有酸素運動は流れる景色が速いと楽になる?仮想空間のきつさと時間感覚を読む

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ランニングでは、時間の感じ方だけが変わった

持久系の男性選手10人を対象としたランダム化クロスオーバー試験では、同じ人が異なる景色の条件で走った。クロスオーバーとは、参加者がそれぞれ比較する条件を経験する研究の組み方である。走る速度はピーク酸素摂取量の90%に相当する設定で、限界まで走り続けた。研究への慣れの期間を設けた上で、景色の速度を通常と加速条件で比べている。持久系の男性選手という対象と課題のため、18〜39歳の女性の日常的なランニングにそのまま当てはめることはできない。[5]

通常条件はトレッドミルに合う100%、加速条件は170%の視覚流だった。結果として、限界まで走れた時間と心理・生理的反応に景色の速度による影響はなく、知覚された疲労にも差はなかった。ここでは「景色を速くすれば、疲れが減ってもっと走れる」という期待を支持しなかったのである。[5]

興味深いのは、走った時間の見積もりだ。どちらの条件でも、本人は実際より短い時間だったと答えた。ただし、感じた時間を実際の時間で割った比は、通常条件が0.68、加速条件が0.75だった。どちらも実時間より短いが、速い景色の方がその比は大きい。つまり、景色を速くした方が、さらに時間が短く感じられたという結果ではない。[5]

たとえば、比が小さいほど実時間からの縮まり方が大きい、という関係になる。この向きを確かめず「映像が速いと時間が飛ぶ」と読んでしまうと、比較の結論を逆にしてしまう。運動後の感想を読む際にも、時間が短かったのか、通常の映像より短かったのかを分けたい。比較相手を省くと、同じ数字から別の物語ができてしまう。[5]

時間の比の条件差には、効果量としてd=-0.954、信頼区間として-1.472から-0.046が報告されている。効果量は差の大きさを表す指標、信頼区間は推定の幅を読むための値である。ただし、この値が示すのは時間の比に関する差だ。疲労の軽減や走力の伸びを示す数値に読み替えることはできない。[5]

自転車の楽しさとランニングの時間感覚を並べると、映像が変えうるものの輪郭が見える。心地よく運動できる、短く感じる、きつくない、長く続けられる。日常ではまとめて「楽だった」と話すことでも、実験では違う答えになる。ここを丁寧に分けると、視覚が生む移動感覚の変化を、そのまま疲労の錯覚と呼ぶことにも慎重になれる。移動している感じ、疲れた感じ、経過した時間の判断は、区別して検証する問いなのだ。[1][2][5]

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ウォーキングへ移す前に、歩き方と対象者を見る

では、走る人の結果をウォーキングにも使ってよいのか。少なくとも、歩く速さや体の動かし方そのものが視覚流の影響を受ける可能性は考える必要がある。仮想空間を使った歩行研究では、屋外などの床上歩行、通常のトレッドミル歩行、視覚流を伴うトレッドミル歩行を比較した。仮想空間を伴う歩行の特徴は、床上と通常のトレッドミルの間に位置していた。[4]

この研究では、視覚流を伴う条件の速度や歩調は通常のトレッドミルと有意に異なり、膝の角度は床上歩行と同程度だった。また、仮想環境の中にいる感じに関わる評価の一部と歩行速度には正の関連があった。関連があったことを、その感覚が速さを必ず増やしたという因果に置き換えることはできない。それでも、画面を単なる飾りとして扱えない結果である。[4]

一方、健康な高齢者28人のロボット補助下の歩行研究では、視覚流の速度を変えた影響は、能動的に歩くことへの参加という点では小さいと評価された。公園と廊下の仮想環境に分けて調べ、環境の種類による活動、映像酔い、楽しさの差も認められなかった。映像を加えることと、それによって運動への参加が大きく増すことは、同じではなかった。健康な高齢者の補助歩行を調べた結果であり、18〜39歳の女性の自力での歩行へそのまま当てはめることはできない。[8]

廊下の環境で遅い視覚流を見たときには、太ももの筋の活動が32%多くなる結果もあった。しかし、これは補助ロボットを使う歩行条件での特定の筋の活動である。近所を歩く成人女性の消費量が同じ割合で増す、という数字ではない。対象は健康な高齢者で、18〜39歳の女性に同じ筋活動の変化が生じるかも別に確かめる必要がある。筋の測定、運動全体の負担、本人のきつさは、それぞれ何を測ったかに沿って読む必要がある。[8]

自転車の短い一定負荷試験、持久系選手の限界走、高齢者の補助歩行は、別の場面である。検索語が「有酸素運動 ウォーキング ランニング」でも、研究の対象をひとまとめにはできない。特に、男性の結果を女性全体の感じ方として断定せず、どんな対象と課題で確かめた結果かを添えて受け取りたい。[2][5][8]

歩行研究を読む際も、まず運動課題を確かめる。座ってこぐ運動なのか、歩いて体を運ぶのか。決められた強さを守るのか、自由に速さを選ぶのか。同じ視覚流という言葉でも、脚が担う仕事と比較する測定値が違う。仮想空間で得た結果は、その課題の範囲で読むのが出発点だ。[1][4][5]

この点で、歩行速度に関係したという結果と、補助歩行への参加に与える影響は小さかったという結果は両立する。運動の種類だけでなく、参加者がどこまで自分で動きを調整できる課題なのかも異なるからだ。画面に変化があった、身体の測定に変化があった、本人が楽に感じたという段階を、順に確かめて読む姿勢が役立つ。[4][8]

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よくある誤解

「速い景色を見れば、きつさも必ず下がる」という理解は、研究をまとめた答えとしては強すぎる。若い男性の自転車試験では主観的運動強度に有意な差がなく、持久系の男性選手のランニングでも疲労感に効果はなかった。楽しさが高まった自転車試験でも、きつさの条件間比較は低くなる傾向として扱う必要がある。気分の結果で疲労の結果を代用しないことだ。[1][2][5]

「時間が短く感じられれば、その分だけ長く運動できる」も飛躍になる。限界まで走る試験では、時間を実際より短く見積もった一方で、景色を加速したことによって限界までの時間が伸びたわけではなかった。体感の時計と実際に走り続けた時間は、測定上も別だった。時計を見ずに済んだ感想から、持久力まで改善したと判断することはできない。[5]

「景色があまり流れない室内ウォーキングは意味がない」と考える根拠にもならない。歩行研究は視覚条件で歩き方に違いが生じることを示しているが、それは室内で歩くことの価値を否定する比較ではない。速い映像を追加することを、運動が成立する条件にしなくてよい。画面の有無と運動の意味を、別々の問いとして扱うべきである。[4][8]

今日からできること

  • 普段の運動を振り返るときは「楽しかった」「きつかった」「短く感じた」を別々に言葉にする。これは研究と同じ効果を再現する方法ではなく、違う感想を混同しないための整理である。[1][2][5]
  • 映像付き運動の紹介を見るときは、楽しさの改善を疲労の軽減と読み替えていないか確かめる。若い男性の自転車試験では、気分ときつさの結果は分かれた。[2]
  • 研究の倍率を自分の機器で再現しようとする前に、何を比較した数字かを読む。視覚流の倍率は運動効果の倍率ではなく、実験の視覚条件である。[1]
  • 「時間が飛ぶから長く走れる」という説明は、実際の走行時間を測った結果と照らす。男性持久系選手の試験では、時間感覚の変化と走れる時間の延長は一致しなかった。[5]
  • 屋外での目線の高さや視線の動かし方を、この実験から新たな運動法として決めない。ここで比べたのは仮想空間の条件であり、日常の歩行中に何を見るべきかを検証した結果ではない。[4][5]
yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

オンザショア立川店で、画面の先より通う時間を決める

運動する場を選ぶときは、どの景色を流すかとともに、生活のどこに通う時間を置くかを考えたい。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。朝に寄るか、帰宅前に寄るか。続ける仕組みを考える際には、まず通える時間帯と場所を照らし合わせられる。

所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、パーソナルトレーニングなどがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、種目を選ぶ余地もある。

妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。店の案内と料金、体験予約を確認し、通う予定と選ぶレッスンを具体的にするところから始められる。

参考文献

[1] Effects of Different Visual Flow Velocities on Psychophysiological Responses During Virtual Reality Cycling — Kawaguchi K, Moriuchi T, Takita R, Yoshimura K, Kozu R, Yanagita Y, Origuchi T,, 2024, Cureus. DOI: 10.7759/cureus.62397

[2] Effects of Visual Flow Alterations on Psychophysiological Responses to Virtual Reality Exercise — Yasukawa K, Koike Y, Konno T, Sudo M, Ohkawara K, Ando S., 2021, Perceptual and motor skills. DOI: 10.1177/00315125211000861

[4] The utility of a virtual reality locomotion interface for studying gait behavior — Sheik-Nainar MA, Kaber DB., 2007, Human factors. DOI: 10.1518/001872007×215773

[5] Optic Flow Speed During Running in a Virtual Reality Affects Perceived Time but Not Perceived Fatigue in Male Endurance Athletes — Weippert M, Husmann F, Schlegel M, Bruhn S, Feldhege F, Mau-Moeller A, Behrens M, 2025, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000005226

[7] Walking humans and running mice: perception and neural encoding of optic flow during self-motion — Horrocks EAB, Mareschal I, Saleem AB., 2023, Philosophical transactions of the Royal Society of London. Series B, Biological sciences. DOI: 10.1098/rstb.2021.0450

[8] The Effect of Optic Flow Speed on Active Participation During Robot-Assisted Treadmill Walking in Healthy Adults — De Keersmaecker E, Lefeber N, Serrien B, Jansen B, Rodriguez-Guerrero C, Niazi N, 2020, IEEE transactions on neural systems and rehabilitation engineering : a publication of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society. DOI: 10.1109/tnsre.2019.2955804

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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