
人が飲んだ試験で分かったのは、運動成績とは別の変化だ
食品実験から一歩進んで、人が飲んだ後を調べた研究もある。健康な参加者のうち6人がパルス電界処理したオレンジジュースを、別の6人が生搾りを、毎日500mLずつ14日間飲んだ試験である。パルス電界処理は、加熱によらない保存方法として研究された加工法だ。両群のアスコルビン酸の摂取は約185mg/日だった。健康な参加者を対象にした飲用試験のため、18〜39歳の女性の運動前の飲み方にそのまま当てはめるには、対象と測った結果の違いを考える必要がある。[12]
最初の日には一度に飲み、その後は朝と午後に250mLずつに分けている。最初の日の血中ビタミンCの増加は、飲んで4時間後に最大となった。また、7日目と14日目でも両群の血中ビタミンCは有意に高い状態だった。電界処理した果汁でも、生搾りにみられるビタミンCの利用され方が保たれたという、人での観察がここにある。[12]
試験終了時には、両群で血中の脂質過酸化の指標も低下していた。脂質過酸化とは脂質が酸化される変化であり、この試験ではその指標の濃度を測っている。血中ビタミンCとこの指標には逆向きの関連があった。ただし、関連があることを、ビタミンCだけが変化を引き起こした証明として扱わないようにしたい。[12]
この研究が答えたのは、加工後の果汁を飲んだときのビタミンCや血液の指標である。レッスン前に飲めば集中できる、筋肉痛が軽くなる、長く動けるといった運動成績への約束に置き換えるものではない。研究で飲まれた500mLも、運動前の推奨量と同じ意味ではない。実験の量は、試験がどんな条件だったかを理解するための数字である。[12]
また、血中ビタミンCが最大になった時刻を、運動を始めるべき時刻に読み替えることもできない。血液の指標に山があることと、その時刻に体を動かすと有利かどうかは別の問いだからだ。夕方のレッスンに間に合わせるために逆算する前に、その数字が何の時計なのかを確認したい。[12]
生搾りと電界処理の両群に変化があった点も見逃せない。加工品だから利用できなくなるという単純な見方には合わないが、電界処理が生搾りより運動向きだとする結果でもない。少人数の飲用試験として、人で確かめた内容をその大きさのまま受け取ることが大切である。[12]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
成分が違った理由には、品種や保存も含まれる
同じオレンジジュースでも、加熱以外に違う条件がある。カラカラとバイアというオレンジの品種を調べた分析研究では、アスコルビン酸は加熱の有無にかかわらずバイアで多く、加熱済み果汁の総フラバノンとヘスペリジンはカラカラで多かった。カラカラはカロテノイドも多く、種類が豊かだった。比較する成分によって、多い側の品種まで変わるのである。[9]
ヘスペリジンは、この研究で比較されたフラバノン類の成分である。その名前が見つかったからといって、熱に強いか弱いかを品種の比較だけで決めることはできない。カラカラの加熱済み果汁に多かったという結果には、原料の品種という条件が付いている。原料も製法も違う果汁を並べて、差のすべてを殺菌方法の差と呼ばないことだ。[9]
保存まで視野に入れると、さらに別の層が見えてくる。イチゴ、オレンジジュース、リンゴ、バナナを用いたスムージーの実験では、70℃で2分の加熱と、5℃で28日間の保存が検討された。アスコルビン酸は加熱と保存によって減り、保存終了時には最大50%の減少がみられた。一方、加熱によるフェノール性成分の分解や、それらの消化モデルでの取り出されやすさの変化は認められなかった。[5]
これはオレンジジュース単独の試験ではなく、果物を混ぜたスムージーの研究である。したがって、最大50%という減少を、手元の果汁の残存率には使えない。受け取るべきなのは、加熱と保存を一続きに追った食品でも、ビタミンCとフェノール性成分は同じ変化をしなかったという点だ。成分名を省いて「保存すると栄養が減る」と言うと、この違いが消えてしまう。[5]
売り場で違う容器を比べるときは、原料が同じか、果汁単独か混合飲料か、加工後のどの時点を比べた研究かを整理するとよい。すべての製造条件を買い手が調べきる必要はない。分からない条件を想像で埋めず、比較できる範囲で選ぶ。その姿勢のほうが、どの製品にも実験の倍率を貼るより研究に忠実である。[5][9]
保存の実験では微生物の状態も調べられ、加熱と冷蔵保存によって微生物量が抑えられた。つまり加工の評価には、成分を保つことだけでなく食品の品質を保つ観点もある。ある成分が減ったという結果だけを拾って処理全体を失敗と呼ぶと、研究が同時に見ていた別の目的を落としてしまう。とはいえ、その実験条件を家庭の保存手順としてまねる話ではない。[5]

よくある誤解
「熱を通した果汁では、成分がほぼ失われている」は大きすぎる言い方だ。総カロテノイド量が殺菌前後で変わらなかった食品実験があり、別の実験でも殺菌による総量への影響はなかった。特定のカロテノイドの内訳には変化があった。残るものと変わるものを成分ごとに読む必要がある。[4][7]
「取り出されやすさが約5倍なら、運動にも約5倍よい」も成り立たない。その倍率は高圧均質化した果汁を消化モデルで評価したカロテノイドの結果である。同じ研究のフラボノイドでは取り出されやすさは変わらなかった。食品の一部の成分に関する結果を、全身の調子や運動の成果へ拡大しないことだ。[7]
「血中ビタミンCが増えたなら、その飲み方を直前にまねればよい」とも言えない。人の飲用試験では、健康な参加者が14日間飲み、血液の指標が追跡された。測定時刻や摂取量は試験条件であって、レッスンの準備時刻を決める目盛りではない。研究の目的と、自分が知りたい運動の問いを重ねすぎないようにしたい。[12]
今日からできること
- 売り場で生搾りと加熱済みを比べる日は、「残る量」と「消化後の取り出されやすさ」を別々に考える。総量が同じでも内訳が変わる場合がある。[4]
- 約5倍などの数字を見たら、何が増えた値かを確認する。高圧均質化の研究では、カロテノイドの取り出されやすさとフラボノイドの結果は異なった。[7]
- 飲用試験の毎日500mL、14日間という条件を、運動前の必要量にしない。人で測られたのは血中ビタミンCなどの指標である。[12]
- 原料の品種が異なる果汁を比較するときは、差を加熱だけのせいにしない。アスコルビン酸とカロテノイドでは、多かった品種も異なった。[9]
- 果汁と混合スムージーの保存実験を区別する。28日間の保存で得た数値を、手元のオレンジジュースの残存率として使わない。[5]
数字を読む目的は、一杯に合否を付けることではない。加熱で全滅するという思い込みをほどき、加工した果汁でも保たれる成分があること、消化後の取り出されやすさには別の変化があることを理解するためである。研究条件が違えば答えも分かれる。容器の印象より先に、成分名と測った段階を見る習慣を持ちたい。[4][7][11]

オンザショア立川店で、飲み物選びの先に予定を置く
飲み物の加工法を比べるだけでは、レッスンに通う予定は決まらない。一杯の成分と、体を動かす時間はそれぞれ具体的に考えたい。オンザショア立川店の営業時間は8:00〜23:30で、年中無休、全曜日同じである。仕事帰りや休日の予定と照らし合わせ、続けられる時間を検討できる。
当店には溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガやピラティスがあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件とレッスンは店舗の案内で確かめたい。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。JR立川駅北口から徒歩1分の場所にある。体験のヨガは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。料金案内と体験の予約を確認し、持参する飲み物とあわせて当日の支度を整える。
参考文献
[4] Impact of Different Pasteurization Techniques and Subsequent Ultrasonication on the In Vitro Bioaccessibility of Carotenoids in Valencia Orange (Citrus sinensis (L.) Osbeck) Juice — Etzbach L, Stolle R, Anheuser K, Herdegen V, Schieber A, Weber F., 2020, Antioxidants (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/antiox9060534
[5] Intestinal and colonic bioaccessibility of phenolic compounds from fruit smoothies as affected by the thermal processing and the storage conditions — Van de Velde F, Vignatti C, Paula Méndez-Galarraga M, Gomila M, Fenoglio C, Dond, 2022, Food research international (Ottawa, Ont.). DOI: 10.1016/j.foodres.2022.111086
[7] Influence of high pressure homogenization and pasteurization on the in vitro bioaccessibility of carotenoids and flavonoids in orange juice — Stinco CM, Sentandreu E, Mapelli-Brahm P, Navarro JL, Vicario IM, Meléndez-Martí, 2020, Food chemistry. DOI: 10.1016/j.foodchem.2020.127259
[8] Enhancement of the in vitro bioavailable carotenoid content of a citrus juice combining crossflow microfiltration and high-pressure treatments — di Corcia S, Dornier M, Palmade L, Dhuique-Mayer C., 2022, Food research international (Ottawa, Ont.). DOI: 10.1016/j.foodres.2022.111134
[9] Effect of Pasteurization on Flavonoids and Carotenoids in Citrus sinensis (L.) Osbeck cv. ‘Cara Cara’ and ‘Bahia’ Juices — Brasili E, Chaves DF, Xavier AA, Mercadante AZ, Hassimotto NM, Lajolo FM., 2017, Journal of agricultural and food chemistry. DOI: 10.1021/acs.jafc.6b05401
[11] In vitro bioaccessibility of carotenoids, flavonoids, and vitamin C from differently processed oranges and orange juices [Citrus sinensis (L.) Osbeck] — Aschoff JK, Kaufmann S, Kalkan O, Neidhart S, Carle R, Schweiggert RM., 2015, Journal of agricultural and food chemistry. DOI: 10.1021/jf505297t
[12] Pulsed electric fields-processed orange juice consumption increases plasma vitamin C and decreases F2-isoprostanes in healthy humans — Sánchez-Moreno C, Cano MP, de Ancos B, Plaza L, Olmedilla B, Granado F, Elez-Mar, 2004, The Journal of nutritional biochemistry. DOI: 10.1016/j.jnutbio.2004.04.007
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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