
痛みや筋肉の働きは、力加減の採点表ではない
膝の間を挟むと内もも以外にも力が入る気がする。その実感を、目標どおりの力が出た証拠として使いたくなる場面もあるだろう。ここで参考になるのは、膝の痛みがある人を対象に、通常のスクワットと、ボールを挟んで股関節の内転を加えたスクワットを比較した無作為化試験である。患者30人を各群15人に分け、8週間の自宅プログラムを行った。治療対象の患者の結果を、18〜39歳の健康な女性にそのまま当てはめることはできない。[2]
両群で痛みと症状の評価は改善し、痛みの改善は内転を加えた群でより大きかった。また、筋電図、つまり筋肉の電気的な活動を測る方法で、膝周囲の筋肉と内転筋が働き始める順序などを調べている。内転を加えた群では、その活動パターンが健康な参照群に近づく変化が特に見られた。[2]
ただし、結果を全部まとめて「ボールを挟めば膝が整う」と読むのは正確ではない。膝蓋骨の傾きは、内転を加えた群の中では減少したものの、群の間の比較では有意な差がなかった。群内の変化と群間の差を分ける必要は、先ほどのラグビー選手の試験と同様である。[2][5]
この比較では、両群に同じストレッチが組み込まれていた。また、健康な15人が参照群として加わっている。通常のスクワット群と内転を加えた群を比べること、患者の活動パターンを健康な参照群と照らすことは、比較の目的が違う。自宅で何も挟まなかった日を、この研究の健康な参照群と同じ扱いにすることはできない。[2]
この研究の相手は、膝蓋大腿部に痛みのある患者である。健康な人が自分で「半分」と決めて挟む力の正確さへ、結果を直接移さないことが大切だ。筋肉が働き始める順序、痛みの変化、力の再現性は別の問いであり、「内ももに効いた」という実感だけで全部を採点することはできない。[2]
痛みの扱いでは、スポーツ選手を追跡した研究の統合結果も参考になる。健康な選手の筋力を先に測り、その後の鼠径部、つまり脚の付け根付近の痛みを調べた13件の前向きコホート研究をまとめたメタ分析では、後に痛みを経験しなかった選手の方が内転筋力が強かった。標準化平均差は−0.5、95%信頼区間は−0.92〜−0.09と報告されている。競技者を追った関連が18〜39歳の一般女性にも同じ強さで成り立つかは、別に確かめる必要がある。[8]
標準化平均差は、異なる研究の差を共通の尺度で表した値である。この結果は、筋力と将来の痛みの関連を示す。一方、脚を外へ開く筋力や、内転筋力と外転筋力の比については、将来の痛みとの関連が認められなかった。同じ股関節の筋力に関わる数字でも、予測との結び付きが指標によって異なっていた。[8]
ここから「強く挟めば痛みを防げる」と因果関係を決めることはできない。先に筋力を測って追跡する研究は、筋力と痛みがどう関連したかを知る材料であり、家で挟む力を上げた場合の予防効果をそのまま表すものではない。「半分で挟めた気がするから安心」という自己判定にも使わない。[8]
練習中に痛みが気になる場合は、力加減の目標を達成することより、医師に相談するための状態の整理を優先したい。いつ、どの動作で、どこが気になったかを残す。これは診断の代わりではなく、相談時の説明の準備である。膝の痛みのある患者を対象にした試験の結果を、自己判断で治療方法を決める理由にはしない。[2]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「半分のつもりなら、筋力も半分だ」という考えには、つもりと測定をつなぐ確認が抜けている。内転筋の強化試験で筋力向上を示したのは、所定のテストで得た値である。本人が使う「弱い」「強い」という言葉に、測定値と同じ精度を持たせるには、実際の力との照合が要る。感覚を否定する必要はないが、その感覚を何の指標にするかは決めておきたい。[5][6]
「回数が多ければ、半分の力でも成果が上回る」という読み方もできない。女性選手の試験で比較されたのは、少量と多量の強化プログラムであり、主観的な力加減の割合ではない。多量群が筋力向上で優れていなかった結果を、「弱く挟んでも同じ」と言い換えると、比較した条件がすり替わる。回数の研究は、力の自己評価の正確さを保証するものではない。[6]
「加重で伸びた群があれば、その方法が最強だ」ともいえない。男性ラグビー選手の試験では、加重群の群内での筋力増加と、群間での有意差の有無が一致していない指標があった。研究の対象と比較の単位を読まずに、家庭での種目を順位付けしないことだ。生活の中で続ける方法を選ぶときにも、特定の試験結果を誰にでも通じる勝敗表へ変えない。[5]
こうした誤解を避けるには、「何と何を比べたか」を文章に戻すとよい。以前の自分と今日の自分なのか、別の方法を行った群同士なのか。回数なのか、測定筋力なのか、本人の感覚なのか。論文で区別されているものを、日記でも混ぜない。その方が、練習の意味を必要以上に大きくしたり、小さくしたりせずに済む。[5][6]

今日からできること
- 「半分のつもり」は、そのまま感覚の欄に書く。女性選手52人の試験で得られた筋力値のような実測値と、同じ欄へ入れない。[6]
- 種目名と行った量を別に残す。220回と394回を比較した試験のように、量を記録することと、成果を確認することを分ける。研究の回数を家庭の目標へ転用する必要はない。[6]
- 測定の記録を比較するときは、姿勢や脚の位置の説明も確認する。女性選手の試験では0°と15°の位置を分けて評価しており、記録を読む側も条件を省略しない。[6]
- 「効いた場所」「痛み」「測った筋力」を別の言葉で書く。患者30人の試験では痛みと筋電図の指標を分けている。痛みが気になる場合は、自己採点で済ませず医師に相談する。[2]
- 変化を読むときは、誰と比べた結果かを添える。男性選手31人の試験で見たように、群内の増加だけから別の方法への優位を決めない。[5]
記入例なら「椅子でクッションを挟む。半分のつもり。測定なし」という短い文章でも始められる。次に「今日は強めのつもり」と書いたなら、それは指示を変えた日の記録になる。筋力が増えたと書く日は、感想の語尾を変えるのではなく、測定した結果を確認した日として区別する。空欄を埋めるために、想像の数値を足す必要はない。[5][6]
もう少し詳しく残したい場合は、「始める前に何を狙ったか」と「終わって何を感じたか」を書き分ける。半分を狙ったことと、半分を実現したことは違うからだ。これは新しい検査の提案ではない。測定を伴わない日にも、練習の意図を読み返せるようにする文章の工夫である。ノートが伝える範囲を明確にしておけば、次に指導者へ相談する際にも、実測値と本人の言葉を区別して伝えられる。
オンザショア立川店で、通う時間を決める
家で挟む練習の記録と、スタジオへ通う予定を、それぞれの形で持っておく。オンザショア立川店は、営業時間が8:00〜23:30、年中無休の溶岩ホットヨガスタジオである。仕事や用事の前後に、通う時間を置く場所として考えられる。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分である。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンを用意している。女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITも扱っている。生活の中に続ける枠を置くときには、時間とレッスンの種類を一緒に確認しておきたい。店の案内と料金で、通い方を考える材料をそろえられる。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件を確認してから、通う予定を考えたい。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。体験の予約から申し込める。

参考文献
[2] Refining Home-Based Squat Training: The Role of Hip Adduction in Improving Neuromuscular Control for Clinically Diagnosed Patellofemoral Pain Syndrome — Chen CL, Lo SF, Chiu MC, Chang CC, Hong WH. / 年: 2026 / 誌名: Medical science monitor : international medical journal of experimental and clinical research / 被引用: 0. DOI: 10.12659/msm.953994
[5] Exploring the effects of a weighted vs unweighted low-dose isometric Copenhagen adduction exercise training programme on hip adduction and abduction strength: a randomised controlled trial in senior-level male amateur rugby union players — O’ Connor C, Coyle E, Mc Intyre M, Delahunt E, Thorborg K. / 年: 2025 / 誌名: Physical therapy in sport : official journal of the Association of Chartered Physiotherapists in Sports Medicine / 被引用: 1. DOI: 10.1016/j.ptsp.2025.07.004
[6] The Effect of an 8-Week Low- or High-Volume Protocol of the Adductor Strengthening Programme on Hip Adduction Strength in Female Football Players-A Randomized Trial — Thorarinsdottir S, Isaksen Johansen S, Ruud Askim Elvestad T, Amundsen R, Bache- / 年: 2025 / 誌名: Scandinavian journal of medicine & science in sports / 被引用: 5. DOI: 10.1111/sms.70039
[8] Is hip adductor or abductor strength in healthy athletes associated with future groin pain? A systematic review and meta-analysis — Quintana-Cepedal M, Vicente-Rodríguez G, Crespo I, Olmedillas H. / 年: 2025 / 誌名: British journal of sports medicine / 被引用: 10. DOI: 10.1136/bjsports-2024-108836
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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