
運動なら必ず精度が落ちる、でもない
結果が違う研究も見ておこう。1型糖尿病の男性10人による無作為化試験では、90分の自転車運動を、一定の中強度で続ける条件と、10分ごとに10秒の全力運動を挟む条件で比較した。平均絶対相対差はそれぞれ13.6%と13.3%で、統計的な差はなかった。強度の高い運動を挟んだほうが、必ずセンサーの精度が悪くなるという予想は、この条件では支持されなかった。男性患者の試験であり、18〜39歳の女性で同じ精度になるかは別の検証が必要だ。[10]
この試験では、経口のブドウ糖溶液を用いて血糖を目標付近に保つ管理が行われた。何も調整せず帰宅途中に歩く場面とは違う。また、乳酸や血液の酸性度には条件間の違いがあったが、測定精度は同程度だった。体内の変化が大きいことと、センサー誤差が必ず大きくなることは、同じ命題ではない。対象が男性に限られる点も含め、研究の舞台と結論を一緒に読む必要がある。[10]
より新しい機器を扱った2025年の試験では、1型糖尿病の女性26人が、月経周期の卵胞期と黄体期に中強度の持続的な自転車運動を行った。平均年齢は32.2歳だった。平均絶対相対差は卵胞期16.06%、黄体期16.43%で、両者に差はなかった。研究は、運動による精度への影響は認められず、両時期で良好な精度だったと評価している。読者に近い年齢の女性を含むが、1型糖尿病の女性の結果であり、糖尿病のない18〜39歳の女性への適用には区別が必要だ。[16]
一方、その試験でも、センサー値は比較に用いた血液の値より約16 mg/dL高かった。「運動で精度が悪化しなかった」と「血液の値と完全に一致した」は違う。前者は、運動という条件を加えたときの変化についての答えであり、後者は測定値そのものの一致についての問いだ。月経周期による差が見つからなかったことを、すべての人でどの日も同じ表示になるという保証にもできない。[16]
有酸素運動と、強い運動と休息などを組み合わせる高強度インターバルトレーニングを比べた研究もある。1型糖尿病の男性26人を対象にした2024年の比較研究では、ある機器の平均絶対相対差は、有酸素運動で31.98%、高強度インターバル運動で14.03%だった。機器間の優劣も、運動の種類によって入れ替わった。強い運動ほど誤差が大きいという単純な順序にはなっていない。対象は男性患者であり、18〜39歳の女性にこの精度の順序をそのまま当てはめることはできない。[18]
機器名だけで順位表を作らないことも大切だ。ここでの試験は、人数、比較する採血の方法、運動の組み方がそろっていない。各研究の誤差の数字を横に並べて、最小のものを一般的な最良の選択とする比較はできない。生活の中で確認したいのは、自分が使う機器で、どの運動場面に注意するかである。[4][10][16][18]
そもそもCGMを使った運動研究は、すべてが機器の検証試験ではない。2026年のスコーピングレビューは93件の出版物を整理し、機器の妥当性の検証に焦点を当てたものは12.9%だったと報告した。対象者や指標も多様で、研究間の比較には限界があるとされた。「センサーを使って調べた研究」と「センサーが採血と一致するか調べた研究」を読み分けるだけでも、数字の使い方が変わる。[2]
この区別は、インターネットで見た運動記録にも役立つ。誰かの画面に血糖の変化が映っていることと、その変化を同時刻の採血で確認したことは同義ではない。運動の種類が同じでも、比較対象が違えば答えている問いも違う。研究を選ぶ際には、きれいな曲線より先に「その値を何に照らして評価したか」を確かめたい。[2][18]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「少し待てば必ず採血と同じ値になる」という考えには、測定の差を時間だけに押し込める問題がある。運動中に採血値を平均して上回った研究や、低血糖域で差が大きかった研究を見れば、一定の待ち時間だけを決めて安心する読み方はできない。画面を見る時刻を後ろへずらすことと、必要な確認の測定を行うことは別の行為である。[4][7][8]
「運動で精度が落ちるなら、センサーは役に立たない」というのも飛躍だ。2018年のレビューは成人の1型糖尿病の運動研究を検討し、運動後、とくに夜間の推移を把握できる価値を評価し、当時の精度を運動に十分と捉えていた。一方、2021年の精度に焦点を当てたレビューは、運動中の精度低下を確認した。運動後の流れを学ぶ道具としての評価と、運動中の採血との一致の評価には、見る対象の違いがある。いずれも1型糖尿病を扱い、18〜39歳の女性一般での精度を保証する結果ではない。[9][6]
両方を読めば、便利さを認めながら、判断が必要な場面では確認を加えるという使い方が見えてくる。連続した記録を持つ価値を捨てる必要はないし、価値があるからすべての点が正確だと考える必要もない。精度研究の慎重な結論は、道具全体の否定よりも、どの場面で補い方を決めるかという問いにつながる。[6][7][9]
「表示が下がらないのは運動に失敗したから」という決めつけも避けたい。測定の一致を調べる研究は、その運動が自分にとって成功だったかを採点する試験ではない。体内で糖が増減する理由は、既存記事「ボクササイズ後に血糖値が上がるのはなぜ?筋肉と肝臓の糖の出入りを読む」に譲る。こちらで確認したいのは、表示と血液の値を同一視しないという点である。[4][18]

今日からできること
- 記録を見返す際は、運動開始と終了、運動の種類、食事との前後関係を添える。22人の試験では食後3時間の45分運動という条件が定められていた。自分の記録にも条件を残すと、医師へ何を伝えるか整理しやすい。[4]
- 自分の表示から研究の平均誤差を引かない。平均14.23 mg/dL高かった試験でも、差にはばらつきがあった。計算で採血値を作るのではなく、不一致の可能性を相談する材料にする。[4]
- 運動中の低い値をどう確認するか、治療中なら事前に医師と相談する。10人の試験では低血糖域の絶対相対差の中央値が36.3%で、追加の指先測定による確認が必要とされた。薬や補食の調整は研究の数字だけで決めない。[7]
- 高強度ならセンサーが信用できない、軽い運動なら必ず一致する、と強度だけで分類しない。男性26人の比較では、ある機器は有酸素運動より高強度インターバル運動で良い精度を示した。自分の機器と運動場面を組み合わせて確認する。[18]
- 画面の更新間隔を待ち時間の処方に変えない。1〜5分ごとの同期ができるという特徴は、その時間を待てば血液と一致するという意味ではない。必要な確認の方法は、機器の使い方と自身の治療に沿って医師と決める。[3][7]
記録を付ける目的も決めておきたい。運動中に対応を判断するためなのか、運動後から夜にかけての傾向を相談するためなのかで、見たい場面は違う。成人の1型糖尿病を扱ったレビューでは、CGMによって遅い時間帯の運動後の反応を観察できるようになったと評価されている。成人患者のレビューなので、18〜39歳の女性一般の運動後の変化へ直接当てはめるには対象が異なる。運動直後の表示だけを切り取らず、相談したい問いと時間帯を対応させる使い方が考えられる。[9]
たとえば医師に記録を見せるなら、「歩いたが下がらなかった」だけでなく、「いつ歩き、いつ表示を見て、採血で確かめたか」を区別する。運動精度の試験でも、運動前から運動後まで、採血とセンサー値を組み合わせて比較していた。自分で研究を再現する必要はない。何を測った記録なのかを明確にすれば、表示だけでは答えの出ない問いを医師と共有できる。[16][18]
糖尿病のない人も、研究対象の違いは意識したい。93件を扱ったレビューには糖尿病のない人の研究も含まれたが、個々の精度試験の対象は一様ではない。治療のための測定の注意点を知ることは、すべての人が日常の運動をセンサーで管理すべきだという結論にはつながらない。測る目的が曖昧なまま、食事と運動を線の上下だけで選ばないことが、この問いから持ち帰れる視点だ。[2][7]
オンザショアで、画面を見る前に予定をつくる
表示の上下だけで運動を採点せず、続ける予定を具体的に組みたい。場所を選ぶ際は、通える時間と参加できる種目を確かめる。オンザショア立川店は8:00〜23:30、全曜日同じ営業時間で年中無休だ。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分である。仕事や用事の帰りに通う予定を組むなら、この時間と場所が判断材料となる。
当店は溶岩プレートを敷いたホットヨガスタジオであり、常温ヨガやピラティス、パーソナルトレーニングもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンを用意している。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。参加に必要な持ち物や時間を考えるときに、この内容を確認できる。予定を決める際には、店のトップと料金を参照し、体験の予約へ進める。通える時間とレッスンの内容を照らし合わせ、生活の中に継続する枠を置くための場所である。

参考文献
[2] Use of Continuous Glucose Monitors in Exercise Research Studies-A Scoping Review on Study Characteristics and Common Practices — Schwensfeier L, Brinkmann C., 2026, Sports (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/sports14070274
[3] Practical considerations for continuous glucose monitoring in elite athletes with type 1 diabetes mellitus: A narrative review — Brar G, Carmody S, Lumb A, Shafik A, Bright C, Andrews RC., 2024, The Journal of physiology. DOI: 10.1113/jp285836
[4] Changes in Accuracy of Continuous Glucose Monitoring Using Dexcom G4 Platinum Over the Course of Moderate Intensity Aerobic Exercise in Type 1 Diabetes — Larose S, Rabasa-Lhoret R, Roy-Fleming A, Suppère C, Tagougui S, Messier V, Tale, 2019, Diabetes technology & therapeutics. DOI: 10.1089/dia.2018.0400
[6] A Comprehensive Review of Continuous Glucose Monitoring Accuracy during Exercise Periods — Muñoz Fabra E, Díez JL, Bondia J, Laguna Sanz AJ., 2021, Sensors (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/s21020479
[7] Impact of physical exercise on sensor performance of the FreeStyle Libre intermittently viewed continuous glucose monitoring system in people with Type 1 diabetes: a randomized crossover trial — Moser O, Eckstein ML, Mueller A, Birnbaumer P, Aberer F, Koehler G, Sourij C, Ko, 2019, Diabetic medicine : a journal of the British Diabetic Association. DOI: 10.1111/dme.13909
[8] Performance of the Freestyle Libre flash glucose monitoring (flash GM) system in individuals with type 1 diabetes: A secondary outcome analysis of a randomized crossover trial — Moser O, Moser O, Eckstein ML, McCarthy O, Deere R, Pitt J, Williams DM, Hayes J, 2019, Diabetes, obesity & metabolism. DOI: 10.1111/dom.13835
[9] Continuous Glucose Monitoring and Exercise in Type 1 Diabetes: Past, Present and Future — Houlder SK, Yardley JE., 2018, Biosensors. DOI: 10.3390/bios8030073
[10] Accuracy of continuous glucose monitoring during differing exercise conditions — Bally L, Zueger T, Pasi N, Carlos C, Paganini D, Stettler C., 2016, Diabetes research and clinical practice. DOI: 10.1016/j.diabres.2015.11.012
[16] Accuracy of FreeStyle Libre 3 During Moderate-Intensity Continuous Aerobic Exercise at Different Phases of the Menstrual Cycle in Females with Type 1 Diabetes — Cuerda-Del Pino A, Laguna Sanz AJ, Díez JL, Rossetti P, Marco Romero C, Ampudia-, 2025, Diabetes technology & therapeutics. DOI: 10.1089/dia.2024.0558
[18] Accuracy of Two Continuous Glucose Monitoring Devices During Aerobic and High-Intensity Interval Training in Individuals with Type 1 Diabetes — Cuerda Del Pino A, Martín-San Agustín R, José Laguna Sanz A, Díez JL, Palanca A,, 2024, Diabetes technology & therapeutics. DOI: 10.1089/dia.2023.0535
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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