ピラティスとヨガの違いは吐く音にもある?喉を狭める呼吸と努力の関係を読む

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ゆっくり呼吸と不安、痛みをひとまとめにしない

息の音を整えれば、気持ちも痛みの感じ方も一度に変わるのか。この点を考える材料として、健康な若い女性54人を対象とした無作為化試験がある。参加者は、ゆっくりした呼吸の指示を伴うヨガ、呼吸の指示を伴わないヨガ、座って休みながらゆっくり呼吸する条件、呼吸の指示なしで座って休む条件に分けられた。[2]

運動は軽度から中等度のきつさと感じられるヨガだった。ヨガを行う条件では、ヨガを行わない条件と比べ、その時点の不安を表す状態不安が低下した。一方、熱による痛みの感じやすさや、体内で痛みを調節する働きには有意な効果がなく、ヨガとゆっくり呼吸の組み合わせによる相互作用も認められなかった。[2]

著者は、ゆっくりした呼吸の指示の有無にかかわらず、単回のヨガが状態不安を減らした一方、測定した痛みの感受性や調節には効果を示さなかった、と結論している。[2] 気分が落ち着くことと、熱刺激への反応が変わることは、別々に測る必要があったのである。

この結果を日常に置くなら、「終わった後に気持ちが静かだった」という感想を大事にしつつ、それを痛みへの効果の証明に使わない、という態度になる。また、その感想だけで喉の操作を成功と判定しない。試験では、呼吸の指示を伴わないヨガでも不安の低下がみられたからだ。[2]

声の変化、脚のパワー、不安、痛み。ここまでの研究は、同じ呼吸の話に見えても、違う窓から体を見ている。[2][3][8] 体験後のメモも「よかった」で閉じるより、何をよかったと感じたかを言葉にすると、次に聞きたいことが具体的になる。これは効果を保証する記録法ではなく、異なる評価を混ぜないための工夫である。

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息を止めないことと、吸う時間にも目を向ける

呼吸音ばかり追うと、息が続いているか、吸う側で何をしているかが脇に置かれる。健康な人10人が立った姿勢で、通常呼吸、息んで圧をかけるバルサルバ法、ウジャイを行った観察研究では、脚の付け根付近の静脈と弁の動きを調べている。健康な人の観察であり、18〜39歳の女性にも同じ反応が出るかは、この結果だけでは確定できない。[5]

バルサルバ法では観察対象の終末弁が完全に閉じたのに対し、ウジャイでは呼吸に合わせて開閉していた。著者は、立位ではウジャイが接合部を通る流れを妨げず、バルサルバ法ではその流れが中断した、と結論した。ただし、これは健康な参加者の特定の静脈で行った観察である。研究では、両方の呼吸法が静脈の断面積に及ぼす影響は小さいとも評価している。[5]

この研究から持ち帰るべき点は、狭めた喉で息を続ける条件と、息んで圧をかける条件では、観察された弁の動きが同じではなかったことだ。[5] 脚全体の健康効果や、むくみへの効果にまで広げる話ではない。呼吸法の違いを扱う時は、まず何を同じ条件として比べてよいのかを確認したい。

吸う側にも研究の目は向いている。健康なヨガ実践者80人の横断研究では、鼻からの横隔膜呼吸、唇をすぼめて吸う呼吸、声門を少し収縮させて鼻から吸うウジャイを比較した。超音波で横隔膜の厚さ、動く距離、吸う際に収縮している時間を測定している。ヨガ実践者の結果を、18〜39歳の女性の初心者にもそのまま当てはめられるかは、別に検討する必要がある。[7]

ウジャイでは、吸う時間と横隔膜の厚さの相関係数が0.67、動く距離との相関係数が0.27だった。相関係数は、測った値同士がどの程度一緒に変動していたかを示す指標であり、この横断研究で、長く吸う練習で横隔膜が鍛えられたという因果関係は証明できない。[7] 同じ日の呼吸の観察と、練習を続けた後の変化は分けて読む。

研究者は、横隔膜を動的に評価するには、厚さだけでなく、吸う時の収縮時間や動く距離も重要だと結論している。[7] 吐く音だけで呼吸全体の出来を採点する見方から、視野を広げる結果である。外から聞こえるものと、体内で測るものは一致した評価項目ではない。

ピラティスとの比較でも、目標となる結果を明確にする必要がある。腹圧性または混合性の尿失禁と診断された女性46人の無作為化試験は、ヨガに基づく呼吸練習とピラティスに基づく呼吸練習を、6週間行って比べた。いずれも週5日、毎日2回、各20分のプログラムで、理学療法士による指導と修正が組み込まれていた。尿失禁と診断された女性の結果であり、18〜39歳の女性一般にそのまま当てはめることはできない。[13]

両群で尿失禁の重症度、生活の質、骨盤底筋の収縮活動が改善し、ヨガ群では安静時の骨盤底筋活動にも改善がみられた。生活の質と安静時の指標の群間比較はヨガ群に有利だった。[13] これは診断を受けた女性への練習の比較である。一般のスタジオで、どちらがよい吐く音かを決める順位には置き換えられない。

ここには、単回の反応と継続的な練習という時間の違いもある。初心者の呼吸条件の比較と、尿失禁のある女性が継続したプログラムは、同じ問いを繰り返した実験ではない。[10][13] その場の血圧の反応がよかった条件を、別の対象者の生活の質にも最適だと運び込まない。比較の相手、対象者、測った結果、練習の位置づけを一緒に読むことで、呼吸法の名前だけが独り歩きするのを防げる。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

よくある誤解

「抵抗を加えるほど、ゆっくり呼吸の効果が増す」。初心者の比較は、その期待を支持しなかった。圧受容器反射感受性の最大の改善と血圧低下がみられたのは、吸う時間と吐く時間を等しくした、ウジャイを伴わない条件である。吸気と呼気の両方でウジャイを行った条件では、他のゆっくり呼吸でみられた改善も得られなかった。[10]

「喉に関係する測定で改善したなら、運動の力も増す」。声を調べた教師の前後比較と、脚のパワーを調べた試験は、違う答えを示した。[3][8] ただし、対象者も課題も研究の設計も異なるため、片方がもう片方を否定したという読み方も違う。力のため、声のため、気分のためという目的を、途中で交換しないことが大切だ。

「ヨガとピラティスの呼吸を比較した試験があるなら、どちらの音が正解かも決まる」。尿失禁の女性の試験は、指導を伴う継続的な呼吸練習の結果である。[13] その結果を聞こえ方の優劣に変えたり、健康な初心者の単回のレッスンへそのまま移したりすると、対象と課題が抜け落ちる。種目の看板は、研究の条件の代わりにはならない。

今日からできること

  • 呼吸の指示を聞いたら、ゆっくりにする指示と、喉に操作を加える指示を分けて確認する。17人の初心者の研究でも、両者は別の条件として比べられた。[10]
  • 波のような音を再現する前に、息を続ける指示かどうかを質問する。10人の静脈の観察では、ウジャイは息を止めずに行う条件だった。[5]
  • 体験の感想では、気分と運動中の力を別の項目にする。54人の試験でみた不安と痛み、32人の試験でみたパワーは、同じ結果にはならなかった。[2][3]
  • 静かに呼吸を確かめる場面では、喉を狭めず、吸う時間と吐く時間を等しくして、毎分6回という研究のテンポを先生と試す。苦しければ自然な呼吸に戻す。動作中のノルマにはしない。[10]
  • 研究の練習量を、そのまま自己流の課題にしない。女性46人の比較には、6週間のプログラムと理学療法士の指導が含まれていた。個別の症状がある場合の運動は医師に相談する。[13]
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オンザショア立川店で、続ける予定を確かめる

呼吸の指示を確かめながら通う場所を考えるなら、まず実際のレッスン時刻を確認したい。オンザショア立川店の営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。ただし開店時刻とレッスン開始は別だ。8時開始は土曜と日曜だけで、平日の最初の回は月曜から木曜が10時、金曜が13時。水曜と金曜には21時開始の回がある。年末年始の12/29〜1/3は通常レッスンを休み、会員向けの特別の有料講座となる。

場所は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分である。溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガのほか、常温ヨガやピラティスもある。ヨガは25種類以上のレッスンから選べる。

妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。店の案内、料金、体験予約で、生活の中で続ける予定を組み立てるための情報を確かめられる。

参考文献

[2] Session of yoga, with and without slow (Ujjayi) breathing, reduces anxiety; no change on acute pain sensitivity and endogenous pain modulation — Ray LN, O’Connor PJ., 2023, Explore (New York, N.Y.). DOI: 10.1016/j.explore.2022.07.005

[3] Yoga Breathing Techniques Have No Impact on Isokinetic and Isoinertial Power — Wooten SV, Cherup N, Mazzei N, Patel S, Mooney K, Rafiq A, Signorile JF., 2020, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000002771

[5] Morphology of the Veins in Healthy Individuals in the Area of the Saphenofemoral Junction during Normal Breathing, Valsalva Maneuver, and Ujjayi Breath — Kovalko U, Kawalec A, Bulińska K, Simka M., 2025, International journal of yoga. DOI: 10.4103/ijoy.ijoy_214_24

[7] Inspiration Time: The Ultrasound Variable Necessary to Study the Diaphragm Functionality. A Cross-Sectional Controlled Study — Fernández-Pardo TE, Rodríguez-Nieto MJ, Furió-Valverde M, García-Arrabé M, Mallo, 2025, SAGE open nursing. DOI: 10.1177/23779608251337591

[8] Immediate effects of ‘Ujjayi Pranayama’ on aerodynamic, acoustic and self perception parameters of voice in teachers — Usha M, Bhat JS, Radish Kumar B, Bajaj G, Poovitha Shruthi P., 2022, Journal of Ayurveda and integrative medicine. DOI: 10.1016/j.jaim.2021.07.006

[10] Cardiovascular and respiratory effect of yogic slow breathing in the yoga beginner: what is the best approach? — Mason H, Vandoni M, Debarbieri G, Codrons E, Ugargol V, Bernardi L., 2013, Evidence-based complementary and alternative medicine : eCAM. DOI: 10.1155/2013/743504

[13] Yoga- and Pilates-Based Respiratory Training in Individuals with Urinary Incontinence: A Randomized Controlled Trial — Girit Özden ŞZ, Yeldan İ, Çolakoğlu Y., 2026, International urogynecology journal. DOI: 10.1007/s00192-026-06680-x

この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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