
成分を増やせばよい、とは用量試験からも言えない
過体重の男性6人を対象としたランダム化二重盲検のクロスオーバー予備試験では、EGCGを1日300 mg、2日間投与した。同じ参加者が条件を替えて比較する設計だが、安静時の消費エネルギーに有意差はなかった。[8] 食後の最初の測定区間で呼吸商が低くなったことと、安静時の消費が増えたことは、ここでも別である。対象が過体重の男性に限られるため、18〜39歳の女性の反応はこの試験から判断できない。[8]
より人数の多い別の二重盲検クロスオーバー試験では、過体重の24人にEGCGを1日282 mg、3日間摂取させた。空腹時と食後の測定で、消費エネルギーと燃料の酸化にプラセボとの差はなかった。[19] プラセボは比較のための対照であり、摂取したという期待だけでは説明しにくい差を調べるために使われる。過体重者を対象とした結果なので、18〜39歳の女性全般への適用には体格や性別による違いの検討が必要である。[19]
この試験では筋肉の乳酸濃度などに変化があったが、全身の脂肪酸化や筋肉での脂肪分解には有意な効果がなかった。[19] 体内のどこかの数値が動いたからといって、望んでいた消費エネルギーまで増えたことにはならない。「何かが変わった」と「基礎代謝が上がった」の間には、測定項目の壁がある。
これらの試験を並べて、量の差だけで成功と失敗を説明することもできない。参加者、期間、測定条件が異なるからだ。[8][19] 本当に量による違いを知るには、ほかの条件をそろえて比較する発想が必要になる。別々の試験の数字を横に並べるだけでは、「あと少し増やせばよい」という結論は作れない。
系統的レビューには、呼吸商などの変化が見られた研究で100〜300 mgの低用量が使われていたという整理もある。[1] しかし、これは少ない量こそ正解という推薦ではない。むしろ、高い量ほどよいという単純な並びに結果が収まらないことを示している。普段のお茶を濃くする理由として、最大量だけを拾う読み方は成り立たない。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
抹茶とカフェイン抜きでは、運動中の答えも違う
月経周期が規則的な成人女性12人を対象としたランダム化クロスオーバー試験では、抹茶を1日3 g、3週間摂取した。最終の1 gは歩行の2時間前で、測定は30分間の中強度のトレッドミル歩行中に行われた。[3] 「女性で効果があった」という紹介にも、こうした期間と運動条件が付いている。
脂肪酸化はプラセボの毎分0.21 gから抹茶条件の毎分0.26 gとなり、研究が報告した相対的な増加は35±47%だった。一方、消費エネルギーは両条件で同程度であり、心拍数にも有意な影響はなかった。[3] 相対的な数字は目を引くが、ばらつきと絶対量を合わせて見ると、見出しだけでは受け取れない情報が見えてくる。
この結果を読んで「お茶を飲んでから歩けば、同じ歩行でも消費量が増える」と言うのは誤りだ。試験で増えたのは脂肪の利用で、消費量の上乗せは示されていない。[3] さらに粉末をカプセルで摂取した条件である。通勤前の湯飲みを濃くする行動と、研究の方法を同一視しないことが大切になる。
反対に、成人8人、うち女性4人を対象としたランダム化クロスオーバー試験では、カフェインを除いた緑茶抽出物650 mgを4週間摂取し、腕でこぐ運動を行った。この条件では消費エネルギーにも脂肪酸化にも有意な差がなかった。[6] 対象は23〜37歳の男女であり、18〜39歳の女性だけの結果としては扱えない。[6] 運動中の研究でも、使う成分と動作によって答えが異なる。
腕の運動で差がなかったことは、歩行中の抹茶の結果を打ち消すものではない。同時に、歩行の結果があるからといって、腕の運動でもヨガでも同じとは扱えない。[3][6] 緑茶成分の話は、運動という大きな箱に入れた瞬間に条件が消えやすい。自分がする動きに近いかを見ることも、研究を日常に持ち帰るときの作業である。

混合成分の結果を、緑茶だけの手柄にしない
閉経前の女性19人を対象としたランダム化二重盲検クロスオーバー試験では、緑茶カテキンを含む混合成分とカフェインを摂取させ、代謝測定室で比較した。使われたのはフラボノイド658 mgとカフェイン214 mgを含むもので、緑茶成分以外のフラボノイドも入っていた。[4] この設計で比較しているのは、配合全体とプラセボである。
22時間の測定では消費エネルギーが高くなり、研究が報告した差は1日当たりの表示で46.4±57.8 kcalだった。[4] 増加したという事実は残る。ただし、緑茶カテキン以外の成分も一緒に替えて比較したため、その差のすべてを緑茶に割り当てることはできない。カフェインを含むという条件を落とすと、違う説明になる。
また、この試験の脂肪酸化は増加傾向だったが、解析の値は有意な水準に届かなかった。[4] 消費エネルギーに差が出たから、脂肪酸化にも確実な差が出たと続けない。研究の中でも評価項目ごとに答えが分かれるのである。商品の紹介文を読む場面なら、何の指標の結果が前面に出ているかを確かめる手がかりになる。
勤務後の立川駅で飲み物を選ぶとき、配合された飲料と急須のお茶を同じ「緑茶」で括る必要はない。研究で消費が増えたという文章に出合ったら、単独成分か混合物か、カフェインが入っているかを見る。[4] 実験条件を確かめるだけで、家庭のお茶へ持ち帰れる範囲は狭まる。その狭さは、期待を無駄に膨らませないための情報である。
よくある誤解
「濃いほど効く」は、研究の結果を単純化しすぎている。適切な用量は確立しておらず、成分量を決めた試験でも消費が増えない例がある。[7][19] 渋さに耐えた分を成果として数える理由はない。好みを離れて濃さを追いかける前に、目的と測定結果がつながっているかを確認したい。
「脂肪燃焼が増えたら、基礎代謝も上がった」は取り違えである。女性の抹茶試験で見られたのは、歩行中の燃料利用の変化であり、消費エネルギーは同程度だった。[3] 体重を変えたい人にも、変えたくない人にも、脂肪という言葉だけで評価する必要はない。体の形を変えることは、飲み物を選ぶ全員の目標ではない。
「研究の量に届かなければ、お茶を飲む意味がない」も飛躍だ。ここで比較しているのは代謝に関する指標であり、お茶を飲むあらゆる理由の採点ではない。効果を調べたレビューが最適量を定めていない以上、試験用量を普段の飲み方の合格点にしない方が筋が通る。[1][7] 香りや味を選ぶ時間まで、実験の再現に変える必要はない。

今日からできること
- 数字を見る前に「何の量か」を確認する。EGCGの1日282 mgと、抹茶粉末の1日3 gは、異なる試験で異なるものを量った数字である。[19][3]
- 効果の紹介を読むときは、消費量か燃料利用かを書き分ける。女性12人の抹茶試験は、歩行中の脂肪酸化が増えても消費エネルギーは同程度だった。[3]
- 「女性の研究」とだけ覚えず、期間と動作も見る。抹茶の試験は3週間の摂取と30分の歩行を組み合わせた条件である。[3]
- 混合成分の結果をお茶単独の効果として扱わない。女性19人の試験にはカフェイン214 mgも含まれていた。[4]
- 濃さを上げる目標より、期待を整理する。15研究を扱ったレビューでも安静時代謝への結論は確定しておらず、試験の量は自己調整の目標にならない。[1]
オンザショア立川店で、飲み物とは別に予定をつくる
お茶の濃さを調整する時間と、体を動かす時間は、別々の予定として考えたい。オンザショア立川店は、決まった場所に通う仕組みをつくる選択肢である。営業時間は8:00〜23:30、年中無休。朝の予定にも仕事帰りにも、通える時間を生活の中で検討できる。
場所はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングなどがあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。飲み物に期待する効果とは切り離し、どの時間と内容なら通う予定に入るかを考える場所である。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件や内容は店舗情報で確認できる。
ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。料金と通える時間を照らし合わせ、予定が合えば体験の予約へ進める。
参考文献
[1] Effect of Acute and Chronic Dietary Supplementation with Green Tea Catechins on Resting Metabolic Rate, Energy Expenditure and Respiratory Quotient: A Systematic Review — Rondanelli M, Riva A, Petrangolini G, Allegrini P, Perna S, Faliva MA, Peroni G, / 年: 2021 / 誌名: Nutrients / 被引用: 13. DOI: 10.3390/nu13020644
[3] Three Weeks Daily Intake of Matcha Green Tea Powder Affects Substrate Oxidation during Moderate-Intensity Exercise in Females — Willems MET, Fry HL, Belding MA, Kaviani M. / 年: 2021 / 誌名: Journal of dietary supplements / 被引用: 8. DOI: 10.1080/19390211.2020.1811443
[4] Acute Ingestion of a Mixed Flavonoid and Caffeine Supplement Increases Energy Expenditure and Fat Oxidation in Adult Women: A Randomized, Crossover Clinical Trial — Nieman DC, Simonson A, Sakaguchi CA, Sha W, Blevins T, Hattabaugh J, Kohlmeier M / 年: 2019 / 誌名: Nutrients / 被引用: 6. DOI: 10.3390/nu11112665
[5] Physiological effects of epigallocatechin-3-gallate (EGCG) on energy expenditure for prospective fat oxidation in humans: A systematic review and meta-analysis — Kapoor MP, Sugita M, Fukuzawa Y, Okubo T. / 年: 2017 / 誌名: The Journal of nutritional biochemistry / 被引用: 35. DOI: 10.1016/j.jnutbio.2016.10.013
[6] Effects of chronic decaffeinated green tea extract supplementation on lipolysis and substrate utilization during upper body exercise — Blicher S, Bartholomae E, Kressler J. / 年: 2021 / 誌名: Journal of sport and health science / 被引用: 4. DOI: 10.1016/j.jshs.2018.09.007
[7] The anti-obesity effects of green tea in human intervention and basic molecular studies — Huang J, Wang Y, Xie Z, Zhou Y, Zhang Y, Wan X. / 年: 2014 / 誌名: European journal of clinical nutrition / 被引用: 150. DOI: 10.1038/ejcn.2014.143
[8] The effects of epigallocatechin-3-gallate on thermogenesis and fat oxidation in obese men: a pilot study — Boschmann M, Thielecke F. / 年: 2007 / 誌名: Journal of the American College of Nutrition / 被引用: 113. DOI: 10.1080/07315724.2007.10719627
[19] A 3-day EGCG-supplementation reduces interstitial lactate concentration in skeletal muscle of overweight subjects — Most J, van Can JG, van Dijk JW, Goossens GH, Jocken J, Hospers JJ, Bendik I, Bl / 年: 2015 / 誌名: Scientific reports / 被引用: 19. DOI: 10.1038/srep17896
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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