
装着部位の違いは、同じ機器でも現れる
耳と手首の違いを考える補助線になるのが、腕の装着位置を比べた検証である。男女各14人、平均年齢23.8歳の健康な成人28人を対象に、安静、準備運動、全身を大きく動かす高強度の運動、段階的に負荷を上げるトレッドミル運動を実施した。同じ型の機器を手首、前腕、上腕へ置く比較も含んでいた。若い女性も参加しているが、18〜39歳の女性だけで同じ成績になるかは、この男女混合の結果からは分けて判断できない。[7]
安静時は各機器の一致度が高かったが、動作の強度が増すと精度は落ちた。とくに、立位と床に手をつく動作などを組み合わせるバーピーでは、各機器の一致度が低かった。同じ型の機器の中では上腕の成績が手首や前腕よりよく、装着場所そのものが結果に影響することが示された。[7]
ここには「腕を動かすと必ず低く出る」という単純な規則はない。研究が示しているのは、動きに伴って測定へ紛れ込む影響、つまり動作によるアーチファクトが精度を下げうることと、その影響が位置や課題で違うことだ。誤差の大きさと、誤差が出る向きは分けて考える必要がある。[7]
実際、男性37人・女性17人、平均年齢22.2歳の健康な54人を対象にした別の比較では、手首型の光学機器は低い強度で心拍数を低く、高い強度で高く見積もる傾向があった。胸部で心電図を測る機器は、研究用の心電図に対して手首型よりよい一致を示した。筋力トレーニングで低めだったメタ分析だけを読んで、手首型はいつも低いと決めることもできないのである。18〜39歳の女性に当てはめる際には、男性が多い集団での結果である点を考慮する必要がある。[17][4]
この違いは、研究のどちらかを捨てれば片付く話ではない。対象、機器、運動課題、精度を評価する指標が違えば、観察されるずれも異なる。誤差の方向を固定した補正式として覚えるより、自分の記録を比べる際には運動の種類と装着場所をそろえる、という使い方へ落とし込むほうが研究に沿う。[4][7][17]
夕方の立川駅北口で歩いた記録と、帰宅後に全身運動をした記録が違っても、それだけで体力の変化とは判定しない。運動が変われば心拍の反応も測定の条件も一緒に変わる。画面の数字に理由を一つだけ付ける前に、何をしているときの数字だったかを残しておきたい。[4][7]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
健康な成人の歩行でも、測定方式でずれが変わる
健康な男性15人、24〜39歳を対象にした検証では、研究用の心電図を基準として、胸部の単誘導心電計と手首型の光学機器を同時に比べた。横になった姿勢、座った姿勢、歩行という場面を設け、平均絶対百分率誤差を調べている。これは基準からのずれの大きさを割合で表す指標だ。18〜39歳の女性に同じ誤差率が当てはまるかは、男性だけのこの試験では確かめられない。[11]
胸部の心電計の誤差率は、横になった姿勢で2.39%、座位で3.30%、歩行で3.27%だった。手首型はそれぞれ2.26%、3.71%、5.82%で、歩行では横になった姿勢や座位より有意に大きかった。手首型の数字だけを追うより、比較相手も一緒に読むと、歩行時の違いが見えやすい。胸部の心電計では、歩行の値が座位から大きく増えていない。[11]
この検証は、耳を使えばよいという結論を直接支える研究ではない。比較したのは胸部の心電計と手首の光学機器である。耳の自転車試験と合わせて読むと、場所の違いだけでなく、何の信号をどう捉える機器かも比較条件になると分かる。耳、胸、手首という地図だけでは、測定方式の違いが抜けてしまう。[11][20]
また、百分率の誤差を、耳の試験で示された拍/分の誤差とそのまま並べて順位を付けることはできない。前者は基準に対する割合、後者は心拍数の差の大きさであり、単位が違う。比較の表を作るなら、まず指標の名前と単位をそろえて読む必要がある。小さい数字という見た目だけを拾うと、違う物差しの目盛りを比べることになる。[11][20]
日常の記録なら、歩いた日と自転車の日を分けるところから始められる。そのうえで、同じ活動の中でも装着場所や機器を替えた日には変更を残す。腕の位置を比較した成人の試験は、同じ型の機器でも装着部位で成績が変わることを示していた。交換前後の記録を読み返す際には、運動内容と測定条件を別々に確かめたい。[7]
たとえば、新しい耳の機器を使った日に以前より高い値が出ても、その差だけで運動の負荷が増えたと決めるのは早い。以前は手首、今日は耳で、さらに機種も違うなら、身体の反応と測定条件の変更が重なっている。同じ運動をしていたか、負荷を変えたか、どの部位で測ったかを記録に添えると、後から比較の前提を取り戻せる。[7][20]
測定の精度と運動の成果も別の評価項目である。耳の自転車試験が調べたのは、胸ベルトと比べた心拍数の一致だった。耳で測ることによって体力がどれだけ伸びるかを比較した試験ではない。測る方法を選ぶ場面では精度の結果を使い、運動を続けた成果は別に振り返る。この区別を持てば、機器を替えること自体を運動の目標にせずに済む。[20]

よくある誤解
「耳なら動きの影響を受けない」は言い過ぎである。耳の機器がよい成績だった自転車試験でも、強度が上がると精度は低下した。ほかの機器より低下が遅いことと、影響がないことは違う。一定負荷での成績を、あらゆる全身運動の精度保証へ広げないことが必要だ。[20]
「平均差が小さければ、画面の値は毎回正しい」とも限らない。平均差は複数のずれをまとめた値であり、平均絶対誤差とは意味が異なる。手首型のメタ分析で歩行から走行の平均差が小さかったことは、その場面での利用を支えるが、個々の測定の誤差を消すものではない。[4][20]
「手首の値が低かったから、耳の高い値のほうが正解」という決め方にも飛躍がある。手首型は活動によってずれが変わり、低い強度と高い強度でずれの方向が違った研究もある。高いほう、低いほう、気分に合うほうを採用するのではなく、基準に対して確かめられた条件を見るべきである。[4][17]
機器を増やすと、測定値も増える。だが、意見が増えることと答えが決まることは同じではない。耳、上腕、手首を比較した試験が役に立つのは、胸ベルトという基準を置いていたからだ。日常で表示が食い違ったときにも、まず比較条件へ戻るという姿勢を持てる。[20]
今日からできること
- 記録に運動の種類を書き添える。手首型の平均差は歩行から走行で−0.51拍/分、自転車で−4.55拍/分と異なり、種目をまたいだ単純比較には向かない。[4]
- 耳の測定を使うなら、競技者28人の固定式自転車で検証された結果と、自分の行う活動を分ける。耳という場所の印象だけで精度を決めない。[20]
- 手首、前腕、上腕など装着場所を記録する。同じ型の機器を比べた成人28人の試験でも、位置によって成績が変わっていた。[7]
- 研究の数字を見るときは、平均差と平均絶対誤差を区別する。耳の試験の−0.67拍/分と2拍/分は、同じ誤差を違う言い方で示した値ではない。[20]
- 新しい記録を比べる前に、安静時と歩行時を分ける。健康な男性15人の試験でも、手首型の誤差率は座位の3.71%から歩行の5.82%へ変わった。[11]

オンザショアで、記録と一緒に予定も残す
測定値を振り返る日にも、次に体を動かす予定を持てる場所がある。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分の溶岩ホットヨガスタジオである。営業時間は8:00〜23:30、年中無休。仕事の前後や休日の予定に合わせて、通う時間を考えられる。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガやピラティス、パーソナルトレーニングもある。女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITを含め、ヨガだけで25種類以上のレッスンを用意している。続ける仕組みとして、自分の予定に入れる場を選びたい。
妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。通う時間と受けたいレッスンを考える際は、店のトップ、料金、体験の予約を確認できる。
参考文献
[4] Validity of Wrist-Worn photoplethysmography devices to measure heart rate: A systematic review and meta-analysis — Zhang Y, Weaver RG, Armstrong B, Burkart S, Zhang S, Beets MW., 2020, Journal of sports sciences. DOI: 10.1080/02640414.2020.1767348
[7] Impact of Anatomical Placement on the Accuracy of Wearable Heart Rate Monitors During Rest and Various Exercise Intensities — Moghaddam M, Collins JP, Gardner CE, Rabel MC., 2025, Sensors (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/s26010176
[11] Evaluation of Telemetric Single-Lead Cardiac Transmitter and Apple Watch for Heart Rate Monitoring: Implications for Heart Failure Management in Home Care — Imai H, Shimada J., 2025, Cureus. DOI: 10.7759/cureus.80232
[17] Accuracy of heart rate measured by military-grade wearable ECG monitor compared with reference and commercial monitors — Lindsey B, Hanley C, Reider L, Snyder S, Zhou Y, Bell E, Shim J, Hahn JO, Vignos, 2025, BMJ military health. DOI: 10.1136/military-2023-002541
[20] Validity of Hera Leto consumer earbuds for heart rate monitoring during stationary cycling — Yang J, Lu Z, Li X, Tao K, Qiu J., 2025, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-025-00559-5
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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