
分離大豆たんぱく質では、改善しない結果も出ている
粉末に近い条件を見るなら、分離大豆たんぱく質を使った試験が重要になる。健康な50〜75歳の男女213人を登録したランダム化二重盲検試験では、大豆たんぱく質40gとイソフラボン118mgを含む条件と、乳由来のカゼインを使う対照条件を3か月間比べた。試験を完了したのは179人だった。[1]
この試験では、大豆群は対照群より血圧や脂質の一部で有利な変化を示した。しかし、動脈機能全体を扱う解析では群間差がなかった。個別の解析では末梢の脈波速度が改善した一方、血流依存性の拡張反応は男性でのみ対照群より低下した。著者らも、血圧や脂質の改善と、血管機能全体では改善しなかった結果を併記している。[1]
好ましくない結果は拡張反応だけではない。大豆群では、血中のリポたんぱくの一種であるLp(a)の増加も認められた。ここからソイプロテイン全般を危険と断定することはできないが、血圧が下がったという部分だけを抜き出して、血管の健康が総合的に改善したと書くのも正確ではない。[1]
一方、健康な閉経後女性28人を対象としたランダム化二重盲検クロスオーバー試験では、好ましい血管反応が報告された。参加者は、イソフラボンを含む分離大豆たんぱく質、イソフラボンが微量の分離大豆たんぱく質、乳たんぱく質を、それぞれ1日25g、各6週間摂取した。[3]
それぞれが供給したイソフラボン量は、1日107mg、2mg、0mgだった。イソフラボンを含む大豆たんぱく質の条件では、血流を遮断した後の上腕動脈の最大血流速度が、乳たんぱく質の条件より低かった。著者らはこれを血管拡張反応と整合する変化と捉え、脂質や抗酸化作用の変化とは独立した好ましい血管作用がありうると結論している。[3]
ここでは測定の名前を省かないことが大切だ。ソイナッツの試験が報告したFMDの差と、この試験の遮断後の最大血流速度は、同じ数値として足したり引いたりできない。どちらも血管反応を扱うが、「血流速度が低い」という言葉だけを取り出して悪化とも判定できない。測定した場面と著者の解釈を一緒に読む必要がある。[14][3]
これらを並べても、イソフラボンが多いほど必ず有利という階段は作れない。別々の試験では、年齢、性別、対照食品、期間、測定指標が異なるからだ。改善した試験は改善した試験として、全体では改善しなかった試験もそのまま残す。その読み方が「ソイなら血管もよくなる」という広すぎる答えを防ぐ。[1][3][14]
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
食品の形と、エクオールという説明を確かめる
食品の形を直接比べた試験もある。メタボリックシンドロームのある閉経後女性42人を対象としたランダム化クロスオーバー試験では、対照食、大豆たんぱく質を使う食事、ソイナッツを使う食事を、各8週間比べた。大豆を使う条件では、対照食に含まれる赤身肉の1日1食分をそれぞれ置き換えた。[6]
血管の反応に関わる一酸化窒素の値は、対照食に比べ、ソイナッツ条件で9.8%高かった。一方、大豆たんぱく質条件では差が−1.7%で、統計的に有意な差ではなかった。Eセレクチンという血液中の指標も、ソイナッツ条件では11.4%低かったが、大豆たんぱく質条件の4.7%低下は有意ではなかった。[6]
著者らは、短期間のソイナッツ摂取で炎症の一部の指標が低下し、血中の一酸化窒素が増加したと結論した。ただし、一酸化窒素の濃度やEセレクチンは、FMDそのものではない。「食品の形によって測定結果が異なった」という材料にはなるが、粉末とソイナッツの拡張率の差として扱ってはいけない。[6]
もう一つ、結果の違いを説明する候補として登場するのがエクオールである。これは腸内細菌が大豆イソフラボンから作る代謝物だ。エクオールに関するレビューは69論文を取り上げ、細胞、動物、人の研究から抗酸化、抗炎症、血管拡張などの作用を整理し、大豆イソフラボンより大きな心血管保護作用を持つ可能性と、臨床研究の必要性を述べている。[12]
仕組みとして興味深い説明でも、それだけで飲む人の結果は決まらない。エクオールを作れることが確認された閉経後女性を対象に、大豆全体または精製ダイゼインを調べたランダム化二重盲検試験では、血圧とFMDについて有意な群間差が認められなかった。参加者は血圧が高め、または未治療の高血圧という条件だった。[16]
登録された270人は、大豆粉40g、低脂肪乳粉末40gにダイゼイン63mgを加えたもの、低脂肪乳粉末40gのいずれかを毎日6か月摂取した。計253人が手順どおりに完了したが、解析の方法を替えても結論は変わらず、高血圧の女性138人を対象とした追加解析でも同様だった。[16]
したがって「エクオールを作れる人なら大豆で必ず血管が変わる」とは言えない。レビューが示す可能性と、条件をそろえた人の比較試験で差がなかった事実は、どちらも残る。仕組みの説明が魅力的なときほど、実際に何を飲み、何を測り、何が変わったのかへ戻りたい。[12][16]
この試験の大豆粉も、分離大豆たんぱく質の粉末とは別の介入である。ソイナッツ、大豆粉、分離大豆たんぱく質、精製成分を、一語の「大豆」にくくると、研究同士の違いが消えてしまう。家の棚では隣に置けても、論文の比較表では別の欄に置くべきものなのだ。[14][16][1]

よくある誤解
「大豆のメタ分析がよかったなら、ソイプロテインも同じ」は範囲が広すぎる。大豆を含む食品の集計では改善が示されたが、分離大豆たんぱく質を使った試験で血管機能全体が改善しなかった結果もある。食品群の平均と、手元の粉末の効き目は同じ問いではない。[7][1]
「血圧が下がれば、内皮機能も改善した」は成立しない。分離大豆たんぱく質の試験では、血圧の改善があっても全体の血管機能の群間差はなく、男性の拡張反応には低下が見られた。好ましい項目だけで研究全体を採点しないことが必要だ。[1]
「痩せないなら血管への意味もない」という判断も、この研究の読み方には合わない。ソイナッツの試験では体重は安定し、FMDは対照期間より高かった。体重と血管反応はそれぞれ結果を確認する項目であり、どちらか一方がもう一方の代役にはならない。[14]
今日からできること
- 大豆の血管研究を見たら、食品名を先に確かめる。1日67gのソイナッツを16週間食べた結果を、粉末の一杯の効果に置き換えない。[14]
- 製品表示を読むときは、たんぱく質とイソフラボンを同じ量として数えない。閉経後女性の試験では、同じたんぱく質25gでもイソフラボンは107mg、2mg、0mgという別条件だった。[3]
- 数字を書き留めるなら、測定指標も添える。FMDの1.48パーセントポイントという差は、体重や全身の血流量の変化ではない。[14]
- 効果の見出しだけで判断せず、誰の試験かまで読む。270人の閉経後女性を登録した6か月試験では、大豆粉や精製ダイゼインでFMDの有意な群間差はなかった。[16]
- 研究で使われた量を、そのまま自分の増量目標にしない。1日40gの大豆たんぱく質を使った試験でも、血管機能全体の改善という結果にはならなかった。持病に関する食事の変更は医師に相談する。[1]

オンザショア立川店で、動く予定を暮らしに置く
食品の選び方を考えたあと、体を動かす予定も日常に置いておきたい。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある溶岩ホットヨガスタジオだ。営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。ただし営業時間とレッスンの開始時刻は異なる。年末年始の12/29〜1/3は通常レッスンを休み、会員向けの特別の有料講座となる。
予定を決めるときは、店のトップでレッスンを確認し、料金と照らして通い方を考えられる。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温ヨガやピラティスもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、続ける時間と種目を選ぶ場所になる。
ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。体験の予約から予定を組める。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
参考文献
[1] Dietary soy has both beneficial and potentially adverse cardiovascular effects: a placebo-controlled study in men and postmenopausal women — Teede HJ, Dalais FS, Kotsopoulos D, Liang YL, Davis S, McGrath BP., 2001, The Journal of clinical endocrinology and metabolism. DOI: 10.1210/jcem.86.7.7645
[3] Soy protein with isoflavones has favorable effects on endothelial function that are independent of lipid and antioxidant effects in healthy postmenopausal women — Steinberg FM, Guthrie NL, Villablanca AC, Kumar K, Murray MJ., 2003, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.1093/ajcn/78.1.123
[6] Soy consumption, markers of inflammation, and endothelial function: a cross-over study in postmenopausal women with the metabolic syndrome — Azadbakht L, Kimiagar M, Mehrabi Y, Mehrabi Y, Esmaillzadeh A, Hu FB, Willett WC, 2007, Diabetes care. DOI: 10.2337/dc06-2126
[7] The effects of whole foods and dietary patterns on flow-mediated dilation: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials — Trinquet NM, Kellow NJ, Eviana R, Williamson G, Dordevic AL., 2025, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.1016/j.ajcnut.2025.09.020
[12] Potential Protective Effects of Equol (Soy Isoflavone Metabolite) on Coronary Heart Diseases-From Molecular Mechanisms to Studies in Humans — Zhang X, Veliky CV, Birru RL, Barinas-Mitchell E, Magnani JW, Sekikawa A., 2021, Nutrients. DOI: 10.3390/nu13113739
[14] Longer-term soy nut consumption improves vascular function and cardiometabolic risk markers in older adults: Results of a randomized, controlled cross-over trial — Tischmann L, Adam TC, Mensink RP, Joris PJ., 2022, Clinical nutrition (Edinburgh, Scotland). DOI: 10.1016/j.clnu.2022.03.014
[16] Effect of whole soy and purified daidzein on ambulatory blood pressure and endothelial function–a 6-month double-blind, randomized controlled trial among Chinese postmenopausal women with prehypertension — Liu ZM, Ho SC, Chen YM, Tomlinson B, Ho S, To K, Woo J., 2015, European journal of clinical nutrition. DOI: 10.1038/ejcn.2015.24
この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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