
唾液の条件も、食感の印象を変える
健康な成人21人を対象にした実験では、薬剤で唾液の流れを減らした状態を作り、せんべいなどを噛む動きを調べた。比較したのは、油脂と調味のあるせんべい、それらのないせんべい、油脂のある小麦のクラッカーである。唾液を減らすと、すべての試験食品で噛む時間と、噛む動きの周期が長くなった。健康な成人に薬剤を使った条件であり、18〜39歳の女性の日常の食べ方にそのまま当てはめるには条件が異なる。[7]
ただし、細かな変化は食品によって違った。油脂と調味のないせんべいでは、あごの下の筋肉の活動が増えた条件があったが、油脂と調味のあるせんべいでは同じ指標の差は認められなかった。また、刺激によって出る唾液の量は、油脂と調味のあるせんべいで最も多かった。味の刺激や油脂がどこにあるかも、食塊を扱う条件として考えられている。[7]
これは、油のあるせんべいの方が誰にとっても健康的だという結論ではない。調べたのは、唾液を減らした実験条件での噛む動きだ。原材料の組み合わせが口の中の扱いやすさに関わるという結果を、栄養面の優劣へそのまま移すことはできない。[7]
また、この薬剤による実験を、運動帰りの口の乾きと同じ条件として読むことも避けたい。日常でできるのは、ぱりっと割れるかだけでなく、口の中でまとまりやすいかも食べやすさの観察項目にすることだ。同じ厚みのせんべいでも、食品の性質と食べる側の条件を切り離せないことを、この研究は示している。[7]
たとえば、以前は気にならなかったせんべいが、今日は口に残ると感じたとする。その感覚だけを理由に「今日はでんぷんを消化できていない」と決める必要はない。研究で扱う口の中の処理と、血糖の測定は違う段階である。食べやすさに関する違和感はそのまま受け止め、消化速度という別の説明を急いで付け加えない方がよい。[7][4]
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
原料米を変えた試験では、食後の反応が違った
血糖の話に進むなら、実際に血糖を測った試験を見る。健康な成人を対象とした無作為化・単盲検・クロスオーバー試験では、通常品種の米と、難消化性でんぷんを多く含む特殊な米から作った食品を比較している。難消化性でんぷんとは、消化されにくい性質を持つでんぷんだ。この米では、通常品種より見かけのアミロース量と難消化性でんぷん量が多かった。健康な成人を対象にした結果であり、18〜39歳の女性に同じ大きさの反応の差が生じるかは、この比較だけでは判断できない。[4]
せんべいの試験では、難消化性でんぷんの多い米を使った群で、血糖とインスリンの増加曲線下面積が対照群より有意に低かった。増加曲線下面積とは、食後の上昇を時間に沿ってまとめた指標である。瞬間の最高値だけを比較する言葉でも、上がり始める時刻だけを示す言葉でもない。[4]
この違いは、「消化が速い」という日常語を使うときに重要になる。速いと聞いて、早く血糖が上がり始めることを想像する人もいれば、大きく上がることを想像する人もいる。研究が報告したのは、時間に沿ってまとめた反応の差だ。表現をその指標に合わせるなら、「この原料米のせんべいでは、食後の血糖反応が小さかった」とするのが適切である。[4]
同じ研究では、炊飯した米を使う別の試験も行われ、難消化性でんぷんの多い米の群で血糖の増加曲線下面積が低かった。せんべいの結果と合わせると、原料米の性質に注目する意味が見えてくる。ただし、これは薄焼きと厚焼きの優劣を決める比較ではなく、通常品種と特殊な米から作った食品の比較である。[4]
クロスオーバーとは、参加者が条件を替えてそれぞれの食品を試す方式だ。人ごとの差を考慮しながら食品条件を比較できるが、そこで得た結果は試験した食品と対象者に結び付いている。健康な成人での単回摂取という枠を保ち、市販のせんべい全体や、持病のある人の食事管理に広げすぎない読み方が必要になる。[4]
売り場で袋を裏返したとき、原料米の名前から、この特殊な米と同じ反応が得られると推測するのも早計だ。研究で確かめた原料の性質と、普段買う製品の性質は、対応を確かめて初めて結び付く。「米が原料」という共通点だけでは、実験食品と同じものにはならない。[4]
この試験を食べ方へ持ち帰るなら、厚さを見る前に、どんな比較に基づく話なのかを確認する姿勢が使える。「血糖反応が小さい」という紹介を見たら、比較相手が通常品種なのか、別の製法なのかを読む。薄い形の製品が使われていたとしても、原料も違えば、結果を厚さだけの効果として受け取れない。[4][18]
研究結果は、せんべいを禁止する理由にも、特別な米なら好きなだけ食べてよいという許可にもならない。ここで確認されたのは、指定された食品を食べた後の血糖とインスリンの反応だ。間食を楽しむ判断と、食後の指標の比較を同じ採点表に載せないことが、食品の特徴を落ち着いて読む助けになる。[4]

よくある誤解
「薄くて軽く割れるなら、血糖も速く上がる」という考えは、構造と生理反応を一続きにしすぎている。製造実験では内部の壁や硬さを調べ、血糖の試験では原料米を変えている。両者は食べ物を理解する手掛かりだが、違う比較から得た結果をつないで、厚さだけの順位を作ることはできない。[18][4]
「硬いせんべいほど口の筋肉をたくさん使うから、体にもよい」という考えも単純ではない。硬い食品ほど噛む時間が長かった一方、柔らかいせんべいで噛む速さや舌骨上筋群の活動が高かった項目がある。時間、速さ、筋肉の活動はそれぞれ違う指標であり、硬さだけで口の仕事全体を代表させられない。[20]
「難消化性でんぷんの研究で差があったなら、米菓なら同じだ」という読み方も避けたい。試験に使われたのは、通常品種より難消化性でんぷんなどが多い特殊な米である。せんべいという食品名が一致しても、原料条件の一致は別に確かめる必要がある。研究の結論は、食品名より細かな条件と一緒に読む必要がある。[4]
このような誤解は、せんべいが身近だからこそ起こりやすい。噛んだ感触はその場で分かる一方、食後血糖は外見からは読み取れない。感触を楽しむための言葉として「軽い」「硬い」を使い、体内の反応を語るときには測定項目に戻る。その使い分けだけでも、袋の見た目に説明を背負わせすぎずに済む。[18][20][4]
今日からできること
- 薄焼きと厚焼きを比べるときは、まず食感の比較として扱う。5・30・60分の蒸し条件を比べた製造実験でも、工程によって硬さの変わる向きが違った。外見から消化速度を決めない。[18]
- 噛む回数の目標を作るより、口の中で扱いやすいかを確かめる。20人の実験では、食品と噛み方によって時間や筋活動が異なった。研究の参加人数を、全員共通の食べ方の処方に変えない。[20]
- 今日は口に残ると感じたら、厚さだけで説明しない。21人の実験では、唾液の条件と油脂・調味の組み合わせによって、噛む動きの変化が違った。急いで食べ切るための課題にせず、食べやすさに目を向ける。[7]
- 血糖に関する表示や説明は、どの原料と何を比較した結果なのかを読む。特殊な原料米の試験結果を、米菓すべての性質として扱わない。食事療法を受けている場合の選び方は、医師に相談する。[4]

オンザショア立川店を、予定に組み込める場所として
間食を選ぶ時間と同じように、運動する時間も暮らしの予定の中に置いて考えたい。オンザショア立川店の営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。朝から夜までの営業時間を、自分の通える時間帯と照らし合わせられる。場所はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fだ。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングなどがあり、ヨガだけでも25種類以上のレッスンがある。種目と時間帯を、自分が続けるための条件として考える場所である。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件を確認したうえで、通う時間を考えたい。ヨガの体験レッスンは税込1,980円。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。店の案内と料金で通い方を確認し、日程が合えば体験の予約へ進める。
参考文献
[1] Multivariate analysis of the mechanical properties of boluses during mastication with the normal dentitions — Nagatomi H, Yoshimine M, Miura H, Tanaka Y, Arai I., 2008, Journal of medical and dental sciences. DOI: なし
[4] Effects of single ingestion of rice cracker and cooked rice with high resistant starch on postprandial glucose and insulin responses in healthy adults: two randomized, single-blind, cross-over trials — Saito Y, Watanabe T, Sasaki T, Watanabe K, Hirayama M, Fujita N., 2020, Bioscience, biotechnology, and biochemistry. DOI: 10.1080/09168451.2019.1687282
[7] Effect of Hyposalivation on Masticatory Movements While Eating Several Crackers in Healthy Individuals — Ikeura K, Ochiai Y, Sasa A, Ono K, Takei R, Washio H, Takahashi H, Magara J, Tsujimura T, Inoue M., 2025, Journal of oral rehabilitation. DOI: 10.1111/joor.70048
[18] Effects of rheological properties of rice dough during manufacture of rice cracker on the quality of the end product — Takei R, Maruyama K, Washio H, Watanabe T, Takahashi T., 2019, Journal of texture studies. DOI: 10.1111/jtxs.12380
[20] Functional evaluation of jaw and suprahyoid muscle activities during chewing — Sasa A, Kulvanich S, Hao N, Ita R, Watanabe M, Suzuki T, Magara J, Tsujimura T, Inoue M., 2022, Journal of oral rehabilitation. DOI: 10.1111/joor.13373
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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