
継続後の結果は「弱まる」一方向ではない
カフェインを除いた緑茶抽出物650 mgを4週間摂った試験では、23〜37歳の成人8人のうち女性が4人だった。無作為に抽出物かプラセボへ割り付け、4週間の休止期間を挟んで条件を入れ替えた。参加者は腕でこぐ自転車運動を、ピーク酸素摂取量の50%の強さで1時間行った。18〜39歳の女性と年齢は重なるが、女性だけの効果を判断するには小さい男女混合の試験である。[3]
脂肪酸化速度は抽出物で0.11から0.12 g/分、プラセボで0.10から0.09 g/分という値だったが、有意差はなかった。運動中の消費エネルギーにも差は認められなかった。ここで言えるのは、男女を含むこの小規模試験で、継続摂取が腕の運動中の脂肪酸化を高めなかったことである。[3]
この結果を「毎日飲むと耐性がつく証拠」と呼ぶのは飛躍だ。耐性とは反復によって反応が小さくなることだが、単回の脚の運動の試験から、この継続した腕の運動の試験へは、成分、参加者、使う筋肉が同時に変わっている。初回の効果が消えたという説明より、試験条件全体の違いとして読む方が無理がない。[3][7]
反対に、継続後に脂肪酸化への依存が高まった試験もある。健康な男性8人に緑茶抽出物500 mg/日を8週間摂取させた二重盲検のクロスオーバー試験では、60分の自転車運動を行い、その直後に糖質の多い食事を摂った。運動強度は最大酸素摂取量の75%だった。18〜39歳の女性にも同じ回復期の変化が生じるかは、この男性の試験からは判断できない。[12]
その後の3時間の回復期には、抽出物条件で脂肪酸化への依存が高まった。一方、筋グリコーゲン、つまり筋肉に蓄える糖の再合成をさらに促す利益は認められなかった。同じ研究の中でも、燃料利用の変化と糖の補充は同じ結論になっていない。[12]
回復期という言葉を省くと、「長く飲めば運動中に脂肪が燃える」という別の主張になる。この試験は、運動を終え、食事を摂った後の測定である。朝のお茶、昼休みの散歩、夜の筋トレを全部まとめた効果とは分けておきたい。長期の試験でも、どの時間帯を切り取ったかが結論の輪郭を決める。[12]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
同じ人を追った代謝物と、寒冷下の熱産生を分ける
期間を比べる問いに近いのが、健康な男性19人のクロスオーバー比較試験だ。カフェインを除いた緑茶抽出物とプラセボをそれぞれ28日間摂り、間に28日間の休止期間を設けた。摂取1・7・28日目に、摂取2時間後から30分の自転車運動を行い、血液中の代謝物を調べた。18〜39歳の女性の継続摂取への反応も同じかは、この男性のみの比較では判断できない。[14]
7日目と28日目には、安静時の3-ヒドロキシ酪酸という、脂肪酸化に関連する代謝の目印が増えていた。ただし、運動直前と運動中の体内代謝物には、有意な急性反応や、継続摂取に重なる急性反応は認められなかった。継続による変化が全くないという話でも、運動時の反応が一様に増すという話でもない。[14]
血中の目印の変化と、呼吸から求める脂肪酸化速度は、そもそも測定するものが違う。代謝物が増えたという結果を、そのまま運動中の脂肪酸化が何倍になった、と翻訳しないことが大切だ。この研究は、反応の有無を一言で採点するより、安静時か運動中かを残して読む方が役に立つ。[7][14]
もう一つ、継続後の変化として注目されるのが、寒さに対して熱をつくる反応である。健康な男性を対象とした単盲検の無作為化クロスオーバー試験では、カテキン615 mgとカフェイン77 mgを含む飲料が用いられた。単回摂取の試験には15人が参加し、褐色脂肪組織の活動も調べた。褐色脂肪組織は、震えによらず熱をつくることに関わる組織である。18〜39歳の女性に男性と同じ熱産生の変化が起こるかは、別途検証が必要である。[5]
継続の試験では、褐色脂肪組織の活動が低い男性10人が、飲料を毎日2回、5週間摂った。19℃で2時間寒さにさらしたときの熱産生は、摂取前の92.0±26.5 kcal/日から、摂取後の197.9±27.7 kcal/日へ高まった。プラセボ飲料では変化しなかった。対象は褐色脂肪組織の活動が低い男性に限られ、18〜39歳の女性の日常の消費量を予測する値には使えない。[5]
これは、飲み続けると反応が必ず消えるという見方には合わない結果だ。ただし、数字の舞台は寒冷刺激であり、日常の室温で過ごす間ずっと同じだけ消費が増えるという意味ではない。また、カフェインも含む飲料の試験なので、カテキンだけの働きに切り分けることもできない。[5]
立川駅北口を歩く夕方の寒さを思い浮かべても、研究室の設定と同じにはならない。ましてホットヨガの熱い環境へ、そのまま移せる数字でもない。体を冷やして効果を取りに行く実用法として読むのではなく、摂取期間に加えて周囲の温度も比較条件になる、と受け止めたい。[5]

よくある誤解
「単回摂取で増えたのだから、毎日飲めば同じ割合で積み上がる」という理解は正確ではない。短期試験の17%は決められた運動中の脂肪酸化速度の差だ。座位中心の試験では単回摂取でも有意差がなく、継続した試験の結果も測定場面で分かれる。日数を掛けて体脂肪の減少を計算する根拠にはならない。[3][7][8][12]
「カフェインを除いても、緑茶抽出物なら結果は同じ」という理解も避けたい。カフェインを除いた抽出物の継続試験では、腕の運動で脂肪酸化に差がなかった一方、別の試験では安静時の代謝物に変化があった。カフェイン入り飲料の寒冷下での熱産生とは、成分も評価項目も違う。[3][5][14]
「脂肪燃焼のお茶ランキングなら、自分に最も効く一本が分かる」という期待も、これらの試験からは支えられない。カプセル、抽出物、カフェイン入り飲料を、それぞれ違う参加者と運動条件で調べた結果だからである。市販のお茶を同じ土俵で順位づけした結果ではない。順位より先に、成分と測定条件を確認したい。[5][7][8]
体脂肪の結果まで追った複合成分の試験も、この読み方を後押しする。緑茶抽出物やカフェインなどを含む補助食品を、6週間の筋力トレーニングと組み合わせた無作為化二重盲検試験では、プラセボに比べ脂肪量の減少や除脂肪量の増加は認められなかった。安静時消費エネルギーの条件間の差も有意ではなかった。[16]
だからといって、お茶を楽しむ習慣まで採点する必要はない。試験で問うた脂肪酸化と、日常で飲みたいものを選ぶ判断は重なる部分もあれば、別々に残せる部分もある。「研究で効果があるらしいから」と飲む量を増やす前に、期待の対象が運動中の燃料なのか、体脂肪なのかを言葉にするとよい。
今日からできること
- 効果の紹介に17%とあれば、その横に「健康な男性12人の30分の自転車運動中」と書き添えて読む。体重の変化率へ読み替えない。[7]
- 継続摂取の結果は期間だけで選ばず、「4週間・腕の運動」と「8週間・運動後の回復」を区別する。同じ長期効果の大小として比べない。[3][12]
- 飲料や補助食品の表示を見る際は、カテキンとカフェインを別の欄として確かめる。カテキン615 mgとカフェイン77 mgの試験は、両方を含む飲料の結果として受け取る。[5]
- 「飲み慣れが心配」という理由だけで量を増やしたり、休んで再開する周期を決めたりしない。1・7・28日目の比較でも、安静時の目印と運動中の反応は分かれている。[14]
- 6週間の複合成分の試験で体脂肪減少が上回らなかった点も踏まえ、運動の予定と飲料への期待を別々に記録する。研究のメモには「何を摂ったか・いつ測ったか・何が変わったか」を添え、飲んだ日の気分や汗を脂肪酸化の数値へ置き換えない。[7][12][14]「飲んだから今日は動かなくてもよい」という交換条件にしない。[16]

オンザショアで、飲み物とは別に運動の予定を持つ
飲み物を選ぶ日常の中に、体を動かすための予定も置いておきたい。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある溶岩ホットヨガスタジオだ。営業時間は8:00〜23:30、年中無休で、仕事や用事の前後を含めて通う時間を考えられる。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングなどがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、続ける予定を組む場所として、自分の生活との組み合わせを検討できる。
参加する種目を選ぶ前に、利用条件を確認したい。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円。60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。参加条件と予定を照らし合わせ、店の案内や料金を確かめてから、体験の予約へ進める。
参考文献
[3] Effects of chronic decaffeinated green tea extract supplementation on lipolysis and substrate utilization during upper body exercise — Blicher S, Bartholomae E, Kressler J., 2021, Journal of sport and health science. DOI: 10.1016/j.jshs.2018.09.007
[5] Tea catechin and caffeine activate brown adipose tissue and increase cold-induced thermogenic capacity in humans — Yoneshiro T, Matsushita M, Hibi M, Tone H, Takeshita M, Yasunaga K, Katsuragi Y,, 2017, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.3945/ajcn.116.144972
[7] Green tea extract ingestion, fat oxidation, and glucose tolerance in healthy humans — Venables MC, Hulston CJ, Cox HR, Jeukendrup AE., 2008, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.1093/ajcn/87.3.778
[8] Effect of moderate intakes of different tea catechins and caffeine on acute measures of energy metabolism under sedentary conditions — Gregersen NT, Bitz C, Krog-Mikkelsen I, Hels O, Kovacs EM, Rycroft JA, Frandsen , 2009, The British journal of nutrition. DOI: 10.1017/s0007114509371779
[12] Effect of green tea extract supplementation on glycogen replenishment in exercised human skeletal muscle — Tsai TW, Chang CC, Liao SF, Liao YH, Hou CW, Tsao JP, Cheng IS., 2017, The British journal of nutrition. DOI: 10.1017/s0007114517001374
[13] Green Tea, Intermittent Sprinting Exercise, and Fat Oxidation — Gahreman D, Wang R, Boutcher Y, Boutcher S., 2015, Nutrients. DOI: 10.3390/nu7075245
[14] Metabolic response to decaffeinated green tea extract during rest and moderate-intensity exercise — Jacobs DM, Hodgson AB, Randell RK, Mahabir-Jagessar-T K, Garczarek U, Jeukendrup, 2014, Journal of agricultural and food chemistry. DOI: 10.1021/jf502764r
[16] Influence of A Thermogenic Dietary Supplement on Safety Markers, Body Composition, Energy Expenditure, Muscular Performance and Hormone Concentrations: A Randomized, Placebo-Controlled, Double-Blind Trial — Tinsley GM, Urbina S, Mullins J, Outlaw J, Hayward S, Stone M, Foster C, Wilborn, 2017, Journal of sports science & medicine. DOI: なし
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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