
タオルをたぐる運動と広げる運動では、働き方が違う
外反母趾のある女性17人を調べた横断比較研究では、平均年齢は22.2歳で、外反母趾の程度は中等度から重度だった。座位や立位でのショートフット、タオルをたぐる運動、指を広げる運動、かかと上げなど、9種類の運動を比較した。ショートフットは土踏まずを短くするように行う足の課題であり、指を広げる課題とは分けて扱われている。18〜39歳の健康な女性にそのまま当てはめるには、足の状態が異なる点を考慮する必要がある。[2]
母趾外転筋の活動は、タオルをたぐる運動で比較的低く、片脚でのショートフット、指を広げる運動、立って脚を振る運動では比較的高かった。長母趾屈筋はタオルをたぐる運動などで高く、座って行うショートフットや指を広げる運動では比較的低かった。同じ足元を使う課題でも、測定対象の筋肉ごとに結果が入れ替わる。[2]
長母趾伸筋も指を広げる運動などで高い活動を示した。したがって、指を広げる運動を「足の中の小さい筋肉だけを使う運動」と説明するのも正確ではない。インナーマッスルという言葉でひとまとめにするより、複数の筋肉の活動を比べた結果として読む方が、研究の内容に近い。[2]
この比較が役立つのは、運動を選ぶ目的を考える場面だ。タオルを強く引けるかを確かめたいのか、指を広げる動作を練習したいのかで、観察するものは異なる。タオルが動いた距離を、親指だけを上げる動作の成績として扱う理由はない。練習したい動作を具体的に決めることが、種目名の多さより先に来る。[1][2]
ただし、この研究は運動中の活動をその場で比べたものである。対象も外反母趾のある女性に限られる。活動が比較的高かった運動を続ければ、誰でも足の形が変わる、痛みが減る、歩きやすくなる、とまでは言えない。研究者も長期的な臨床効果には、時間を追う研究や介入研究による確認が必要だとしている。[2]
健康な人の比較も見ておきたい。16人を対象にした別の研究では、足指を曲げる運動、ショートフット、指を広げる運動などを、座位や立位で行わせた。練習は各課題を1〜2回行う程度で、測定時は5秒間の動作を3回ずつ行った。長く習熟した人の動きではなく、短い練習後の比較である。18〜39歳の女性に絞った結果としては扱えず、読者にも同じ活動の違いが生じるかは別に検討する必要がある。[3]
この研究では、立って脚を振る運動の母趾外転筋の活動は多くの運動より大きかったが、座位と立位の指を広げる運動、立位で押す動きを加えたショートフットとの間では、そのような差は示されなかった。また、座って指を広げる運動では、内側の縦アーチの最小角度がほかの運動より小さかった。筋活動とアーチの角度を別に測っている点も大切である。[3]
ここから「立てば必ず上位の運動になる」という順番を作ることはできない。課題の種類によって筋活動や角度の結果が違い、座って行う指の運動にも独自の結果がある。土踏まずを縮める運動の座位と立位の違いは、隣の記事「インナーマッスルは足裏でも鍛えられる?座位と立位の土踏まずを縮める運動を読む」で扱う。ここでは指の動作の選び分けに絞りたい。[3]
運動比較の結果は、座って足を眺める時間にも使える。指が広がったか、丸まったか、土踏まずの形を変えようとしたかを言葉にするだけで、別々の課題を混ぜずに済む。母趾外転筋の活動とアーチ角度をともに調べた研究でも、見ている指標は複数だった。ひとつの足元の写真に、筋肉の活動や動作の上達のすべてを語らせない方がよい。[3]
さらに、比較の条件も結果の一部である。短い練習を経て測定した研究の結果は、その条件での活動の違いであり、毎日練習を重ねた後の結果とは役割が異なる。家で試してすぐ難しかった動作を切り捨てたり、すぐ形になった動作を万能と扱ったりする前に、いま見ているのが初回の出来栄えか、継続後の変化かを区別したい。[1][3]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「親指だけ動かなければ、足裏の筋肉は弱い」という見方は急ぎすぎである。健康な若い成人の試験でも、動作の遂行、難しさ、筋活動は別の評価項目だった。練習による変化も一致していない。目の前の動作のつまずきから、筋肉全体の状態を一度に決めることはできない。[1]
評価の難しさもある。健康な若い成人24人を、複数の検者が別の日に測定した信頼性研究では、足の形態や筋力などとともに、内在筋運動の評価を調べている。ショートフット、指を広げる課題、親指の課題では、難しさや動作遂行の再検査の信頼性が良好から優秀だった一方、親指以外の指を伸ばす課題では不良から普通だった。足指の採点も、課題によって安定しやすさが違う。18〜39歳の女性だけでの評価の安定性を、この若い成人の結果からそのまま判断することはできない。[4]
これは、毎回の小さな差をすべて能力の変化と読むのは慎重にしたい、という話でもある。昨日より指が動いた気がする、今日はほかの指もつられた、という観察は残してよい。ただし、見方や課題が変わっていないかも確かめたい。研究でも測定の再現性を検討してから評価法を選んでいる。[4]
「タオルをたぐれば、指を広げる筋肉も同じように鍛えられる」という見方も粗い。外反母趾の女性の比較では、タオルをたぐる運動と指を広げる運動で、母趾外転筋と長母趾屈筋の活動の傾向が異なった。片方を失敗した人への罰として、もう片方の運動を増やすような発想より、別の課題として捉える方がよい。[2]
「筋活動が高い運動ほど、長期的な効果も大きい」という読み方にも飛躍がある。その場の活動を比べる研究と、一定期間の練習後の変化を調べる試験は役割が違う。実際、練習試験では動作の改善があっても、対照群を上回る超音波の筋活動変化はなかった。筋活動の順位表を、そのまま練習効果の順位表にはできない。[1][2]

今日からできること
- 試す動きを分けて記録する。親指を上げる、ほかの指を上げる、指を広げる、という3種類は、練習試験でも別々に評価された課題である。[1]
- 出来栄えと難しさを別に見る。研究では動作を0〜3、難しさを1〜5で評価している。自宅の感想を研究の採点と同一視せず、「どの指が動いたか」と「どう感じたか」を書き分ける参考にしたい。[1]
- その場で完成させようとしない。変化が調べられたのは、毎日行う4週間の段階的な練習である。これは全員に同じ回数を課す処方ではなく、上達を読む時間の幅を知る手がかりだ。[1]
- 座った指の練習も候補にする。健康な16人の運動比較には座位の指を広げる課題が含まれており、立つ難しさだけで練習の価値を決める必要はない。[3]
- タオルをたぐる運動は別の欄に記録する。9種類を比べた研究では、指を広げる運動と異なる筋活動が見られた。両者を同じ練習量として合算するより、目的を区別したい。[2]
足指の練習を、我慢の練習に変える必要はない。痛みやしびれがある、動かしにくさが気になる場合には医師に相談する。画面の動作見本だけを頼りに、症状の原因を自分で決めないことが大切だ。
日々の記録は、足を上手に操れる人との競争にも使わなくてよい。最初に試した課題を次にも同じ名前で残し、動きと感覚を照らし合わせる。そのように評価する対象を絞ることは、動作の遂行と難しさを分けた研究の読み方にも沿っている。足指の練習ができた日の印は、足全体の健康に満点をつける印ではない。[1][4]
オンザショア立川店で、足元を見直す時間を予定に置く
足元に目を向ける時間を、日常の予定に置く。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。仕事や用事の前後に通う場所を考える際には、駅からの距離と利用できる時間を先に確かめられる。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガやピラティスもあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。運動を続ける場所として、種目や環境を選ぶための情報である。
妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加できる種目を確認したうえで、通う時間を考えたい。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。
通い方を考える際の窓口は、店のトップ、料金、体験の予約である。時間、場所、用意されている種目を見比べ、自分の生活の中で続ける予定を組むために利用したい。

参考文献
[1] Effects of a 4-Week Intrinsic Foot Muscle Exercise Program on Motor Function: A Preliminary Randomized Control Trial — Fraser JJ, Hertel J., 2019, Journal of sport rehabilitation. DOI: 10.1123/jsr.2017-0150
[2] Electromyographic activation of extrinsic and intrinsic foot muscles during nine different foot exercises in women with hallux valgus: a cross-sectional comparative study — Esen DH, Taş S, Salkın Y, Alcan V., 2026, BMC musculoskeletal disorders. DOI: 10.1186/s12891-026-09949-w
[3] A comparison of abductor hallucis muscle activation and medial longitudinal arch angle during nine different foot exercises — Katakura M, Rezende MAG, Calder JDF, Kedgley AE., 2024, Gait & posture. DOI: 10.1016/j.gaitpost.2024.06.008
[4] RELIABILITY OF ANKLE-FOOT MORPHOLOGY, MOBILITY, STRENGTH, AND MOTOR PERFORMANCE MEASURES — Fraser JJ, Koldenhoven RM, Saliba SA, Hertel J., 2017, International journal of sports physical therapy. DOI: 10.26603/ijspt20171134
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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