睡眠不足のランニングで心拍数は上がる?速度ときつさをそろえて比べる読み方

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同じ負担という言葉にも、別の意味がある

「負担をそろえる」と言うとき、走る速度を同じにするのか、本人のきつさを同じにするのかを区別したい。前者は行う運動の条件をそろえる発想であり、後者は本人の感覚を手がかりにペースを選ぶ発想である。睡眠不足の試験で距離ときつさがずれた以上、両者を交換可能なものとして扱うことはできない。[8][14]

男性11人の距離テストでは、通常睡眠後の平均走行距離が6224m、断眠後が6037mだった。距離の差は統計的に有意だったが、効果量は0.23と報告されている。平均距離の95%信頼区間は、それぞれ5674〜6773mと5527〜6547mだった。集団の比較で差が出たことと、全員が同じ程度に低下したことは別である。[14]

同じ試験の平均心拍数は通常睡眠後が毎分174回、断眠後が170回、主観的運動強度は14.8と14.9だった。これらの応答には有意な条件差がなかった。数値上の脈の違いを見て「断眠で脈が確実に下がる」とするのも、きつさが似ているから「走力は保たれた」とするのも、距離テスト全体の結果を取り落とす。[14]

走行記録に「いつも通り」と書く前に、何がいつも通りだったのかを分けてみる。時間は同じでも距離は短かったのか。距離は同じでも時間がかかったのか。きつさは同じでも速度が遅かったのか。このように欄を分けるのは、研究で別々に測っているものを、日常でも別々に残すためである。[8][14]

この問題は走る運動だけではない。筋力トレーニング経験のある18〜35歳の女性10人を対象にした無作為化クロスオーバー試験では、9夜にわたり床にいる時間を5時間に制限した条件と、7時間以上の通常条件を比較した。総挙上負荷量の低下は1%未満だったが、セッションの主観的運動強度は11%高くなった。[7]

さらに下半身の複合種目では、重りを持ち上げる局面の平均速度が最大15%低下した。こなせた量があまり変わらなくても、動作の質と感じる努力が変わり得る。これはランニングの心拍数を直接説明する研究ではないが、「予定した量を終えたから普段と同じ状態」という読み方を見直す材料になる。[7]

ランニングなら予定のコース、筋トレなら予定の回数。チェック欄が埋まると、体調まで合格にしたくなる。しかし研究で同時に測った量、動作の速さ、主観的な負担は一致していなかった。完走や完遂の記録は残しつつ、その日にどの程度の努力を要したかも別に扱う方が、変化を見落としにくい。[7][14]

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カフェインで速く走れても、比較条件は変わっている

寝不足の朝にコーヒーを飲んでから走った記録は、飲まずに走った記録とそのまま重ねにくい。健康な男性の市民ランナー10人を対象にした無作為化クロスオーバー試験では、睡眠の条件とカフェインの有無を組み合わせ、翌朝にトレッドミルで10kmのタイムを測っている。睡眠のために確保した時間は3時間と8時間だった。18〜39歳の女性にも同じ成績改善や心拍上昇が起きるかは、男性のこの結果と分けて考える必要がある。[4]

偽薬を用いた比較では、部分的な睡眠不足後の平均タイムは51.9分、通常睡眠後は49.4分で、睡眠不足により成績が5%低下した。カフェイン条件では睡眠不足後もタイムが改善したが、運動中の心拍数は偽薬条件より高かった。速く走れたことと脈の上昇が、同じ条件の中で起きている。[4]

この試験で改善したのは走行タイムであり、睡眠不足の影響すべてを評価した結果ではない。確かめられたのは、少人数の男性ランナーによる、特定の摂取条件での走行成績である。心拍数が高い理由を考える際にも、睡眠時間だけでなく、カフェインを使ったかが比較条件に入る。[4]

昼寝にも「したから元通り」という単純な読み方は当てはまらない。男子大学生のサッカー選手11人の試験では、睡眠不足後の20分間の昼寝により、脚の筋力や反復走の一部の指標は回復したが、主観的運動強度は回復しなかった。脳活動や競技成績への悪影響も完全には戻らなかった。男子選手の競技課題の結果であり、18〜39歳の女性のランニングにもそのまま当てはまるかは別の問いである。[5]

これは昼寝を否定する結果ではなく、回復した項目と残った項目が違うという結果だ。昼寝後に動きやすく感じた場面でも、前夜の睡眠条件を記録から消す必要はない。走る力、脈、眠気、きつさをひとまとめにして「回復済み」とするより、何が変わったのかを具体的に残す方が試験の読み方に沿う。[4][5]

記録を読む際には、走行成績の改善と睡眠不足からの回復を同じ意味にしないことが肝心だ。カフェイン試験はタイムの改善を、昼寝試験は筋力や反復走などの項目を調べている。どちらも「睡眠不足がなかった状態と、あらゆる面で等しい」とする比較ではない。今日のタイムが良くても、前夜の睡眠を振り返る理由は残る。[4][5]

たとえば、休日は昼寝後、平日は起床直後に走ったなら、記録に付ける説明も違ってよい。成績が良かった日だけを基準にして次の寝不足の日へ同じペースを要求するより、何をした後の記録なのかを見直す材料にする。これは昼寝やカフェインの新しい使い方の提案ではなく、研究で分けている条件を記録から落とさないための考え方である。[4][5]

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よくある誤解

「寝不足ならランニングの心拍数は必ず上がる」は成り立たない。自分でペースを選んだ走行で低くなった試験があり、暑い環境での走行では通常睡眠との差がなかった。睡眠不足だけを入力すれば心拍数の変化が決まる、という関係はこれらの結果からは作れない。[8][13]

「脈が低ければ、きつくても運動の余力がある」という読み方にも注意が要る。若いランナーの試験では、低い心拍数と高い主観的運動強度、短い走行距離が同時に見られた。低い表示を根拠に本人のきつさを取り消すのは、研究で実際に観察された組み合わせを無視することになる。[8]

「予定の距離を走れたかだけ見ればよい」でも、変化は拾い切れない。走行試験では似たきつさで距離が減り、女性の筋力トレーニング試験では総負荷量の変化が小さい一方、動作速度と感じる努力に変化があった。量の記録は必要でも、それだけで睡眠不足の影響を代表させるのは難しい。[7][14]

一方で、「寝不足は必ず同じ程度にきつくなる」とも決めない。主観的運動強度が増えた試験と、有意差がなかった試験がある。今日きつくなかったという本人の記録も、それだけで誤りではない。研究の平均的な傾向を知ることと、その日の感覚を決めつけることは分けておきたい。[8][13][14]

今日からできること

  • ランニングの記録に、前夜の睡眠、走行時間、距離、心拍数、きつさを並べる。12分間走では距離が6%減りながら、脈ときつさが逆方向に変化した。どれかだけを体調の代表にしないための記録である。[8]
  • 過去の記録と比べるときは、速度を固定した日か、自分で選んだ日かを分ける。30分間の距離テストでは、きつさに有意差がなくても距離は減っていた。同じ時間を走ったことだけで同じ内容としない。[14]
  • 脈を普段の数値まで上げることを、その日の達成目標にしない。20人のランナーの試験では、睡眠不足後は脈が低い一方できつさが高かった。時計の表示に合わせて無理に速度を足す根拠にはならない。[8]
  • カフェインや昼寝を使った日は、そのことも記す。男性10人の走行試験ではカフェイン条件で心拍数が高く、選手11人の昼寝試験では20分の昼寝で戻らない項目もあった。比較する日の違いを残しておく。[4][5]
  • 研究中の平均心拍数を自分の安全基準に置き換えない。暑熱走行の10人の試験は水分状態などを管理していた。体調への懸念や運動を続けてよいかの判断は、記録を持って医師に相談する。[13]
yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

オンザショア立川店で、心拍の達成目標より睡眠を含めた予定を

心拍数の目標を追う前に、運動の予定が睡眠の時間を圧迫していないかを振り返りたい。通う場所を考えるときも、移動と帰宅後の時間まで含めて検討する。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休だ。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。寝不足の日に温かい環境で運動すれば回復する、という効果をここで紹介した研究から約束することはできない。

同店は溶岩プレートを敷いたホットヨガスタジオで、常温のヨガやピラティスなどもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、種目と通う時間を生活に照らして考えられる。店の情報はオンザショア立川店で確認できる。

体験のヨガは税込1,980円で、60分のレッスン、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。料金ページと体験の予約を確認し、睡眠も確保できる通い方を考えたい。

参考文献

[4] Acute caffeine supplementation offsets the impairment in 10-km running performance following one night of partial sleep deprivation: a randomized controlled crossover trial — Tsai YS, Chen TT, Chan YC, Huang CC, Lai TF, Liao Y, Metcalfe RS, Chen YC, Wang , 2025, European journal of applied physiology. DOI: 10.1007/s00421-024-05638-5

[5] Effects of a 20-min Nap after Sleep Deprivation on Brain Activity and Soccer Performance — Ajjimaporn A, Ramyarangsi P, Siripornpanich V., 2020, International journal of sports medicine. DOI: 10.1055/a-1192-6187

[7] Sustained Sleep Restriction Reduces Resistance Exercise Quality and Quantity in Females — Knowles OE, Drinkwater EJ, Roberts SSH, Alexander SE, Abbott G, Garnham A, Lamon, 2022, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/mss.0000000000003000

[8] Partial sleep deprivation affects endurance performance and psychophysiological responses during 12-minute self-paced running exercise — Souissi W, Hammouda O, Ayachi M, Ammar A, Khcharem A, de Marco G, Souissi M, Dri, 2020, Physiology & behavior. DOI: 10.1016/j.physbeh.2020.113165

[12] Effects of sleep deprivation on autonomic and endocrine functions throughout the day and on exercise tolerance in the evening — Konishi M, Takahashi M, Endo N, Numao S, Takagi S, Miyashita M, Midorikawa T, Su, 2013, Journal of sports sciences. DOI: 10.1080/02640414.2012.733824

[13] Three nights of sleep deprivation does not alter thermal strain during exercise in the heat — Moore JP, Harper Smith AD, Di Felice U, Walsh NP., 2013, European journal of applied physiology. DOI: 10.1007/s00421-013-2671-2

[14] One night of sleep deprivation decreases treadmill endurance performance — Oliver SJ, Costa RJ, Laing SJ, Bilzon JL, Walsh NP., 2009, European journal of applied physiology. DOI: 10.1007/s00421-009-1103-9

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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