
脂肪を多く使った時間が、そのまま減量の差にはならない
肯定的な試験だけでは話は終わらない。持久系の訓練を積んだ23〜44歳の男性13人を無作為に分けた試験では、夜間の糖質供給を抑える群と、糖質を十分利用できる群を比較した。介入は4週間で、週ごとの練習ブロックに食事戦略を組み込んでいる。男性の持久系競技者に限った試験であり、18〜39歳の女性で同じ反応が起こるかは別に確かめる必要がある。[14]
運動している最中の平均脂肪酸化率は、低糖質の群で約36%高かった。脂肪酸化率とは、ここでは運動中に脂肪を燃料として使う速さの指標である。これは「体脂肪が約36%多く減った」という意味ではない。測定している対象も、見ている時間の長さも異なる。[14]
実際、その運動中の違いは、介入後の最大脂肪酸化率への持続的な優位性にはつながらなかった。タイムトライアルの成績は両群で同様に向上し、筋肉内の脂質代謝に関わる測定項目でも、低糖質の群が優れる結果は得られなかった。急性の代謝変化から、長く残る優れた適応を推定することに疑問を投げかける試験である。[14]
先ほどのトライアスロン選手の試験と、この男性持久系競技者の試験は、対象や練習内容、評価方法まで同一ではない。良かった試験をなかったことにも、差がなかった試験を無視することにもできない。短期の競技者試験では結果がそろわず、夜間の糖質制限が常に有利とはいえない、という位置に答えを置くのが妥当である。[14][15]
運動の最中に何を燃料として使うかと、その後の体脂肪の推移は、分けて問う必要がある。脂肪を使ったという言葉には魅力があるが、そこへ体型の変化まで付け足すと、測定結果が別の話になる。茶碗を空にする判断の前に、その数字が何の割合だったかを確かめたい。[14]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
夜の主食を残す選択も、比較試験と矛盾しない
日常の運動に比較的近い組み合わせを含む研究として、健康でトレーニングを行っている男性42人の無作為化比較試験がある。全員が筋力トレーニングと高強度の間欠運動を組み合わせたプログラムを行い、4週間、糖質を取る時刻と夜の食品の性質を変えた。男性を対象とするため、18〜39歳の女性に同じ効果の大きさをそのまま当てはめることはできない。[7]
夜の練習前までに糖質を取り切る群と、練習前に1日の60%、練習後に40%を取る群を比較した。後者は、食後の血糖への影響を示す指標であるグリセミック指数の低い食品を用いる群と、高い食品を用いる群に分けられた。時刻と食品の性質を分けて考える設計である。[7]
全体として体組成と体力の指標には時間に伴う改善が見られ、体脂肪率は平均1.5%減少したと報告された。しかし、介入の間には有意差がなかった。夜の糖質を取らない食べ方が、夜にも配分する食べ方より優れているとは示されなかったのである。[7]
この結果は、どんな夕食でも同じだという意味ではない。十分な栄養とエネルギーを含む食事計画と、標準化された運動プログラムのもとで比較した結果である。また、対象は健康で訓練された男性であり、減量中の女性全般へ効果の大きさをそのまま移せない。[7]
それでも、「運動した夜でも糖質を取ったら努力が無駄になる」という強い思い込みを支持する結果ではない。夜の主食を必ず消す規則を作るより、食事全体と運動の組み合わせを見直す余地がある。夜という時刻だけで食卓に判決を出す必要はない。[7]

休む日の量は、競技名より生活と次の予定から考える
スポーツ栄養の合意文書は、すべての競技者に一律に勧められる食事戦略はないと整理している。高い糖質供給は持久系運動や高強度の運動を支えるうえで一貫した根拠があり、低糖質食は脂肪の利用を増やしても、競技強度での運動効率を損なう場合がある。方法の名前ではなく、競技や練習段階、本人の事情に合わせることが重視される。プロと愛好者を含む競技者向けの合意であり、18〜39歳の女性の日常の糖質量を一律に決める文書ではない。[5]
同じ競技の現場にいる人でも必要は違う。サッカー審判を扱ったレビューでは、選手と審判では年齢、体組成、運動能力、練習負荷が異なるため、選手向けの栄養の考え方をそのまま採用することは適切でないと論じている。仕事の身体的な負担も考慮すべき条件に含まれる。審判という役割に即した議論なので、18〜39歳の女性の普段の食事へ量の提案をそのまま移すことはできない。[16]
競技の近い相手へさえ単純に移せないのなら、エリート競技者の数字を、仕事帰りに運動する人の休養日へ直結させるのはさらに慎重でありたい。運動の名前が同じでも、行う時間や強さ、生活の負担には違いがある。体重当たりの数字だけで、必要な食事の全体像は決まらない。[16][17]
休養日を考える際にも、その日だけを切り取るより、前後の練習と回復の目的を含めて見直す方が、栄養期分けの考え方に沿っている。調整の目的は毎回の食事を複雑に採点することではなく、予定した運動に必要な供給を組み立てることだ。練習日の食事を守るために、休む日の食事を極端に削るという交換条件にはしない。[3][12]
たとえば手帳の左側に今夜の運動、右側に翌朝の予定を書く。夕飯の献立はその間にある、と眺めてみる。ここで具体的な糖質量を決める必要はない。まずは、休む日という言葉の中に、何も予定のない日と、次の練習を控えた日が混ざっていないかを確認するのである。
量の調整を考える前に、食事の相談で伝える情報を整理することもできる。運動の種類、行う時間、練習が続く日の並び、仕事で体を動かす場面などだ。審判を扱ったレビューが示すように、競技上の役割や職業の負担まで違えば、単純な横並びの栄養計画には無理がある。[16]
休養日の食事の答えを、競技者の茶碗からそのまま借りる必要はない。自分の予定を出発点にして、食事の配分を相談する。その順序なら、数字を守れなかった日を失敗と数えるより、何のための調整かを見失いにくい。
よくある誤解
「糖質の期分けとは、糖質を減らす食事法のこと」という理解は狭すぎる。総量を同じにして時刻を変えた比較試験もある。練習の要求に合わせて利用できる糖質の状態を変えることと、毎日の摂取量を削ることを混同しない。両者を入れ替えると、根拠にしていた試験とは別の食べ方になる。[3][15]
「運動中に脂肪を多く使えば、その方法の方が痩せる」という読み方にも飛躍がある。低糖質条件で運動中の脂肪酸化率が高まっても、持続的な最大脂肪酸化率や成績の優位性につながらなかった試験がある。運動中の燃料選択を、そのまま長期の体脂肪減少の証拠にはできない。[14]
「競技者の平均摂取量を守れば自分にも正解」という考え方も避けたい。観察された平均値は、対象者の食事と練習の組み合わせを表す。個人差の大きい観察研究から、読者に必要な量や休養日の削り幅は決まらない。個別化を勧めるレビューと合わせ、数字の役割を取り違えずに使いたい。[5][20]

今日からできること
- 予定表に、運動の有無だけでなく内容と長さを書く。46人を12週間追った研究でも、集団の平均と個人の日々の対応は違っていた。平均値を自分の正解にせず、食事と予定を並べる材料にする。[20]
- 夜の主食を控える情報を見たら、糖質の総量も減らした研究か確かめる。21人の試験は両群とも6 g/kg/日で、配分を比較していた。この実験量を自分の目標として採用する必要はない。[15]
- 食事を変える目的を、運動成績、体組成、回復のどこに置くか言葉にする。約36%高かった脂肪酸化率と、介入後の成績の差は同じ結果ではなかった。[14]
- 夜の主食を一律に排除する規則は見直す余地がある。男性42人の4週間の比較では、夜に糖質を配分する方法と取らない方法の間に有意差はなかった。[7]
- 自分に合う量の判断に迷う場合は、練習内容と普段の食事を専門家に伝える。個別化と専門的な支援を重視する合意文書の考え方に沿い、競技用の数値だけで決めない。[5]
オンザショアで、運動の予定を暮らしに置く
食事の配分を考えるときは、運動する場所と時間も予定表に置いておきたい。オンザショア立川店は8:00〜23:30の営業で、年中無休である。朝に通うか、仕事帰りに寄るか。通う時間を考える際には、前後の食事をどこで取るかも一緒に眺められる。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分だ。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガやピラティス、パーソナルトレーニングなどがある。ヨガだけでも25種類以上のレッスンがあり、運動の予定を考えるときの選択肢になる。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。
店の案内と料金を確認し、通う予定を具体化する場合は体験の予約へ進める。糖質の量を決めるための場所ではなく、暮らしの中に続ける運動の時間を置くための選択肢として考えたい。
参考文献
[3] UCI Sports Nutrition Project: Nutritional Periodization: Strategies to Enhance Training Adaptation and Recovery — Morton JP, Hearris M, Fell MJ, Owens DJ, Halson S, Trommelen J., 2026, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2025-0073
[5] Consensus Document of the Spanish Nutrition Society (SEÑ) on Nutritional Strategies in Sports — Mielgo-Ayuso J, Macho-González A, Úbeda N, Sánchez-Oliver AJ, Martínez-Ferrán M,, 2025, Nutrients. DOI: 10.3390/nu17243862
[7] Evaluating the evening carbohydrate dilemma: the effect of within-the-day carbohydrate periodization on body composition and physical fitness — Vlahoyiannis A, Andreou E, Aphamis G, Felekkis K, Pieri M, Sakkas GK, Giannaki C, 2024, European journal of nutrition. DOI: 10.1007/s00394-024-03540-6
[12] A Framework for Periodized Nutrition for Athletics — Stellingwerff T, Morton JP, Burke LM., 2019, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2018-0305
[14] Acute and sustained effects of a periodized carbohydrate intake using the sleep-low model in endurance-trained males — Riis S, Møller AB, Dollerup O, Høffner L, Jessen N, Madsen K., 2019, Scandinavian journal of medicine & science in sports. DOI: 10.1111/sms.13541
[15] Enhanced Endurance Performance by Periodization of Carbohydrate Intake: “Sleep Low” Strategy — Marquet LA, Brisswalter J, Louis J, Tiollier E, Burke LM, Hawley JA, Hausswirth , 2016, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/mss.0000000000000823
[16] Exercise physiology and nutritional perspectives of elite soccer refereeing — Schenk K, Bizzini M, Gatterer H., 2018, Scandinavian journal of medicine & science in sports. DOI: 10.1111/sms.12989
[17] Fueling strategies to optimize performance: training high or training low? — Burke LM., 2010, Scandinavian journal of medicine & science in sports. DOI: 10.1111/j.1600-0838.2010.01185.x
[20] Dietary Intake of Endurance Athletes During 12 Weeks of Self-Selected Training: An Observational Study — Rothschild JA, Morton JP, Stewart T, Kilding AE, Plews DJ., 2026, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2026-0032
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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