
記録がない日を、運動していない日にしない
週末に合計を出すとき、空欄をどう扱うかが問題になる。「覚えていない」「書き忘れた」「行わなかった」は、同じではない。これはセット数を増やす工夫の前に決めておきたい、記録の読み方である。分からないものを分からないまま残すほうが、根拠のない合計を作らずに済む。
股関節の関節鏡手術後を対象とした研究では、理学療法士による3か月のリハビリテーション中、参加者が週ごとの運動日誌へ実施状況と痛みを記録した。試験の中に組み込まれた探索的コホート研究で、参加者は18〜50歳の29人、女性は37%だった。男女を含む術後患者の結果を、健康な18〜39歳の女性の運動実施率へそのまま当てはめることはできない。[8]
実施状況の評価に十分な日誌が得られたのは20人で、全参加者の69%だった。そのうち16人、80%が、研究で定めた週2回以上という実施目標を満たしていた。ここでの80%は、参加者全員が目標を満たした割合ではない。日誌を評価できた人の中の割合である。[8]
この違いは、自分の手帳でも起こりうる。残っている記録だけを集めて「今週の全部」と名づければ、思い出せない部分が消えてしまう。逆に、空欄をすべて未実施として扱えば、実際には行った分まで消すかもしれない。記事で勧めるのは、未記入と未実施に違う言葉を使うことだ。日誌で評価できる人と参加者全体を分けた研究の読み方が、その発想の手がかりになる。[8]
仕事帰りに入力できなかったなら、翌日に分かる範囲で補い、記憶で補ったと添える。種目は覚えていても重さが曖昧なら、重さの欄まで埋めなくてよい。完璧な表を完成させることと、正確に説明できる記録を残すことは同じではない。見た目の整ったノートにも、思い出せない日はある。
同じ研究では、股関節に関連する生活の質は改善した一方、身体機能の指標の変化は限定的で、機能的なパフォーマンスには改善が見られなかった。記録がそろうこと、取り組めること、すべての結果が改善することも、それぞれ分ける必要がある。日誌は実施状況を読む道具であり、効果の評価には別に結果を確かめる作業が要る。[8]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
合計が増えた週は、増えた中身を確かめる
合計の横へ理由を書くと、次の週に迷いにくい。たとえば「準備を丁寧にした」「本番の種目を替えた」「本番まで行えなかった」といった実施内容である。増減へすぐ評価を付けず、まず何が起きたかを確かめる。週の数字を成績表にする前に、出来事の見出しとして読むのである。
筋肥大のレビューが扱うのは、抵抗を加えた股関節伸展の運動であり、レッグプレスや膝をついた姿勢での股関節伸展も、大臀筋の肥大を促す選択肢として挙げられている。したがって、特定の種目名だけを本番扱いし、別の種目はすべて準備へ追いやる整理にも注意したい。種目名と、その日に何の目的で行ったかを一緒に残す提案になる。[4]
また、臨床研究では、同じ筋肉を使う運動でも取り組みの狙いで結果が異なっている。膝蓋大腿部の痛みがあり、運動習慣のない18〜30歳の大学生40人を無作為に分けた試験では、機能への適応に着目した筋力トレーニングと、標準的な筋力トレーニングが6週間比較された。膝の痛みを持つ大学生の治療的な運動の結果を、健康な18〜39歳の女性のヒップアップへそのまま当てはめることはできない。[20]
機能に着目した群は、標準的な群より痛みと膝の機能に改善を示し、段差を下りる検査で大臀筋の活動増加などが見られた。痛みの群間差の検定値はp=0.026、機能ではp=0.006だった。これらは差を統計的に検討した値であり、痛みが何割減ったかや、改善の大きさそのものを表す数字ではない。[20]
先ほどの女性を対象とした試験では大臀筋の活動が減る方向、こちらでは増える方向の変化が報告されている。介入や検査課題が違うため、単純な勝ち負けにはできない。活動の向きだけで「良いセット」を選別せず、何を目的に、どの動作で測った結果かを合わせて読む。準備と本番の区分も、感覚の強弱だけに任せないようにしたい。[7][20]
自分の記録へ戻れば、数が増えた理由を説明できるかが先である。前回と同じ条件の本番が増えたのか、準備を含める方式に変えたのか、違う種目を追加したのか。方式を変えた週には境目を書いておく。過去の合計を全部作り直すより、いつから新しい数え方になったかを明記するほうが、読み返しやすい場合もある。
忙しい週の記録を指導者へ見せるなら、「今週は少なかった」という評価から始める必要はない。「この日は準備だけだった」「ここは重さを記入し忘れた」「この日は別の種目だった」と事実を先に伝える。それなら、合計の減少だけに話を限定せず、次回に確認したい条件を相談できる。記録の仕組みを途中で変えたことも、隠す必要はない。
例外の書き方を決めておくのも方法だ。予定通りなら普段の欄へ書き、変更した日だけ理由を添える。紙でもスマホでも、後から自分が区別できればよい。細かな欄を用意しすぎて入力が止まるなら、まず種目と区分が読める形へ戻す。これは記録法の優劣を証明する研究結果ではなく、無理なく実施内容を残すための提案である。

よくある誤解
「準備を別にすれば、準備は無意味ということになる」という誤解がある。この記事で分けるのは実施目的と集計の欄であり、筋肉への作用を有無だけで判定しているのではない。抵抗運動による大臀筋の肥大はレビューで支持されているが、その統合効果を、準備と本番へ一律に配分する計算には使えない。記録上の分類を、生体の境界線と取り違えないことが大切だ。[4]
「筋活動が強いほど、そのセットは成長に役立った」とする見方も短絡的である。膝の痛みを対象とした試験では、大臀筋活動の増加を伴った改善も、減少を伴った改善もある。筋活動を調べる課題と筋肥大の評価は区別する必要があり、その場の感覚の濃さから、後の筋肉の成長量を読み取らない。[4][7][20]
「週の記録にない分は、やっていない分だ」という見方にも気をつけたい。術後リハビリテーションの研究では、実施状況を評価できる日誌が得られたのは参加者の一部だった。記録で分かる範囲と、実際の行動のすべてを同一視しない。空欄を理由に自分を責める前に、未実施なのか未記入なのかを確認する余地がある。[8]
今日からできること
- 記録の欄を「準備」「本番」に分け、全実施の記録と本番の合計を別に読む。これは集計の工夫であり、筋肥大の統合値0.71を両者へ配分する方法ではない。[4]
- 種目名と動作範囲を添える。スクワットの深さを扱った筋肥大の知見は、違う範囲の動作を同じ名前だけで比べない手がかりになる。[4]
- 感想を書くなら実施内容と欄を分ける。6週間の臨床試験でも筋活動の変化の向きは同じではなく、強く感じたことだけでセットの価値を決めない。[7][20]
- 週の合計を出す前に、未記入の場所を確かめる。日誌を評価できたのが29人中20人だった研究と同様、分かる範囲を明確にする。[8]
- 次回は合計だけでなく変更理由を読み返す。単独種目と組み合わせの双方に効果が報告されたことを踏まえ、種目を替えた事実を消さずに残す。[4]

オンザショアで、実施記録と次の運動をつなぐ
セットの合計だけでなく、何を行い、何を変えたかまで残す。その記録を読み返すときは、次に行う運動の種類と、実際に通える時間も合わせて考えたい。オンザショア立川店にはパーソナルトレーニングのほか、常温のヨガ、ピラティスがある。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガ、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITも扱い、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。
医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。利用条件を確かめ、記録の数字だけで次の運動を決めずに選びたい。
営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休。東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分にある。店のトップと料金で内容を確認できる。
ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。体験の予約も利用できる。ノートに残った前回の実施内容と、これから続ける運動をつなぐ場所として検討したい。
参考文献
[4] The impact of resistance training on gluteus maximus hypertrophy: a systematic review and meta-analysis — Krause Neto W, Krause TLV, Gama EF., 2025, Frontiers in physiology. DOI: 10.3389/fphys.2025.1542334
[7] The effects of combined balance and perturbation training on gluteal muscle activity and hip kinematics in women with patellofemoral pain syndrome: a randomized controlled trial — Zare Bidoki F, Haj Lotfalian M., 2026, BMC musculoskeletal disorders. DOI: 10.1186/s12891-026-09610-6
[8] Evaluating a 3-Month Physical Impairment and Functional Performance-Based Rehabilitation Program After Hip Arthroscopy for Femoroacetabular Impingement (FAI) Syndrome — Hibbert E, Warholm KM, Ageberg E, Pålsson A, Kemp JL, Risberg MA., 2026, The Journal of orthopaedic and sports physical therapy. DOI: 10.2519/jospt.2026.13775
[20] Effects of functional strength training on pain, function, and lower extremity biomechanics in patients with patellofemoral pain syndrome: a randomized clinical trial — Xiong Z, Zheng W, Wang H, Gao Y, Wang C., 2025, Journal of orthopaedic surgery and research. DOI: 10.1186/s13018-025-05482-z
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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