腹筋ローラーは腕にしか効かない?肩の支えと腹直筋の活動を分けて読む

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前鋸筋が跳ねる滑りでも、腹の課題は残る

肩の支えを考えるうえで、前鋸筋の活動を測った試験も見ておきたい。14人の男性が、ボディソー、吊って脚を伸ばした挙げ、腕立てから手を前へ歩く動きを行った[7]。ボディソーは、腕を前に伸ばしたまま体を前後へ滑らせる運動で、床のローラーと形は同じではない。前鋸筋の活動はほぼ140%MVCだった[7]。脚を伸ばして吊る挙げは腹直筋が130%MVCを超え、外腹斜筋は88%MVC、背骨の圧縮はおよそ3000Nだった[7]。ボディソーの圧縮は2500N未満で、3つのうち背骨への負荷が最も小さいやり方で、それでも腹への課題は相当にあった、と著者らは書いている[7]。

前鋸筋の数値が最大随意等尺性収縮時の筋活動を上回って見えることと、腹が静かだったことは、この記録では結びついていない。腹への課題は残ったまま、圧縮は吊る挙げより小さかった。対象は男性14人で、18〜39歳の女性の床のローラーに、この数値をそのまま当てはめることはできない。肩甲骨の周囲が疲れるという感覚だけから、前鋸筋の活動や腹の活動量を特定することもできない。

プランクの吊り方を変えた21人の試験は、ローラーの選択そのものではない。床のプランク、腕だけ吊ったプランク、足だけ吊ったプランク、腕と足の両方を吊ったプランクを、各2回、3秒ずつ行わせ、腹直筋、外腹斜筋、大腿直筋、前鋸筋を記録した[4]。腹の活動は、吊った条件のすべてで床より高かった[4]。最も高かったのは腕を吊った条件と、腕と足の両方を吊った条件で、この2つのあいだに差はなかった[4]。両方を吊って不安定を足しても、腹はそれ以上上がらなかった、と著者らは期待と逆だと書いている[4]。大腿直筋が最も高かったのは腕を吊った条件、前鋸筋の山は通常のプランクと、足を吊ったプランクにあった[4]。腹の山と前鋸筋の山は、同じ吊り方に乗っていない。この21人の条件比較は、18〜39歳の女性だけに共通する順位を確定するものではない。

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吊った腕立てでは、肩の主働筋は増えなかった

腕立てを吊り具で不安定にしたとき、肩の主働筋と胴の安定筋を分けて記録した試験がある。健康な男女32人、平均年齢24.3歳、体格指数の平均は24.6で、各種2回ずつ行った[8]。主働筋は三角筋前部、大胸筋、前鋸筋、上腕三頭筋。胴は外腹斜筋、内腹斜筋、腹直筋、上部の脊柱起立筋である[8]。吊った3条件で、三角筋前部、大胸筋、前鋸筋の活動は、通常の腕立てより大きくならなかった[8]。反対に、外腹斜筋、内腹斜筋、腹直筋は、吊った3条件のすべてで通常より有意に大きかった[8]。足と手の両方を不安定にしても、一方だけを不安定にした条件を超えなかった[8]。

肩の主働筋と胴の安定筋は、同じ増え方をしていない。著者らは、胴を鍛える目的なら吊り具の腕立てに意味があり、不安定な面は1つで足りる、とまとめている[8]。男女を合わせた腕立ての比較であり、18〜39歳の女性の膝つきローラーへ、そのまま当てはめることはできない。

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輪の上で固まると、腹はクランチと並ぶ

ホイールという器具でも、動きが違えば腹の数字は変わる。21人が、クランチ、仰向けのV字、ボール上のうつ伏せV字、スライド板上のうつ伏せV字、吊り具のうつ伏せV字、ホイール上のうつ伏せV字を、腹を等尺性に収縮させたまま行った[9]。外腹斜筋、腹直筋上部、腹直筋下部には、運動のあいだで統計的に有意な差がなかった[9]。内腹斜筋だけ、仰向けのV字がスライド板より大きかった[9]。大腿直筋は、クランチが他の5種より有意に小さかった[9]。著者らは、等尺性で腹を働かせるなら、器具のない運動も器具のある運動も腹への負担は同程度で、市販器具で等尺性に行う利益は疑ってよい、と書いている[9]。

この21人の比較を18〜39歳の女性へそのまま当てはめることはできず、対象の動作も前へ転がして戻るロールアウトとは異なる。形を止めて力を入れるV字だ。18人の試験でロールアウトの腹直筋上部が63%MVICまで上がったことと、21人の試験でホイール上の等尺性V字がクランチと差がつかなかったことは、課題が違う[1][9]。有意な差がなかったことは、あらゆる人の腹への負荷が等しいという証明ではない。器具の有無を比べる際には、動作を止めた課題だった点を保って読む。

もう一つ、名前がロールアウトでも腹直筋が小さい手順がある。若い健康な女性14人と男性6人が、8種の安定化運動を3回ずつ行った[10]。サイドブリッジの腹直筋は28±20%MVIC、発展的なプランクは29±20%MVICで、腹直筋ではこの2つが高かった[10]。外腹斜筋と内腹斜筋はサイドブリッジが最大で、99±36%MVICと52±25%MVICだった[10]。脊柱起立筋は、サイドブリッジの52±14%MVICを除くと、仰向けのロールアウトが31±12%MVIC、うつ伏せのロールアウトが31±9%MVICで大きかった[10]。うつ伏せのロールアウトは、腹直筋の活動がごく小さい運動の列に入っている[10]。スイスボールで63%まで上がったロールアウトと、この手順のうつ伏せロールアウトを、同じ一往復だと思わない方がよい。若い男女を合わせた結果であり、18〜39歳の女性だけに同じ活動量が出るとまでは決められない。腕の感覚だけで判定せず、どの手順で測られた結果かを確認したい。そのとき上がっているのは、この試験では脊柱起立筋の側だった。

器具の呼び名より、測った動作をそろえる

14人が、市販の腹用器具7種と、クランチ、膝を曲げたシットアップを5回ずつ行った試験では、腹直筋の上部と下部が最も高かったのは、スライド式の器具、トルソトラック、クランチ、そしてアブローラーと呼ばれる器具だった[3]。外腹斜筋と内腹斜筋が最も高かったのは、スライド式、トルソトラック、クランチ、膝を曲げたシットアップで、アブローラーはこの列にはない[3]。大胸筋、上腕三頭筋、広背筋が最も高かったのはスライド式とトルソトラックである[3]。腰の脊柱起立筋が最も高かったのは別の器具で、大腿直筋が最も高かったのは膝を曲げたシットアップと、ひねる型や揺する型の器具だった[3]。

著者らは、スライド式とトルソトラックが、腹と上肢の筋肉を活動させ、腰と大腿直筋は抑えた、とまとめている[3]。大腿直筋が高い器具とシットアップは、腰痛のある人には問題になりうる、とも書いている[3]。名前にローラーと付く器具が、クランチと同じ腹直筋の高い群に入り、上肢の最大群には名前が挙がらなかった。反対に、前へ滑るスライド式は、腹も上肢も高い側だった。この14人の比較を、18〜39歳の女性のローラーへそのまま当てはめることはできない。器具名だけで家庭のローラーと対応させず、ここでは腹と上肢の活動が同時に高い運動もあった、という点を読む。

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よくある誤解

腕が熱ければ腹は働いていない、は、18人のロールアウトと合わない。腹直筋上部63%MVIC、下部53%MVICのとき、大腿直筋は6%から10%に留まっている[1]。14人のボディソーでは前鋸筋がほぼ140%MVCまで上がり、それでも腹への課題は相当に残った[7]。前鋸筋の活動が高いことと、腹への課題があることは両立した。広背筋と腹直筋の割合は、それぞれ別の筋肉の基準に対する値である[1]。感覚の強さ、筋活動の割合、筋肉が出した力を混ぜない。

ホイールを使えばクランチより腹が働く、も、課題を混ぜた言い方だ。ボール上のロールアウトは、腹直筋と腹斜筋でほとんどの他の運動より大きかった[1]。ホイール上で固めた等尺性のV字は、腹直筋上部・下部と外腹斜筋でクランチと差がなかった[9]。別の手順のうつ伏せロールアウトは、腹直筋がごく小さい列に入った[10]。器具の名前ではなく、転がすのか、止めるのか、どの手順なのかで読む。

不安定にするほど肩も腹も増える、も合わない。32人の吊った腕立てでは、三角筋前部、大胸筋、前鋸筋は通常の腕立てを超えず、腹直筋と腹斜筋が有意に増えた[8]。両方を不安定にしても、一方だけの条件を超えなかった[8]。21人のプランクでも、腕と足の両方を吊っても、腕だけ吊った条件より腹は増えなかった[4]。前鋸筋の山は、通常のプランクと足を吊ったプランクにあった[4]。不安定を足す操作は、肩の主働筋を自動では増やしていない。

今日からできること

  • 一往復で腕が先に熱くても、その回を腹が休んだ回と数えない。18人のロールアウトでは腹直筋上部が63%MVIC、下部が53%MVIC、大腿直筋は6%から10%だった[1]。
  • ホイールで脚を引き寄せるパイクやニーアップは、21人の試験で大腿直筋も最も高い群に入った。著者らは、腰痛のある一部の人には問題になりうると書いている。ロールアウトはその文に入っていない[2]。腰に痛みがあるときは、回数を足す前に医師に相談する。
  • 肩の周囲が先に疲れる滑りを、腹がゼロの種目だと決めない。14人のボディソーでは前鋸筋がほぼ140%MVCで、腹への課題は残り、背骨の圧縮は2500N未満だった。脚を伸ばして吊る挙げは腹直筋が130%MVCを超え、圧縮はおよそ3000Nだった[7]。
  • 吊り具で前へ送り出すなら、男性17人のロールアウトは腹直筋と外腹斜筋が60%MVC超か55%付近で、4種のうち腹が最も高かった[6]。大学生20人では、吊ったロールアウト・プランクが腹直筋下部で最も高かった[5]。
  • 形を止めて力むだけのホイールは、21人で腹直筋と外腹斜筋がクランチと差がつかなかった[9]。固めて終わる夜と、転がして戻る夜を、同じ練習として数えない。
  • うつ伏せのロールアウトでも手順が違えば腹直筋はごく小さい、という女性14人・男性6人の記録がある。そのときの脊柱起立筋は31±9%MVICだった[10]。腹が抜ける感じの手順を、回数だけ増やして埋めない。

オンザショア立川店で、腕の熱さを腹の休みと決めない

腕の熱さだけで練習の成否を決めず、どんな運動を続けたいかを考える時間を置く。オンザショア立川店には、溶岩プレートを敷いた部屋でのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガのレッスンは25種類以上だ。研究の筋活動の割合を、そのまま店のレッスンの効果として示すことはできない。

参加条件は先に確認したい。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている人は利用できない。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分。営業時間は8:00〜23:30、年中無休で、生活の中に通う時間を置く場所として考えられる。

案内は https://ontheshore.jp/ 、料金は https://ontheshore.jp/price/ にある。体験レッスンは税込1,980円の60分で、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。予定と参加条件を確かめたうえで、体験は https://site.locaop.jp/C0aVK?_src=hp から予約できる。

参考文献

[1] Core muscle activation during Swiss ball and traditional abdominal exercises — Escamilla RF, Lewis C, Bell D, Bramblet G, Daffron J, Lambert S, Pecson A, Imamura R, Paulos L, Andrews JR., 2010, The Journal of orthopaedic and sports physical therapy. DOI: 10.2519/jospt.2010.3073

[2] Electromyographic analysis of traditional and nontraditional abdominal exercises: implications for rehabilitation and training — Escamilla RF, Babb E, DeWitt R, Jew P, Kelleher P, Burnham T, Busch J, D’Anna K, Mowbray R, Imamura RT., 2006, Physical therapy. DOI: 10.1093/ptj/86.5.656

[3] An electromyographic analysis of commercial and common abdominal exercises: implications for rehabilitation and training — Escamilla RF, McTaggart MS, Fricklas EJ, DeWitt R, Kelleher P, Taylor MK, Hreljac A, Moorman CT., 2006, The Journal of orthopaedic and sports physical therapy. DOI: 10.2519/jospt.2006.36.2.45

[4] Effect of using a suspension training system on muscle activation during the performance of a front plank exercise — Byrne JM, Bishop NS, Caines AM, Crane KA, Feaver AM, Pearcey GE., 2014, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000000510

[5] Progression of Core Stability Exercises Based on the Extent of Muscle Activity — Calatayud J, Casaña J, Martín F, Jakobsen MD, Colado JC, Andersen LL., 2017, American journal of physical medicine & rehabilitation. DOI: 10.1097/phm.0000000000000713

[6] Core Muscle Activation in Suspension Training Exercises — Cugliari G, Boccia G., 2017, Journal of human kinetics. DOI: 10.1515/hukin-2017-0023

[7] Muscle activity and spine load during anterior chain whole body linkage exercises: the body saw, hanging leg raise and walkout from a push-up — McGill S, Andersen J, Cannon J., 2015, Journal of sports sciences. DOI: 10.1080/02640414.2014.946437

[8] Recruitment of Shoulder Prime Movers and Torso Stabilizers During Push-Up Exercises Using a Suspension Training System — Youdas JW, Baartman HE, Gahlon BJ, Kohnen TJ, Sparling RJ, Hollman JH., 2020, Journal of sport rehabilitation. DOI: 10.1123/jsr.2019-0381

[9] Electromyographic response of the abdominal musculature to varying abdominal exercises — Schoffstall JE, Titcomb DA, Kilbourne BF., 2010, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0b013e3181e74315

[10] Trunk muscle activation levels during eight stabilization exercises used in the functional kinetics concept: A controlled laboratory study — Horsak B, Wunsch R, Bernhart P, Gorgas AM, Bichler R, Lampel K., 2017, Journal of back and musculoskeletal rehabilitation. DOI: 10.3233/bmr-140259

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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