではないと結論している。[4]
見た目の差があっても、確かな変化と判断できなかった点を省かないことが大切だ。同時に、少人数の試験で差が確認されなかったことを、説明や練習は一切役立たないという断定に広げる必要もない。経験者の指導環境の比較と、初心者の短い学習試行では、対象も介入も違う。片方を採用して片方を捨てる関係ではないのである。[3][4]
監督下の研究では、種目によっても差の大きさが異なった。自己選択の絶対重量の差は、レッグプレスで15.6%、レッグエクステンションで12.1%、アームカールで22.2%だった。胸の26.6%を他の種目にも一律に当てはめるのではなく、種目ごとの比較として扱いたい。胸で得た答えを、その日の運動全部の倍率にしないための確認でもある。[3]
また、学習試験では実際の重さを見せずに選ばせていた。店頭や自宅で重さの表示を見ながら選ぶ場合とは、判断の手掛かりが異なる。どの重さを選んだかという結果の前に、何を見て選べたのかまで読むと、試験と自分の場面の距離が分かる。学習群の数値が大きかったという点だけを切り出すより、この条件と有意差がなかった結果を一緒に受け止めるほうがよい。[4]
相談するときは、重さだけを決めてもらうより、何回行う設定なのか、その設定は最大回数を意味するのか、目的は何かを揃えて話したい。こうした相談項目は、選んだ負荷と反復能力のずれ、指示内容の違いを扱った研究から導く実用上の提案である。説明を受けた直後から正確に選べるはずだと急がず、実施の記録を見ながら確かめる余地を残す。[1][2][4]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「自分で選ぶと必ず軽すぎて、運動にならない」という見方は単純すぎる。平均で1RMの53%を選んだというレビューは、初心者にとっての可能性や、回数と限界への近さによる違いも論じている。自分で選んだかどうかだけを、成果が出るかどうかの判定にしない。大切なのは、その重さをどのような反復条件で使うかである。[1]
「10回で止めたなら10回が限界だった」という理解も合わない。経験者男性のベンチプレスでは、普段の10回用の負荷で平均16回できた。予定の回数で止めることと、もう反復できないところで止まることは区別すべきだ。読者の18〜39歳の女性へその回数を移す根拠にはならず、ここでは予定と限界を分ける測定の考え方に注目したい。[2]
「指導者につけば、すぐに自分で適切な負荷を選べる」とも限らない。監督下の経験者が重い負荷を選んだ研究がある一方、初心者の学習試行では有意な変化が確認されなかった。重さを増やせたかだけで指導の良否を採点せず、選んだ理由や実施条件を共有できているかを見る、という相談の仕方が考えられる。[3][4]
また、集団の平均は自分のノルマではない。ベンチプレスの測定研究に参加した経験者男性と、初めてダンベルを使う人を同じ前提に置かない。研究の数字は、昨日の記録を他人の平均に合わせるためというより、何を記録し損ねているかを見つけるために使いたい。重量だけ、回数だけでは、負荷を選んだ判断の全体は読めないからである。[1][2]

今日からできること
- 記録に器具と種目の名前、選んだ重さ、実施した回数を並べる。普段の10回用の負荷と最大反復回数が異なった研究を踏まえ、回数の数字だけで能力の上限を決めない。[2]
- 「予定どおり終えた」のか「続けられず終えた」のかを言葉で残す。平均16回という実測値を自分の目標にするのではなく、申告した回数と実際の反復能力を分ける視点に使う。[2]
- 重さを相談するときは、何回行う予定かも伝える。自己選択のレビューでは、少ない反復回数を指示された場合に重めを選ぶ傾向があり、指示を揃えることが比較の土台になる。[1]
- 1RMの53%という平均から、測ったことのない自分の最大重量やダンベルの重量を逆算しない。この値は18研究の主な統合から得た集団の平均である。[1]
- 指導を受けた日も、選んだ理由と実施の様子を次の相談に持ち越す。初心者の学習試行で有意な変化がなかった結果を踏まえ、説明を受けたことと、選択が変わったことを別に確かめる。[4]
次の運動の重さを決める前に、記録用紙の欄を決める。普段の設定を説明できるよう、重量の隣に選んだ理由も書くための準備である。自己選択のレビューが示した平均も、ベンチプレスの測定で見つかった回数のずれも、条件を書き添えると意味がはっきりする。[1][2]
オンザショア立川店で、相談と予定をつなぐ
重さの相談を日常の予定に入れる場所として、オンザショア立川店にはパーソナルトレーニングがある。営業は8:00〜23:30、年中無休で、全曜日同じ営業時間だ。仕事のある日と休みの日のどちらに通うかを考える際にも、時間帯を確認できる。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。JR立川駅北口から徒歩1分である。運動の予定を立てるときには、内容だけでなく駅からの移動も含めて考えられる。店の情報はトップページと料金ページで確認できる。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガやピラティスもある。ヨガは25種類以上のレッスンがあり、ヨガの体験は税込1,980円。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。体験の予約はこちら。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加できる内容と通える時間を確かめ、自分の予定に運動の場所を組み込むための選択肢である。

参考文献
[1] Are Trainees Lifting Heavy Enough? Self-Selected Loads in Resistance Exercise: A Scoping Review and Exploratory Meta-analysis — Steele J, Malleron T, Har-Nir I, Androulakis-Korakakis P, Wolf M, Fisher JP, Hal, 2022, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-022-01717-9
[2] Self-Selected Resistance Exercise Load: Implications for Research and Prescription — Barbosa-Netto S, d’Acelino-E-Porto OS, Almeida MB., 2021, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000002287
[3] Influence of a Personal Trainer on Self-selected Loading During Resistance Exercise — Dias MRC, Simão RF, Saavedra FJF, Ratamess NA., 2017, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000001663
[4] Effect of a learning trial on self-selected resistance training load — Glass SC., 2008, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0b013e31816a5b70
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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