
画面を暖色に変えても、睡眠の改善は別に確かめる
夜のスマホを暖色に変えると、「これで休む準備ができた」と感じるかもしれない。その設定を使いやすいと感じることと、実際に睡眠が改善することも分けたい。個人の端末の画面を自動的に暖色へ変化させる試験では、期待した改善が比較群を上回らなかった。[15]
この無作為化比較試験には、就寝前の2時間にスマホまたはノートパソコンを使うと答えた若い成人55人が参加した。女性が78%で、平均年齢は19.45歳だった。画面の色温度とは、画面の光の色合いを表すものだ。対象は若い女性を多く含むが、18〜39歳の女性全体への適用では、平均年齢の若さと男女混合の結果である点を考慮したい。研究では、時間の経過に合わせて色温度を下げるソフトを、両方の群の端末に入れた。[15]
青色光を減らす機能を有効にしたのは介入群29人で、比較群26人ではその機能を有効にしなかった。参加者には自分の条件を知らせない単盲検の設計である。両群にソフトを入れたうえで機能の有無を変えたため、ソフトを導入する行為と、青色光を減らす機能の比較を分けて読める。[15]
介入期間は1週間で、介入の前後には睡眠の質、日中の眠気、就寝前の覚醒、メンタルヘルスを質問紙で調べ、腕につける機器も7夜連続で装着した。結果は、客観的な睡眠、自分で報告した睡眠、メンタルヘルスのいずれも、介入群が比較群より大きく改善したとはいえなかった。介入群はソフトをより気が散るものと評価し、意図的に無効にすることも多かった。[15]
この結果は「光には体への作用がない」という証明ではない。若い成人が日常の機器で色温度の自動変化を使った、短期間の特定条件の結果だ。一方で、「暖色に変えれば眠れる」と広く約束する根拠にもならない。光の研究で心拍変動に変化の可能性があったことから、睡眠の改善まで飛び越えてはいけない。[3][15]
ここで役立つのは、設定と結果を別の言葉で記録する姿勢である。「画面の色を変えた」は行ったこと、「見やすく感じた」は使い心地、「眠りが変わった」は別の結果だ。色温度を変えたという事実だけで、後ろの結果まで達成したことにはならない。研究も、操作した条件と評価した結果を分けている。[15]
仕事の連絡が終わらず、暖色の画面を眺め続ける夜もある。設定の変更はできても、試験では睡眠の改善につながらなかったと知っておけば、機能を使っているのに期待どおりでない自分を責めずに済む。小さな設定に、夜全体の責任を背負わせなくてよい。[15]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
色の文字を使い、精神的な負荷への反応を測る
論文に「色」と「自律神経」が登場しても、何を操作した実験なのかを確かめたい。たとえば、色名の単語と表示された色が食い違う課題は、精神的な負荷をかけるために使われる。色の印象を楽しむ場面とは、課題そのものの目的が違う。[1]
無作為化クロスオーバー研究では、女性10人を含む成人20人が、色と単語を扱うストループ課題と冷刺激の両方を経験した。平均年齢は25.7歳だった。男性も含む小規模な研究なので、18〜39歳の女性だけの反応として当てはめることはできない。同じ参加者が別の条件も経験する設計なので、人による違いを考慮しながら、負荷の種類による反応を比べる研究である。[1]
心拍数の上昇の中央値は、ストループ課題で毎分20.5回、冷刺激で毎分11.0回だった。一方、拡張期血圧の上昇の中央値はそれぞれ8.5と13.0 mmHgで、冷刺激のほうが大きかった。ストループ課題では副交感神経の調節に関連する心拍変動指標の低下も大きかった。[1]
ここで大事なのは、どちらが体に悪いかという順位ではない。同じ参加者に負荷をかけても、心拍数と血圧では変化の大きい条件が違ったことだ。体の反応を単一の「整い度」に置き換えると、この違いが見えなくなる。まして、色のついた文字を使ったというだけで、特定の色が心拍を上げたとは読めない。[1]
「自律神経が整う」という日常語で、読者は静かな気分、動悸の少なさ、眠りやすさなどを一緒に思い浮かべるかもしれない。しかし、ここで扱った研究は、色と感情の対応、心拍変動、睡眠などをそれぞれ評価している。何を測って出た結論かを残して読むほうが、日常語に全部を入れるより正確だ。[1][2][3][15]
絵について情報を探すときも同じである。色の連想を調べた研究なのか、光を目に入れる実験なのか、色を使った作業で負荷をかける研究なのかを見分けたい。検索結果に同じ言葉が並んでも、研究の目的を見れば、答えている問いの違いが分かる。「色が出てきた」は、まだ効果の説明ではない。[1][2][3]

よくある誤解
「青や緑は全員の自律神経を整える色だ」という理解は広すぎる。青や緑と肯定的で穏やかな感情の対応は、多くの研究をまとめても見られた。一方、その対応の多くは連想の水準であり、実際に経験する感情への作用と同一ではない。まず「穏やかさと結びつきやすい色」という範囲で受け取りたい。[2]
「赤は刺激、青は鎮静だから、照明も同じ順になる」という理解も条件を混ぜている。色と感情のレビューと、光と心拍変動のレビューでは測る対象が異なる。後者では高照度の青色光に心拍変動の低下、低照度の暖色光に上昇の可能性が見られたが、研究の質と一貫性に制約があった。色だけの順位表にはできない。[2][3]
「暖色の画面に変えれば、眠りの対策は終わり」という考えも、試験結果とは合わない。若い成人55人を対象にした1週間の試験では、睡眠とメンタルヘルスの改善は比較群を上回らなかった。この条件で改善しなかったという結論ははっきり受け止めつつ、あらゆる光の変更が無意味だと広げることも避けたい。[15]
好きな青い絵を見て落ち着いた人と、明るい青色光の研究結果は、争わせる必要がない。前者はその人の実感であり、後者は決められた条件で測定した指標の傾向だ。実感を消さず、実験の結論も曲げないために、見た物、明るさ、測った結果をそろえて考えるのである。[2][3]
今日からできること
- 絵を選ぶときは、「青だから効く」ではなく「この絵をどう感じるか」を言葉にする。64か国を含むレビューの共通傾向は参考になるが、連想を体の改善の証明に置き換えない。[2]
- 色み、明るさ、鮮やかさを別々に眺める。同じ色名だけで比べず、132本の研究を整理したレビューが扱った複数の要素を、選ぶ際の手がかりにする。[2]
- 照明を考えるときは、色だけでなく明るさも見る。25研究のレビューを「青を避けて赤にする」という単純な指示に変えず、研究の不一致も含めて受け取る。[3]
- 画面の暖色設定には、使い心地と睡眠の両方を約束させない。55人の試験で比較群を上回る改善がなかったことを踏まえ、設定変更だけで眠りを判定しない。[15]
- 情報を読む際は、何をした研究で何を測ったかを確認する。20人のストループ課題の研究は、色の印象ではなく精神的な負荷に対する体の反応を扱ったものだ。[1]
これらは特定の色を使う治療の手順ではない。好みを選ぶ場面と、健康状態を評価する場面を混同しないための工夫である。気に入った絵は、効果の証明書がなくても部屋に飾ってよい。眠りや体調の困りごとが続くなら、色の正解探しだけを重ねず、個別の状態については医師に相談するという境界を持っておきたい。

オンザショア立川店で、通う時間を暮らしに置く
色の正解を探す話から少し離れ、暮らしの中に通う場所と時間を置くという選び方もある。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分の溶岩ホットヨガスタジオである。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休。朝に通うか、帰り道に立ち寄るかを、自分の予定に合わせて考えるための条件になる。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガやピラティスもあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。この記事で扱った色や光の研究を、当店の効果へ置き換えることはしない。場所、時間、種目を確かめ、自分が続ける場として選べるかを考えてほしい。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。店の案内と料金を確認し、参加を考える場合は体験の予約へ進める。
参考文献
[1] Similarities and differences in carotid artery, hemodynamic, and autonomic reactivity induced by mental stress or cold in adults: A randomized crossover study — Fensterseifer FJ, Teixeira IG, Oracz W, Filipini RE, Stein F, Speretta GF. / 年: 2026 / 誌名: Physiological reports / 被引用: 0. DOI: 10.14814/phy2.70803
[2] Do we feel colours? A systematic review of 128 years of psychological research linking colours and emotions — Jonauskaite D, Mohr C. / 年: 2025 / 誌名: Psychonomic bulletin & review / 被引用: 15. DOI: 10.3758/s13423-024-02615-z
[3] Effects of light exposure on vagally-mediated heart rate variability: A systematic review — Martins V, Allen MS, Borges U, Laterza P, Jackovič M, Mosley E, Javelle F, Labor / 年: 2025 / 誌名: Neuroscience and biobehavioral reviews / 被引用: 3. DOI: 10.1016/j.neubiorev.2025.106241
[15] Effects of Automated Diurnal Variation in Electronic Screen Temperature on Sleep Quality in Young Adults: A Randomized Controlled Trial — Smidt AM, Blake MJ, Latham MD, Allen NB. / 年: 2022 / 誌名: Behavioral sleep medicine / 被引用: 7. DOI: 10.1080/15402002.2021.1940183
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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