
食事と運動を分けると、後腹膜脂肪の読み方が変わる
肥満した雄ラット52匹を使った研究では、高脂肪食のまま運動する群、同じ食事で運動しない群、標準飼料に替えて運動する群、替えて運動しない群が設けられた。運動はトレッドミルで1日60分、週3日、8週間である。腸間膜、精巣上体周囲、後腹膜の脂肪を採取し、組織の状態も調べている。雄ラットでの結果を18〜39歳の女性にそのまま当てはめることはできず、人の食生活や運動条件で確かめる必要がある。[16]
この研究で内臓脂肪の減少に最も重要だった要因は、短期でも長期でも食事だった。運動は筋肉量を保つこと、より長期の内臓脂肪の減少で重要であり、食事と運動の組み合わせはそれらの作用を高めうると報告された。走るという行為だけを取り出して結果を語ると、実験で比較した食事条件が消えてしまう。[16]
たとえば、食事を変更して走った群の結果を見て、「走るだけで同じ変化が起こる」と書けば、食事の寄与を運動に含めることになる。反対に、食事が重要だったから運動はいらないとすれば、筋肉量の維持や長期の脂肪の変化を取り落とす。実験が分けている要因を、読む側も分けておきたい。[16]
ただし、これは雄ラットの飼料を操作した実験である。人の夕食を研究用の標準飼料と同じに考えたり、仕事帰りのランニングに同じ運動時間を義務づけたりする理由にはならない。日常に持ち帰れるのは、運動を変えた期間には食事も変わっていなかったか、と条件を確かめる視点だ。食事量を極端に削る提案へ飛び移る必要はない。[16]
この研究では、イリシンと、その関連たんぱく質であるFNDC5も調べられた。食事と運動はそれぞれこれらの値を増やしうる要因だったが、併用による累積的な効果は見られなかった。ある指標で組み合わせの利点が考えられても、別の指標まで足し算になるとは限らない。同じ実験の中でも、「何に対する効果か」を付ける意味がここにある。[16]
腸間膜と後腹膜を採取した研究というだけで、部位ごとの減少率が同じだとも、違うとも決めない。複数の部位を調べたという方法上の情報と、部位間の優劣という結論は別だ。腎臓周囲を採取した持久運動実験とも条件が違うため、「腎臓の周りは走っても残る」という物語に結びつけるのは早い。[15][16]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
脂肪の量、細胞の反応、持久力を別々に読む
内臓脂肪の研究が量だけを調べないのは、脂肪が代謝と関わる組織でもあるからだ。内臓脂肪のレビューでは、腹腔内の腸間膜脂肪や大網脂肪から生じる遊離脂肪酸と、肝臓での脂質代謝や糖代謝の関係が論じられている。人の観察では、内臓脂肪の蓄積と糖・脂質代謝の異常との関連も報告されている。ただし関連は、個人の病気の原因を見た目で特定できるという意味ではない。[7]
この背景を踏まえると、脂肪組織の分子を測る研究の問いが見えてくる。肥満マウスに7日間の筋力運動を行わせた実験では、腸間膜脂肪の炎症に関わるNFKBたんぱく質や、遺伝子の調節に関係する変化が調べられた。各群6匹で、肥満の非運動群と比べ、運動群では炎症に関わる指標が低下した。18〜39歳の女性でも同様に変化するかは、このマウス実験からは判断できない。[1]
NFKBたんぱく質量について報告された平均値は、肥満の非運動群4.35、運動群0.59、対照群1.00であった。これは研究内で測定された指標の値であり、脂肪の重さやウエストの長さではない。数字の変化が大きく見えるほど、何の単位で、どの群同士を比べたのかを確かめたい。値をそのまま「お腹の脂肪が同じ割合だけ消えた」と読むことはできない。[1]
筋力運動の結果を、有酸素運動の結果として紹介しないことも大切だ。短期間の運動で腸間膜脂肪の状態を調べる、という共通点はあっても、行った運動と評価した指標は異なる。筋力運動の分子の結果を、ランニングの消費量に足して計算することはできない。[1][12]
ここで役立つのが、記事を読むときの言葉の置き換えである。「運動が効いた」という一文を見たら、「何が変わったのか」と問い直す。採取した脂肪の重量なのか、組織の炎症に関わる指標なのか、酸素を取り込む能力なのか。いずれも研究の大切な結果だが、互いの代用品ではない。体重と腹部脂肪量に差がなくても持久力の指標が改善した実験は、その区別をよく示している。[1][12][15]
ランニングの記録には距離や時間が並ぶ。そこへ腸間膜脂肪や後腹膜脂肪の推定値まで想像で書き込む必要はない。今日の走行記録は今日の運動の記録として残し、研究で取り出した組織の結果とは分ける。研究を詳しく読むほど、自宅での観察に背負わせる役割は小さくてよいのである。[12][16]

よくある誤解
「内臓脂肪と書いてあれば、お腹の奥すべてに同じ効果がある」は誤解だ。腸間膜を対象にした実験、腸間膜と腎臓周囲などを採取した実験、後腹膜も採取した実験は、調べた組織が異なる。部位を明記することは細かい注釈ではなく、結論の範囲を決める条件である。[12][15][16]
「脂肪量が変わらなければ、走った意味もない」も、この研究群とは合わない。持久運動のマウス実験では体重と腹部脂肪量に群間差がない一方、最大酸素摂取量は向上していた。脂肪量の変化を運動の唯一の成績表にすると、同時に得られた別の変化が見えなくなる。だからといって、その改善を人の全員に保証するわけでもない。[15]
「腸の周りが7回で減ったなら、自分も同じ回数でよい」という読み方も避けたい。有酸素運動7回の実験は、高脂肪食で肥満にしたマウスの腸間膜脂肪を扱ったものだ。動物の実験日程を、人の減量期限にはできない。予定表の運動欄に、研究の数字だけを引っ越しさせないことである。[12]
減少した研究と変わらなかった研究があることは、好きなほうだけ引用してよい理由にはならない。高脂肪食での肥満、有酸素運動の回数、持久運動の期間、乳酸摂取の有無など、前提が異なる。人のランニングについて言えるのは、ここで扱う結果だけで部位ごとの一様な減少や減る順番を約束できない、という範囲だ。[12][15]
今日からできること
- 運動の記事を読むときは、脂肪の部位名を確認する。腸間膜、腎臓周囲、精巣上体周囲の3部位を採取した実験でも、結論は腹部脂肪量に群間差なしだった。採取部位と結論を対で読む。[15]
- 「7回で変化」という数字を見たら、対象と運動の種類も一緒に読む。肥満マウスへの有酸素運動7回を、人が達成すべき回数として借りない。[12]
- 走った記録と食事の変化を分けて振り返る。52匹のラットで食事と運動を分けた研究を、走るだけの結果として紹介しないことが参考になる。[16]
- 脂肪量以外に研究が何を測ったかを確かめる。4週間の持久運動実験では、腹部脂肪量と最大酸素摂取量で結論が違った。運動の評価を単独の指標で終えない。[15]
- 部位ごとの効果を宣伝する数字には、比較条件を尋ねる。8週間のラットの運動実験と別条件のマウス実験を並べても、自分の腸と腎臓の周りで減る順番は決まらない。[15][16]

オンザショア立川店で、運動を予定に置く
お腹のどの脂肪が先に変わるかを約束するより、運動する場所と時間を具体的に選ぶ。そのための選択肢がオンザショア立川店である。JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休だ。仕事の前に寄るか、帰りに立ち寄るかを考える際には、まずこの場所と時間を自分の予定に重ねられる。
参加できる運動を選ぶ際には、体調に応じた利用条件も確かめたい。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
店には常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングのほか、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITがある。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガも行い、ヨガだけで25種類以上のレッスンを用意している。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。通う予定を考えるときは、店の案内と料金を確かめ、体験の予約へ進める。
参考文献
[1] Seven days of strength training reprograms hydroxymethylation in the visceral adipose tissue of obese Swiss mice — de Melo DG, de Sá Pereira GJ, Dos Santos Canciglieri R, da Cruz Rodrigues VC, de, 2025, The Journal of endocrinology. DOI: 10.1530/joe-25-0283
[7] Pathophysiology and pathogenesis of visceral fat obesity — Matsuzawa Y, Shimomura I, Nakamura T, Keno Y, Kotani K, Tokunaga K., 1995, Obesity research. DOI: 10.1002/j.1550-8528.1995.tb00462.x
[12] Effects of aerobic exercise on the regulation of mitochondrial carrier homolog-2 and its influence on the catabolic and anabolic activity of lipids in the mesenteric adipose tissue of obese mice — de Melo DG, da Cruz Rodrigues VC, de Sá Pereira GJ, de Campos TDP, Dos Santos Ca, 2024, Life sciences. DOI: 10.1016/j.lfs.2024.122567
[15] Exogenous lactate intake immediately after endurance exercise increases time to exhaustion in VO2max measurements in mice — Kyun S, Kim J, Hwang D, Jang I, Choi J, Kim J, Jung WS, Hwang H, Kim SW, Kim J, , 2023, Physical activity and nutrition. DOI: 10.20463/pan.2023.0013
[16] Dietary Intervention, When Not Associated With Exercise, Upregulates Irisin/FNDC5 While Reducing Visceral Adiposity Markers in Obese Rats — Furino VO, Alves JM, Marine DA, Sene-Fiorese M, Rodrigues CNDS, Arrais-Lima C, M, 2021, Frontiers in physiology. DOI: 10.3389/fphys.2021.564963
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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