姿勢改善でスマホは両手で持つ?片手操作と肩・首の負担を分けて研究で読む

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歩行中の両手入力では、首の筋活動が高まった

両手に持ち替えてから駅へ歩き出す。それで首の負担も解決した、と考える前に、歩行中の研究を見たい。症状のない若い利用者21人に、座る、立つ、歩く条件で片手閲覧と両手入力を行わせた実験では、歩行中の首の筋活動は、平均で座位より21.2%、立位より41.7%高かった。[15]

この研究で首の筋肉に最も負担が大きい場面とされたのは、歩きながら両手で入力する条件である。下向きの頭を保ちながら歩く動きが加わることが、その理由として考察されている。両手という言葉だけを取り出すと、座って入力した肩の実験と逆の結論に見える。しかし測っている部位と、体が置かれた状況が違う。[3][15]

さらに、片手条件では閲覧、両手条件では文字入力をしていた。持ち方と課題の種類が一緒に変わるため、差をすべて手の数に帰すことはできない。「片手より両手のほうが首に悪い」という一般論へ反転させるのも不正確だ。この実験が示すのは、歩行中の両手入力という組み合わせに注意を向ける理由である。[15]

立位と歩行時の姿勢を調べた健康な男性21人の交差比較実験でも、スマホ使用条件では、通常の視線条件より首の下部や胸の背骨の傾きが増えた。胸の後方への丸まりを示す角度は、通常視線で49.1度、片手条件で58.8度、両手条件で61.6度だった。それぞれ平均値であり、全員の姿勢を分ける合格線ではない。対象は健康な男性であり、18〜39歳の女性に同じ角度の変化が起こるかは別に確かめる必要がある。[10]

一方、この実験では歩行の指標に有意な違いは見られなかった。背骨の角度が変わったことと、測定した歩き方が変わったことは別である。姿勢に差が出たら必ず歩行も乱れる、と話を膨らませず、差の出た項目と出なかった項目を並べておきたい。[10]

帰宅途中の長い返信を考えるなら、持ち替える工夫と、歩行から入力を切り離す工夫は別の選択になる。研究に沿った試し方は、歩きながら両手で打つことを目標にせず、まず立ち止まって入力する場面を作ることだ。歩行中に高かった首の筋活動を踏まえた、条件の見直しである。痛みの予防効果や長期的な姿勢の改善は、短い操作課題の結果から判断できる範囲を超える。[15]

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日常の痛みは、持ち方だけでは説明できない

短い実験の筋活動と、ふだん感じている手の痛みをつなぐには、日常を調べた研究も必要だ。大学生227人を対象とした横断研究では、76.65%が片手または両手の痛みを報告した。スマホへの依存傾向を測る得点が高いほど、調べた手の各部位の痛みが多い関連があった。[7]

一方、持ち方全体と手の痛みの間には、統計的に有意な関連が認められなかった。両手の親指で使う姿勢では複数の部位に不快感の報告が多かったが、これだけで両手操作が原因だとは言えない。「両手にした人は痛くない」という期待には、そのまま当てはまらない結果である。[7]

横断研究とは、ある時点で使用状況や症状を調べ、その関連を比べる研究である。痛みがあるために持ち方を変えていた可能性や、使い方の違いも考える必要がある。依存傾向の得点との関連からも、持ち方だけを切り離して日常の痛みを説明するのは難しい。[7]

これは、片手で筋活動が高かった実験を否定する結果ではない。実験は決められた課題中の筋肉の働き、質問紙研究はふだんの使用状況と痛みを見ている。両者を合わせると、持ち替えには試す理由があるが、それだけで症状の解決を約束しない、という実用的な線が引ける。[3][7]

持ち方を変えた直後に「打ちやすい」と感じたら、それはそれで記録に値する。ただし、入力の快適さ、肩の張り、首の傾き、手の痛みをひとまとめの感想にしないほうがよい。操作成績がよい両手条件と、前屈が増える両手条件は研究の中で両立している。何が変わったのかを分けるほど、自分の工夫の目的もはっきりする。[14][20]

症状のある人とない人を比べた研究を読むときには、姿勢を点数化して本人を責める道具にしないことも大切だ。首の右への傾きや回旋の変化が群によって違っていても、写真を見て痛みの有無を診断できるという結果ではない。観察の目的は、自分の姿を研究参加者へ無理に当てはめることではなく、困る動作を具体的にすることにある。[20]

たとえば、動画では気にならず、文章入力では首が気になるなら、持ち方だけでなく課題が変わった点も残しておく。立つと左右に傾き、座ると前へ曲がるように感じるなら、その違いを言葉にする。座位・立位や課題の違いを調べた実験は、こうした場面を分けて考える理由を与えてくれる。どの姿勢でも永久に動かない首を目指す話ではない。[18]

また、大学生の質問紙で報告された痛みの割合は、その対象集団の結果である。立川で暮らすすべての大人に同じ割合が当てはまるわけではなく、自分が痛くなる確率でもない。人数の多い調査であっても、対象と測り方を添えて読む必要がある。短い実験と日常の調査、それぞれの問いを保ったまま使いたい。[7]

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よくある誤解

「両手にすれば姿勢の見た目も改善する」は、結果を広げすぎている。片手より肩や親指の筋活動が低かった実験はあるが、首の比較では両手入力に前屈の増加、片手入力に非対称な姿勢との関連があった。肩の筋活動だけで首や肩の外見の変化まで判定しないことが大切だ。[3][20]

「両手で速く打てるなら、長く使っても負担が少ない」も飛躍である。両手でタップの速度と精度がよかった研究は、操作成績を評価した実験だった。日常の痛みを調べた大学生の研究では、持ち方全体と痛みの有意な関連は見られなかった。入力がはかどる結果は、そのまま長時間使用の安全性を表すものではない。[14][7]

「首がまっすぐ見える持ち方だけ探せばよい」という考え方にも限界がある。座るか立つか、動画を見るか文字を打つかで、前屈と側方への傾きは違っていた。さらに歩行中は首の筋活動が高かった。静止した姿の左右差だけでなく、実際に使う課題と移動の有無も確かめたい。[18][15]

今日からできること

  • 片手で長い返信を打とうとしたら、両手操作も候補にする。20〜22歳の女性の入力実験で肩と親指の筋活動が低かった持ち方を、自分の操作で試すという位置づけだ。[3]
  • 両手に替えた後は、左右差だけでなく前屈も見る。症状のある19人と健康な18人の比較では、両手入力にも首の前屈との関連があった。[20]
  • 歩行中の返信はいったん立ち止まって行う案を考える。21人の実験では、歩行中の首の筋活動が座位・立位より高く、両手入力が最も負担の大きい場面だった。[15]
  • 画面端を押すときの持ち直しに気づいたら、手の数と端末の向きを含めて操作を見直す。10人の実験では、縦向き片手より横向き両手の条件でタップの動作時間が7%短かった。[14]
  • 動画を見る場面と返信する場面を分けて確かめる。20人の実験では、課題や座位・立位によって頭の前屈と側方への傾きが異なった。すべての操作に同じ持ち方を義務づける必要はない。[18]

これらは研究条件を日常へ移した観察の提案であり、症状を治す手順ではない。痛みが続く、しびれがある、日常の動作に困る場合は、持ち替えだけで判断せず医師に相談する対象だ。受診時には、使う場面や困る操作を自分の言葉で伝えればよい。

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オンザショアで、画面を持たない予定を置く

スマホの持ち方を考える日にも、画面を持たずに体を動かす予定は別に置ける。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分にある溶岩ホットヨガスタジオだ。営業時間は8:00〜23:30、全曜日同じで年中無休。通勤前と帰宅途中のどちらに組み込むか、生活の予定と照らして選ぶ場所として考えられる。

所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングがあり、ヨガだけでも25種類以上のレッスンがある。持ち方の工夫とは別に、運動を続けるための選択肢を持っておくという使い方だ。

妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。店の案内と料金で参加条件と予定を確認できる。

ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。画面から離れて体を動かす時間を予定に置くなら、体験予約で日程を選べる。

参考文献

[3] The effects of smartphone use on upper extremity muscle activity and pain threshold — Lee M, Hong Y, Lee S, Won J, Yang J, Park S, Chang KT, Hong Y., 2015, Journal of physical therapy science. DOI: 10.1589/jpts.27.1743

[4] Smartphone form factors: Effects of width and bottom bezel on touch performance, workload, and physical demand — Lee SC, Cha MC, Hwangbo H, Mo S, Ji YG., 2018, Applied ergonomics. DOI: 10.1016/j.apergo.2017.10.002

[7] The impact of smartphone addiction and posture on the prevalence of hand pain among university students — Özalp M, Güven M., 2025, BMC public health. DOI: 10.1186/s12889-025-23824-8

[10] Smartphone Use-Influence on Posture and Gait during Standing and Walking — Brühl M, Hmida J, Tomschi F, Cucchi D, Wirtz DC, Strauss AC, Hilberg T., 2023, Healthcare (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/healthcare11182543

[14] Two-handed grip on a mobile phone affords greater thumb motor performance, decreased variability, and a more extended thumb posture than a one-handed grip — Trudeau MB, Asakawa DS, Jindrich DL, Dennerlein JT., 2016, Applied ergonomics. DOI: 10.1016/j.apergo.2015.06.025

[15] Neck Muscular Load When Using a Smartphone While Sitting, Standing, and Walking — Yoon W, Choi S, Han H, Shin G., 2021, Human factors. DOI: 10.1177/0018720820904237

[18] Head forward flexion, lateral bending and viewing distance in smartphone users: A comparison between sitting and standing postures — Vahedi Z, Mazloumi A, Sharifnezhad A, Kazemi Z, Garosi E., 2020, Work (Reading, Mass.). DOI: 10.3233/wor-203303

[20] Spinal kinematics during smartphone texting – A comparison between young adults with and without chronic neck-shoulder pain — Xie YF, Szeto G, Madeleine P, Tsang S., 2018, Applied ergonomics. DOI: 10.1016/j.apergo.2017.10.018

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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