
食べた後にも血糖は下がる、その反応には個人差がある
運動前に糖質を摂れば、運動中の血糖もずっと高いままなのか。その問いを考えるために、16人を対象に一晩の絶食後と朝食から4時間後を比較した試験がある。どちらの条件でも運動開始30分前に、ブドウ糖150gを含む500mLの飲料を飲んだ。その後、最大酸素摂取量の75%の強度で60分間、自転車運動を行っている。[18]
この量は研究の条件を説明するための数字であり、普段の補食量として勧めるものではない。実験の飲料は中身と量が決まっている。その結果を、自宅の茶碗に盛ったご飯へそのまま移すのではなく、絶食の有無を比較した研究として読みたい。[18]
運動開始15分後の平均血糖は、どちらの条件でも研究が低血糖の判定に用いた4.0mmol/Lを下回らなかった。平均だけを見れば、大きな問題は起こらなかったようにも見える。ところが個別に見ると、絶食条件では5人、朝食後の条件では7人に、その値を下回る一過性の低下が起きていた。[18]
両方の条件で低下した参加者は3人だった。絶食条件で低下した人は、低下しなかった人に比べて運動開始時のインスリン濃度が高かったが、食事条件では同じ関係は確認されなかった。インスリンは血糖調節に関わるホルモンである。ここでも、絶食時の説明を食事後にそのまま広げられない。[18]
平均という数字には、個人の反応をまとめて見やすくする働きがある。しかし、平均が判定値を超えていたことは、参加者全員が超えていたことを意味しない。反対に、一部の参加者で低下が起きたことから、運動前の糖質摂取は全員に同じ反応を起こす、とも言えない。この研究は両方の読み違いを避ける手がかりになる。[18]
食べた後だから平気なはず、空腹だから必ず問題が起こるはず、という決め付けを置いておこう。体調に気になる変化がある人は、食べ方を自己流で追い込むより、食事と運動の状況を整理して医師に相談する。血糖の試験を読んだことは、自分の症状に名前を付ける根拠にはならない。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
血液の反応、空腹感、運動成績を同じ欄に入れない
食べ物の種類を比べた研究も、この読み分けに役立つ。12人を対象とする試験では、自転車運動の90分前に、エネルギー量をそろえたオート麦、小麦、トウモロコシのシリアル食を摂る条件と、絶食条件を比較している。食後から運動中、回復期までの血液の変化に加えて、空腹、眠気、認知機能なども調べた。[13]
食後のインスリンはオート麦の条件で小麦やトウモロコシより低かった。また、トリプトファンと大型中性アミノ酸の比率も食事条件によって異なった。これは血中にあるアミノ酸同士の割合を示す指標である。研究では、その違いが運動や認知機能の結果と結びつくかを検討している。[13]
結果として、食事による血中の違いはあったものの、身体的・認知的な成績を変えるには至らなかった。血液の反応が動いたところまでで「こちらの朝食ならよく動ける」と話を終えると、その後に測った結果を取り落とす。生体内の変化と実際の成績は、順に確かめる必要がある。[13]
回復期の空腹感と疲労感は絶食条件のほうが大きかった。一方、回復期の終わりに自分で選んで食べた量には群間差がなかった。空腹を強く感じたことから、必ず後で多く食べると決めることもできない。感覚の違いと、食べた量の違いは一致しなかった。[13]
この試験を夕方の予定表に置き換えるなら、「何を食べたか」「運動中どうだったか」「帰宅時に空腹だったか」「その後どう食べたか」を別々に尋ねることになる。仕事帰りに空腹だったという記憶だけで、昼食の食材を失敗扱いにしなくてよい。研究も、感覚と行動を別の測定項目として扱っている。[13]
温め直したご飯を噛んだときの食感や食べやすさは、本人がその場で確かめられる。そこから血糖の波や運動成績までを想像で埋めないことが、食事情報との距離の取り方になる。献立の名前だけで答えを決めず、どの反応を知りたいのかを保ったまま研究を読む姿勢が必要である。[13][18]

よくある誤解
「食後の血糖が低い食事ほど、運動でも必ず有利」という理解は成り立たない。シリアル食を比較した試験では、食後のインスリンやアミノ酸の指標に違いが出ても、運動成績は変わらなかった。研究の途中にある血液の数字だけを取り出さず、最終的に何が変わったかまで見る必要がある。[13]
「空腹で始めれば糖の変動を避けられる」という考えも単純すぎる。運動前の糖質飲料を共通にした比較では、絶食後にも朝食後にも一過性の血糖低下を起こす人がいた。食事をしたかどうかだけで全員を同じ反応に分けることはできない。なお、これは飲料を摂らない絶食運動との比較ではない点にも注意したい。[18]
「固形の補給は飲料より必ず利用されにくい」と決める必要もない。鍛錬した男性9人の無作為化反復試験では、長時間の自転車運動中に、飲料、ジェル、ゼリー状の固形物、それらの組合せで糖質を補給した。事前の食事をそろえ、運動中は毎時120gという競技的な条件で調べている。鍛錬した男性の結果を18〜39歳の女性の日常の運動にそのまま当てはめて、補給量や形態を決めることはできない。[1]
この試験で、摂取した糖質をエネルギーとして利用する酸化のピーク値は、飲料で毎分1.56g、ジェルで1.58g、固形物で1.59g、組合せで1.66gだった。条件間に有意差はなく、運動能力にも有意差はなかった。ただし、これはご飯の噛み方や再加熱を比べた実験ではなく、鍛錬した男性の運動中の補給形態を比べた結果である。[1]
形の違いが気になったときこそ、この対象と条件を落とさないようにしたい。持久系競技の補給で見られた結果を、仕事帰りのヨガの前に同じ量を摂る理由にはしない。食べ物の姿が違うから結果も必ず違うという予想と、実際に差が確かめられたことを分けて考える材料にする。[1]
今日からできること
- 食事のメモには、献立と食事を終えた時刻、運動開始時刻を残す。30分前と120分前を比べた試験のように、時刻は独立した比較条件になる。ただし、この時刻を日常の正解にはしない。[5]
- 飲み物は「糖質入り」だけでまとめず、製品に表示された中身も確認する。0%、2%、12%の比較でも、濃いほど成績が上がったわけではない。研究の濃度を家庭で再現する必要はない。[5]
- 食後の感覚と運動中の様子を別の言葉で記録する。12人のシリアル食試験では、血中の変化と身体的な成績は一致しなかった。食後の印象だけで運動への適性を採点しない。[13]
- 帰宅後の空腹感と実際の食事を混同しない。シリアル食試験では、絶食条件で空腹感が大きくても、回復期の食事量に差はなかった。空腹を感じたこと自体を失敗にしない。[13]
- 他人の記録から自分の血糖を決め付けない。16人の試験でも平均と個人の反応は異なった。気になる体調の変化が続くときは、食事と運動の状況を医師に伝える。[18]
記録を付ける際も、食事を点数化する必要はない。茶碗のご飯を見て、調理法が正しかったかを毎回審査するのでは疲れてしまう。予定どおり食べられた日と、移動が長引いて食事がずれた日を区別する程度から始めたい。研究で条件をそろえる意味は、生活の中の違いを罰することにはない。
また、血糖の変化が気になるからと、食事と飲料と運動時刻を一度に変えると、本人にも何が違ったのか分からなくなる。試験では比較したい条件を決め、他の食事や活動をそろえる工夫がなされている。その考え方を借りるなら、生活ではまず違いを丁寧に書き分けるところまででよい。[5]

食事と移動の予定に置く、オンザショア立川店
運動の予定は、食事を用意する時間と、駅から移動する時間も含めて考えたい。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。通う時間を生活の中に置く際には、まずこの場所と営業時間を手がかりにできる。
女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITもある。通う種目を検討するときは、こうした選択肢も確認できる。
店には溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガやピラティス、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンを用意している。どれかを食事の帳尻合わせにするのではなく、続ける予定を組む場所として検討したい。
参加条件も先に確認したい。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。内容は店のトップ、費用は料金ページ、日程は体験の予約で確認できる。
参考文献
[1] 13C-glucose-fructose labeling reveals comparable exogenous CHO oxidation during exercise when consuming 120 g/h in fluid, gel, jelly chew, or coingestion — Hearris MA, Pugh JN, Langan-Evans C, Mann SJ, Burke L, Stellingwerff T, Gonzalez, 2022, Journal of applied physiology (Bethesda, Md. : 1985). DOI: 10.1152/japplphysiol.00091.2022
[5] Preexercise carbohydrate feeding and high-intensity exercise capacity: effects of timing of intake and carbohydrate concentration — Galloway SD, Lott MJ, Toulouse LC., 2014, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2013-0119
[13] Preexercise meal composition alters plasma large neutral amino acid responses during exercise and recovery — Paul GL, Rokusek JT, Dykstra GL, Boileau RA, Layman DK., 1996, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.1093/ajcn/64.5.778
[15] Effect of fructose ingestion on muscle glycogen usage during exercise — Hargreaves M, Costill DL, Katz A, Fink WJ., 1985, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/00005768-198506000-00010
[18] Preexercise Carbohydrate Ingestion and Transient Hypoglycemia: Fasting versus Feeding — Kondo S, Tanisawa K, Suzuki K, Terada S, Higuchi M., 2019, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/mss.0000000000001773
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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