運動で使われるエネルギーは全部動きになる?外への仕事と筋肉が作る熱を読む

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きつさが増しても、熱が増えるとは限らない

一定の出力でこいでいるのに、後半になるほどやめたくなる。そんな場面の「きつい」を、そのまま熱の増加と置き換えられるだろうか。男性10人を対象にした自転車実験では、最初に測った最大酸素摂取量の60%に相当する出力で、120分間の運動を行った。男性を対象とした結果なので、18〜39歳の女性の疲労と体温の関係へそのまま適用することはできない。[8]

全身の主観的なきつさは、中央値で開始時の3.5から終了時の5.5へ上がった。運動後の最大酸素摂取量と最大出力は、運動前よりそれぞれ9%、10%低かった。一定のペダル出力でも、本人の余力から見た相対的な負担は増していたのである。[8]

ところが、運動開始後に値が落ち着いてからは、熱産生、機械的効率、放熱、平均体温は一定だった。疲れてきたという感覚は変わっても、測定した熱の収支は同じ方向に増え続けなかった。研究は、主として末梢の筋疲労に由来する相対的負担の増加が、この条件では放熱調節や平均体温上昇に影響しなかったと結論している。[8]

条件にも目を向けたい。室温23℃、相対湿度50%で、風も設定された実験である。暑い室内や風のない場所でも同じ結果になる、と広げることはできない。一定出力でも途中で効率が変わった膝伸展実験と違う結果なのは、対象と運動時間、使う筋肉、測定条件をそろえた研究同士ではないためだ。[7][8]

読者が覚えておくと便利なのは、「きつさは大切な感覚だが、熱の計測器そのものではない」という区別である。きつくなったことを無視する必要はない。ただ、その理由を必ず熱産生の増加に求めると、この自転車実験のような変化を説明できなくなる。[8]

たとえば日々の記録なら、「同じ負荷の後半で脚が重く感じた」と残すほうが、「後半は熱をたくさん作った」と断言するより測った事実に近い。前者は自分の感覚の記録で、後者は測定が必要な推定だ。実験でも主観的なきつさと熱産生を別々に記録したから、その違いが見えた。[8]

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汗、体温、残った熱は別々に動く

汗の多い人のほうが、必ず高い体温になるのか。涼しい条件で行われた15キロのロードレースの観察研究では、375人の走者を調べた。18〜39歳の女性に限定した調査ではなく、その年代へ同じ数値を当てはめるには慎重さが要る。男性は女性より推定熱産生と全身の発汗速度が大きかったが、ゴール時の深部体温は男女とも平均39.2℃だった。[2]

発汗速度と熱産生には関連があったものの、汗を見れば体内の温度も分かる、という結果ではない。男性の発汗速度は平均18.0グラム毎分、女性は11.4グラム毎分と異なっていても、ゴール時の体温の平均は同じだった。汗、熱産生、最終的な体温はそれぞれ違う指標として読む必要がある。[2]

レースの外気温は8〜12℃、相対湿度は80〜95%だった。深部体温と全身の発汗速度はレース前とゴール直後に調べている。途中の体温の推移を連続して比べた結果と、ゴール時の平均値を比べた結果は区別したい。涼しい屋外を自分のペースで走る条件は、暑い室内での運動とも異なる。[2]

ここでの熱産生は、開始時の体重と平均走速度から推定され、外的仕事を無視できるという仮定が置かれていた。これは全身の熱を直接測った値ではない。自由なペースで走る観察研究なので、性別そのものが差を起こしたという因果の証明にもならない。研究の数字には、測り方という名札が付いている。[2]

さらに運動を終えた後も、熱の話は終わらない。8人が70ワットで60分間自転車をこぎ、その後60分間回復する実験では、代謝性の熱産生は回復開始から10分後に運動前の水準へ戻った。それでも、体の中には蓄えた熱が残った。18〜39歳の女性に限定した結果として扱わず、回復の速さを自分へそのまま当てはめないことが必要だ。[9]

運動終了時の体内の熱の増加量は273±57キロジュールだった。回復が60分経過しても129±58キロジュール分の増加が残り、運動中に蓄えた熱のうち放出されたのは53%だった。残った熱の多くは筋肉の組織にあったと報告されている。[9]

この実験では、運動終了後に全身の蒸発による放熱が急速に減る一方、深部体温は高いままだった。熱を作る速度が戻ったこと、汗による放熱が戻ったこと、体内に残る熱がなくなったことは、同じ出来事ではない。新しく作る熱と、すでに蓄えた熱を分けると、運動後の温かさが理解しやすい。[9]

回復実験の環境は30℃、相対湿度30%だった。深部体温は食道、直腸、耳道で、筋温は大腿部や上腕部などで測定している。回復60分後の直腸温の上昇は0.20±0.03℃だった一方、大腿外側の筋温は1.00±0.43℃高いままだった。深部体温だけでは体内に残る熱の大きさを正確に表せないという結論は、測る部位で回復の様子が違うことと合わせて読みたい。[9]

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

よくある誤解

「使ったエネルギーの決まった割合だけが動きになる」という理解は粗すぎる。膝伸展実験では、同じ低強度の運動中にも効率が変わった。自分の運動に割合を当てはめる前に、運動の種類と時間、代謝条件、何を測った効率かを確かめる必要がある。[7]

「熱が多く出るほど、運動として上手にできている」とも言えない。暑熱順化の実験では、同じ外的仕事を行う際の代謝性熱産生が小さくなった。外へ同じ仕事を出せていても、熱の出方は変わり得る。熱の多さを成功の条件にすると、こうした変化を評価できない。[5]

「終わってからも温かいのは、運動中と同じ勢いでエネルギーを使っているから」という説明も、回復実験と合わない。熱産生が運動前の水準に戻っても、体内には熱が残っていた。温かさが残る理由を考えるときは、新しく作られた熱だけでなく、蓄えた熱が外へ移る途中という視点が必要だ。[9]

どの誤解にも、別の量を同じものとして読むという共通点がある。仕事の速さ、代謝性の熱産生、汗の量、体温、主観的なきつさ。研究で別々に測っている指標を、日常の「今日は燃えた」という言葉でひとまとめにしないことが、この記事の実用的な着地点である。[2][8][9][10]

今日からできること

  • 自転車など出力が分かる運動では、負荷とそのときのきつさを別に記録する。120分間の一定出力でも、主観的なきつさと熱産生は別の動きをした。「同じ設定」と「同じ楽さ」を区別するための記録である。[8]
  • 運動の比較では室内の条件も添える。23℃で風を設定した自転車実験と、暑い条件への適応実験は別の問いである。涼しい日と暑い日の感覚だけから、自分の効率の上下を決めない。[5][8]
  • 効率の割合を見つけたら対象と動作を確認する。男性6人の膝伸展で得た値を、自分のヨガ全体の割合に置き換えない。数字の大きさより先に、誰が何をしていたかを読む。[7]
  • 汗を運動の採点基準にしない。375人のレース研究では、発汗速度が異なる男女でゴール時の平均深部体温は同じだった。汗の量を比べるだけで、自分の体内の熱や外への仕事を言い切らない。[2]
  • 運動後の予定にも落ち着く余白を設ける。60分間の回復後にも熱が残った実験は、動作の終了と熱の回復が同時とは限らないことを示す。その時間を全員の待機時間とせず、終了直後の温かさを追加運動の成果とも見なさない。[9]
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オンザショア立川店で、予定から運動の場所を選ぶ

熱さで運動を採点する代わりに、通う場所と時間を具体的に選ぶ。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分の溶岩ホットヨガスタジオである。営業時間は8:00〜23:30、年中無休。仕事や講義のある日の予定と照らし合わせて、通う時間を考えられる。

溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガやピラティスもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングという選択肢もある。種目の名前と、実際に自分の予定へ入れる時間を一緒に確認したい。

妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。店の案内と料金を確認し、日程が決まったら体験の予約へ進む。続けるための段取りを、生活の中に置く場所である。

参考文献

[2] Core Temperature and Sweating in Men and Women During a 15-km Race in Cool Conditions — Bongers CCWG, Ten Haaf DSM, Ravanelli N, Eijsvogels TMH, Hopman MTE., 2020, International journal of sports physiology and performance. DOI: 10.1123/ijspp.2019-0721

[5] The change in metabolic heat production is a primary mediator of heat acclimation in adults — Rivas E, Rao M, Castleberry T, Ben-Ezra V., 2017, Journal of thermal biology. DOI: 10.1016/j.jtherbio.2017.10.001

[7] ATP and heat production in human skeletal muscle during dynamic exercise: higher efficiency of anaerobic than aerobic ATP resynthesis — Krustrup P, Ferguson RA, Kjaer M, Bangsbo J., 2003, The Journal of physiology. DOI: 10.1113/jphysiol.2002.035089

[8] The influence of fatigue-induced increase in relative work rate on temperature regulation during exercise — Kacin A, Golja P, Tipton MJ, Tipton MJ, Eiken O, Mekjavic IB., 2008, European journal of applied physiology. DOI: 10.1007/s00421-008-0674-1

[9] Calorimetric measurement of postexercise net heat loss and residual body heat storage — Kenny GP, Webb P, Ducharme MB, Reardon FD, Jay O., 2008, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/mss.0b013e31817751cb

[10] Heat flux and storage in hot environments — Kenney WL., 1998, International journal of sports medicine. DOI: 10.1055/s-2007-971966

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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