HIITの乳酸値は測る場所でも違う?指先と耳たぶの採血条件を研究で読む

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乳酸値が下がったことと、動けるようになったことを分ける

値の読み違いは採血場所だけでは起こらない。「高いから悪い」「下がったから成功」という評価にも落とし穴がある。訓練された男性自転車選手41人を対象とした二重盲検無作為化試験では、アセチルLカルニチンとαリポ酸を組み合わせた介入を4週間行い、偽薬と比べた。[18] 二重盲検とは、介入の割り当てを参加者と評価する側に伏せて比較する方法である。18〜39歳の女性への適用には、男性の訓練された集団との違いが残る。

介入群では、介入後の繰り返し高強度自転車テストの後半で乳酸濃度が1.5 mmol/L低下した。しかし、有酸素・無酸素の運動能力や疲労に関する指標に、介入による改善は認められなかった。[18] 「乳酸が下がる」という変化と「以前より動ける」という変化が、同じ試験で分かれたのである。

この結果から、乳酸を測る意味がないと結論する必要はない。測定値が教える変化と、知りたい結果を区別すればよい。短い運動の出力を知りたいのか、繰り返したときの落ち込みを知りたいのか、それとも長く動けるかを知りたいのか。乳酸値をそのすべての代役にすると、この試験の結果を説明しにくくなる。[18]

逆向きの例もある。高度に訓練された女性競技者10人が参加した無作為化試験では、重炭酸ナトリウムなどの摂取条件を変え、6 kmの自転車タイムトライアルを比較した。重炭酸ナトリウム条件では、偽薬条件より完走時間が平均21.5秒短く、乳酸濃度は平均2.4 mmol/L高かった。女性を対象にしていても競技者の試験であり、18〜39歳の一般女性に同じ効果を見込む根拠にはならない。[16]

ここでの乳酸上昇は、遅い成績と組み合わされていたわけではない。一方で、同条件では運動前の胃腸症状の評価も偽薬条件より高かった。[16] 乳酸だけを抜き出せば「悪化」、タイムだけなら「成功」と見えるが、試験は身体への負担も測っている。これは自己判断で摂取する提案ではなく、結果を複数の面から読むための例である。

両試験は対象も介入も違うため、互いの乳酸値を直接比べることはできない。それでも、低下しても成績が改善しない場合と、上昇しても成績がよい場合があることは示している。[16][18] 乳酸値の上下に、あらゆる運動の成績表を兼ねさせないことが大切だ。

食事条件でも、この注意は必要になる。訓練された競技者の低炭水化物食やケトン食を扱った系統的レビュー・メタ分析は、13の研究をまとめている。18〜39歳の一般女性へそのまま当てはめるには、競技経験や食事・運動条件の違いを検討する必要がある。乳酸濃度の統合効果量は−0.89、95%信頼区間は−1.20〜−0.58で、低下する傾向が示された。[4] 効果量は研究ごとの尺度の違いを調整して変化を表す値であり、mmol/Lそのものではない。

一方、繰り返しスプリントの能力の統合効果量は−0.33、95%信頼区間は−0.80〜0.14であった。[4] 悪化側の推定だが、不確かさの範囲は差がない点も含む。乳酸の低下が比較的一貫していても、反復して動く力の改善まで確認されたことにはならない。

このレビューでは介入期間が2日から12週と幅広く、食事の内容、競技者の集団、測定する運動も異なる。著者らは統合結果を探索的なものとして位置づけている。[4] メタ分析という名前がついても、異なる条件をひとまとめにした際の限界は残る。前回と違う食事条件で測った記録を、採血場所だけそろえて比較してよいかという日常の疑問にも、この慎重さは通じる。

数字を並べる表の見出しにも気を配りたい。「乳酸」とだけ書くと、安静時の値なのか、運動後の値なのか、前後の変化量なのかが消える。強度設定の試験は安静時から運動時への変化量のばらつきを調べ、自転車選手の介入試験は特定の高強度テスト後の乳酸を評価していた。[8][18] 同じ単位でも、研究が取り出した場面は異なる。

この区別ができれば、前回より低かったという報告にも具体的な問いを返せる。運動後の絶対値が低かったのか、運動前から増えた量が小さかったのか。さらに出力や完走時間はどうだったのか。測定を否定するためではなく、その結果で答えられる問いを選ぶための確認である。[8][16][18]

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よくある誤解

「耳たぶで測れば、握り方の影響も消える」は誤解である。耳たぶで採血した自転車試験でも、ハンドルを握る条件と握らない条件では、運動後の乳酸値と最大出力が異なった。[1] 測定部位を統一することと、動作条件を統一することは別の仕事になる。比較には両方の確認が必要だ。

「乳酸値が高いほど、その運動で得た成果も大きい」という考えにも無理がある。握る条件の乳酸値が高かった試験では平均出力や総仕事量は変わらず、別の自転車選手の試験では乳酸低下が成績向上につながらなかった。[1][18] 自分が知りたい成果に対応する指標を、乳酸値とは別に確認する必要がある。

「回復の施術後に乳酸が下がれば、その施術のおかげだ」と判断するには、安静との比較が必要だ。健康な成人30人を無作為に分けた試験では、HIIT後に手技によるリンパドレナージュを受ける条件と安静条件を比較した。乳酸や酸化ストレス関連の指標を、運動前、直後、35分の介入または安静後、24時間後に追っている。[6]

時間による指標の変化はあったが、群間差は有意ではなかった。[6] 施術を受けた人の前後だけを見て「下がった」と言うことと、安静より優れていたと言うことは違う。身体の数字は、何かをしていない比較対象と一緒に読むと、言い過ぎを防げる。

既存記事「HIITの乳酸は終わってすぐ測ればよい?採血時刻とピークの違いを研究で読む」が扱う時間の問いは、そちらに譲りたい。ここでは、採血時刻の記録も引き継いだうえで、どこで測り、どんな運動と比較したかを中心に据える。場所の条件を点検している最中に、時刻や動作の違いまで一緒に変えないという考え方だ。[1][6]

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今日からできること

  • 日常のHIITでは、その日に実施した動作と主観的なきつさを記録する。成人19人の試験では、強度の設定方法により負荷と主観的なきつさが異なった。血液の検査を前提にせず、自分が実際に行った内容を残す。[8]
  • 心拍計を使っているなら、心拍数と主観的なきつさを別々の欄に残す。強度設定の比較試験でも、心拍数と主観的なきつさはそれぞれ評価されていた。どちらも乳酸値への換算表として扱わず、運動中の応答として読む。[8]
  • 自転車の記録には、ハンドルを握ったか、姿勢を変えたかも書き添える。訓練された男性9人の試験では、握り方によって最大出力と乳酸値が異なった。18〜39歳の女性に同じ差を予測せず、比較する動作をそろえる手掛かりにする。[1]
  • 研究や競技者の乳酸値を見かけたら、採血部位と運動条件を確認して読む。男性自転車選手41人の試験では、乳酸低下と能力の改善が一致しなかった。18〜39歳の女性の成果判定に、その結果だけを流用しない。[18]
  • 回復法の説明を読むときは、前後比較だけでなく安静との差を探す。成人30人の試験のように、時間に伴う変化があっても群間差が有意ではない結果がある。[6]

記録用の欄を作るなら、「運動の内容」「負荷の基準」「主観的なきつさ」「動作の条件」からでよい。心拍計があれば心拍数も添え、前回と同じメニューだったかを見直す。成人の比較試験で心拍数ときつさをともに測ったように、別々の指標として並べることが目的だ。指導者との会話でも、「今日はきつかった」に実施内容を添えれば、何を比べているかが具体的になる。[8]

人と違う値が出たとき、その場で自分の体力の順位を決める必要はない。まず条件が違う可能性を見直し、それでも比べられると判断できた部分だけ読む。身体の記録を丁寧に扱うとは、小数点を増やすことより、その数字が生まれた運動を覚えておくことだ。[1][8][18]

オンザショア立川店で、数字の比較から予定の確認へ

同じ名前の運動でも、実施した内容を覚えておくことが比較の出発点になる。通う場所を選ぶときも、次にどの種目を予定に入れるかを具体的にしたい。オンザショア立川店にはHIIT、パーソナルトレーニング、常温のヨガやピラティスがある。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガも行い、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。

妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。種目の内容は店舗サイトで確認できる。

営業時間は8:00〜23:30、年中無休。JR立川駅北口から徒歩1分で、所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fである。仕事や学校の予定と照らし合わせ、通う時間を決める材料になる。

ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。料金ページと予約ページを確認し、選んだ種目と時間を予定に残したい。

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参考文献

[1] Handgrip contribution to lactate production and leg power during high-intensity exercise — Baker J, Brown E, Hill G, Phillips G, Williams R, Davies B., 2002, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1097/00005768-200206000-00021

[2] Validity of exercise intensity setting using blood lactate levels — Kobayashi M, Yamamura N, Mukaimoto T, Yanagita S, Suzuki T., 2025, The Journal of sports medicine and physical fitness. DOI: 10.23736/s0022-4707.25.16755-8

[4] Effects of Low-Carbohydrate and Ketogenic Diets on Anaerobic Performance in Competitive Athletes: A Systematic Review and Meta-Analysis — Gawelczyk M, Chycki J, Maszczyk A, Zając A., 2026, Nutrients. DOI: 10.3390/nu18101589

[6] Effects of manual lymphatic drainage on post-HIIT oxidative stress and lactate dynamics assessed via wearable and point-of-care physiological monitoring — Lee S, Moon I, Kim S., 2026, Technology and health care : official journal of the European Society for Engineering and Medicine. DOI: 10.1177/09287329261419297

[8] Cardiorespiratory and metabolic stress responses to acute high-intensity interval training anchored to critical power or maximal heart rate — Bone J, Richards DL, Gibala MJ., 2025, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-025-28231-y

[16] Individual and Combined Effects of Sodium Bicarbonate and Sodium Citrate Supplementation on High-Intensity Exercise Performance in Highly Trained Female CrossFit Athletes — Martin RAXJ, Yang X, McNaughton LR., 2025, International journal of sports physiology and performance. DOI: 10.1123/ijspp.2024-0190

[18] l-Carnitine and Alpha-Lipoic Acid Fail to Improve Anaerobic and Aerobic Performance in Trained Cyclists Despite a Reduction in Blood Lactate Concentration — de Rozas A, Pérez-Díaz JJ, Muros JJ, Sánchez-Muñoz C, Rufían-Henares JÁ, Zabala , 2025, Nutrients. DOI: 10.3390/nu17132227

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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