
鼻づまりが目立たなくても、変化は相談してよい
新型コロナウイルス感染症の患者18人と対照18人を比較し、関連研究の系統的レビューも行った研究では、患者の12人が嗅覚症状を訴えた。一方、においの検出と同定の検査で嗅覚の異常が確認されたのは6人だった。18〜39歳の健康な女性の運動後にも同じ割合が当てはまるかは、この感染患者の観察研究からは判断できない。本人の訴えと検査の結果には人数の違いがあった。[4]
患者の検出検査の平均スコアは対照より悪く、平均値の差は1.8、95%信頼区間は0.6〜2.9だった。これはその検査尺度上の差であり、「香りが何割弱くなる」と読み替える数字ではない。研究で測った点数と、夕食のおいしさの割合を同じ目盛りに並べないことが必要だ。[4]
この研究では、大多数の患者に副鼻腔炎や嗅裂の閉塞は見られなかった。嗅裂とは、においを感じる部分に関わる鼻の奥の領域である。嗅覚症状だけが現れた患者も2人いた。鼻が詰まっていないという理由だけで、においの変化を無視してよいという結果ではない。[4]
同時に、この数字から運動後の違和感を感染症と判断してはいけない。比較した集団は感染患者であり、食後の感想から原因を診断する試験ではない。ここでの実用的な意味は、「鼻づまりも発熱もないから相談する話ではない」と自分で線を引かないことにある。[4]
生活への影響も相談の材料になる。感染後の嗅覚障害の評価を扱うレビューでは、質問票で生活の質への影響を捉え、心理物理学的検査で嗅覚を客観的に評価し、経過を追う役割が整理されている。対象は感染後の嗅覚障害がある患者であり、18〜39歳の健康な女性の運動後にも同じ評価が必要かは医師が個別に判断する。困りごとの聞き取りと、実際の感覚を調べる検査は補い合う位置づけである。[18]
医師に伝えるなら、単に「運動したら味がなくなった」より、いつ気づき、何の食事で、どの感覚が違い、運動しない場面でも続くかを添えたい。自分の印象を取り消す必要はない。検査が必要か、ほかの症状とどう合わせて考えるかは医師が判断する。気になる変化が続くなら、自己流で嗅覚を鍛える前に相談する対象だ。[18]
感染患者の研究に含まれた系統的レビューでは、嗅覚の変化の頻度は研究間で5〜98%と大きく開いていた。多くの研究が嗅覚を定量的に測っていなかった点にも注意が向けられている。この幅を、そのまま誰にでも当てはまる発生確率として示すことはできない。誰を対象にし、何を症状と数え、どう測ったかを確認する必要がある。[4]
たとえば「感じにくいと回答した人の割合」と「検査で異常を確認した人の割合」は、別の問いへの答えだ。同じ研究の中でも症状を訴えた人数と検査で確認された人数は違った。申告が誤りだという意味でも、検査だけで食事の困りごとを説明し尽くせるという意味でもない。感覚を測る目的と、本人が困っている内容を合わせて考えたい。[4][18]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
自分では戻ったと思うことと、検査で戻ること
感染後の嗅覚の回復を扱ったレビューでは、本人の申告に基づくと、感染から6か月以内に約95%が回復すると推定されている。しかし、感覚を実際に調べる検査では、持続する嗅覚障害がより多く見つかる。対象は感染後の患者であり、18〜39歳の女性のHIIT後にこの回復率をそのまま当てはめることはできない。自覚的な回復と、検査上の回復は完全に重ならない。[16]
この約95%は、HIIT後に香りが弱い人の回復率ではない。感染後という条件の下で複数の研究を検討した推定であり、目の前の人に「待てば戻る」と約束する数字でもない。同レビューは、心理物理学的検査や感染前の嗅覚評価が不足する研究が多いことも限界として挙げている。[16]
また、回復が感染後少なくとも2年間続くことも報告されている。長く続いたから変化の可能性が閉じるという意味ではなく、長引く人を短期間の見通しだけで扱わないための情報だ。これも受診を先延ばしする目安には使わない。[16]
食事の感想では、「前より楽しめる」と「以前と同じに戻った」を分けて書いてもよい。レビューは、量的な感覚の低下だけでなく、においの感じ方の質の変化にも触れている。香りが弱いのか、いつもの料理が別のにおいに感じられるのかという違いは、医師への説明でも残しておきたい。[16]
ここまでの研究は、感覚を単一の強弱だけで扱わないよう促している。鼻からの検出、口からの香り、塩味、本人の回復感は、測る対象が違う。[3][16] 夕食がいつもよりおいしくなかったという記憶を、すぐに運動の成功・失敗へ変換する必要はない。食卓の感想に、トレーニングの成績表まで兼ねさせなくてよい。

よくある誤解
「鼻が通れば、風味も必ず戻る」という理解は、鼻づまりへの介入試験の結果と合わない。鼻の容積は増えても、においの検出や区別などに系統的な改善はなかった。鼻が通るという感覚だけを、食事の香りが回復した証拠にはできない。[1]
「風邪が治ったのだから、食べるときの香りも戻っているはず」とも限らない。風邪の前後を比較した研究では、鼻からの嗅覚が改善した一方で、口から鼻へ抜ける香りの感度には改善が見られなかった。同じ人を時間を置いて評価しても、感覚ごとの変化は一致しなかったのである。[3]
「香りが弱いのは空腹でない証拠」「運動が効いて食欲が抑えられた証拠」とするのは飛躍だ。鼻づまりの試験が測ったのは鼻の容積と感覚機能で、風邪の研究が追ったのも各種の感覚の変化である。これらの結果から、運動後に必要な食事量や空腹の程度を判定することはできない。[1][3]
においと空腹を同時にメモすることと、片方でもう片方を説明することは違う。「おなかは空いている」「料理の香りは弱い」という記録なら、両方の経験をそのまま残せる。食欲という大きな言葉にまとめてしまう前に、食べたい気持ちと香りの感じ方を別々に書く余地がある。
今日からできること
- 食事の前の香りと、口に入れた後の風味を分けて記録する。研究でも鼻からと口からの嗅覚は別々に調べられ、回復の結果がそろわなかった。[3]
- 運動後の食事は、普段食べ慣れた料理を用意し、食べる前の香りと口に入れたときの感じを確かめる。36人の試験では鼻の容積と嗅覚の改善が一致せず、風邪の研究でも香りと塩味の変化は別々だった。香りだけで食事全体を評価するより、どこが違うかを確かめるための準備である。[1][3]
- 運動しない日の食事でも同じ違いがあるかを、無理のない範囲で振り返る。これは原因を決める実験ではなく、相談のための経過の記録である。症状の聞き取りと嗅覚の評価を組み合わせる考え方につながる。[18]
- 食べる準備のときには、空腹感と香りの感じ方をそれぞれ確かめ、香りが弱いことだけを理由に予定した食事を抜く判断につなげない。これは嗅覚検査から必要な食事量を算出できないことを踏まえた生活上の工夫である。最近の風邪や、食べにくさがあれば相談の材料に加える。[1][3][18]
- 香りの弱さ、いつもと違うにおい、食事への支障が続く場合は医師に伝える。本人の感想に加え、質問票や感覚の検査で評価する方法がある。検査や対応を自分で選び、薬を試すための目安にはしない。[16][18]

オンザショア立川店で、食卓と運動の予定を両方考える
運動を続ける予定には、終えた後に食事を取る時間も含めて考えたい。食事の香りを運動の出来の採点に使うより、日々の暮らしの中に無理なく動く場所を置くという考え方だ。オンザショア立川店にはHIITのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングがあり、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガも行っている。ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズも選択肢に入る。食事の風味の改善を期待して種目を選ぶのではなく、続けたい運動と通える時間を照らし合わせて検討する場所である。体験の日だけでなく、その後も食卓に戻れる予定を考えておきたい。
利用条件も先に確認したい。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。種目を選ぶ際は、予定とともに自分の参加条件を確かめることが出発点になる。
店舗案内と料金で通う条件を確認できる。所在地は東京都立川市曙町2-14-10エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休である。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。体験予約では、前後の食事や移動も考えて参加する時間を選びたい。
参考文献
[1] Effects of the nasal decongestant oxymetazoline on human olfactory and intranasal trigeminal function in acute rhinitis — Hummel T, Rothbauer C, Pauli E, Kobal G., 1998, European journal of clinical pharmacology. DOI: 10.1007/s002280050507
[3] Investigation of chemosensitivity during and after an acute cold — Pellegrino R, Walliczek-Dworschak U, Winter G, Hull D, Hummel T., 2017, International forum of allergy & rhinology. DOI: 10.1002/alr.21869
[4] Olfactory Dysfunction in Coronavirus Disease 2019 Patients: Observational Cohort Study and Systematic Review — Chung TW, Sridhar S, Zhang AJ, Chan KH, Li HL, Wong FK, Ng MY, Tsang RK, Lee AC, Fan Z, Ho RS, Luk SY, Kan WK, Lam SH, Wu AK, Leung SM, Chan WM, Ng PY, To KK, Cheng VC, Lung KC, Hung IF, Yuen KY., 2020, Open forum infectious diseases. DOI: 10.1093/ofid/ofaa199
[16] Recovery rates and long-term olfactory dysfunction following COVID-19 infection — Dias M, Shaida Z, Haloob N, Hopkins C., 2024, World journal of otorhinolaryngology – head and neck surgery. DOI: 10.1002/wjo2.163
[18] Assessment of COVID-19-related olfactory dysfunction and its association with psychological, neuropsychiatric, and cognitive symptoms — Jegatheeswaran L, Gokani SA, Luke L, Klyvyte G, Espehana A, Garden EM, Tarantino A, Al Omari B, Philpott CM., 2023, Frontiers in neuroscience. DOI: 10.3389/fnins.2023.1165329
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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