
家事時間が減った研究を、自分のノルマにしない
家庭での活動は、実験室だけでなく生活時間の調査からも研究されている。米国の19〜64歳の女性の全国的な時間利用データを用いた研究では、1965年から2010年までの家事時間の変化を分析した。家事には食事の準備、食後の片づけ、衣類の手入れ、一般的な家事を含めている。19〜64歳をまとめた米国のデータであり、18〜39歳の女性の現在の家事時間へそのまま当てはめることはできない。[18]
家事に割く時間は週25.7時間から13.3時間へ減少していた。消費エネルギーは、時間利用のデータに全国調査の体重とメッツを組み合わせて計算している。長期にわたる暮らしの変化を捉える研究だが、台所にいる個人の呼吸を測り続けた実験ではない。この違いを押さえると、大きな集団の数字と今夜の献立を混ぜずに済む。[18]
研究では非就業女性と就業女性で家事時間の減少幅が異なり、推定した家事の消費エネルギーもそれぞれ減っていた。著者らは、家事によるエネルギー消費の減少が、女性の肥満の増加に寄与した可能性を述べている。これは社会の時間利用の変化を説明する可能性であり、個人に家事を増やせば体重が減ると命じる結果ではない。[18]
立川駅から帰り、急いで食事を用意する人に、この歴史を家事のノルマとして渡すのは筋が違う。便利な調理道具を使うか、家族と分担するか、外で用意された食事を選ぶかは、その日の生活の判断である。過去の集団の家事時間を、自分が達成すべき運動時間に置き換える必要はない。
この研究を実用的に読むなら、献立だけでなく生活時間も変化していると気付く材料になる。家事という身体活動を見落とさないことには意味がある一方、家事だけを増やすことが唯一の答えにはならない。研究が扱ったのは家事全体の時間配分であり、料理の工程をわざと長くする減量法ではない。[18]
なお、活動時間の集計と強度の実測は補い合うが、役割は違う。時間調査は暮らしの中でどれだけ時間が使われたかを示し、実測研究は特定の活動でどの程度の酸素が使われたかを示す。時間だけ正確でも活動の割り当てが粗ければ、個人の消費量の精密な記録にはならない。家庭の記録でも、所要時間と作業名を一緒に残すほうが、数字だけより読み返しやすい。[16][18]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
調理を増やす試験でも、運動効果とは分けて読む
料理を生活に取り入れる研究があると、「それで運動量も体重も改善したのか」と知りたくなる。しかし、調理の授業があることと、調理動作のエネルギー消費を測ることは違う。米国の小学4年生を対象とした無作為化比較試験は、この違いを考える材料になる。対象は児童なので、18〜39歳の女性の調理による消費量や体重変化へそのまま当てはめることはできない。[12]
この試験には1,428人の子どもが参加し、調理や試食の授業に加え、活動的な休み時間や給食での働きかけなどを組み合わせた。家庭での活動などを加える介入もあった。研究者は調理への自信や態度、果物・野菜の好み、身体活動、身長と体重を評価している。料理だけを単独で増やす試験ではない。[12]
結果として、授業や学校などのまとまりを考慮した解析で、介入の効果は認められなかった。料理をしていた子どもは調理への自信や態度、果物・野菜の好みが高い状態を保ったが、その関連を、介入によって体重が改善した証拠にしてはいけない。体格指数のパーセンタイルも安定していた。[12]
全児童では中高強度の身体活動やメッツで表した活動量が増えたものの、その増加を調理の授業だけの効果とは扱えない。複合的な取り組みの全体の経過と、群を比較して認められる介入効果は異なる。参加者が多い研究であっても、どの比較から何を言っているかを読む必要がある。[12]
もちろん、子どもの学校での結果を、大人の夕飯作りへそのまま移すこともできない。ここで役立つのは、料理に関連した良い変化をすべて「運動の成果」と呼ばない姿勢である。料理に取り組む自信、食べ物の好み、活動量、体格はそれぞれ別の評価項目だ。同じ研究に登場しても、同じ結果になったと想像でつながない。[12]
生活の記録にも似た整理ができる。「献立を決められた」「野菜を切った」「買い物の荷物を運んだ」「食後に片づけた」は、並べて残してよい。それらをすべて単一の運動点へ変える必要はない。食事を用意した事実を認めつつ、身体活動の欄では動いた工程を具体的に書く。夕飯を完成させたことまで、時計の消費カロリー表示に採点させなくてよい。
同じように、自分の記録を家族と比べる場面でも、総時間だけで働き方を判断しないほうがよい。買い出しから配膳までを含めた人と、コンロの前にいた時間だけを書いた人では、最初から数えた作業の範囲が違う。時間利用研究が家事に含めたのも、調理だけでなく食後の片づけや衣類の手入れなどである。比較するなら、まず記録に含めた仕事をそろえる。この順序なら、違う中身を同じ「家事時間」と呼ぶすれ違いを減らせる。[18]

よくある誤解
「料理中はずっと立っていたから、全部同じ運動強度だ」という思い込みがある。しかし家事の実測研究では、料理などと、歩行や荷物運びは別の範囲に分かれた。立位という姿勢の名前だけでは、作業の強さを選べない。調理の前後に運んだ物まで含めるなら、その工程は別に書いたほうが研究の分類に近い。[16]
「家事の表で高い数字を選べば、自分の働きを正当に数えられる」という考え方もある。実測値が推定値を下回ることが多かった結果は、数字の選択で評価を上げ下げする危うさを示している。家事の手間や責任を認めることと、消費エネルギーを推定することは別の作業だ。高い値を選ばなくても、食事を作った事実は消えない。[16]
「昔の女性は家事で多く消費していたから、今も料理を長くすればよい」という結論には飛躍がある。時間利用研究が示したのは、食事の準備だけでなく、片づけや洗濯などを合わせた家事時間の歴史的な減少である。個人の料理時間を延ばす介入の結果ではない。調理をわざと非効率にする根拠としては使わず、日常の活動全体へ目を向ける材料として読む。[18]
そのうえで、「料理は運動ではないので活動記録から消す」という二者択一も避けたい。実際に家事のエネルギー使用を測れることと、すべてを運動レッスンの代わりと考えることの間には幅がある。料理には料理の活動がある。それを作業に即して記すほうが、過大評価と見落としの両方を避けやすい。[16]
今日からできること
- 夕飯作りを記録するときは、切る、混ぜる、洗う、運ぶ、待つなどの作業名を添える。家事研究で料理などが1.8〜2.3メッツ、運搬などが3.0〜5.5メッツに分かれた点を、作業を一括りにしない手掛かりにする。[16]
- 料理のメッツを探すなら、実測か推定かを確かめる。実測と推定に0.3〜2.2メッツの差があった研究を踏まえ、細かな数字だけで正確さを判断しない。[16]
- 台所にいた時間だけから、自分の運動強度を決めない。実測研究では15種類の活動を分けて測っており、料理と荷物運びを同じ作業として扱わずに記録する。[16]
- 家事時間の比較を、自分へのノルマにしない。週25.7時間から13.3時間への変化は集団の歴史的な調査結果であり、自分が取り戻すべき時間ではない。[18]
- 料理を続けられたことと、体格や運動量の変化は分けて振り返る。子ども1,428人の試験でも、調理に関する自信などの関連と、介入効果の有無は別に評価されている。[12]

オンザショアで、食事作りの外にも続ける時間を
食事を用意する時間とは別に、体を動かす予定を持つ。その続ける仕組みを考える場所のひとつが、オンザショア立川店である。営業時間は8:00〜23:30、年中無休だ。朝に時間を取るか、帰宅途中に寄るかを、生活の予定に合わせて検討できる。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズなどがあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンを扱っている。ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングもある。常温のヨガを選ぶか、ほかの種目を検討するかも含め、自分が続ける予定を立てる場所として考えられる。
妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。予定を立てる際は料金と体験の予約を確認できる。扱うレッスンは店のトップから確認し、食事の準備と並べて続ける予定を考えたい。
参考文献
[12] Fourth-Grade Cooking and Physical Activity Intervention Reveals Associations With Cooking Experience and Sex — Cunningham-Sabo L, Lohse B, Nigg CR, Parody RJ., 2023, Journal of nutrition education and behavior. DOI: 10.1016/j.jneb.2022.10.008
[16] Energy Costs of Household and Eldercare Activities in Young to Middle-Aged Chinese Adults — Li Y, Liu J, Quan M, Zhuang J, Cao ZB, Zhu Z, Li Y, Herrmann SD, Ainsworth BE., 2022, Journal of physical activity & health. DOI: 10.1123/jpah.2022-0011
[17] Associations between locomotive and non-locomotive physical activity and physical performance in older community-dwelling females with and without locomotive syndrome: a cross-sectional study — Nishimura T, Hagio A, Hamaguchi K, Kurihara T, Iemitsu M, Sanada K., 2021, Journal of physiological anthropology. DOI: 10.1186/s40101-021-00268-8
[18] 45-Year trends in women’s use of time and household management energy expenditure — Archer E, Shook RP, Thomas DM, Church TS, Katzmarzyk PT, Hébert JR, McIver KL, H, 2013, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0056620
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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