
「できない」が示す費用や支えを消さない
現実の制約を、前向きな言葉で塗り替える必要はない。米国の公営住宅に暮らすアフリカ系米国人を中心とする地域で、現在と過去の住民によるフォーカスグループを行った参加型研究では、慢性疾患の管理に関わる課題として、身体活動、健康的な食事の費用、情報の不足が挙げられた。公営住宅という住環境と米国の社会的背景に根差す結果であり、日本の18〜39歳の女性に同じ障壁があるかは、本人の暮らしに即して確認する必要がある。[5]
住民が考えた案には、一緒に歩く相手をつくることや、買い物・食事づくりをめぐる地域での協力が含まれた。研究が示したのは、個人や制度の水準にある障壁と、それに対して人間関係や地域を通じて取り組む案である。こうした案を実施した結果の減量効果とは区別して読む必要がある。[5]
「果物を買いたいが費用が足りない」という状況を、「買わないと自分で決めた」と言い換えたら、必要な支援が見えなくなる。ここでの教訓は、健康的な選択を全て個人の決断に回収しないことだ。[5] 家計の話を意思の話に変えても、財布の中身は変わらない。自律性を尊重することには、選べる条件を確かめる視点も含めたい。
低所得で過体重または肥満のある妊婦96人を対象とした、7つのフォーカスグループの研究も、背景を具体的にしている。身体活動を妨げる理由として、疲れ、意欲の不足、社会的支援の不足、天候などが挙がった。食事には欲求や慰めとしての食行動などの難しさがあり、身近な相手とのコミュニケーションも課題だった。妊娠と所得条件を背景にした経験なので、18〜39歳の女性全般の負担と同一視せず、妊娠の有無や生活条件を分けて読む必要がある。[8]
この研究では、体重管理のために体重を測ることが、ストレスや落ち込みを増やすと女性たちが語っている。[8] これは全ての人に測定をやめるよう求める結果ではない。支援のつもりで勧めたルールが、本人には別の負担として受け取られる場面がある、という当事者の経験である。妊娠中の食事や運動の判断は医師に相談する対象だ。
立川駅北口の夕方を考えてみる。帰宅の電車、買い物、家族の食事づくりが続く日に、「できない」と言った人が求めているのは、励ましの標語より役割の相談かもしれない。これは日常の例だ。研究対象と生活条件を同一視せず、それでも費用や支援を尋ねる問いを持ち帰る。そのほうが、言葉だけを矯正するより状況の整理になる。[5][8]
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
限界を認めることも、目標を扱う方法である
「できない」と言えば目標から遠ざかる、と一律に考えることも避けたい。下肢切断後の30人に半構造化インタビューを行った研究では、目標に向かう工夫と、目標そのものを状況へ合わせる工夫の両方が整理された。前者には計画、技術の活用、助けを借りることなどが含まれていた。下肢切断後の適応が対象であり、18〜39歳の女性の食事ルールに同じ方略が役立つかは、この研究とは別の問いである。[4]
後者では、限界を受け入れることが18人、家族や友人からの情緒的な支援が17人、制約に合わせて目標を調整することが16人に見られた。[4] これらは研究で語られた方略の人数であり、各方法の成功率や優劣の順位を意味しない。目標を追うことと調整することを組み合わせる姿も報告されている。[4]
身体的な障害への適応を調べた研究を、健康な成人の食事管理にそのまま当てはめることはできない。それでも、目標を守り抜く方法だけが自己調整ではない、という見方を考える材料になる。[4] 自己調整とは自分の行動や目標を扱うことであり、ここでは計画を押し通すことと、状況へ合わせることを分けて眺めたい。
生活の例なら、仕事の予定が変わった日に、以前の食事準備の段取りをそのまま守ろうとするか、作業を減らすか、協力を頼むかを考える。「しない」と言い切れたかで採点すると、こうした選択肢を取り落とす。例外を認めることと、もう何も考えないことは同じではない。変更した条件と次に選ぶ行動を、別々に言葉にしておく案になる。
さらに、ルールを本人以外が提案するときは、説明の正しさだけで押さない視点も要る。英国の25〜45歳の母親12人へのインタビューを談話分析した研究では、健康的な食事情報への不信や、母親自身の知識を重視する語りが見られた。助言を受け入れることが、良い母親であるという自己像と衝突するジレンマを研究者は論じている。英国の母親としての経験を扱うため、18〜39歳の女性全般に同じ葛藤があると考えず、子育てや文化の背景を確かめたい。[9]
この結果は、栄養の助言を拒む人が全員同じ理由を持つ、という意味ではない。[9] 「分かっているのにやらない」と片づける前に、その助言を受け入れることが本人にどう響くのかを尋ねる余地がある。食べ方を一緒に考える相手がいるなら、正しい文句を言わせるより、本人が大切にしてきたことを聞く、という会話の案になる。
もう少し具体的に、誰かが用意した食事を断る場面を考える。「その料理はよくない」と相手の選択を評価する文と、「今日はこの予定にしている」と自分の事情を伝える文では、話している対象が違う。どちらが相手を必ず納得させるかという話ではない。相談したいのが食材の内容なのか、自分の予定なのか、関係の中で頼みたいことなのかを、先に選ぶという提案である。
相手から理由を聞かれた場合も、その場で新しい禁止事項を作って説明をつなぐ必要はない。まだ決めていないことは、まだ決めていないと伝える余地がある。食事ルールを、自分の一貫性を証明する試験にしない。研究が扱った動機や支援の条件を考える入口として、会話のあとに見直せる形で残したい。[1][5]

よくある誤解
「できないをしないに替えれば、自然に続く」という断定は避けたい。食事の動機を追った研究は、日本語の断り文句を比較した試験ではない。自律的な動機と乱れた摂食行動との有意な関連も認められなかった。[1] 言い換えは意思を確かめる会話の工夫にはできるが、それ自体を効果が保証された方法として扱わない。
「自分で決めたルールなら厳しいほどよい」とも言えない。本人の好みが分かることと、体重管理の結果が良くなることは別の問いである。[17] また、限界の受容や目標の調整を含む方略が、下肢切断後の人の語りで整理されている。[4] ルールの厳しさを、その人の主体性の強さと同じ物差しに載せる必要はない。
「できない理由は全て言い訳だ」という見方は、費用や支援の不足という研究で挙がった課題を取り落とす。[5][8] 言葉を変える前に、選択肢が実際にあるかを確認したい。空腹や体調の問題を押して断るための記事でもない。食事への不安やルールの負担が生活を圧迫しているなら、医師に相談する。本人の苦しさを、立派な返事をつくる課題に変えないことだ。
今日からできること
- 断る場面を思い出し、「自分に大切な理由」と「誰かの期待」を別々に書く。90人の若者を追った研究が区別した動機を、整理の問いとして借りる。記録そのものの効果を示す方法ではない。[1]
- 「今日は選ばない」「今は条件が合わない」のうち、事情に近い返事を考える。費用や支えの不足があるなら、その条件も言葉にする。地域住民の研究では個人以外の水準の課題も挙がった。[5]
- ルールを増やす前に、準備できることを探す。62人の若者が挙げた方略には準備や刺激の調整が含まれた。知っている方法と、今日扱える方法を分けて選ぶための手がかりである。[10]
- 続けにくい日は、計画の維持だけでなく、助けを借りることや目標の調整も検討する。30人の下肢切断後の人への研究から得た発想であり、食事への効果を検証した処方ではない。[4]
- 身近な人とルールを相談するときは、相手がその方法をどう感じるかも聞く。306人の研究は方法への相対的な好みを示したが、好みだけで継続や成果を判断しない。[17]

オンザショア立川店で、予定に入れられる選択を
「やると決めた」だけで予定が空くことはない。運動を選ぶなら、参加条件と使える時間を先に照らし合わせたい。オンザショア立川店では、妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。営業時間は8:00〜23:30、年中無休である。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。JR立川駅北口から徒歩1分にある。通う場所と時間を、生活の予定に照らして考えるための情報だ。朝に時間を取りたい場合も、仕事や用事を終えたあとの予定を考える場合も、所在地と営業時間を確認するところから始められる。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガやピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングを扱う。ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。どの運動を予定に入れるか考える際には、店のトップと料金を確認できる。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円。60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。体験の予約から申し込める。時間、種目、参加条件を確認して、自分が実際に選べる予定を考える入口としたい。
参考文献
[1] I Should but I Can’t: Controlled Motivation and Self-Efficacy Are Related to Disordered Eating Behaviors in Adolescents With Type 1 Diabetes. — Eisenberg MH, Lipsky LM, Dempster KW, Liu A, Nansel TR., 2016, The Journal of adolescent health : official publication of the Society for Adolescent Medicine. DOI: 10.1016/j.jadohealth.2016.06.008
[4] “If I can do it I will do it, if I can’t, I can’t”: a study of adaptive self-regulatory strategies following lower limb amputation. — Dunne S, Coffey L, Gallagher P, Desmond D., 2014, Disability and rehabilitation. DOI: 10.3109/09638288.2014.885993
[5] “I Love Fruit But I Can’t Afford It”: Using Participatory Action Research to Develop Community-Based Initiatives to Mitigate Challenges to Chronic Disease Management in an African American Community Living in Public Housing. — Rogers C, Johnson J, Nueslein B, Edmunds D, Valdez RS., 2018, Journal of racial and ethnic health disparities. DOI: 10.1007/s40615-018-0480-3
[8] I am pregnant and want to do better but i can’t: focus groups with low-income overweight and obese pregnant women. — Chang MW, Nitzke S, Buist D, Cain D, Horning S, Eghtedary K., 2015, Maternal and child health journal. DOI: 10.1007/s10995-014-1605-x
[9] I don’t need anybody to tell me what I should be doing’. A discursive analysis of maternal accounts of (mis)trust of healthy eating information. — O’Key V, Hugh-Jones S., 2010, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2010.02.007
[10] “I should remember I don’t want to become fat”: Adolescents’ views on self-regulatory strategies for healthy eating. — Stok FM, de Vet E, de Ridder DT, de Wit JB., 2012, Journal of adolescence. DOI: 10.1016/j.adolescence.2011.06.004
[17] Preference for behavior change strategies in randomized controlled trials: Evidence from weight management. — Sobolev M, Ruiz J, Diniz MA, Raynor H, Foster GD, Seitz AR, Salvy SJ., 2025, Contemporary clinical trials. DOI: 10.1016/j.cct.2025.108031
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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