
筋肉の厚さは、測る場所によって答えが変わる
若い女性63人を対象にした無作為化比較試験では、肘を台に支えるプリーチャーカールを30人、背もたれを傾けるインクラインカールを33人が行った。期間は8週間で、練習は週2回だった。調べたのは、肘を曲げる筋肉の肩に近い部位、中央、肘に近い部位の厚さと、それぞれの種目での筋力である。[8]
肩に近い部位の厚さの増加は、背もたれを傾ける方法で大きく、群間の平均差は0.08 cm、95%信頼区間は0.02〜0.13 cmだった。対して肘に近い部位では、台に肘を支える方法の方が増加が大きく、平均差は0.10 cm、95%信頼区間は0.04〜0.15 cmだった。場所を変えると、どちらの方法が大きく増えたかも入れ替わった。[8]
信頼区間は、推定値の不確かさを読むために数値と一緒に見る範囲である。ここでは、平均差だけを大きく掲げるより、区間も添えて、対象と条件を伴う比較結果として受け止めたい。報告されたのは筋肉の厚さの差であって、腕全体の周囲の長さや、服を着たときの見た目の差ではない。[8]
「どちらが腕に効くのか」という聞き方のままなら、肩に近い側と肘に近い側で答えが割れてしまう。これを矛盾とみなすより、「どの部位を測るかで比較結果が異なる」と読む方が、実際の測定に沿う。先ほどの男性の試験でも部位別の変化は一様ではなく、腕全体に同じ増加率を当てはめないという点でつながる。[1][8]
筋力の検査でも、練習した種目に沿った違いが出た。台に肘を支える種目の検査では、その種目を練習した群の伸びが1.88 kg大きく、95%信頼区間は1.14〜2.62 kgだった。背もたれを傾ける種目の検査では、その種目を練習した群の伸びが0.86 kg大きく、95%信頼区間は0.10〜1.62 kgだった。[8]
この結果は、練習した動作と検査の動作が結び付くという、力の伸び方の特徴を示している。だから棒を替えて扱える重さが変わった場合も、「自分の腕そのものが急に変わった」と決める前に、どの動作で測った数字かを残しておきたい。種目の角度の詳しい話は既存記事「女性の腕の筋トレは背もたれを倒す?インクラインカールと育つ部位の違いを読む」に譲る。[8]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
当日の回数を比べるなら、棒より前の種目も記録する
まっすぐな棒では前回より回数が減った。曲がった棒に替えた日はよく持ち上がった。こんな記録があっても、練習の最初と終わりで試した結果なら、形の差だけで説明するのは早い。男性14人と女性4人の筋トレ経験者で、上半身の種目を行う順番を入れ替えたクロスオーバー試験では、終盤に行う種目の反復回数が少なくなっている。18〜39歳の女性だけでも同じ程度の差になるかは、この男女混合の結果からは判断できない。[2]
この試験には、筋トレ経験が少なくとも6か月ある男性14人、女性4人が参加した。同じ参加者が異なる順番の練習を経験し、上半身の大きな筋群から始める順番と、小さな筋群から始める順番を比べた。まっすぐな棒で行う立位のカールも、比較する種目に入っていた。18〜39歳の女性が参考にする際には、男性中心の経験者集団での比較だという条件を伴う。[2]
各種目は3セット行い、自力で持ち上げる反復ができなくなるまで続け、セット間と種目間には2分の休憩を置いた。後半に回った種目では、大きな筋群の種目でも小さな筋群の種目でも、反復回数が有意に少なくなった。とくに末尾に行う種目の最終セットで低下が目立ったという結果である。[2]
この実験は同じ参加者が異なる順番を経験しているため、別々の人の得意不得意を比べる話とは分けて読める。また、経験者を対象に、休憩とセット数を設定して調べた結果でもある。自分の練習で使うときには、実験の回数を再現するより、順番を比べる際にはほかの条件もそろえていたという設計に注目したい。[2]
ここから家庭の練習にも持ち帰れるのは、道具の評価に、その前の運動も関係するという視点だ。たとえば「今日は胸の運動のあと」「前回は最初にカール」と記録しておけば、回数の違いをすぐ棒の責任にしなくて済む。この研究は、すべての人にカールを最初に行わせる処方ではなく、順番を変えるとその場の反復成績が変わり得ることを示す材料である。[2]
なお、反復回数が少なかったという結果を、長期の筋肉の成長が劣るという結論に置き換えることもしない。その日の遂行回数を測る試験と、練習前後の筋肉の厚さを測る試験では、答えている問いが異なる。器具の比較でも、「今日は多くできた」と「続けたらよく育った」を別の欄に置いておくと読み違いが減る。[1][2][5]

よくある誤解
「曲がった棒なら、まっすぐな棒より必ず腕が育つ」という言い方は避けたい。まっすぐな棒を含む練習で筋肉が厚くなった試験と、両腕と片腕を比べた試験は、それぞれ違う問いへの答えである。異なる研究の結果を持ち寄って、実際には対戦していない棒同士の順位を作ることはできない。[1][5]
「持てる重さが増えたら、その分だけ筋肉も大きくなった」という理解も正確ではない。若い女性の両腕と片腕の比較では、筋肉の厚さの変化に群間差がなくても、右腕の片腕検査の伸びには違いが出た。重さの記録は大事だが、それを厚さの測定値に変換する計算はしない。[5]
「腕の成長は、測る場所が違っても同じ」という思い込みにも注意したい。男性の複数種目の試験では上腕二頭筋の部位によって増加率が異なり、若い女性の種目比較でも部位によって優位な方法が変わった。ひとつの測定部位で得た数字を、腕のすべての場所や外見の変化に広げない読み方が必要である。[1][8]
「女性なら器具の形を選ぶだけで大きくなりすぎる」「女性には筋肉が育たない」という極端な説明も、ここまでの試験とは合わない。若い女性で筋肉の厚さを追った研究は、練習方法による差や、測る場所による差を検討している。性別から一言で見た目の将来を決めるより、対象、期間、測定部位を伴う変化として読む方が具体的だ。[5][8]
今日からできること
- 記録の冒頭に、目標が「特定のカールで扱える重さ」か「筋肉の厚さへの関心」かを書く。若い女性の8週間の試験では、筋力と筋肉の大きさの比較結果は一致しなかった。[5]
- 棒を替えた日の記録には、形のほかに両腕か片腕かも添える。28人と26人を比べた試験は、この違いを独立した練習条件として扱っている。[5]
- 前の運動とカールの順番を残す。男性14人と女性4人の順番比較で、終盤の種目は反復回数が少なくなったため、条件の違う日を形だけで評価しない。[2]
- 「どこが育った数字か」を確認する。63人の女性の試験では、肩に近い部位と肘に近い部位で種目間の結果が異なった。記事や説明を見るときも、測定位置を探す。[8]
- 研究の回数をそのまま宿題にしない。週3日と週2日の試験は、それぞれ異なる方法を比べたもので、頻度の勝敗を決めた比較ではない。練習を相談するときは、今の種目と継続できる予定を一緒に伝える。[5][8]
研究の数字を練習日誌に使うなら、成績の目標値よりも、記録する項目の手本にするとよい。何の道具で、どの動作を、どの順番で行ったか。それが分かるだけで、自分の前回と今回の違いを考えやすくなる。反復回数、検査での重さ、画像での厚さを区別した研究の読み方を、日常の記録にも持ち込むという提案である。[2][5][8]

オンザショア立川店で、予定に置ける運動を探す
器具を比べるときに何を記録するか。その問いを持ったまま、運動を続ける予定も考えたい。オンザショア立川店にはパーソナルトレーニングのほか、常温のヨガ、ピラティス、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガがある。女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITもあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンを設けている。棒の形を比べた研究の結果と、店で選べる運動の内容は分けて考える。
妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。内容と料金は店舗サイトと料金ページで確認できる。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分だ。営業時間は全曜日8:00〜23:30で、年中無休である。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。体験の予約で予定を選べる。仕事や学校の予定と営業時間を並べて、暮らしに置ける運動の時間を考えたい。
参考文献
[1] Strength training’s chronic effects on muscle architecture parameters of different arm sites — Matta T, Simão R, de Salles BF, Spineti J, Oliveira LF., 2011, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0b013e3181dba162
[2] Influence of exercise order on the number of repetitions performed and perceived exertion during resistance exercises — Simão R, Farinatti Pde T, Polito MD, Maior AS, Fleck SJ., 2005, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/1533-4287(2005)19<152:ioeoot>2.0.co;2
[5] Small muscle mass exercise enhances muscular adaptations? Effects of unilateral and bilateral biceps curl on maximum strength and muscle size changes — Kassiano W, Tricoli I, Gomes F, Santos-Melo V, Manske I, Kunevaliki G, Lisboa F, 2026, European journal of applied physiology. DOI: 10.1007/s00421-025-06033-4
[8] Distinct muscle growth and strength adaptations after preacher and incline biceps curls — Kassiano W, Costa B, Kunevaliki G, Lisboa F, Stavinski N, Prado A, Tricoli I, Fr, 2025, International journal of sports medicine. DOI: 10.1055/a-2517-0509
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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