HIITを連日続けるなら翌日は軽く?筋肉に残る糖と回復の違いを研究で読む

HIITを連日行うか、翌日は軽い運動にするか。自転車選手の連続日と非連続日の比較、筋肉の糖が少ない状態での練習、翌朝に残る疲労の研究を読み分ける。体力の改善と毎回の運動の質は同じではない。休みを失敗にせず、次の高強度運動へ向けて予定を調整するための考え方を示す。

昨日のインターバルでは最後までこげた。今日も同じ設定で始めようとしたら、ペダルが重く感じる。運動を続けたい気持ちと、昨日と同じ速さでは動けそうにない感覚がぶつかる朝である。

HIITを連日行うことだけが、体力を伸ばす道ではない。強い運動と回復を挟む高強度インターバルトレーニングについて、訓練された自転車選手では、連続日にまとめても日を空けても改善した比較研究がある。対象は競技の訓練を積んだ人たちで、18〜39歳の女性がそのまま同じ日程を使えるかは別に検証する必要がある。[13]

翌日を軽い運動に替えることは、予定を調整する選択肢になる。ここで大切なのは、軽く動けば必ず回復が早まると期待するより、次の高強度運動をどのような状態で迎えたいかを考えることだ。筋肉の糖が少ない条件では、体内の適応が進んでも高強度の練習能力が下がる場合があり、続けた日数と練習の質は分けて読む必要がある。[14]

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連日と日を空ける方法では、何が比べられたか

最も問いに近いのは、訓練された自転車選手15人を対象にした比較研究である。連続日に行う群は9人、日を空ける群は6人で、どちらも週3回の高強度インターバルを3週間行った。練習前のタイムトライアル成績を使って群を構成した研究であり、大人数を無作為に分けた試験とは区別したい。18〜39歳の女性にそのまま当てはめるには、競技経験と負荷の違いを考慮する必要がある。[13]

運動は、自転車で2.5分間の高強度区間を最大8本行い、その間に4分間の動く休息を挟むものだった。つまり、短い動画を見ながら少し息を上げる程度の運動を毎日行った比較ではない。運動の中身を揃え、その配置を変えている。連日という言葉だけを取り出すと、肝心の負荷が見えなくなる。[13]

両群とも、最大に近い運動で取り込める酸素量を表す最高酸素摂取量、最大有酸素パワー、5kmのタイムトライアル成績が改善した。群間の差は認められなかった。全員を合わせると最高酸素摂取量は5.7%、最大有酸素パワーは7.2%、タイムトライアルの速度は2.6%増加した。これらは全体をまとめた値であり、連続日群だけの効果ではない。[13]

結果から言えるのは、この対象、この期間、この負荷では、日を空けても改善を得られたということだ。「間を空けると効果がなくなる」という思い込みとは合わない。一方、差が認められなかった研究を、両方があらゆる条件で完全に同等だと読むのも行き過ぎである。実際、個人の反応には広いばらつきがあった。[13]

仕事の都合で運動できる日が続く人にとっては、連続日という配置そのものを恐れる必要はない。ただし、競技経験者の練習配置を、そのまま運動を始めたばかりの自分の義務にしないことだ。この研究の対象は、すでに自転車の訓練をしていた人たちである。予定を立てる際には、曜日の並びよりも、対象と運動内容の違いを先に見る。[13]

なお、既存記事「HIITは空腹時でも同じ本数をこなせる?筋肉に残る糖と反復する力を読む」には、食べる前に始める場面の問いを譲る。ここで考えるのは、前日の練習がある状態で、次の強い練習をどこへ置くかである。

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筋肉の糖が少ないと、適応と出力は別に動く

筋肉に蓄えられた糖である筋グリコーゲンは、連続する練習を考える際の焦点になる。ただし、糖が少ない状態の練習を調べた研究は、「疲れていても頑張るほどよい」という話ではない。筋肉の中で起こる変化と、その日の強い運動をこなす能力を、別々に測っている。[14]

持久系の訓練を積んだ自転車選手・トライアスロン選手を対象とする研究では、7人が毎日練習し、別の7人が隔日にまとめて練習した。毎日群は100分間の一定ペースの有酸素運動と、翌日の高強度インターバルを交互に行った。隔日群は有酸素運動の1〜2時間後に高強度インターバルを行い、この日程を3週間続けた。対象が持久系の競技者なので、18〜39歳の女性一般に同じ負荷と間隔をそのまま勧める根拠にはならない。[14]

ここは混同しやすい。毎日群は毎日HIITをした群ではなく、一定ペースの日と高強度の日を交互に置いた群である。隔日群も、休みが多いだけの群ではない。運動を同じ日にまとめ、高強度区間を筋グリコーゲンが少ない条件で始める配置だった。日数の多さだけで練習を比較すると、この違いを落としてしまう。[14]

隔日にまとめた群では、高強度トレーニングをこなす能力が低下した。一方で、一定ペースの運動中の脂肪の酸化や、筋肉内の一部の酵素活性などは、この群だけで増加した。酵素活性とは、ここではエネルギー代謝に関わる酵素の働きを示す測定値である。筋肉が示した適応の一部と、強い練習を行う力は同じ方向に揃わなかった。[14]

さらに、一定ペースの運動後に行った持久力試験の成績は、どちらの群でも約10%改善した。筋肉内の指標で有利な変化が多かったからといって、最終的な運動成績の改善は両群で同程度だった。この数字は体脂肪の減少率でも、普段の疲れにくさの改善率でもなく、研究で設定された自転車のパフォーマンスの変化である。[14]

生活に引き寄せるなら、昨日よりつらいことを、今日の練習が優れている証拠にしないことである。出力が下がっていても、頑張った感覚だけは残る。筋肉の代謝に変化を起こすことと、予定していた強度を保つことのどちらを重視するかで、配置の評価は変わる。研究で起きた適応を理由に、食事を削って同じ状態を再現しようとする必要はない。[14]

別の健康な男性15人の比較試験では、100分間の持久運動の後、2時間後か14時間後に高強度インターバルを行う日程を3週間続けた。どちらの群も、高強度運動は筋グリコーゲンが少ない条件で始めた。両群で有酸素能力の指標が高まり、一定負荷の運動中の酸素消費や主観的なきつさが低下した。男性の比較試験であり、18〜39歳の女性でも同じ適応が得られるかは、この結果だけでは判断できない。[11]

筋肉内でエネルギー産生を担うミトコンドリアの効率は、2時間後に練習した群だけで改善した。しかし、分子的・形態的な適応は両群で似ていた。この比較は、待つ時間だけから筋肉の糖の状態を決められないことも示す。翌日になったという時計の情報と、どのような練習条件だったかは、同じ情報ではない。[11]

翌朝に力が戻っても、回復は一枚岩ではない

回復という言葉には、脚の力、運動を続けられる時間、きつさ、神経から筋肉を動かす働きなどが混ざる。健康な成人17人、そのうち女性9人を対象にした研究では、朝、同じ日の午後、翌朝と、自転車運動を繰り返した。仕事量と時間を揃えたHIITと一定負荷運動を比べている。女性を含む成人の実験だが、18〜39歳の女性だけに同じ結果が出るかを分けて示した比較ではない。[7]

HIITは最大パワーの80%で2分間、25%で2分間を挟む構成で、一定負荷運動は最大パワーの54%で38分間だった。ここで使う最大パワーは自転車検査で得た出力であり、最高酸素摂取量の割合とは別の尺度である。強度の数字は、何を基準にしているかまで読む必要がある。[7]

各運動を始める時点では、最大随意収縮、すなわち自分の意思で最大限に出す筋力と、電気刺激で誘発する筋肉の反応は開始時の水準へ戻っていた。一方、神経系が筋肉を随意的に動員する働きの指標は、連続する運動の中で低下した状態が続いた。力の検査の回復と、神経系の働きの回復にはずれがあった。[7]

一定負荷運動では、連続するセッションに伴って、指定の強度を続けられる時間にも低下が見られた。運動後の持続時間はHIITより一定負荷運動の後のほうが長かったが、その一定負荷運動でも連続実施の影響が現れた。「HIIT以外なら、続けても負担は問題にならない」という読み方もできない。[7]

この実験で注目したいのは、力を出す検査と、運動を続ける検査の両方を行った点である。瞬間的に力を出せることと、同じ負荷を保ってこぎ続けられることは、測っている仕事が違う。日常でも、立ち上がる動作は普通にできるのに、前回と同じ練習は続けにくいという場面を考えると、その区別を理解しやすい。これは自分で回復状態を診断する方法ではなく、研究の検査結果を読むための整理である。[7]

数字で読む連日運動と回復

15人:連続日と非連続日の配置を比べた、訓練された自転車選手の人数である。[13]

週3回・3週間:その比較で両群に共通していた頻度と期間である。[13]

5.7%:両群を合わせた最高酸素摂取量の増加で、連日実施だけの値ではない。[13]

1〜2時間:隔日に練習をまとめた研究で、有酸素運動から高強度運動までに置いた間隔である。[14]

約10%:日程の異なる両群で見られた自転車パフォーマンスの改善である。[14]

17人:朝、午後、翌朝の連続運動で、回復の指標の違いを調べた成人の人数である。[7]

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