
記録を増やせば続く、とは研究でも決まっていない
セルフモニタリングとは、自分の行動や状態を自分で観察し、記録することだ。運動研究では、目標設定と組み合わせる場合や、機器で体の反応を確認する場合がある。そのため「記録あり」という言葉だけでは、どんな支援を受けたかまでは揃わない。[3][4]
前糖尿病または糖尿病のある13人を対象にした予備的ランダム化比較試験では、8週間の通常の運動プログラムと、自己記録支援を伴う介入を比較した。支援群は6人、対照群は7人で、支援群は運動と血糖の自己観察、目標設定、持続血糖測定による運動時の血糖反応の確認を学んだ。支援群のプログラム出席率は有意に高かった。前糖尿病や糖尿病のある人を対象とした結果なので、18〜39歳の女性一般に同じ効果をそのまま当てはめることはできない。[4]
この試験は、具体的なフィードバックを含む支援が参加につながる可能性を示す。ただし、紙に秒数を書くだけの比較ではない。少人数の予備的試験であり、対象者には血糖の問題がある。プランクの記録用に血糖測定機器を用意するという話にはならない。記録の効果を読む際には、記録と一緒に何が提供されたかを見る必要がある。[4]
一方、がん治療中の試験では、目標設定や自己記録などの自己調整の支援を追加しても、運動実施の改善は認められなかった。全員が監督付きの集団セッションなどの支援を受ける環境での結果である。18〜39歳の女性への効果は、この患者集団の結果だけでは判断できない。[3]
スマホ入力も同じだ。香港の中国人成人で、中等度以上の抑うつ症状がある56人を対象にした予備的ランダム化比較試験では、集団で行う生活習慣介入に、日常の状態をスマホで評価する方法を加えた。これは生活の場面ごとに状態を捉える自己観察の方法で、運動だけを扱う介入ではない。抑うつ症状のある成人の結果なので、18〜39歳の女性一般にそのまま当てはめることはできない。[1]
スマホによる評価への対応割合は27.1%だった。介入を完全に遵守した割合は、スマホ支援群66.67%、介入のみの群38.89%と数値上は違ったが、有意な差ではなかった。研究からの離脱と介入への出席にも、有意な群間差は認められなかった。数字の並びだけで、スマホ入力が継続を改善したと断定してはいけない。[1]
このように、支援に伴って出席が高くなった小規模試験も、追加支援の効果が認められなかった試験もある。対象、もとの支援、記録する内容が違うため、単純な勝ち負けにはできない。自宅のプランクでは、まず記録で何を把握したいかを決める。そのうえで、欄を増やすこと自体を成果にしないという考え方になる。[1][3][4]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
予定を変えた日は、変更した理由と時点を残す
予定は未来の行動についてのメモである。実施の記録は過去の行動についてのメモだ。この役割を分ければ、予定を変更してよいことと、過去の予定を消してよいことは別だと分かる。実施量と処方量を区別する研究の見方を、手帳に落とし込むときの整理である。[3]
中央線が遅れて帰宅が遅くなった夜を考える。帰宅してから予定を見送りに変えたなら、元の予定と変更を残す。先に勤務予定が変わり、その日の運動を計画から外していた場合は、その経緯を書く。どちらも実施時間は残らないが、前者では帰宅後の予定が崩れ、後者では計画そのものが変わっている。
この区別は、どちらを正解にするかの判定ではない。振り返るときに「帰宅後は予定を入れにくかった」のか、「勤務が変わると予定も変える必要があった」のかを読み分けるためだ。後から空欄を全部消せば、見た目の実施率は整うかもしれないが、元の計画を振り返る材料は失われる。
ここで提案している予定変更の履歴は、比較の前提を揃えるための書き方である。継続を高める効果の検証とは分けて扱う。運動研究でも、頻度と時間を分けて実施を評価している。暮らしの記録でも、計画の変更と実施内容の変更を別の情報として扱える。[3]
友人と記録を見せ合うなら、割合より先に言葉の意味を確認したい。「実施」の印が、始めたことを指すのか、予定した内容を終えたことを指すのか。休む予定の日も集計に含めるのか。定義が違う表は、そのままでは比べにくい。相手の高い数字を見て、自分の予定まで急に増やす理由にはしない。
また、出席率の高さを、保持時間の伸びや見た目の変化の証明に変えないことも必要だ。脳外傷後の生活習慣介入は食事と活動を含むプログラムであり、がん治療中の試験は複数の運動指標を評価した研究である。これらの参加率を、プランクだけによる体の変化の予測値にはできない。[2][3]

よくある誤解
「書いてある日は全部成功だから、予定も全部達成した」。実施日だけの記録は、実施内容を見る表としては役立つ。しかし予定への実施率を読むには、比較する予定量が必要だ。運動研究で実施量と処方量を対にしているのは、その違いを扱うためである。成功の印を消す必要はなく、何に対する成功かを添えればよい。[3]
「記録の空欄は運動を休んだ証拠だ」。参加と入力は別の行動である。脳外傷後の介入で出席率89.6%と自己記録68.8%が別に報告されたことからも、入力の割合を参加の割合に置き換えることはできない。自分のメモでも、空欄を見つけたら、まず未実施なのか未入力なのかを確認するという順になる。[2]
「細かく記録するほど、必ず継続できる」。自己調整の支援を加えても実施率が改善しなかった運動試験がある一方、血糖の反応を確認する支援で出席が高かった小規模試験もある。記録の方法も対象も異なる。記録欄の数だけで効果を決めず、予定と実施を確認できるかという用途から考えたい。[3][4]
記録を振り返るときには、割合の上下に理由を急いで与えないことも大切だ。予定した内容が違えば、実施の割合だけでは比較が終わらない。研究が頻度、強度、時間、種目を分けたように、何が変わったのかを読む余地を残す。予定の組み方についての問いと、実施した内容についての問いは、それぞれ別に立てられる。[3]
今日からできること
- 次の記録には、予定と実施を対にする欄を置く。がん治療中の577人の研究でも、実施量を処方量との関係で評価している。これは自分を採点する基準値ではなく、比較の形の参考である。[3]
- 実施の印と保持時間を分ける。同研究の筋力トレーニングでは、出席が52%対53%、時間への実施が80%対77%と、指標ごとに結果が違った。自分の表でも、取り組んだことと内容を分けて残す案になる。[3]
- 空欄をすぐ未実施に変えず、未入力かを確認する。出席89.6%、自己記録68.8%だった生活習慣介入のように、運動への参加と記録への対応は別々に読む。[2]
- 予定を変更したときは、元の予定と変更の経緯を残す。6か月の運動試験で頻度と時間を分けた視点を参考に、計画の変更と実施内容の変更も別にしておく。これは記録を比較するための整理案である。[3]
- 記録支援の有無だけで効果を判断しない。13人の予備的試験で出席が高かった支援には、目標設定と血糖反応の確認も含まれた。自分には何を確認する記録が必要か、用途を言葉にする。[4]

オンザショアで、通う予定を生活の中に置く
予定の欄を作るときには、通う場所の時間や距離も確認材料になる。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分にある溶岩ホットヨガスタジオだ。営業時間は全曜日8:00〜23:30で、年中無休。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fである。生活の予定と照らし合わせて、通う時間を考える場所として位置づけたい。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングなどがある。ヨガだけでも25種類以上のレッスンを設けている。プランクの記録とは分けて、レッスンへの参加予定と実際に参加した内容を手元に残す、という使い方も考えられる。
参加条件も予定を立てる前に確認したい。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。店舗情報と料金、体験の予約を確認し、通う予定の具体化に使える。
参考文献
[1] Enhancing group lifestyle intervention for depression with ecological momentary assessment: a pilot randomized controlled trial — Wong VW, Shi NK, Lee LC, Chan SW, Ng CH, Sarris J, Ho FY., 2025, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-025-21688-x
[2] Efficacy of the Diabetes Prevention Program Group Lifestyle Balance Program Modified for Individuals with TBI (GLB-TBI): Results from a 12-month Randomized Controlled Trial — Driver S, McShan E, Swank C, Calhoun S, Bennett M, Callender L, Holden A, Juengs, 2023, Annals of behavioral medicine : a publication of the Society of Behavioral Medicine. DOI: 10.1093/abm/kaac036
[3] Exercise Adherence and Effect of Self-Regulatory Behavior Change Techniques in Patients Undergoing Curative Cancer Treatment: Secondary Analysis from the Phys-Can Randomized Controlled Trial — Mazzoni AS, Brooke HL, Berntsen S, Nordin K, Demmelmaier I., 2020, Integrative cancer therapies. DOI: 10.1177/1534735420946834
[4] Self-Monitoring Using Continuous Glucose Monitors with Real-Time Feedback Improves Exercise Adherence in Individuals with Impaired Blood Glucose: A Pilot Study — Bailey KJ, Little JP, Jung ME., 2016, Diabetes technology & therapeutics. DOI: 10.1089/dia.2015.0285
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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