
着地の研究は「成熟すると危険が増す」だけではなかった
走行中の動きの研究だけを読むと、成熟後は股関節が不安定になる、という話に寄せたくなる。だが、女子高校競技者506人を対象にしたコホート研究は、別の側面を示している。参加者は台から降りて垂直に跳ぶ課題を行い、着地の動作を評価された。競技のシーズン前に検査し、2年間にわたり成熟段階や動作の評価の変化などを追っている。対象は女子高校競技者であり、18〜39歳の女性にも同じ成熟に伴う変化が起こるとは判断できない。[3]
この研究では、膝蓋大腿痛という膝のお皿の周辺の痛みに関わる、股関節と膝の着地パターンをそれぞれ高リスク・低リスクに分類した。股関節の高リスク群には、股関節を曲げる動きが大きく、股関節を横方向に支える・回す・伸ばす関節モーメントが小さいという特徴があった。関節モーメントは、関節を回そうとする力の作用を表す指標である。[3]
もともと股関節の高リスク群だった競技者のうち、追跡時に思春期後へ移った人は、まだ思春期後に達していない人に比べ、低リスク群へ移るオッズが高かった。オッズ比は2.1、95%信頼区間は1.1〜4.0である。成熟の進行が、股関節の高リスクな力学的特徴に対して保護的に働く可能性が示された。[3]
この2.1を「けがが半分になる」と読み替えてはいけない。比べているのは、股関節の着地パターンの分類が変わるオッズであって、開脚の改善率でも、すべてのけがの発生率でもない。結果に付いた名前を途中で取り替えると、数字だけが元気に走り出す。[3]
一方、膝の高リスクな着地パターンの変化には、成熟との関連が認められなかった。股関節と膝では、成熟との関連の結果が異なった。「成長すれば着地全体が自然によくなる」と期待するのも行き過ぎとなる。身体の一部の評価が変わっても、ほかの部位まで一緒に変わったとは扱えない。[3]
走行の研究と結論が食い違って見えるのは、課題も対象も指標も異なるためである。前者はけがのない若い長距離ランナーの走行中の角度、後者は女子高校競技者の着地とその経過を見ている。成熟を共通の軸にしていても、同じ質問への賛成・反対の結果ではない。初経前後の開脚を判断するためには、なおさら、そのまま転用しない読み方が要る。[2][3]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
柔らかさと支える力を、一緒に考える
成長期の競技者の全体像を見るには、個々の動作の研究に加え、系統的レビューも役立つ。審美・アクロバット系の競技に取り組む18歳以下の選手を扱ったレビューは、65研究、計7,782人を整理した。対象は準エリート・エリートの競技者であり、学校で運動する中学生全員の平均像ではない。18〜39歳の女性には成長段階や競技経験の違いがあるため、そのまま当てはめることはできない。[6]
そこで挙げられた要素は、体格、動作の力学、練習、栄養などにまたがる。思春期前の競技者では、小柄であること、関節の過可動性、柔軟性と筋力の不均衡などが、傷害リスクに関わる可能性が論じられている。思春期後では、遅い初経、エネルギー摂取の不足、競技ごとの骨の発達が、腱の傷害や骨へのストレス、使いすぎによる傷害に関わる可能性が示されている。[6]
ここから「柔らかい子は危険」「初経が遅い子は運動禁止」と結論することはできない。レビューが示すのは、関連する要素が互いに絡んでいるという構図である。本人を初経の有無だけで分類し、同じ練習量を一律に当てはめる発想とは距離がある。柔軟性を競う前に、練習全体と体の状態を一緒に考える材料にしたい。[6]
たとえば、部活動で十分に練習した日の夜、開脚が得意な友達に追いつくために、さらに深さだけを追う必要があるのか。その判断を、友達との床の距離だけに任せないことだ。レビューは、練習と栄養も健康やパフォーマンスに関わる相互に関連した要素として扱っている。ここでの提案は、その視点を本人や保護者、指導者が相談する入口にすることである。[6]
研究の規模が大きいことだけで、個人の練習方法まで決まるわけでもない。このレビューでは、成長や成熟を評価する方法が研究によって異なっていた。集めた人数は多くても、「初経後の中学生はこの開脚角度を目指す」という処方にはならない。集団の傾向を知ることと、目の前の本人に必要な練習を選ぶことは、段階を分けて考えたい。[6]
なお、柔軟性を上げるために食事を減らすという方向へは進まない。レビューでエネルギー摂取の不足が取り上げられているのは、競技者の健康を考える要素としてである。体を小さくすれば股関節の課題を解決できる、という根拠ではない。開脚の写真を見ながら、食卓まで競争の対象にする必要はない。[6]
保護者が相談の場で伝えるなら、「硬いので柔らかくしたい」だけで終えず、学校や部活動で気になった場面を添えると、話題を具体化できる。走行中の動きなのか、着地なのか、単に友達と姿勢を比べたときの違いなのか。研究が課題を分けて評価していることを、日常の相談の整理にも借りるのである。これは運動の効果を約束する方法ではなく、どの問いを相談するかを明確にするための提案だ。[2][3]

よくある誤解
「初経が来れば自然に開脚が深くなる」は、今回使った研究からは言えない。走行の研究は成熟段階別の比較であり、初経の直前と直後の開脚を測っていない。初経という出来事と、思春期前・中・後という成熟の評価を同じものとして扱わないことが必要だ。初経の有無だけで柔軟性の到達時期を約束する読み方は避けたい。[2]
「同じ学年なら柔軟性の差は努力の差」も、研究の読み方として短絡的である。走行の特徴は成熟段階によって異なり、初経年齢には多様な要素が関連している。これらは個人の努力量を測った結果ではない。友達との比較で練習不足を決めつける材料にもならない。[2][4]
「関節がたくさん動くほど運動中も安心」という見方にも限界がある。競技者のレビューでは過可動性や柔軟性と筋力の不均衡が論点に含まれ、着地の研究でも角度だけでなく関節モーメントを評価している。深い開脚を見て、走る・跳ぶ場面の支え方までよいと判断することはできない。[3][6]
逆に、体が硬いと感じたらすぐに関節の異常を疑う、という読み方も採らない。ここで扱った研究は、開脚の写真で診断する方法を示したものではない。痛みや運動中の困りごとがあるときは、初経の情報から自己判断するのではなく、医師に相談するために、実際に困った動作を伝えることが先である。[2][3]
今日からできること
- 比べたい動作を言葉にする。「座って開脚する」「走る」「着地する」を混ぜない。133人の走行研究が測ったのも、特定の動作中の股関節と骨盤の角度である。[2]
- 練習の記録には、床への近さだけでなく、何の動作で困ったかも残す。506人の着地研究が角度と力の指標を組み合わせたことを、相談項目を広げる手掛かりにする。[3]
- 初経の有無を、本人同士の柔軟性ランキングに使わない。18本の観察研究を整理したレビューでも初経年齢に関連する要素は多様で、開脚の成績を扱ってはいない。[4]
- 指導者と話すときは、柔軟性のほかに支える力や練習全体も話題にする。65研究のレビューは、体格・動作・練習・栄養の相互の関係を重視している。これは自分用の開脚角度や運動回数を決める基準とは分けて使う。[6]
- 痛みがある場合や、初経・成長の経過が心配な場合は医師に相談する。競技者のレビューで扱われる健康上の要素を、自己流の追加ストレッチだけで解決しようとしない。[6]

オンザショア立川店で、自分の予定に運動を置く
友達の開脚に追いつく日を決めるより、自分が運動に取り組む時間を生活の中で考えたい。選ぶ軸は友達と同じ深さではなく、自分の予定に合うかどうかだ。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分の場所にある溶岩ホットヨガスタジオである。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休である。
運動を続ける場所を探す際には、通う経路や予定に組み込める時間も選ぶ材料になる。当店には溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングがあり、ヨガだけでも25種類以上のレッスンがある。レッスンの種類や料金は、店のトップと料金案内で確認できる。
ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。体験の予約も用意している。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。日々の学校や仕事の予定と照らし合わせ、通う場所や時間を具体的に考えるための情報として役立てたい。
参考文献
[2] The influence of maturation and sex on pelvis and hip kinematics in youth distance runners — Taylor-Haas JA, Long JT, Garcia MC, Rauh MJ, Paterno MV, Brindle RA, Bazett-Jone, 2022, Journal of science and medicine in sport. DOI: 10.1016/j.jsams.2021.09.193
[3] Age-Dependent Patellofemoral Pain: Hip and Knee Risk Landing Profiles in Prepubescent and Postpubescent Female Athletes — Galloway RT, Xu Y, Hewett TE, Barber Foss K, Kiefer AW, DiCesare CA, Magnussen R, 2018, The American journal of sports medicine. DOI: 10.1177/0363546518788343
[4] Age at menarche in South Asia: an interplay of sociodemographic, nutritional, lifestyle, anthropometric, biological, and environmental factors-a systematic review — Mohile AA, Waghode RT, Padhye YK, Khatwani NR, Ainapure A, Hedaoo RP., 2026, Frontiers in public health. DOI: 10.3389/fpubh.2026.1836422
[6] Key Factors Impacting Performance Health During Growth and Maturation in Adolescent Competitive Aesthetic and Acrobatic Athletes: A Systematic Review — Fitch AS, Mara J, Lord F, Waddington G., 2026, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-026-02416-5
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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