インナーマッスルは水泳でも働く?浮く姿勢と泳ぐ速さで変わる体幹の負荷を読む

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水と陸の負荷は、筋肉ごとに読み分ける

水中運動は軽そうに見える。その印象を、すべての筋肉に当てはめてよいだろうか。慢性腰痛のある20人と健康な20人が、水中の15運動と陸上の似た15運動を行った横断研究は、この疑問を筋活動、心拍、主観的なきつさ、痛みから調べた。患者と健康な人を含む比較なので、18〜39歳の女性だけの反応としては扱えない。[2]

筋活動が陸上で有意に高かったのは比較の29%、水中で高かったのは5%だった。水中で常に体幹が強く働く、という結果ではない。ただし、この割合は運動と筋肉の比較についての集計であり、「水泳の効果は陸の運動の何割」という意味ではない。腹筋だけの数値でもない点に注意が要る。[2]

心拍は常に陸上で高かった一方、主観的なきつさは水中で高い運動が3種類、陸上で高い運動が6種類あった。心拍が低い環境だから、本人にとっても必ず楽で、筋肉も働かないという一直線の関係にはならない。この結果は、運動の負荷を心拍だけで言い切らない理由になる。[2]

両群の間に有意な反応の差はなく、研究対象となった軽度から中等度の慢性腰痛の人は健康な人と似た運動反応を示した。痛みが報告された頻度は陸上7.7%、水中3.7%だった。ただし、重い機能障害の人を含む結果ではなく、この数字から、どの腰痛にも泳ぎが安全だと決めることはできない。[2]

立ち上がり動作にも、水陸の分担の違いがある。健康な男女10人を測った研究では、脚の筋活動は陸上で高い一方、腹直筋と脊柱起立筋は水中で高かった。男女を合わせた結果なので、18〜39歳の女性でも同じ差になるかは別の問いとして残る。同じ立ち上がりでも、脚の負荷と体幹の負荷は同じ方向に変わらなかったのである。全身の運動を「軽い」「重い」の言葉だけで整理すると、この差が消えてしまう。[6]

水深も別の条件だ。11人が陸上と水深0.6 m、1.0 mで立ち上がった測定では、大腿直筋の活動は浅い水中で深い水中より高く、陸上より低かった。一方、ほかの筋肉では浅い水中と陸上の有意差はなかった。体幹の前傾や筋活動の時間的なパターンにも違いがあった。この11人の結果だけで、18〜39歳の女性全体に適した水深を決めることはできない。[4]

立ち上がりの両研究を読むときは、「片方では体幹が水中で高いのだから、もう片方も同じはず」とそろえないほうがよい。異なる条件を持つ小規模な測定であり、全筋が同じ反応をするという一律の説明を支えてはいない。泳ぎの研究だけでなく、こうした基本動作の比較にも、浮く環境で負荷を考える手がかりがある。[4][6]

プールから上がって「今日は楽だった」と感じた日は、その感想を否定する必要はない。ただ、感想に続けて、何が楽だったのかを言葉にしてみたい。息か、脚か、姿勢を保つことか。研究でも心拍と主観的なきつさと筋活動を別々に測っている。同じ負荷という言葉の中に違うものが入っているからである。[2]

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その場で働くことと、続けて変わることは別である

筋電図で活動が見えたことは、その場で筋肉が使われたという情報になる。継続して筋力や持久力がどう変わるかは、運動前後を比べる研究で読む必要がある。水中での活動測定から、何週間泳げば深い筋肉が強くなるという予定表は作れない。[1][3][7]

継続後の変化を扱う無作為化比較試験には、腰椎固定術後の28人を対象にした研究がある。水中運動群は週に60分の水中運動を2回、自宅運動を3回、比較群は60分の自宅運動を週5回行った。期間は6週間で、水中運動を自宅運動と組み合わせた群で、痛み、生活上の障害、体幹伸展筋力、腰骨盤の制御、多裂筋の厚さなどが比較群より改善した。腰椎固定術後の患者に対する介入なので、18〜39歳の健康な女性へ同じ改善幅を当てはめることはできない。[7]

これは、術後の人に組まれた運動プログラムの結果である。健康な人が自由に泳ぐことの効果へ置き換えたり、水中運動だけの成果として紹介したりするのは適切ではない。自宅運動を含む比較の仕方まで説明して初めて、何が試されたのかが伝わる。[7]

慢性腰痛のある20〜60歳の48人を無作為に分けた別の試験では、水中運動に深水ランニングを加える群と、水中運動のみの群を比べた。9週間の介入終了時、腰部持久力の群間差は43.2秒、95%信頼区間は9.6〜76.7秒だった。追跡時にも腰部持久力の差は残り、群間差40.2秒、95%信頼区間7.1〜73.3秒と報告された。年齢幅のある腰痛患者の結果であり、18〜39歳の健康な女性にも同じ持久力の差が生じるかは、この試験とは別に確かめる必要がある。[9]

信頼区間は、推定した差にどのくらいの幅があるかを読むための情報である。この試験は、ランニングを追加した運動構成で腰部持久力が変わったことを示すが、腹横筋だけの強化を示すものではない。また、泳速度を上げた試験でもない。「水中で強度を変える」と「速く泳ぐ」を同じ操作として扱わないことが重要だ。[9]

競技者の体幹トレーニング全般については、31研究、693人をまとめた系統的レビューとメタ分析がある。対象は11〜37歳の競技者で、競技固有の成績に対する効果は標準化平均差0.64と、中程度だった。これは異なる尺度の成績を共通のものさしで表した値であり、泳速度が0.64 m/s増すという意味ではない。若年者も含む競技者の統合結果なので、18〜39歳の一般女性が泳いだ場合の効果としてそのまま使うことはできない。[8]

この統合結果は、水泳以外の競技も含む体幹トレーニングの評価である。研究の質にも限界があり、含まれた研究の評価点は尺度上で5だった。体幹の練習に役割があるという情報と、特定の泳法でどれだけ速くなるかという予測は分けておく。自分の目標が楽に動き続けることなら、競技成績の数字をそのまま採点表にする必要もない。[8]

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よくある誤解

「浮力が助けるから、お腹は使わない」という思い込みは、水中キックや深水ランニングの測定と合わない。体幹の筋活動は確認され、動作の局面や型でも違った。ただし、その反対側にある「水中なら陸より必ず強く使う」という断定も、水陸比較の結果とは合わない。働いているかと、比較してどちらが高いかは別の質問だ。[1][2][3]

「腹筋を固めるほど速く泳げる」という見方も、選手の筋協調の測定を単純化しすぎている。測られたのは、キックの局面に対応して変わる活動のまとまりだ。一定の力みを続ける方法の優位性を示す試験ではない。お腹の疲れの強さだけで、泳ぎの技術や深部筋の使い方を採点しないほうがよい。[3]

「心拍が低ければ体幹の練習にならない」とも限らない。水陸比較では、心拍は陸で高くても、きつさや筋活動は運動によって異なった。逆に、水の中で息が上がったという感覚だけを、インナーマッスルが鍛えられた証明にもできない。研究で分けて測っている指標を、日常でも無理にひとつへ束ねない。[2]

今日からできること

  • プールでの運動を、泳ぐ、底に足をつけて動く、底につかず動く、と言葉で分けて記録する。11人の深水ランニング研究と9人の水中キック研究でも、測った動作が違う。[1][3]
  • 運動後のメモでは、息のきつさと、姿勢を保つ難しさを別に書く。水陸各15運動の比較でも、心拍と主観的なきつさ、筋活動は同じ結果ではなかった。[2]
  • 高い膝上げや浮く器具を使う動きに関心があるなら、運動の担当者に動作の目的を確認する。26種類の水中運動でも、腹部、背中、臀部で活動しやすい動きは違った。[17]
  • 続けた変化を見たいときは、その場の疲れと、後日の動きやすさを分けて残す。6週間の術後試験も9週間の腰痛の試験も、運動前後を比べており、単発の感想だけで効果を判定していない。[7][9]
  • 腰痛や手術後の運動は、自分で研究の回数をまねる前に医師に相談する。28人の術後試験は水中運動と自宅運動を組み合わせた計画であり、自由に泳ぐ処方とは異なる。[7]
yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

オンザショア立川店で、陸の運動を予定に置く

水中で浮きながら動くことと、陸で姿勢を保ちながら動くこと。その違いを考えたうえで、陸の運動も生活に置きたいなら、続けられる種目と時間を選びたい。オンザショア立川店には常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングがある。水泳の研究を当店の効果へ置き換えることはせず、運動を続ける場所として案内したい。

妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITも扱い、ヨガは25種類以上ある。種目は店舗のトップで確認できる。

所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休である。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスン、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。料金ページで通う条件を見てから、予約ページで体験を選べる。

参考文献

[1] A Study on Trunk Muscle Activation of 2 Deep Water Running Styles (High-Knee and Cross-Country Style) and Land Walking — So BC, Yuen CH, Tung KL, Lam S, Cheng SL, Hung ZW, Leung RW, Szeto GP., 2020, Journal of sport rehabilitation. DOI: 10.1123/jsr.2017-0334

[2] Muscle Activity During Aquatic and Land Exercises in People With and Without Low Back Pain — Psycharakis SG, Coleman SGS, Linton L, Kaliarntas K, Valentin S., 2019, Physical therapy. DOI: 10.1093/ptj/pzy150

[3] Muscle Synergy of the Underwater Undulatory Swimming in Elite Male Swimmers — Matsuura Y, Matsunaga N, Iizuka S, Akuzawa H, Kaneoka K., 2020, Frontiers in sports and active living. DOI: 10.3389/fspor.2020.00062

[4] Effect of changing water depth on muscle activity and motion kinematics during sit-to-stand motion — Kaneda K., 2020, Gait & posture. DOI: 10.1016/j.gaitpost.2020.04.007

[6] Analysis of the neuromuscular activity during rising from a chair in water and on dry land — Cuesta-Vargas AI, Cano-Herrera CL, Heywood S., 2013, Journal of electromyography and kinesiology : official journal of the International Society of Electrophysiological Kinesiology. DOI: 10.1016/j.jelekin.2013.06.001

[7] Effects of early aquatic exercise intervention on trunk strength and functional recovery of patients with lumbar fusion: a randomized controlled trial — Huang AH, Chou WH, Wang WT, Chen WY, Shih YF., 2023, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-023-37237-3

[8] The Effects of Trunk Muscle Training on Physical Fitness and Sport-Specific Performance in Young and Adult Athletes: A Systematic Review and Meta-Analysis — Saeterbakken AH, Stien N, Andersen V, Scott S, Cumming KT, Behm DG, Granacher U,, 2022, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-021-01637-0

[9] Comparing the effects of aquatic exercises with or without high intensity on the functional status, muscular endurance, and performance of patients with chronic low back pain — Olkoski MM, Silva MF, Guenka LC, Pelegrinelli AR, Dela Bela LF, Dias JM, Nogueir, 2021, The Journal of sports medicine and physical fitness. DOI: 10.23736/s0022-4707.20.11265-9

[17] The WATER study: Which AquaTic ExeRcises increase muscle activity and limit pain for people with low back pain? — Psycharakis SG, Coleman SGS, Linton L, Valentin S., 2022, Physiotherapy. DOI: 10.1016/j.physio.2022.03.003

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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