
腕の動きが違えば、同じ台でも別の負荷になる
動画の出演者と台の高さをそろえたのに、息の上がり方が違う。そこで見るべきものは脚だけではない。女性32人が、高さ15.24 cm、毎分128拍の同じ踏み台運動を、腕の動作を加える場合と加えない場合で行った試験がある。腕の動作を加えると、心拍数も酸素消費量も増えた。ただし、心拍数の増え方は酸素消費量に比べて大きかった。[4]
この結果から、心拍数だけで高さの効果を判定する難しさが分かる。昨日は腕を添える程度、今日は動画に合わせて大きく動かしたのなら、変更したのは高さだけではない。台を変えていなくても負荷の条件は動いている。心拍数が上がったことをすべて「高い台が効いた」と数える前に、腕の使い方を振り返りたい。[4]
研究をまとめたレビューも、踏み台運動のエネルギー消費に関わる要因として、高さ、速さ、動作の種類、運動の組み立て、手に持つ重りを挙げている。同じ踏み台という種目名の下に、かなり違う条件が入るのである。器具の名前が同じだから、負荷も同じとは限らない。[11]
腕の試験では、心拍計による消費エネルギーの推定と、呼吸から測る間接熱量測定との差も検討された。腕を動かすかどうかで推定の誤差が増すという結果は得られず、いずれの条件でも機器は消費エネルギーを高めに推定した。心拍数と酸素消費量の関係が変わったことと、機器の誤差の比較結果は、分けて受け止める必要がある。[4]
大学生年代の女性32人を対象にした別の評価研究でも、踏み台運動中の特定の心拍計による消費エネルギーは、呼吸からの測定より平均27〜28%高く推定された。実測した最大心拍数や最大酸素消費量を使っても、過大推定は残った。これはその機器と条件での結果であり、すべての腕時計へ同じ誤差を当てはめる話ではない。[10]
台の高さを上げた日の画面に、大きい消費量が表示されると嬉しいかもしれない。しかし、表示の増加だけでは高さの選択を採点できない。高さ、腕の動き、実施した動作を一緒に残し、表示は推定値として扱う。画面の数字に合わせて足元を高くする順番にはしない。[4][10]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
慣れと継続の研究は「最初から高く」を支持しない
着地の負荷は、経験との関係も調べられている。女性12人の試験では、指導者と初心者の力の変化の形に違いがあった。指導者には衝撃力の最大値へ達する前に一時的に力が下がる特徴があり、速い動きでも力を吸収する調整を行える可能性が示された。一方、初心者の速い条件では、高さが変わったときの力の増え方が一定していなかった。[6]
経験のある女性18人を調べた別の研究では、複数の速さとステップ動作を比べ、参加者はテンポが増しても外部からの負荷に対応できていた。床反力は速歩や中程度のステップ走と同じ水準に保たれていた。動作に慣れた人を対象にした結果なので、未経験者が速さを上げても同じ調整ができると約束するものではない。[12]
速いテンポで衝撃が大きくなった試験と、経験者が負荷を調整できた試験は、一方だけを残してはいけない。対象者と動作条件によって結果の見え方が違う。動画の指導者が落ち着いて動いていることは、自分にも同じ高さと速さが合う証拠ではない。画面越しには、その人が積んできた経験までは借りられない。[6][12]
長く続けた場合の研究としては、地域で暮らす平均69歳の女性を、段階的に高さを増す踏み台運動群と運動しない対照群へ無作為に分けた試験がある。期間は12週間で、運動量をそろえながら主に高さで強度を設定した。運動群では対照群より、太ももの筋量、膝を伸ばす力やパワー、機能的な動作の成績が改善した。高齢女性への段階的な介入の結果であり、18〜39歳の女性にそのまま当てはめて同じ改善を見込むことはできない。[3]
この試験は、踏み台の高さを運動プログラムの中で調整する意味を示している。注目したいのは、運動量をそろえながら主に高さで強度を設定した点だ。単に運動を長くした場合とは分けて、高さを段階的に変えるプログラムを評価している。器具の寸法だけでなく、続け方まで含む結果として読みたい。[3]
その日の酸素消費量を測る実験と、継続後の筋力などを測る試験にも違いがある。その場できつくなったことは、将来の体力向上を測ったことにはならない。台を高くして息が上がった日には、負荷を変えたと記録すればよい。そこへ、まだ測っていない長期の成果まで付け足さない。[2][3]

よくある誤解
「高いほど効率がよい」という思い込みには、何を効率と呼ぶのかが抜けている。同じ振り付けでは、高さを増すと酸素消費量が増えた。[2] 一方、未経験者の衝撃力を調べた試験は低い高さを使う助言を支持した。[5] 心肺への刺激を大きくすることと、接地の負担を考えて動くことは、同じ物差しでは判断できない。
「テンポを少し上げるのは無意味」とも言えない。毎分125拍と130拍の比較では生理反応に差が認められなかったが、それはその狭い条件での結果だ。[2] 毎分30サイクルと33サイクルを比べた別の試験では、速い条件で衝撃力が増えている。[6] 測ったものも速さの表し方も違い、テンポ一般の影響が否定されたわけではない。
「消費エネルギーが多く表示された台が正解」という判断も急ぎすぎである。心拍数を使った推定には、呼吸から測った値とのずれが生じた研究がある。[10] 加えて腕の動きは、心拍数と酸素消費量の両方を変える。[4] 同じ人の記録を比べる場合にも、画面の値だけでなく、どの条件で動いたかを確認したい。
これらの誤解に共通するのは、単独の数字で運動全体を順位づけする点だ。心拍数、酸素消費量、本人のきつさ、着地の力は、それぞれ別の情報である。高さを決めるときには、何を変えたいのかを先に置く。研究で測られた指標を分けると、台の高さだけを競う必要はなくなる。[2][5]
今日からできること
- 同じ動画を使うなら、台の高さとテンポを記録する。女性30人の比較では、動作をそろえても高さによって反応が変わった。高さを変える日には、速さまで一緒に変えずに比較するという使い方ができる。[2]
- 動画の数字が拍数なのか、歩数なのか、サイクル数なのかを確認する。毎分60歩と毎分15サイクルが同じ研究の運動条件に登場する。単位が違う数字をそのまま競争させない。[1]
- 初めてなら、低い台で基本の上り下りを行うところから始める。未経験者12人の予備試験が支持したのは、低い高さを使う助言だった。研究の高さを、自分への一律の指定値にしない。[5]
- 台を替える前に腕の動きも振り返る。女性32人の試験では腕を加えるだけでも心拍数と酸素消費量が増えた。同じ高さでの記録にも、動きの違いを添える。[4]
- 消費量の表示を実測値と決めつけない。特定の機器で平均27〜28%の過大推定が出た研究もある。表示を増やすために台を高くするのでなく、条件を確かめる材料として残す。[10]

オンザショア立川店で、高さ以外の運動の選択肢を考える
負荷を変える手段は、踏み台を高くすることだけではない。続けたい動きの種類と通える時間から、運動する場所を選ぶ方法もある。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある溶岩ホットヨガスタジオだ。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休である。通勤や通学と照らし合わせ、続ける時間を検討するための基本情報になる。
レッスンには常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングもあり、ヨガだけで25種類以上ある。溶岩ホットヨガは、溶岩プレートを敷いたスタジオで行う。妊娠中は参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。時間と持ち物を確かめるところから、続ける仕組みを考えたい。店の案内と料金、体験の予約で予定を具体化できる。
参考文献
[1] Metabolic power and cardiovascular response of a low cadence-high height bench stepping exercise in healthy young people — Ramos-Jiménez Arnulfo A, Hernández-Torres RP, Wall-Medrano A, Cervantes-Borunda , 2013, The Journal of sports medicine and physical fitness. DOI: なし
[2] Metabolic cost of aerobic dance bench stepping at varying cadences and bench heights — Grier TD, Lloyd LK, Walker JL, Murray TD., 2002, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/1533-4287(2002)016<0242:mcoadb>2.0.co;2
[3] Bench stepping with incremental heights improves muscle volume, strength and functional performance in older women — Baggen RJ, Van Roie E, Verschueren SM, Van Driessche S, Coudyzer W, van Dieën JH, 2019, Experimental gerontology. DOI: 10.1016/j.exger.2019.02.013
[4] Is the Polar F6 heart rate monitor less accurate during aerobic bench stepping because of arm movements? — Lloyd LK, Crixell SH, Price LR., 2014, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000000382
[5] An investigation into the relation between step height and ground reaction forces in step exercise: a pilot study — Maybury MC, Waterfield J., 1997, British journal of sports medicine. DOI: 10.1136/bjsm.31.2.109
[6] Vertical impact forces during bench-step aerobics: exercise rate and experience — Scharff-Olson M, Williford HN, Blessing DL, Moses R, Wang T., 1997, Perceptual and motor skills. DOI: 10.2466/pms.1997.84.1.267
[10] Accuracy of polar F6 in estimating the energy cost of aerobic dance bench stepping in college-age females — Lowe AL, Lloyd LK, Miller BK, McCurdy KW, Pope ML., 2010, The Journal of sports medicine and physical fitness. DOI: なし
[11] The physiological effects of bench/step exercise — Scharff-Olson M, Williford HN, Blessing DL, Brown JA., 1996, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.2165/00007256-199621030-00002
[12] Analysis of ground reaction forces in step exercise depending on step pattern and stepping rate — Santos-Rocha R, Veloso A, Machado ML., 2009, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0b013e3181889119
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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