お腹痩せの科学 第1回 腹筋運動で脂肪は落ちるのか、回数より大切な運動の選び方

お腹を細くしたいとき、腹筋運動の回数だけを増やすべきか。腹筋だけを続けた試験と有酸素運動のメタ分析から、脂肪を減らす運動と筋持久力を育てる運動の役割を整理する。部分痩せを示した小規模研究も読み、週の運動時間、ウエストの評価、無理なく続ける方法まで具体的に考える。

腹筋は前より続くのに、パンツのウエストは同じ。その変化には、筋持久力という成果が含まれる。運動習慣のない成人が腹筋運動を6週間続けた試験でも、腹囲や脂肪の指標に有意な変化はなく、腹筋の持久力は改善した。[1]

お腹の脂肪を減らすことが目的なら、まず有酸素運動を予定に入れる。過体重・肥満の成人を対象にした大規模な研究の統合では、中強度以上の有酸素運動を週150分程度行うことが、意味のあるウエストや体脂肪の減少を考える目安になった。腹筋運動には、筋肉を繰り返し使う力を育てる役割を持たせたい。[1][5]

腹筋の記録は回数で伸びる。ウエストの記録は巻尺で確かめる。目的と記録をそろえるだけで、「お腹のために何を続けるか」は選びやすくなる。

この記事は連載『お腹痩せの科学』全5回の第1回。次の回:お腹痩せの科学 第2回 内臓脂肪をいちばん減らす運動はどれか

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

お腹を細くしたいなら、有酸素運動を軸にする

最初に決めたいのは、腹筋の種目よりも、全身を動かす時間である。有酸素運動は、腹筋運動だけとは別の選択肢だ。2024年のメタ分析、つまり複数の試験結果をまとめて効果を調べた研究では、過体重・肥満の成人6880人が参加した116件の無作為化比較試験を分析した。運動する群と比較群を無作為に分けた試験を集めている。[5]

対象になったのは、少なくとも8週間続いた、監督下での有酸素運動である。運動時間が増えるほど、体重、ウエスト、体脂肪の指標が減る関係が週300分まで示された。中強度から高強度で週150分の運動には、ウエストと体脂肪の臨床的に重要な減少が認められた。要旨の結論では、そのような変化を得るには週150分を超える量が必要な場合もあるとしている。[5]

この数字を日常に使うなら、腹筋だけの予定表から、有酸素運動の時間も記す予定表へ変える。歩く時間を設ける、自分に合う全身運動の枠を選ぶ、といった形である。研究で扱ったのは監督下の有酸素運動である。生活への応用では、行った運動の内容も時間と一緒に記しておきたい。[5]

運動から離れていた人は、今の体力に合う開始量を相談する。続けられる枠を確保し、体調と実行状況を見て目標へ近づける、という予定の作り方が現実的だ。週の運動量を生活に置くための予定づくりとして考えたい。腹筋の回数を増やす前に、有酸素運動を行う余地があるかを見直す。

有酸素運動の大規模な統合研究には女性4199人が含まれ、全体の平均年齢は46歳だった。女性のデータも多く含まれる研究である。対象の体格も過体重・肥満であり、体格が違う人へ平均減少量をそのまま移すことは避けたい。読者が使うのは「この体型になれる」という予測ではなく、腹筋だけの計画に全身運動を足す判断材料である。[5]

この研究は、体重に加えて複数の指標で運動を評価した。ウエスト、体脂肪率、内臓脂肪と皮下脂肪の面積をそれぞれ分析し、有害事象も評価項目に入れている。腹囲の減少に関する根拠の確実性は高いと評価されたが、体脂肪率や皮下脂肪面積では中程度だった。複数の項目を測る研究であることは、「体重が変わらないなら運動の評価も終わり」としないために役立つ。[5]

実践の予定を立てる際にも、記録の中心を先に選んでおこう。ウエストを見たい人はウエストを、動作の上達を見たい人は動作を記す。前者のために確保する有酸素運動の時間と、後者のための腹筋の練習を区別すれば、同じ日に両方行っても何を目指したかが分かる。結果が違う方向に出たとき、すべてを失敗扱いせずに予定を見直せる。[1][5]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

腹筋だけを続けた試験では、何が変わったか

腹筋運動そのものの働きは、2011年の小規模な無作為化比較試験が分かりやすい。健康で運動習慣のない18〜40歳の24人、男性14人と女性10人を、腹筋運動群と運動介入のない比較群に分けた。腹筋群は7種類の腹筋運動を、各10回ずつ2セット、週5日、6週間実施した。[1]

結果は、体重、体脂肪率、腹部の脂肪、腹囲、腹部と骨盤上部の皮下脂肪の測定値に有意な効果がなかった。一方で、上体を丸めるカールアップを繰り返せる回数は、終了時に腹筋群が平均47回、比較群が平均32回となり、腹筋群の筋持久力が有意に高かった。筋持久力とは、同じ筋肉の動きを繰り返し続ける力のことだ。[1]

この結果を自分の運動に当てはめるなら、腹筋が続くようになったことは、その運動の成果として認めてよい。繰り返せる動作が増えたことを、筋持久力の成果として記録する。筋持久力はカールアップの回数で、脂肪は別の測定値で評価された。[1]

また、研究で行った量を、そのまま初心者向けの最低ノルマにしない。具体的な姿勢や個人別の負荷は、指導を受けて決めたい。全員に同じメニューを再現させるより、腹筋運動で育てたい能力を定めるために使う資料である。脂肪減少の方法を探している人に、ここで使った回数だけを勧めるのは、結果と目的が逆転してしまう。[1]

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

女性の腹部皮下脂肪を直接測っても、追加効果はなかった

腹囲だけでなく、脂肪の厚みを見た試験もある。2015年の無作為化比較試験では、過体重・肥満の女性40人を、共通の介入のみを行う群と、そこに腹筋の抵抗運動を加える群に分けた。期間は12週間で、腹部皮下脂肪の厚みを超音波で測った。抵抗運動とは、負荷に対して筋肉を使う運動を指す。[2]

両群で体重や腹囲、腹部皮下脂肪などは減ったが、群の間に有意な差はなかった。ここで確認できるのは、腹筋運動を追加しても、比較群を上回る脂肪の厚みの減少を示さなかったという点だ。共通の介入には食事への介入が含まれていたが、その実践法は本記事の範囲外である。[2]

「腹筋をした群のウエストが減った」という部分だけを読むと、腹筋で脂肪が減ったように受け取ってしまう。ところが、腹筋を加えていない群にも変化があった。運動の追加効果は、開始前後の変化と比較群との差を合わせて読む。この試験では、腹筋の追加による上乗せは確認されていない。[2]

この研究の強みは、女性を対象にし、腹部皮下脂肪の厚みそのものを測ったことにある。腹囲という外側の長さと、超音波で見た脂肪の厚みは、測っているものが違う。それでも、どちらにも追加効果を確認できなかった点は、腹筋運動に脂肪減少を任せすぎないための判断材料になる。[2]

ウエストと皮下脂肪には、全身運動の根拠がある

2022年の系統的レビューとメタ分析は、過体重・肥満の成人1686人を含む25件の無作為化比較試験をまとめた。定期的な有酸素運動によるウエストの減少は、比較群に対して平均3.2cmだった。腹筋だけの試験と対照的に、ウエストを減らす方向の結果が複数の試験でまとめられている。[3]

この3.2cmは、異なる対象や運動条件をまとめた群の平均である。研究ではウエストの変化と内臓脂肪の変化に関連も見られたが、巻尺だけで自分の内臓脂肪量を確定することはできない。外側から測る指標と、画像で評価する脂肪は区別しておこう。[3]

腹部皮下脂肪に対象を絞った2020年のメタ分析には、43件の試験、3552人が含まれ、そのうち2684人は女性だった。有酸素運動、筋力トレーニング、両者を組み合わせた運動は、いずれも比較群より腹部皮下脂肪を減らした。有酸素運動と筋力トレーニング、両者の組み合わせを比較した結果だ。[4]

研究で示された差は面積の単位であり、腹囲の長さとは違う。有酸素運動の統合値はマイナス13.05cm²、筋力トレーニングはマイナス5.39cm²、組み合わせはマイナス28.82cm²だった。これらは外れ値を除いた分析による比較群との差である。腹部脂肪の面積が減ることと、ウエストが同じ数字だけ縮むことを混同してはいけない。[4]

数字で読む腹筋とお腹の変化

  • 腹筋運動を週5日、6週間行っても、腹囲や腹部脂肪への有意な効果はなかった。運動習慣のない成人24人の試験だ。[1]
  • 終了時のカールアップは腹筋群47回、比較群32回。脂肪の指標とは別に、筋持久力の改善が示された。[1]
  • 女性40人を12週間追った試験で、腹筋運動の追加による腹部皮下脂肪厚の上乗せ改善は確認されなかった。[2]
  • 有酸素運動の25試験の統合では、比較群よりウエストが平均3.2cm減った。対象は過体重・肥満の成人だ。[3]
  • 有酸素運動の116試験を統合した研究では、週150分程度の中強度以上の運動が、意味のある減少を考える目安となった。[5]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約