HIITは空腹時でも同じ本数をこなせる?筋肉に残る糖と反復する力を読む

HIITは空腹時でも予定の本数をこなせるのか。筋肉に残る糖と反復する力の関係を、低糖質食のメタ分析や女性を対象にした試験から読む。糖質補給で改善した研究と差がなかった研究を比べ、空腹感、血糖、筋肉の貯蔵を分けながら、後半の出力を保つための食事と記録の考え方を示す。

中央線に乗る前、朝食を抜いて短い運動を済ませたい。タイマーどおりには動けたのに、後半は脚の回転が遅い。「本数は同じだから、今日も同じ運動」と記録してよいのだろうか。

HIITの空腹時の出来を考えるときは、本数と出力を分けたい。強い運動と休息を交互に行うのがHIITであり、低糖質での練習には筋肉内の酵素の変化があっても、運動成績の優位性は明確でない。低糖質食の研究を集めても、単発の最大出力より、強い動きを繰り返す力のほうが低下しやすい傾向がある。[12][1]

ただし、空腹感があることと、筋肉の糖が少ないことは同義として扱えない。筋肉の貯蔵を減らした実験と、運動中に糖質飲料を飲ませた実験では、そもそもの問いが違う。[8][5] 朝食を抜けば必ず動けなくなるとも、飲み物で必ず取り戻せるとも決めず、何を比較した研究かを見ていこう。

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

空腹時のHIITは「何本」より「同じ出力」を問う

予定の動作を最後まで続けたかと、最後まで同じ強さで動けたかは別の記録である。競技者を対象にした低糖質食・ケトン食の系統的レビューとメタ分析は、この違いを考える入口になる。採用されたのは13の研究で、単発の出力、反復スプリント、血中乳酸などを別々にまとめている。[1]

単発の無酸素性出力の統合効果は、標準化した差を表すコーエンのdで+0.29、95%信頼区間は−0.08〜+0.66だった。一方、短い全力運動を繰り返す能力ではdが−0.33、95%信頼区間は−0.80〜+0.14で、低下する方向に寄っていた。どちらも信頼区間は差がない値をまたぐため、前者を「向上が確定」、後者を「必ず低下」とは読めない。[1]

このレビューでは介入期間が2日〜12週間と幅広く、食事の組成、競技者の背景、測定方法も異なる。著者らも統合値を探索的なものとして扱っている。強い動きの反復では不利になる研究が比較的多い、という方向性と、正確にどれほど不利かの確実性は分ける必要がある。[1]

自宅で動く人なら、タイマーの終了音だけを達成の判定にしない、という読み替えになる。同じ種目でも後半に動く速さや範囲を変えたなら、その事実を記録しておく。本数だけでは、研究でいう反復能力と同じものを測ったことにならない。スマートフォンは時間を数えるが、脚の仕事まで代わりに数えてはくれない。

なお、ファスティング全般と糖の貯蔵の関係は、既存記事「ダイエットのファスティング後は力が続かない?糖の貯蔵と運動の関係を読む」に譲る。ここで問うのは断食の方法ではなく、強い動作を反復する場面で、残っている燃料をどう考えるかである。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

筋肉の糖は総量だけでなく残る場所も関わる

グリコーゲンは、ここでは筋肉に蓄えられた糖の形を指す。よく鍛えられた18人を対象にした無作為化プラセボ対照試験では、貯蔵を減らす高強度の間欠運動の後、5時間の回復中に糖質を多く取る群と少なく取る群を比較した。その後に、6秒の最大自転車運動を24秒休んで5本繰り返す検査などを行った。[8]

糖質を多く取る条件は体重当たり毎時約1g、少ない条件は毎時0.1g未満である。回復後の筋肉全体のグリコーゲン濃度は、多い群が乾燥重量当たり291±78mmol/kg、少ない群が175±100mmol/kgだった。少ない群では反復スプリント能力に約8%の低下があり、同じ高強度運動中に感じるきつさも増していた。[8]

興味深いのは、筋肉全体の平均値だけを見て終えていない点である。糖質の少ない群では、筋線維の内部で貯蔵がほぼ枯渇した場所があり、とくに筋原線維内、つまり力を生む構造の内側でその傾向が目立った。筋肉全体としては中程度の低下でも、個々の線維内の分布が成績に関わる可能性を、この試験は示している。[8]

研究では、反復能力と筋肉全体および細胞内の各領域のグリコーゲンに相関があった。ただし相関だけから、特定の場所の糖が唯一の原因だったとは言えない。カルシウムを扱う筋肉内の仕組みも調べられ、取り込みには群間差があったが放出にはなく、食事操作で変わらない神経筋機能の指標もあった。疲労の全部を糖の量だけで説明した研究ではない。[8]

この条件を、朝食を食べなかった普段の朝にそのまま重ねるのは早い。試験では最初に貯蔵を減らす運動をしてから、回復食を操作している。[8] 読者が持ち帰るべきなのは「朝食抜きで8%落ちる」という予測ではなく、前の運動とその後の食事まで含めて次の反復を考える視点だ。

糖質を飲んでも変わらない試験がある

糖が大切なら、運動中に飲めば必ず成績が上がるのか。訓練された男性11人を対象にした無作為化二重盲検クロスオーバー試験は、その単純な説明に待ったをかける。同じ人が糖質飲料とプラセボ飲料の両方の条件を経験し、条件の順序も調整された研究である。[5]

参加者は45秒の高強度自転車運動と135秒の休息からなる10本を、間をあけて3つの運動期間で行った。糖質は毎時約55gだった。各期間の前後などで短いスプリントを反復する力を測り、太ももの筋肉から採取した組織でグリコーゲンも調べている。[5]

最後の運動期間後には反復能力が約9%低下したが、糖質を飲んだ条件とプラセボ条件で差はなかった。筋肉全体でも筋線維の型ごとでも、グリコーゲン分解に差はなく、主観的なきつさにも全体として差はなかった。一方、運動後の血糖は糖質条件で5.3±0.2mmol/L、プラセボで4.1±0.2mmol/Lと異なっていた。[5]

つまり、血糖の数字が高かったことは、そのまま筋肉の糖が多く残った証明にも、反復能力が保たれた証明にもならなかった。血液の値と筋肉の貯蔵と運動成績を別々に測ったからこそ見える結果である。[5] 飲んだという行動だけで後半の低下を解決済みにしない、という実務的な読み方ができる。

これと異なる結果もある。男性自転車競技者9人の無作為化クロスオーバー試験では、24時間の食事をそろえた後、5分の運動を1分の回復で8本行い、糖質60gなどを比較した。糖質単独の条件では、プラセボより筋肉のグリコーゲン利用が約40%少なかったが、肝臓の利用量には有意な差がなかった。[2]

さらにカフェインなどを含む複合成分を糖質に加えた条件では、その節約効果は明確でなく、後半の平均出力は2.8%高かった。多く仕事をしたため貯蔵も使った可能性がある、という解釈である。複合成分の結果をカフェインだけの作用と決めることはできない。[2] 糖を節約した量の大きさと、実際にできた仕事の大きさは、ここでも別の評価になる。

同じ「糖質の研究」でも、運動の長さ、休息、出発時の条件、測る成績が違う。[2][5] 結果を多数決にせず、自分が知りたいのは貯蔵の節約なのか、後半の出力なのかを先に決めたい。

もう少し条件を丁寧に見ると、補給の有無と、回復のための食事の違いも見えてくる。18人の試験は、先に運動で貯蔵を減らし、その後の回復期間の食事を変えた。一方、11人の試験は、運動を行っている間の飲料条件を変えている。[8][5] 「食べた群と食べない群」という短い紹介では、この時間軸が抜け落ちる。同じ糖質でも、いつ、どの状態から介入したかを添えて初めて比較の意味が伝わる。

測定方法も異なる。9人の試験では磁気共鳴分光法という体の外から調べる方法で筋肉と肝臓の貯蔵を測り、11人の試験では筋肉の組織を採取して、筋肉全体と線維の型ごとの分解を調べた。[2][5] 別の方法で見た結果をつなぐときには、血糖のような取りやすい指標だけで筋肉の中の変化を代用しない姿勢が必要になる。

研究の「節約」という言葉も、運動を控えることを勧める言葉ではない。糖質を取った条件で貯蔵の利用が少なかったという代謝上の結果であり、それ自体が次回の成績や長期的な体力向上を測った数字ではない。[2] 目の前の運動で出した力と、残った燃料を分けておくと、違う結果を無理なく並べられる。

数字で読む筋肉の糖と反復能力

13研究:競技者の低糖質食・ケトン食をまとめた系統的レビューの採用研究数である。[1]

約8%低下:貯蔵を減らした後の低糖質回復群で見られた反復スプリント能力の変化だ。[8]

約9%低下:運動中の糖質補給で差がつかなかった試験の、最後の運動期間後の反復能力である。[5]

約40%節約:男性自転車競技者の別の試験で、糖質単独条件に見られた筋肉のグリコーゲン利用の減少だ。[2]

30人:食事から使えるエネルギーを減らす介入を受けた、若い訓練女性の試験規模である。[7]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約