
体幹が伸びても、競技のすべては伸びない
大学の卓球選手を対象とした無作為化試験は、体幹の成績と競技を支える体力を分ける手掛かりになる。男性11人、女性7人の計18人を、体幹練習の群と対照群に分け、12週間調べた。体幹練習の内容は期間に応じて組み立てられたものである。男女混合の大学競技者の結果なので、18〜39歳の女性初心者への適用は、競技経験の違いを踏まえて考える。[17]
左右のサイドブリッジ、プランクなどの持久力の課題と、横方向への移動を調べる課題では、時間の経過と群の組み合わせによる有意な変化があった。一方、速度、筋力、パワーでは同じような有意な変化は認められなかった。著者は、体幹練習を包括的な練習の補助要素と位置付けている。[17]
卓球の試験では、体幹練習群も対照群も9人だった。少人数の試験で有意な変化が出なかった項目を、どの競技者にも効果がないという証明として使うのは行き過ぎである。反対に、改善した持久力の結果だけで速さへの期待を膨らませるのも早い。肯定する結果にも否定する結果にも、同じように対象と人数を添えて読む。[17]
ここには、「体幹が強くなったのだから、素早い動作も当然伸びる」という期待への歯止めがある。体幹の持久力が伸びたことは、その測定項目での成果として受け取ってよい。しかし、その成果からまだ測っていない技能まで上達したと話を延ばす必要はない。卓球の結果を蹴りへ移せないのと同じく、持久力の結果を速度へ直接移すこともできない。[17]
さらに、鼠径部、つまり脚の付け根に痛みのあるサッカー選手20人を調べた無作為化試験では、12週間の体幹練習を加えた群と対照群で、敏捷性の成績に有意な違いは示されなかった。一方で、本人が答える股関節と鼠径部の状態の評価には改善があった。痛みを抱える競技者の結果を、18〜39歳の健康な女性の練習効果へそのまま当てはめることはできない。[18]
この試験は、痛みのある競技者を対象としたものであり、健康な成人のキックボクシングに直接の答えを出す研究ではない。それでも、本人が感じる状態が良くなることと、素早く移動するテストが良くなることが別である点は押さえられる。運動後の充実感を大切にしつつ、それを蹴りの速度の測定結果の代わりにはしない。[18]
水泳にも似た構図がある。青少年の水泳選手32人を無作為に分け、通常の水中練習に週2回の体幹練習を8週間加えた試験では、群間の有意差は認められなかった。追加した群の男性では開始前後で泳ぐ時間が0.59秒短縮したが、この数字だけで体幹練習の上乗せ効果を断定していない。18〜39歳の女性への適用には、年齢、性別、種目の違いがあり、男性の時間短縮を期待値にはできない。[12]
泳ぐ動作と蹴る動作は違う。それでも、開始前後の改善だけでは原因を決められないという読み方は共通する。通常の練習でも選手は変化するためだ。空手の試験で通常練習の群にも蹴りの改善があったことと併せると、体幹練習を追加した群の好結果だけを切り抜く危うさが見えてくる。[2][12]
練習を続ける人にとっては、改善しなかった指標も役立つ。伸びが見えないから体幹練習は無意味だ、と結論する前に、そもそも何を伸ばす補助練習として選んだのかを見直せるからだ。研究からは、持久力、バランス、速度をひとまとめにせず、目的に合わせて評価する必要が読み取れる。[4][17]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「体幹を鍛えれば蹴りは必ず速くなる」という断定は避けたい。空手の試験は蹴りの成績改善を報告しているが、ほかの体力項目まで十分に改善したわけではない。卓球では速度やパワーへの有意な変化がなかった。競技者の技能に役立つ可能性と、あらゆる速い動作への保証を分ける必要がある。[2][17]
「開始前より良くなったなら、追加した体幹練習の効果だ」という読み方も正確ではない。空手の通常練習群にも右の蹴りの改善があり、水泳では体幹練習群内の時間短縮があっても群間の有意差はなかった。比較相手がある研究では、その相手の変化まで含めて結果を読む。[2][12]
これは練習の成果を冷たく扱うための注意ではない。体幹の補助練習を始めると同時に、蹴りの練習にも熱心になったなら、自分の変化には両方が関係しているかもしれない。個人の練習記録は役立つが、原因を切り分ける実験とは役割が異なる。気に入った種目だけに手柄を渡さない読み方である。[2][12]
「バランスが良くなれば、速度も同じだけ上がる」という換算もできない。チームスポーツのメタ分析では、評価項目ごとに効果の大きさが違った。バランスの標準化平均差を蹴りの速度の増加率として紹介するのは、異なる物差しを混ぜてしまう。研究の数字には、必ず何を測った数字かを添える必要がある。[4]
「効果が有意でないなら、効果は完全にゼロだ」という反対方向の断定にも注意したい。サッカーの試験では敏捷性に有意な差がない一方、本人が評価する状態は改善した。水泳の試験も、追加の研究が必要だとしている。評価項目と対象を絞って読む方が、効くか効かないかだけで決めるより練習に生かしやすい。[12][18]
腹部がつらかった日は、練習した実感が残る。その実感を記録するのはよいが、競技の評価とは別の欄に置く。競技者の研究で体幹持久力と速度の結果がそろわなかったことを思い出せば、「きつかったから蹴りも速くなったはず」という自己採点を少し待てる。[17]

今日からできること
- 補助練習を足す前に、見たい変化を言葉にする。蹴りの成績か、体幹の持久力か、構えの安定かを分けて記録する。空手の29人の試験でも、これらに関係する項目は別々に評価されている。[2]
- キックボクササイズでは、速さを追う前に「蹴って構えへ戻るまで」を振り返る。体幹の練習で感じた支えを、レッスンのどの動作で意識するか担当者に相談する。週3回・8週間は青少年の空手研究の条件であり、自宅練習のノルマにはしない。[1][2]
- 体幹の姿勢を保てるようになった日にも、蹴りの変化は別に振り返る。12週間の卓球の試験では持久力などの改善と速度の結果が一致しなかった。保持の記録だけで速度向上と判断しない。[17]
- 結果を見るときは、普段の技術練習を変えたかも書き添える。8週間の水泳の試験のように、開始前後の改善と対照群との違いを区別すると、個人の記録から言える範囲も整理しやすい。[12]
- 痛みを伴う場合は、速く蹴るための自己流の追加練習より医師への相談を優先する。脚の付け根に痛みのある20人の研究でも、状態の自己評価と敏捷性の結果は違っており、痛みの改善と速さを同じ目標にしない。[18]
試合に出る予定がなくても、レッスンで気になる場面は記録できる。「音楽に合わせると戻りが遅れる」「ゆっくりなら構えを確かめられる」といった言葉でよい。これは研究で測定した速度とは別の、自分の動作を相談する材料だ。腹部を固め続けようとして動きにくいと感じたなら、その感覚も担当者に伝える。力を入れる実感を増やすことと、蹴る流れをつかむことを分けて相談できる。
記録は、自分に合う練習を相談するための材料である。たとえば「姿勢を保つ練習は続けられたが、蹴ったあとに構え直す感じは変わらない」と言えれば、指導を受けるときの問いが具体的になる。逆に、構えへの戻りが楽に感じられても、それだけで速度が上がったとは書かず、感覚の変化として残す。
研究の期間が終わるまで何も見ない、という意味でもない。始める前に何を見たいかを決め、途中の手応えと測った成績を混ぜずに残すための考え方だ。体幹練習の価値を見極めるには、好きな種目を増やすことだけでなく、目標と観察を対応させる作業も含まれる。複数の体力項目を分けて測った研究は、その手本になる。[2][17]
オンザショアで、蹴る練習を続ける予定を作る
蹴って構えへ戻る流れを確かめるには、普段のレッスンを続ける予定も大切だ。オンザショア立川店には女性専用のキックボクササイズがあり、パーソナルトレーニングもある。蹴る運動に取り組む時間と、体の動かし方を考える時間を、生活の予定に置くための選択肢である。
営業時間は全曜日8:00〜23:30で、年中無休だ。JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。通える時間帯と立川駅からの動線を照らし合わせると、続ける場所として検討しやすい。
参加条件も先に確認したい。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガの対象外で、常温のマタニティヨガがある。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、ボクササイズなども扱う。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。これはヨガの体験内容である。
種目は公式サイト、通い方は料金ページで確認し、ヨガの体験は予約ページから検討できる。

参考文献
[1] Effect of Core Training on Skill Performance Among Athletes: A Systematic Review — Luo S, Soh KG, Soh KL, Sun H, Nasiruddin NJM, Du C, Zhai X., 2022, Frontiers in physiology. DOI: 10.3389/fphys.2022.915259
[2] Effects of Core Training in Physical Fitness of Youth Karate Athletes: A Controlled Study Design — Kabadayı M, Karadeniz S, Yılmaz AK, Karaduman E, Bostancı Ö, Akyildiz Z, Clement, 2022, International journal of environmental research and public health. DOI: 10.3390/ijerph19105816
[4] Effects of core training on physical performance in team-sport athletes: a systematic review and meta-analysis — Liu Y, Zhang F, Kong S, Liu J, Wang H, Shi S, Bezmylov M., 2026, BMC sports science, medicine & rehabilitation. DOI: 10.1186/s13102-026-01807-5
[12] The Effect of The 8-Week Core Muscle Training in Swimming Time, Swimming Force and Core Muscle Activity Among Swimmers: A Randomized Controlled Trial — Kwok WY, So BC, Psycharakis SG, Ng SS., 2025, Journal of sports science & medicine. DOI: 10.52082/jssm.2025.755
[17] Effects of Periodization Core Training on Physical Fitness in College Table Tennis Players — Dong K, Jeong G, Tian J, Chun B., 2025, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0323430
[18] Does Core Training Improve Agility Performance in Soccer Players With Groin Pain? A Randomized, Single-Blind Study — Chaari F, Rahmani A, Peyrot N, Harrabi MA, Fendri T, Rebai H, Boyas S, Sahli S., 2025, International journal of sports physiology and performance. DOI: 10.1123/ijspp.2024-0259
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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