運動習慣は体力が似た仲間なら続く?習い事で近い相手と上級者を比べる前に

運動習慣をつける習い事は、体力が似た仲間と上級者のどちらがよいのか。成人の系統的レビューやチームの研究から、仲間の似かよりと継続への効果を分けて読む。見た目の近さ、相談できる関係、参加したい気持ちと実際の行動の違いを確かめ、自分に合う相手や教室を考える手がかりを示す。

初めての教室で、隣の人は息を整えながら滑らかに動いている。こちらは動きを覚えるだけで精いっぱいだ。同じ初心者が隣なら安心なのか、それとも上手な人の隣のほうが学びやすいのか。習い事を始める前には、種目より先に隣の人が気になることがある。

体力が近い仲間なら必ず続き、上級者と一緒だと続かない。この二択に研究の答えを絞ることはできない。成人の身体活動と人間関係を調べた系統的レビューでは、仲間の似かよりや関係の構成と活動量に関連があった一方、時間を追う研究や介入研究では、影響の姿は複雑だった。成人全般を扱う結果を18〜39歳の女性にそのまま当てはめるには、生活条件や集団の違いを考える必要がある。[3]

習い事選びでは、「似ているから話しかけやすそう」と「一緒にいることで運動が続く」を分けたい。オンラインの運動プログラムでは、人が実際に選んだ相手は、運動経験や体力より年齢などの属性が近い人だった。自分が近いと感じる相手と、自分の運動を支える相手は、同じとは限らないのである。[18]

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

体力の近さと、仲間の似かよりは別の問いだ

研究では、自分と似た相手とつながる傾向を「同類性」と呼ぶ。運動のチームなら、年齢、性別、活動量など、どの特徴が似ているかをそれぞれ調べられる。友人を誘って参加する身体活動チャレンジの研究でも、同類性はチーム内の特徴のばらつきから検討された。[12]

ここで体力と活動量を混ぜないことが大切である。日々どれくらい体を動かしているかと、ある動きをどれくらいこなせるかは、質問として違う。活動量の似た人が同じチームに多かったという結果を、そのまま「同じ速さで動ける仲間を探すとよい」という処方に変えることはできない。[12]

成人を対象とした系統的レビューは、最初に見つかった11,085本から条件に合う28本を選び、身体活動と具体的な人間関係を分析した。人間関係の広さ、同類性、つながる相手の構成、運動する人との接点が、個人の活動量と関連していた。運動習慣を本人の気合いだけで説明しないための、広い見取り図になる。[3]

ただし、このレビューが示すのは「体力差が小さいほど出席率が高い」という順位表ではない。運動量の多い仲間がいるか、どんなつながりを持つかという複数の側面が関わっており、体力の近さだけを切り出した結論ではないからだ。教室の写真に自分そっくりの人がいなくても、この研究だけを理由に候補から外す必要はない。[3]

たとえば、同じ初心者という言葉でも、久しぶりに運動を再開する人と、種目を初めて習う人では事情が違う。これは教室を見学するときの整理の例である。年齢が近いかどうかを眺めるだけでなく、何を不安に思い、何を尋ねたいかを書き出すと、「似た人がよい」の中身を具体的な質問に変えられる。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

似た人が集まったのか、一緒にいて似たのか

仲間の活動量が似ていると聞くと、隣の人から運動する気持ちが移ったように思える。しかし、もともと似た人が相手を選んだ可能性もある。「選択」と「影響」は別の仕組みである。成人のレビューでも、時間の経過を調べる研究は、社会的影響や行動の広がりを単純には捉えていなかった。[3]

その違いが見えやすいのが、430人が参加したチーム型の身体活動チャレンジである。チームの代表者が自分の友人を誘い、研究者は年齢、性別、教育歴、体格指数、自己申告と客観測定による活動量、否定的な感情の状態を比較した。この研究では、体格指数と活動量は別々の項目として扱われている。友人を誘って参加した人々の結果であり、18〜39歳の女性の習い事にも同じ似かよりが生じるかは、別に確かめる必要がある。[12]

実際のチームでは、教育歴とうつ状態を除く項目で、無作為に組んだと仮定したチームより内部のばらつきが小さかった。つまり、友人同士で組んだ集まりは、活動量なども似やすかったのである。ばらつきの差を標準偏差を単位にして比べると、自己申告の活動量では0.15、年齢では0.47だった。活動量にも似かよりはあるが、年齢の似かよりのほうが大きかったのである。ここで比較しているのは実際のチームと仮想の無作為チームの構成であり、同質な集団と異質な集団の継続率や離脱率ではない。[12]

この研究が捉えたのは、仲間の集め方と、集まった人の特徴の関係である。代表者が友人を誘ったチームでは、教育歴やうつ状態のように、無作為チームとの差が認められない項目もあった。何もかも似ている集団というより、特徴によって似かより方が異なる集団だったのである。チームの構成を調べた結果から、体力の近い人と組んだときの継続率の上昇幅までは算出できない。[12]

思春期の仲間を扱ったメタ分析でも、身体活動を含む複数の項目で仲間同士の類似性が認められた。各項目について9〜24件の独立した研究を統合した結果であり、似かよりのすべてを、似た友人を選ぶことだけで説明するのも難しいとされた。対象は思春期の集団であり、18〜39歳の女性の習い事へ同じ関係をそのまま当てはめることはできない。[7]

学校の友人関係では、授業や学校生活の中で繰り返し顔を合わせる。自分で会費や移動を考えて通う習い事では、参加する場そのものを選ぶ。これは日常場面の違いを整理した例であり、仲間への期待を考えるときは、相手との近さに加えて、どこで接点を持つかも質問に含めたい。

「自分と近い」と思う基準は運動経験とは限らない

オンラインの運動プログラムを調べた研究では、匿名の参加者がほかの参加者と関係を始める機会を等しく持つようにした。すでにある友人関係では、紹介されやすさや同じ組織に属することが相手選びに混ざる。こうした条件を整理し、どんな相手を選ぶかを見る設計だった。[18]

目標を競うプログラムの中で、参加は少数の活発な人に集中していた。その活発な参加者は、相手の体力、運動の好み、運動経験にはあまり関心を示さず、主に性別、年齢、体格指数が似た相手を選んでいた。少なくともこの場では、人が選びやすい「近さ」は、運動の実力の近さではなかった。[18]

この結果を、年齢や体型で仲間を選ぶべきだという勧めにしてはいけない。研究者は、似た属性に接点を絞る選択が、新しい健康情報に触れる機会を狭めうることも指摘している。親しみやすさを持つことと、違う経験を持つ相手から何かを知ることは、両立を考える余地がある。[18]

体力が高そうな人にも、仕事との両立を試してきた人、運動を中断した経験のある人、質問するのが苦手だった人がいるかもしれない。これは研究結果ではなく、見学時に想定できる例である。見た目だけで自分とは別世界と決める前に、どんな話なら聞きたいかを考えると、相手との距離を別の軸で眺められる。

反対に、年齢の近い人が写っているだけで「自分も通い続けられる」と決めるのも飛躍になる。写真に自分を重ねられることが、運動への意欲に関わる研究はあるが、意欲を測った結果と、教室へ通い続けた結果は区別が必要だからだ。[6]

写真を使った無作為化試験では、身体に障害のある成人、高齢者、過体重または肥満の成人を対象とし、計1,796人が運動や食事を勧めるメッセージを読んだ。対象集団に合わせた写真は、障害のある集団と過体重・肥満の集団で、写る人への同一視を介して行動意図に好ましい間接効果を示した。この効果は障害のある集団と過体重・肥満の集団で確認されたもので、18〜39歳の女性全般に同じ効果を当てはめることはできない。[6]

写真の試験では、対象集団に合わせた写真をすべてに用いなくても、半分を置き換えたメッセージで同様の好ましい間接効果が見られた。写真の一部を対象集団に合わせる方法でも効果が見られた点が、この試験の特徴である。自分に重なる人がいることと、ほかの人が違う特徴を持つことは、研究の中でも両立していた。[6]

ここから習い事へ持ち帰れるのは、教室の全員が自分と同じである必要があるか、という問い直しである。写真の効果を教室の効果に置き換えることはできないが、「似た人が少しでもいれば気になる」のか、「全員の経験が近くないと不安」なのかは、自分で分けて考えられる。求めている近さが分かれば、写真だけでは決められない質問も見つかる。

数字で読む仲間と運動習慣

28本:成人の身体活動と人間関係を扱った系統的レビューの採用論文数。体力別の継続率ランキングではない。[3]

430人:友人を誘ってチームを組んだ身体活動チャレンジの分析対象。参加前からの似かよりも考える材料である。[12]

1,796人:写真を使う健康メッセージの無作為化試験の対象人数。測ったのは行動意図などである。[6]

609人:大学生の縦断研究の開始時の分析対象。平均年齢18.7歳で、成人全般を代表する数字ではない。[8]

3か月:大学生の接近関係と運動行動を分析した別の研究の観察期間。仲間からの広がりの有意な証拠は得られなかった。[13]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約