体力測定の上体起こしは何を測る?一回の強さと繰り返せる力の違いを読む

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回数から、見た目やけがの予報へ飛ばない

上体起こしができるようになったなら、お腹の見た目にも同じ変化が起きているのだろうか。健康だが日頃あまり運動しない18〜40歳の男女24人を、腹部運動群と対照群に無作為に分けた試験は、この思い込みを考える材料になる。運動群は6週間、週5日、腹部の運動を行った。男女を合わせた小規模な試験であり、18〜39歳の女性だけの変化をそのまま予測する結果としては扱えない。[12]

運動後のカールアップの回数は、運動群が47±13回、対照群が32±9回で、運動群のほうが有意に多かった。一方で、体重、体脂肪率、腹囲、腹部の皮下脂肪などには有意な効果が認められなかった。反復回数の改善と腹部の脂肪減少を同一視する考えは、この試験では支持されなかった。回数が伸びても、ズボンのウエストが同じという組み合わせは矛盾ではない。[12]

ただし、この結果を、どんな運動をしても体の形は変わらないという話へ反転させるのも違う。この試験が示したのは、特定の腹部運動を続けた条件で、筋持久力の改善と体組成の変化が一致しなかったということである。上体起こしの成績から、見た目の変化を勝手に採点しない。その線引きに使うのがよい。[12]

けがについては、さらに慎重な読み方が必要だ。軍人と一般の人を対象とした筋持久力・筋力と筋骨格系のけがの関連を扱う系統的レビューは、45件の研究を採用した。上体起こしの成績不良とけがのリスクとの関連には、中程度の根拠があると評価している。これは関連の評価であり、回数を増やす運動のけが予防効果を確かめた試験とは異なる。軍人を含む集団の結果を、18〜39歳の女性の日常の運動へそのまま当てはめるには対象と負荷の違いを考える必要がある。[9]

回数の少なさを見て「次は腰を痛める」と決めつける必要はないし、多さを見て「けがの心配はない」と安心しきることもできない。このレビューでも、具体的にどの測定をけがの予測に勧められるかには追加研究が必要としている。体力測定の結果表は、将来の故障を言い当てる通知書ではないのだ。[9]

日常の動作との関係を考えるときも同じである。中央線で立ち続けることや、買い物袋を持って帰ることが気になるなら、その困りごとを言葉にしておく。上体起こしが腹部の筋持久力を表すという知識と、日常のどの動作を楽にしたいかという希望は、一緒に相談する材料になる。希望の場面を上体起こしだけで採点しないのが、このテストとの付き合い方である。[13]

けがの研究では、一部のテストで男女によって結果が異なっていたことも報告されている。集団として見えた関連を、目の前の人への判定に置き換える際には、対象の違いを無視できない。とくに、自分の記録が低いという理由だけで、運動を続ける意味まで失ったと考える必要はない。関連を調べる研究と、運動を始めた後の変化を確かめる研究は、答えている問いが違うのである。[9]

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よくある誤解

「回数が多いほど、全身の筋力が強い」という読み方は避けたい。子どもの全身筋力との関連を調べた研究では、上体起こしは一致のよい評価ではなかった。青少年を対象としたレビューでも、最大筋力と筋持久力は別のテストで評価している。よい記録は、その課題で繰り返せたという成果として受け止めればよい。全身の能力を背負わせなくても、記録の価値はなくならない。[10][13]

「腹部の回数が増えれば、お腹の脂肪が減った証拠」という思い込みもある。しかし、腹部運動の試験では、筋持久力は改善しても脂肪や腹囲に有意な効果はなかった。自分の体形を採点するために測定会へ行ったわけではないのに、いつの間にか鏡の前の評価が加わってしまうことがある。測った項目と、気にしている項目を分けるだけで、研究結果の受け取り方は正確になる。[12]

「前回より伸びた運動法は、ほかの方法より優れている」という判断も早い。腹部の運動を比較した試験では、群内の変化と群間差が一致しなかった。運動前後の記録だけで、別の運動法や何もしなかった場合よりよいとまでは判断できない。自分の伸びを喜ぶことと、方法の優劣を決めることは、分けてよいのである。[11]

また、ヨガやピラティスの研究で腹部筋持久力の改善が見られたことを、そのまま上体起こし専門の練習が不要という結論にすることもできない。両者の研究が答えたのは、実施したプログラムと対照条件の違いである。どの運動が個人の記録更新に最適かを競った研究として読むと、問いを取り違える。[7][8]

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今日からできること

  • 測定を受ける前に、制限時間内の回数なのか、限界までの回数なのかを確認する。研究にも1分間の方式と、限界までの方式がある。過去の記録を持っていくなら、回数だけでなく測定方法も一緒に確かめたい。[7][13]
  • 記録の横に「腹部の筋持久力」と書き添える。全身の強さを知りたいなら、上体起こしだけで判断せず、研究で別々に扱われる握力などの項目も確認する。結果表の欄を、そのまま別々の情報として読む工夫である。[2][13]
  • 運動を選ぶ際は、若い女性のヨガ試験が6週間、週3回だったことを相談の材料にする。そのまま自分の必須量にせず、対象者と実施条件が決まった研究として読む。通える曜日や時間は、先に予定表へ置いてみる。[7]
  • ピラティスの研究を見るなら、週2〜3回、5〜12週間という条件と、運動をしない場合との比較をセットで確かめる。筋持久力の結果を、柔軟性やほかの能力の結果へ移さないよう、何を測った研究かを確認する。[8]
  • 次の測定までに何を確かめたいかを決める。上体起こしの回数を見るのか、別の筋力項目も見るのかを分け、腹囲の変化まで回数の成果に含めない。6週間の腹部運動試験でも、回数と体組成の結果は異なっていた。[12]

次の運動を相談するときには、回数の目標と生活の希望を別々に伝えると話を始めやすい。「測定と同じ方式で前回との違いを知りたい」のか、「仕事帰りにも続けられる運動を探したい」のか。前者は評価の条件を決める相談で、後者は予定や好みに関する相談だ。ヨガの試験で筋持久力を評価したことは、運動選びの手がかりにはなるが、生活の希望まで回数で決める理由にはならない。[7]

測定の直後は、よかった欄より低かった欄に目が止まりやすい。そこで「私は体力がない」と大きく名付けず、「この条件の上体起こしで、この記録だった」と狭く言葉にしておく。体力評価が複数の能力を分けている理由を、自分の結果の読み方にも持ち込むのである。[2][13]

運動を始める相談でも、「上体起こしが少なかったから腹筋を強くしたい」だけでなく、「繰り返す運動を続けたい」「別の力も測ってみたい」と希望を分けられる。若い女性のヨガ試験とピラティスのレビューは、筋持久力を確かめる選択肢を示す一方、腹部運動の比較試験は、特定の方法が必ず優れるという期待に歯止めをかける。その両方を持って選ぶのがよい。[7][8][11]

オンザショア立川店で、測定後の運動選びを具体化する

上体起こしの回数から運動を選ぶなら、記録の目標と続けたい種目を分けて考えたい。オンザショア立川店は8:00〜23:30、全曜日同じ営業時間で、年中無休である。朝の予定の前か、仕事帰りか。続ける場所を探す際に、生活の時間帯と照らし合わせられる。

所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fで、JR立川駅北口から徒歩1分だ。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITも扱っている。

参加条件も先に確かめたい。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。

ヨガを試す入口は税込1,980円の体験レッスンだ。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚とヨガマットのレンタルが付く。

予定を考える入口には店舗サイトがあり、料金と体験の予約も確認できる。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

参考文献

[2] Methods Used to Assess Physical Abilities in Police Students: A Scoping Review — Martinsson E, Pojskic H, Östenberg AH, Augustsson J., 2026, Sports (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/sports14080356

[7] Effects of yoga practice on muscular endurance in young women — Shiraishi JC, Bezerra LM., 2016, Complementary therapies in clinical practice. DOI: 10.1016/j.ctcp.2015.12.007

[8] Effect of the Pilates method on physical conditioning of healthy subjects: a systematic review and meta-analysis — Campos RR, Dias JM, Pereira LM, Obara K, Barreto MS, Silva MF, Mazuquin BF, Chri, 2016, The Journal of sports medicine and physical fitness. DOI: なし

[9] Systematic Review of the Association Between Physical Fitness and Musculoskeletal Injury Risk: Part 2-Muscular Endurance and Muscular Strength — de la Motte SJ, Gribbin TC, Lisman P, Murphy K, Deuster PA., 2017, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000002174

[10] Criterion-Related Validity of a Simple Muscle Strength Test to Assess Whole Body Muscle Strength in Chinese Children Aged 10 to 12 Years — Yin L, Tang C, Tao X., 2018, BioMed research international. DOI: 10.1155/2018/2802803

[11] The effect of abdominal strength or endurance exercises on abdominal peak torque and endurance field tests of healthy participants: A randomized controlled trial — Learman K, Pintar J, Ellis A., 2015, Physical therapy in sport : official journal of the Association of Chartered Physiotherapists in Sports Medicine. DOI: 10.1016/j.ptsp.2014.08.009

[12] The effect of abdominal exercise on abdominal fat — Vispute SS, Smith JD, LeCheminant JD, Hurley KS., 2011, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0b013e3181fb4a46

[13] A systematic review to determine reliability and usefulness of the field-based test batteries for the assessment of physical fitness in adolescents – The ASSO Project — Bianco A, Jemni M, Thomas E, Patti A, Paoli A, Ramos Roque J, Palma A, Mammina C, 2015, International journal of occupational medicine and environmental health. DOI: 10.13075/ijomeh.1896.00393

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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