プロテインの量は色の濃さで測れる?原料で違う発色と測定値の比較を読み解く

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手順を工夫しても、得意な試料の範囲は残る

色の濃さと量の関係には、直線からのずれがある。Bradford法の手順を検討した研究では、本来の非直線性が感度と正確さを損なう問題として扱われた。量が増えた分だけ反応も同じ割合で増える、という前提を検証する必要がある。測定値を結ぶ線の形も、物差しの一部なのである。[17]

この研究では、590 nmと450 nmで測った吸光度の比が、標準的な測定条件でたんぱく質濃度と厳密な直線関係を示した。手順の変更で正確さが増し、感度は約10倍改善し、ウシ血清アルブミンを50 ngまで定量できた。測定の工夫が役に立つ具体例だが、この値は実験中の検出能力であり、人が飲む量の目安ではない。[17]

色を測る方法は粗いから全部使えない、と捨てる必要もない。どんな反応を読み、どんな条件で成り立つかを検討することで、方法は改善できる。この研究では、細胞を溶かす際に用いる界面活性剤による干渉も、新しい手順で大きく減った。測定法の弱点を知ることは、数字を信用しないためでなく、信用できる条件を見つけるためにある。[17]

食品成分に関わる別の例が、酵素を用いて作る甘味料の残留たんぱく質分析だ。Rebaudioside Mを対象にした方法開発研究では、たんぱく質を沈殿させる処理によって甘味料による干渉を除き、その後にBCA法で量を求めた。混ざったままの液を測るだけでなく、測る前に目的の成分を取り出す工程も結果を支える。[2]

この改良法の回収率は90.60〜109.40%で、日内・日間の精度を表す相対標準偏差は、いずれも5%未満だった。回収率は、加えた量に対してどれほど測定で取り戻せたかをみる指標である。相対標準偏差は、測定のばらつきを相対的に表す。ここでの値は、方法の働き方を点検する数字として読む。[2]

研究では、工程中や最終製品などを含む10試料にも方法を適用した。これは特定の甘味料中に残るたんぱく質を調べる検証であって、市販のプロテイン飲料全体の保証ではない。対象を明示して結果を読むと、分析手順が丁寧に検証されていることと、別の食品で同じ精度が得られることを分けて評価できる。[2]

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方法を替えて増えた数字を、中身の増加と読まない

測定法を替えただけで値が変わる例は、骨格筋でも報告されている。マウスの赤い筋肉と白い筋肉を対象に、Lowry法とBradford法を比べた比較研究では、Lowry法のたんぱく質濃度は平均で15%高かった。たんぱく質を増やす介入ではなく、同じ対象をどう測るかの比較である。対象がマウスの筋肉なので、この差を18〜39歳の女性の筋肉や摂取量にそのまま当てはめることはできない。[19]

両方法の相関係数は0.36だった。相関は、片方が高いときにもう片方も高い傾向があるかを表すが、値がそのまま一致することとは違う。この研究では方法間に大きな偏りも認められ、骨格筋の総たんぱく質濃度について両方法を互換的に扱えないと結論された。数字を横に並べるには、同じ単位だけでは足りない。[19]

この15%を、別の飲料の表示に足したり引いたりする補正係数として使ってはいけない。対象はマウスの筋肉であり、比較したのは特定の測定法だ。乳や植物性飲料については、そちらを対象にした研究へ戻る必要がある。「測り方が違えば数字も変わりうる」という注意は共有できても、ずれの大きさまで借りることはできない。[1][19]

もう一つ、数字が低い理由にも目を向けたい。食品を使って色素による測定を検討した研究では、溶かし直した粉乳のたんぱく質濃度は予想に沿った一方、猫用の食品では溶解性の低さにより、得られた濃度が10〜30倍低かった。人向け飲料の値を示す研究ではないが、反応以前にどれだけ溶けたかが測定を左右する例になる。[14]

同じ研究で、メラミンやシアヌル酸を溶かし直した乳に加えても、Bradford法の読みは影響されなかった。特定の妨害物に強いことと、どんな食品でも全量を正しく取り出せることは両立しない場合がある。試薬に反応しない混ざり物を見分ける能力と、測りたい成分を取り出す能力は、異なる点検項目だ。[14]

分析報告を読むときは、原料名、取り出し方、測定法、標準の順に視線を動かすとよい。これは製品を疑うための尋問ではなく、比較の土台をそろえる読み方である。もし報告同士で条件が違うなら、値の差の理由を保留する余地を残す。家庭で推測の補正を加えるより、同じ条件で比べた検証なのかを確かめる方が筋が通る。[1][14][19]

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よくある誤解

「色が濃い製品ほど、たんぱく質が多い」という考えは、飲み物そのものの色と、分析試薬で起こした発色を混同している。ここで扱ったBradford法は、試薬を使って光の吸収を測る方法である。飲む前のコップを見比べる行為を、この分析に置き換えることはできない。研究が検討しているのは、管理した条件で生じる反応だ。[17]

「測定値が違うなら、どちらかが必ず正しくて片方が間違い」という理解も急ぎすぎである。マウス骨格筋の比較研究では、Lowry法とBradford法にそれぞれ、安定性や直線的に測れる濃度範囲、干渉への強さなどの長所と弱点があった。研究が示したのは、値を互換的に扱えないことであって、方法名だけであらゆる試料に順位をつけることではない。[19]

「高感度なら、どの原料でも正しい」とも限らない。感度を改善した手順の研究と、たんぱく質の組成による誤推定を調べた研究は、違う問題を扱っている。微量を読み取れることと、異なるたんぱく質を偏りなく量へ換算できることを分けたい。小さな声が聞こえる耳でも、違う言語を同じ意味に訳せるとは限らない。[7][17]

「測定で多く出た分だけ、飲む量を減らしてよい」という結びつけ方にも根拠はない。ここで取り上げたのは、試料に含まれるたんぱく質を量として評価する研究である。身体が必要とする量や飲んだ後の変化を比較した試験とは分けて読むべきだ。測定法の違いを、食事を減らすための計算に流用しない。[1][7][19]

今日からできること

  • 分析結果を見かけたら、方法名だけで判断せず、何を対象にした検証かを確認する。牛乳と植物性飲料を対象にした比較でも、標準の選択による変動があった。[1]
  • 「約10倍の感度」という数字を見たら、何が改善したかを書き添える。この研究で改善したのは分析法の感度であり、飲料の含有量や身体への効果ではない。[17]
  • 回収率90.60〜109.40%という結果は、残留たんぱく質の分析法の検証として読む。自分が飲んだ分の吸収率に置き換えない。[2]
  • 異なる研究の値を比べる日は、原料と測定法が同じかを確かめる。筋肉で得た15%という差を、市販飲料の表示を直す係数にしない。[19]
  • 表示と別の分析値が食い違って見えたら、測定対象や前処理の条件を問い合わせる材料にする。溶け方や標準が結果に関わるため、色の印象で飲む量を増減させない。[1][14]
yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

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参考文献

[1] Evaluating protein quantification methods in long-life dairy and plant-based milk alternatives — Shadmehri N, Kayeye TN, Wang Y, Rodger A, Venkatesan K., 2026, Food chemistry. DOI: 10.1016/j.foodchem.2026.151513

[2] A Modified BCA Method for Determination of Residual Protein in Enzymatic Biosynthetic Rebaudioside M — Li F, Zhang W, Bai J, Yang X, Huo Y, Qu Y., 2026, International journal of food science. DOI: 10.1155/ijfo/2967051

[6] Increasing the amount of phosphoric acid enhances the suitability of Bradford assay for proteomic research — Cui W, Xue H, Cheng H, Zhang H, Jin J, Wang Q., 2019, Electrophoresis. DOI: 10.1002/elps.201800430

[7] Quantification of Intrinsically Disordered Proteins: A Problem Not Fully Appreciated — Contreras-Martos S, Nguyen HH, Nguyen PN, Hristozova N, Macossay-Castillo M, Kov, 2018, Frontiers in molecular biosciences. DOI: 10.3389/fmolb.2018.00083

[9] The highly abundant urinary metabolite urobilin interferes with the bicinchoninic acid assay — Sampson DL, Chng YL, Upton Z, Hurst CP, Parker AW, Parker TJ., 2013, Analytical biochemistry. DOI: 10.1016/j.ab.2013.07.027

[14] Melamine and Cyanuric Acid do not interfere with Bradford and Ninhydrin assays for protein determination — Field A, Field J., 2010, Food chemistry. DOI: 10.1016/j.foodchem.2010.01.018

[17] Linearization of the bradford protein assay — Ernst O, Zor T., 2010, Journal of visualized experiments : JoVE. DOI: 10.3791/1918

[19] Comparison of total protein concentration in skeletal muscle as measured by the Bradford and Lowry assays — Seevaratnam R, Patel BP, Hamadeh MJ., 2009, Journal of biochemistry. DOI: 10.1093/jb/mvp037

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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