最新の体験料金は料金ページ、最新のスケジュールは体験予約ページでご確認ください。体験レッスンは、ヨガ・ピラティスが1,980円(税込/税抜1,800円)、キックボクササイズが4,980円(新規の方限定)です。
夜の中央線。つり革につかまって、窓に映る自分の顔をぼんやり見ている。頭の中では、昼の会議で言われたひと言が、もう何度目かわからないくらい再生されています。
あのとき、ああ言い返せばよかった。いや、あの言い方は、自分のことを軽く見ているからではないか。そもそも、あの資料の数字を確かめなかった自分が悪い。そういえば、先週も似たようなことがあった。
気づけば、立川に着いている。電車に乗っていた時間のほとんどを、すでに終わった数分間の出来事に使っていた。
同じことを、ぐるぐると繰り返し考え続けてしまう。心理学では、これを「反すう」と呼ぶことがあります。この記事では、反すうを「考えで止める」のではなく、「体に戻る」ことで少しゆるめる方法を、立川駅北口から徒歩1分、溶岩プレートの床の上でレッスンを行うオンザショアの現場から書いてみます。

要点(結論から)
- 反すうは、同じ出来事を同じ角度から何度もなぞること。考えているようで、答えには近づいていない。
- 「考えるな」と自分に言うほど、考えは頭の中に居座る。考えで考えを止めるのではなく、意識を体の「いま」へ戻す。
- 40℃近い部屋で汗をかき、片脚で立っているときは、体の声が頭の声より大きくなる。考えごとに引っぱられると体がぐらつき、足の裏へ戻ってこられる。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
反すうは、考えているようで、前に進んでいない
反すうという言葉は、もともと牛などが一度飲み込んだ食べ物を口に戻して、何度も噛みなおすことを指します。考えごとの反すうも、それに似ています。一度起きた出来事を、何度も口に戻しては噛みなおす。
ここで大事なのは、反すうと「考えること」は違うということです。
問題を解こうとして考えているときは、考えるたびに少しずつ答えに近づきます。次に何をするか、誰に何を伝えるか、どこを直せばいいか。考えた分だけ、手が動く準備が整っていく。
反すうは、そうではありません。同じ場面を、同じ角度から、同じ感情で、何度もなぞる。なぞるたびに、悔しさや不安が少し濃くなる。けれど、答えには一歩も近づいていない。考えているようで、実は同じ場所を回っているだけです。
そして厄介なことに、反すうは「真剣に考えている」ように感じられます。だから、やめることが、問題から逃げることのように思えてしまう。まじめな人ほど、反すうを手放しにくいのは、そのためかもしれません。

「考えるな」と考えるほど、考えてしまう
反すうを止めようとして、多くの人が最初にやるのは、「もう考えるのはやめよう」と自分に言い聞かせることです。
ところが、これがうまくいかない。「あの会議を思い出さない」と決めたあとで、「いま思い出していないか」と確かめる。その確認でもう、会議の席に戻っています。忘れたい場面の見張り番まで、自分で引き受けてしまう。これでは頭に休む暇がありません。
考えで考えを止めるのは、水で水をせき止めるようなものです。
では、どうするか。考えを止めようとするのではなく、注意の置き場所を変える。頭の中の「きのう」や「あした」から、体の「いま」へ、注意を引っ越しさせる。
体の感覚には、ひとつ大きな特徴があります。それは、いつも「いま」にしかない、ということです。足の裏が床に触れている感じ。背中を伝う汗。吐く息の温かさ。どれも、きのうのことでも、あしたのことでもない。体の感覚に注意を置いているあいだ、頭は少しだけ、過去と未来から離れることができます。
40℃近い部屋の片脚立ちは、足の裏へ戻る練習だ
暑い部屋のヨガが、意識を頭から体へ移すことにどう関わるのか。スタジオで起きていることを、少し細かく書いてみます。
オンザショアのスタジオは、室温35〜40℃、湿度60〜70%。イタリア産の天然溶岩石「バサルティーナ」のプレートを敷いた床の上で、60分動きます。
レッスンの最初のうちは、正直に言えば、頭はまだ外の世界にいます。部屋の暑さに慣れながら、「さっきのメールに返信していない」と思い出したり、「今日のあの言い方は」と昼のことをなぞったりしている。反すうの癖のある人ほど、ここでしばらく頭の中が騒がしい。
変わってくるのは、汗が出はじめてからです。
額から汗が流れてくる。目に入りそうになる。腕に汗の粒が並び、ぽたりと床に落ちる。体の感覚が、だんだん「うるさく」なってきます。暑い部屋では、体のほうから注意を引っぱってくるのです。
そして、バランスのポーズ。片脚で立って、もう片方の脚を持ち上げる。足の裏の小さな揺れ、太もものふるえ、骨盤の傾き、呼吸のリズム。少しでも注意がよそへ行けば、体はぐらりと傾きます。
40℃近い部屋で、片脚で立って、汗をかきながら揺れているとき。足の指がマットをつかみ、かかとに重さが移る。昼の会議が浮かんだら、いま踏んでいる床を確かめ直す。考えごとに引っぱられたことを、体が倒れそうになることで教えてくれるのです。
これは、ヨガが特別な効き目を持っているという話ではありません。体に注意を向けざるを得ない状況に、自分を置いている、ということです。ふだんの生活では、体の感覚は小さすぎて、頭の声に負けてしまう。暑い部屋で全身から汗をかき、片脚で立っているときだけは、体の声が頭の声より大きくなる。
レッスンが終わって外へ出たとき、昼の出来事が消えているわけではありません。けれど、60分前ほどの大きさでは、もう頭の中にいないことがあります。考えごとの重さは変わらなくても、持ち方が変わっている。

「今ここ」という言葉を、ちゃんと使うために
最近は、「今ここ」や「マインドフルネス」という言葉を、あちこちで見かけるようになりました。便利な言葉ですが、ふわっとした意味で使われることも多いので、この記事での使い方を書いておきます。
マインドフルネスは、ひとことで言えば「いまこの瞬間の体験に、評価をくださずに注意を向けること」と説明されることが多い言葉です。医療や心理の分野でも、さまざまな形で取り入れられています。
ここでのポイントは二つです。
ひとつは、「いま」に注意を向けること。体の感覚、音、におい、目に見えるもの。過去や未来の想像ではなく、いま実際に起きていること。
もうひとつは、「評価をくださない」こと。たとえば、ポーズの途中で昼のことを考えてしまったとします。そのとき、「また考えてしまった、自分はだめだ」と思うのではなく、「あ、昼のことを考えていた」と気づくだけにする。気づいたら、また足の裏に戻る。考えごとが浮かぶことは失敗ではなく、ただの出来事です。
反すうしやすい人は、反すうしている自分を責めがちです。責めることが、また新しい反すうの種になる。だから、「気づいて、戻る」。それだけを、何度でも繰り返す。上手にできる必要はありません。戻った回数が、そのまま練習の量です。
マットを離れても、足の裏と手のひらは残る
スタジオの外でも、注意の向け先を変える練習はできます。ただ、日常には額からぽたぽた落ちる汗も、太もものふるえもありません。体が大声で呼んでくれない場所では、自分から確かめにいきます。あれもこれも課題にせず、足と手の二つから始めてみてください。
電車を待つあいだ、靴の中の足を確かめる
ホームでは安全な位置に立ち、目を開けたまま、両足を床につけます。片脚立ちを再現する必要はありません。マットでは裸足で感じた重さを、今度は靴底ごしに探す。右のかかとに寄っているか、左の親指が靴の内側に当たっているか。帰り道の足は、朝より靴の中で窮屈か。頭の中の会議にはなかった、今の足の情報です。
レッスン中に汗が目に入りそうになったら、タオルで拭く。そのときに「汗のせいで集中が台無しだ」と採点する必要はありません。同じように、電車を待つあいだに考えごとへ戻ったら、「戻ったな」と気づいて、かかとの重さを確かめる。考えが一度も浮かばないことを合格にすると、練習するたびに自分を叱ることになります。うちのマットに、頭の静かさを競う順位表はありません。
足だけでは落ち着かないときは、周囲も確かめます。目の前の案内板、聞こえる車内放送、袖口が手首に触れる感じ、近くの店から来るにおい、さっき飲んだ水の味。視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚を順にたどるだけです。見つからない感覚は飛ばしてかまいません。決まった数をそろえる宿題にせず、実際にあるものを拾っていきます。
汗を拭いた手で、家では水に触れる
マットの上では、手のひらの汗で滑りそうになることがあります。指を開き直す、タオルで拭く、いったん休む。体の感覚は、きれいな言葉になる前に、そういう用事としてやってきます。帰宅して手を洗う時間も同じです。蛇口をひねった瞬間の冷たさ、泡が指のあいだを抜ける感じ、流し終えたあとの手の軽さ。一回の手洗いのあいだだけ、その用事につき合ってみる。
手を洗い終えたら、タオルを握りしめていないか見てください。昼のひと言を再生しながら、指まで力を入れていたなら、一度開く。手を開けば悩みが解ける、とは言いません。それでも、会議はもう終わったのに手だけがまだ戦っていることには気づけます。汗を拭く手にも、食器を洗う手にも、仕事の続きまで背負わせなくていい。
布団の中まで会議を持ち込んだ夜は
寝る前に同じ場面を再生し始めたら、気になることを紙に一つ書いて、次にできる行動を一つだけ添えます。「資料の数字を確かめる」「あした本人に聞く」。答えが出なければ、「いまは答えが出ない」でもかまいません。続きの置き場所を紙に決めてから、布団へ戻ります。
暑い部屋で背中を床に預けたとき、汗でぬれたシャツが肌に貼りつく感じがあったはずです。寝床では、そこまで強い感覚でなくていい。背中のどこが布団に触れているか、掛け布団が足の甲に乗っているか、吐く息で胸がどう下がるか。床の熱を探す代わりに、今ある重さを確かめます。呼吸を無理に長くしたり、眠れるまで数え続けたりする必要はありません。
「今ここ」に戻るための練習まで、きちんとやらなければならない仕事にすると苦しくなります。今日は手を洗うときに一度、水が冷たいと気づいた。それで一回です。レッスンでも、ぐらついて足を下ろしたあとに、もう一度立つところから始めます。日常も同じ。途中で考えに戻ることを含めて、練習にしてください。
ひとりで抱えないほうがいい線
ここまで書いてきたのは、日常のなかの「考えすぎ」を少しゆるめるための方法です。けれど、反すうの奥に、もっと大きなしんどさが隠れていることもあります。
次のようなことが続いている場合は心療内科や精神科へ、持病や怪我があって運動を始めたい場合はかかりつけへ、医師に相談してください。ヨガやセルフケアだけで、全部を引き受ける必要はありません。
- 気分の落ち込みや、何をしても楽しめない状態が続き、暮らしに支障が出ている
- 眠れない、または眠りすぎる日が続いている
- 食欲が大きく落ちた、または増えた
- 仕事や家事、学校に行くことが難しくなっている
- 自分を責める考えが止まらず、消えてしまいたいと思うことがある
相談することは、弱さではありません。体のけがを医師に診てもらうのと同じように、心のしんどさも、専門の人に見てもらっていいものです。ヨガは、その相談と並べて続けていけるもののひとつです。代わりにはなりません。
しんどさが強いときは、何日続くかを待つ必要はありません。自分を傷つけそうなときは一人にならず、身近な人や緊急の窓口に助けを求めてください。
スタジオの利用条件も、ここで確かめてください。医師から運動を止められている方は利用できません。妊娠中の方が参加できるのは常温のマタニティヨガのみで、溶岩ホットヨガには参加できません。
まとめ
- 反すうは、同じ出来事を同じ角度から何度もなぞること。考えているようで、答えには近づいていない。
- 「考えるな」と自分に言うほど、考えは頭の中に居座る。考えで考えを止めるのではなく、意識を体の「いま」へ戻す。
- 40℃近い部屋で汗をかき、片脚で立っているときは、体の声が頭の声より大きくなる。考えごとに引っぱられると体がぐらつき、足の裏へ戻ってこられる。
- 「今ここ」は、いまの体験に評価をくださず注意を向けること。考えてしまったら、責めずに気づいて戻る。戻った回数が練習の量。
- 日常では、靴の中の足、手洗いの水を確かめる。寝る前は紙に続きを預けて、布団に触れる背中へ戻る。
- 落ち込みや不眠が続く、日常生活が難しい、自分を責める考えが止まらない、というときは、ひとりで抱えずに医療機関へ。
体験の案内
オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある溶岩ホットヨガのスタジオです。イタリア産の天然溶岩石「バサルティーナ」のプレートを敷いた床の上で、室温35〜40℃・湿度60〜70%の部屋でレッスンを行っています。年中無休で、8:00〜23:30まで開いているので、考えごとを抱えたままの帰り道にも寄れます。
ヨガ・ピラティスの体験は、期間限定で税抜1,800円(税込1,980円)です。60分のレッスンに、バスタオル2枚・フェイスタオル1枚・ヨガマットのレンタルが含まれます。体験の料金は事前決済です。ヨガのクラスには男性も参加できます。
予約はWebで24時間受け付けています。公式LINEからも、予約と質問ができます。レッスン中は電話に出られないことが多いので、質問はLINEが確実です。
頭の中のぐるぐるは、持ってきたままでかまいません。60分、汗をかいて片脚で立っていると、帰るころには、少し小さくなっているかもしれません。
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