
続けた後の体脂肪と体力は、別々に動く
Sasakiらは、座って過ごすことの多い男性24人を、高強度の間欠運動群と低強度の連続運動群へ無作為に分け、4週間の訓練前後を調べた。急性の運動で成長ホルモン濃度は両群とも有意に上がったが、その反応は訓練を終えても変わらなかった。全身の脂肪量、筋細胞内の脂質、肝臓内の脂質にも有意な変化はなかった。男性を対象とした結果なので、18〜39歳の女性の脂肪量の変化は女性の試験で確かめたい。[6]
ここには、運動への反応と継続による変化の違いがある。運動するたびに何らかの反応が出たとしても、この試験では訓練後に反応がさらに大きくなることも、蓄えられた脂肪が減ることも確認されなかった。成長ホルモンが上がったことを無意味と扱う必要はないが、脂肪減少の証明に使うには足りない。この試験は、その短絡を止める具体例となる。[6]
女性の結果も見たい。Kongらの無作為化試験では、過体重または肥満の若い女性18人が、5週間で20回のHIITまたは中強度の連続運動を終えた。HIITは8秒の自転車運動と12秒の回復を交互に行う内容で、連続運動は40分の自転車運動であった。どちらも自転車を使っているが、負荷のかけ方と時間の組み立ては異なる。[9]
心肺体力の指標はHIITで7.9%、連続運動で11.7%改善した。一方、体組成にも、空腹時に測定した成長ホルモンなどの全身性ホルモンにも訓練効果はなかった。これらの改善率だけから群間の優劣を決めるのではなく、両群で体力に改善があり、体脂肪の指標は同じ動きをしなかったという結果を受け取りたい。[9]
この試験のホルモン測定は空腹時である。運動直後の上昇を調べた実験とは、問いが違う。体力が伸びたから安静時の成長ホルモンも高まったはずだ、あるいは安静時の値が変わらないから体力も変わらないはずだ、という推測はどちらも結果に合わない。体力、体組成、採血の数字を別々に評価する理由がここにある。[5][9]
忙しい生活の中で運動を続けたのに、体脂肪が変わらなかったとする。そのとき、この女性の試験は「変わらない項目があること」と「何の変化もないこと」を分ける材料になる。研究では、体組成に訓練効果がなくても心肺体力は改善していた。体重や見た目だけで運動を採点すると、実際に生じた別の成果まで消してしまう。[9]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
脂肪が減った試験も、ホルモンだけでは説明しきれない
Zhangらの無作為化試験は、体脂肪率30%以上の若い女性59人を、全力スプリント、異なる強度の間欠運動、中強度の連続運動、運動を行わない群へ分け、12週間比較した。自転車を用い、全力スプリント以外の運動群では各回の仕事量を200 kJにそろえている。体脂肪は全身と部位別に、腹部内臓脂肪は画像検査で評価した。[3]
この試験では、運動を行った各群で全身と部位別の脂肪量に同程度の減少があった。一方、腹部内臓脂肪の面積の減少は、強い間欠運動の各群で中強度の連続運動群より大きかった。全身の脂肪量と内臓脂肪の面積という、別々の結果を持つ試験である。「脂肪に効いた」とだけ書くと、どの脂肪指標で差が出たのかが隠れてしまう。[3]
この区別は、内臓脂肪の結果を見た読者が、自分の体全体の変化を予想するときにも必要となる。ある部位の画像上の面積で差があったからといって、全身の脂肪量の減り方にも同じ群間差があったと読むのは誤りだ。研究の測定項目は、読者の知りたいことに似ていても完全には重ならない。自分の期待に近い言葉へ置き換えず、測ったものを残して読む。[3]
また、4週間の男性の試験や5週間の女性の試験と、この12週間の女性の試験を並べても、ある週数を超えれば必ず脂肪が減るとは決められない。対象者、負荷、運動の組み立てが異なるからである。期間だけを抜き出した予定表は作れないが、短期間のホルモン反応だけで継続後の成果を確定できないことは、これらの研究に共通する読み方となる。[3][6][9]
ホルモンとの関係を直接考えた例もある。Zhuらの無作為化試験では、体脂肪率30%以上の若い女性39人を異なる間欠運動または中強度の連続運動へ分け、12週間、週3〜4回の運動を行わせた。訓練中に成長ホルモンとエピネフリンを測り、前後の体脂肪を比べている。著者らは、強い運動による脂肪減少の優位性の一部に、脂肪分解に関わるホルモンの放出が寄与すると考察した。[1]
この考察は、成長ホルモンが無関係だという見方を戒める。ただし、無作為に割り付けたのは運動の条件であり、成長ホルモンの濃度だけを変えたわけではない。成長ホルモンとエピネフリンも一緒に測られている。運動条件の比較から得た結果を、成長ホルモン単独の働きの大きさや、個人の将来の脂肪減少量へ置き換えるのは行き過ぎである。[1]

よくある誤解
「成長ホルモンが多い運動ほど、運動中も脂肪を多く使う」は、男性の仕事量を近づけた比較実験と合わない。HIITでは直後の成長ホルモンが高い一方、運動中の脂肪酸化は低かった。この実験から長期の脂肪減少の優劣までは言えないが、少なくともホルモンとその場の燃料利用を直結する説明は崩れる。[5]
「分泌量が夜まで増えたなら、睡眠中もずっと増えている」も正確ではない。若い女性の予備試験では、12.5時間全体では座位条件との差があったが、夜間7.5時間だけでは条件間に差がなかった。時間を合算した指標を、連続して高い状態の証拠と読まないことだ。ホルモンのグラフは、翌朝の体脂肪を約束する予約票ではない。[11]
「体脂肪が変わらなければHIITは失敗だった」という判断も、女性の短期試験では支持されない。5週間で体組成が変わらなくても、心肺体力には改善があった。反対に、脂肪が減った試験があるから全員に同じ減少を約束することもできない。どの対象に、どの条件で、どの項目が変わったかを保ったまま読む必要がある。[3][9]
今日からできること
- 自転車での間欠運動を検討するなら、「8秒の運動と12秒の回復」を交互に組む女性研究の例を指導者に見せ、負荷と反復数を自分の体力に合わせて決める。研究では60回を約90%の最高酸素摂取量に相当する強度で実施したが、これは初心者の安全な開始量を検証した処方ではない。秒数だけを取り出さず、強度と回数も一緒に調整する相談材料となる。[9]
- 全力の運動には回復時間も含めて予定を立てる。女性5人の予備試験の条件は、30秒の全力自転車運動4本と、その間の4.5分の軽い運動だった。全力こぎだけを続ける内容とは区別し、指導を受ける際には回復中に何をするかまで確認したい。[11]
- 全力運動にこだわらず、連続運動も選択肢に入れる。女性の5週間の試験では40分の連続自転車運動でも心肺体力が改善した。自分が確保できる時間と実施できる負荷を照らし、続ける運動を選ぶ材料にする。[9]
- 運動を終えたら、実施した種目、運動と回復の長さ、こなせた反復数を記録する。女性の5週間の試験では体組成と心肺体力の結果が分かれたため、体脂肪を目標にする場合も、同じ運動をこなす力の変化を別の欄で振り返るとよい。[9]
- 継続の予定には、運動の目的と振り返る項目を書き添える。12週間の女性の試験では脂肪量が減り、5週間の別の女性の試験では体力が改善した。期間を減量の締め切りに置き換えず、体力をつけたいのか、体脂肪を確かめたいのかを先に決めておく。[3][9]

オンザショア立川店で、通う時間と運動の選択肢を考える
ホルモンの数字より、生活のどこに運動を置くかを考える。そのための場所として、オンザショア立川店の営業時間は8:00〜23:30、年中無休である。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分だ。通勤や通学の経路と照らし合わせ、通う時間を検討する際の情報となる。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンを扱う。運動を続ける場所を選ぶなら、こうした種目の選択肢も確認したい。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。店舗情報は公式サイト、利用の検討には料金と体験予約を確認できる。
参考文献
[1] The Release of Lipolytic Hormones during Various High-Intensity Interval and Moderate-Intensity Continuous Training Regimens and Their Effects on Fat Loss — Zhu X, Jiao J, Liu Y, Li H, Zhang H., 2024, Journal of sports science & medicine. DOI: 10.52082/jssm.2024.559
[3] Exercise training-induced visceral fat loss in obese women: The role of training intensity and modality — Zhang H, Tong TK, Kong Z, Shi Q, Liu Y, Nie J., 2021, Scandinavian journal of medicine & science in sports. DOI: 10.1111/sms.13803
[5] Metabolic and hormonal responses to isoenergetic high-intensity interval exercise and continuous moderate-intensity exercise — Peake JM, Tan SJ, Markworth JF, Broadbent JA, Skinner TL, Cameron-Smith D., 2014, American journal of physiology. Endocrinology and metabolism. DOI: 10.1152/ajpendo.00276.2014
[6] 4 weeks of high-intensity interval training does not alter the exercise-induced growth hormone response in sedentary men — Sasaki H, Morishima T, Hasegawa Y, Mori A, Ijichi T, Kurihara T, Goto K., 2014, SpringerPlus. DOI: 10.1186/2193-1801-3-336
[9] Short-Term High-Intensity Interval Training on Body Composition and Blood Glucose in Overweight and Obese Young Women — Kong Z, Sun S, Liu M, Shi Q., 2016, Journal of diabetes research. DOI: 10.1155/2016/4073618
[10] Endocrine responses of the stress system to different types of exercise — Athanasiou N, Bogdanis GC, Mastorakos G., 2023, Reviews in endocrine & metabolic disorders. DOI: 10.1007/s11154-022-09758-1
[11] Pilot study: an acute bout of high intensity interval exercise increases 12.5 h GH secretion — Deemer SE, Castleberry TJ, Irvine C, Newmire DE, Oldham M, King GA, Ben-Ezra V, , 2018, Physiological reports. DOI: 10.14814/phy2.13563
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
ヨガとからだの小さな疑問のほかの記事
- ふくらはぎのストレッチは膝を曲げる?足首の動く範囲と伸び方の違いを読む
- 内転筋のストレッチは足幅を広げるほどよい?開脚の角度と骨盤の動きを読む
- 胸のストレッチは腕の高さで違う?胸筋の伸びと肩の動かしやすさを研究で読む
- 広背筋のストレッチは腰も反らす?腕の上がる範囲と背骨の代償を研究で読む
- 前もものストレッチは骨盤を起こす?膝の曲がりと股関節の位置を比べて読む
- 首のストレッチは肩を下げて行う?首の角度と僧帽筋の変化を分けて読む
- 指を反らすストレッチの効果は手首にも及ぶ?指の位置と前腕の張りを研究で読む
- 腹直筋のストレッチは腰を大きく反らす?お腹の伸びと腰椎の動きを分けて読む
- 膝抱えストレッチは片脚と両脚で違う?股関節の曲がりと腰の動きを分けて読む
- 脇腹のストレッチはひねりも加える?横に曲げる角度と伸びの効果を研究で読む
- HIITのテストステロンは長く高まる?直後の変動と普段の濃度を分けて読む
- HIITで肌の血流も変わる?運動直後の赤みと続けた後の適応を分けて読む
- HIITのセット数は毎週増やす?同じ本数から負荷を見直すための研究の読み方
- HIITの結果は全員同じように出る?平均の改善と自分の変化を分けて読む
- HIITを連日続けるなら翌日は軽く?筋肉に残る糖と回復の違いを研究で読む
- HIITはサイクリングマシンの片脚でもできる?筋肉の変化と心肺の負荷を読む
- HIITは朝と夜どっちが動ける?朝型と夜型で違う出力と実施時刻を研究で読む
- HIITの後にもプロテインは必要?自転車運動後の筋肉の合成と追加効果を読む
- HIITで疲れにくくなる?筋肉の酸性化と乳酸の量では違う緩衝能力を読む
- ヨガの呼吸法は右鼻と左鼻で同じ反応?片鼻呼吸の心拍と注意力を研究で読む
- 呼吸法で自分の鼓動を感じやすくなる?落ち着きと心拍を読む正確さの違い
- 呼吸法で集中力と手の正確さは変わる?吸う時と吐く時の違いを研究から読む
- 呼吸法は発表前の不安にも役立つ?練習後の落ち着きと本番の反応を分けて読む
- 呼吸法は目を閉じるとリラックスできる?視覚の有無と緊張の変化を研究で読む
- 膝を使わない有酸素運動は腕だけでもできる?脚と比べた心肺の負荷と続け方を読む
- 片足立ちの体幹トレーニングで強くなる?支える脚とお腹の負荷を研究で読む
- 体幹トレーニングとヨガの違いは?姿勢を保つ力と筋活動の比較を研究で読む
- 体幹トレーニングがきついと左右差は増える?疲れる前後の安定を研究で読む
- 空手の体幹トレーニングで蹴りは速くなる?キックに移る力と研究の読み方
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
2





