運動習慣で筋肉は酸素を蓄えられる?ミオグロビンと血液の役割を分けて読む

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採血のミオグロビンは、増えるほどよい数値ではない

腹部肥満の女性を対象とした無作為化試験では、持久運動と、持久運動に筋力運動を組み合わせた方法を比較した。参加者101人を持久運動52人、併用49人に分け、12週間、週3回、各1時間の監督下トレーニングを行い、85人が完了した。腹部肥満の女性の結果であり、18〜39歳の女性全体に同じ変化を見込むことはできない。測定項目には体組成、血圧、糖と脂質の代謝、ミオグロビンが含まれていた。[6]

両群とも体脂肪量と内臓脂肪が減り、除脂肪量などの指標は増えた。一方、糖と脂質の代謝には改善が見られず、ミオグロビン値の有意な低下は持久運動群だけで観察された。体組成や血圧の変化と、代謝指標の変化が揃わない結果でもある。「運動を続けたからミオグロビンが増えたはず」という予想とは違う方向だった。[6]

この結果を「筋肉が酸素を扱えなくなった」と読む必要はない。採血などで評価するミオグロビンと、筋肉内の濃度を持久力の要素として論じることは、測定の問いが異なる。前者の低下を後者の減少と置き換えたり、逆に数値の上昇を筋肉の成長と呼んだりすると、研究の結論を取り違える。[6][13]

その違いは、マラソンを使った無作為化比較試験にも表れる。持久運動の経験がある成人を各15人(男性10人、女性5人)の群に分け、3か月のトレーニングにたんぱく質補給を加える方法と、加えない方法を比べた研究である。ミオグロビンはクレアチンキナーゼなどとともに、大会前後の筋肉のストレスを調べる項目として使われた。男性を多く含む持久運動経験者の結果を、18〜39歳の女性の日常的な運動にそのまま当てはめることはできない。[8]

補給により運動に伴う筋ストレス反応は抑えられたが、持久運動の成績には有意な影響が見られなかった。ここでのミオグロビンは、筋肉に備わる酸素の蓄えを量るための成績表ではない。血液の指標が望ましい方向に動いたことと、走る能力が向上したことを分けて伝える必要がある。[8]

数値の名前だけを切り出すと、上がった研究も下がった研究も並んでしまう。そこで増減の向きを先に評価せず、「筋肉内の性質を論じたのか」「運動後の血液で筋損傷を見たのか」を先に確認する。同じミオグロビンでも、研究の目的が変われば、増加をどう受け止めるかも変わる。[8][13]

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光で見た酸素の信号は、筋肉の成分量そのものではない

近赤外分光法は、近赤外の光を使って体内の酸素化に関する変化を捉える方法である。神経筋疾患の運動療法を扱った系統的レビューでは、筋肉を傷つけずに測る指標の一つとして、この方法を取り上げている。患者の運動療法を扱うため、健康な18〜39歳の女性への適用には対象の違いを考慮する必要がある。そこで扱われる指標には、酸素を離したヘモグロビンとミオグロビンの濃度変化を合わせたものがある。[1]

ヘモグロビンは血液側、ミオグロビンは筋肉側の話として整理したくなるが、測定結果の表記には両者がまとまって現れる場合がある。したがって、酸素化の信号が変わったという結果を、そのまま筋肉のミオグロビン量が増えたという意味に置き換えるのは適切ではない。何を合わせて測った指標かを確認したい。[1]

この系統的レビューでは、持久運動後の酸化代謝の適応を捉える指標として、光による濃度変化のほかに、磁気共鳴分光法による回復速度やミトコンドリアの能力なども挙げられている。測り方が複数あるのは、筋肉の働きに複数の側面があるためだ。ただし対象は神経筋疾患の患者であり、そのまま健康な人の測定基準にはできない。[1]

たとえば記事や動画で「筋肉の酸素が改善」と紹介されたときには、何が改善したのかを一段だけ具体化して読む。歩行中の血流なのか、酸素抽出なのか、運動後の回復なのか。末梢動脈疾患の試験では、これらの項目の変化は揃っていなかった。大きな言葉を細かい測定項目に戻すと、研究同士の違いが見えやすくなる。[20]

測定法が違う研究を並べるときには、変化の単位にも気を配りたい。濃度の変化、回復にかかる時間、血流の増加率は、それぞれ別の量である。系統的レビューが複数の指標を並べているのも、それらが同じ数字に置き換わるからではない。筋肉の代謝の変化を、異なる角度から捉えるためである。[1]

この違いを知ると、専門的な検査を受けなければ運動の意味が分からない、という方向へ進む必要もなくなる。論文の測定項目は仕組みを検証するための道具だ。日常の記録では何が変わったかを言葉にし、論文を読むときにはその変化に対応する指標を探す。歩行時間と酸素抽出を別々に評価した研究のように、行動の成績と内部の働きを区別しておくと、説明を急ぎすぎずに済む。[20]

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よくある誤解

「ミオグロビンが高い人ほど、体力がある」という理解は、測った場所を飛ばしている。筋肉内のミオグロビン濃度は酸素の流れを支える要素として論じられる一方、運動後の血液では筋損傷の指標になる。採血の結果を持久力の順位表として使うことはできない。[13][19]

「筋肉への良い変化なら、痛みも血液も全部改善する」という期待にも注意が要る。持久走者を対象にした無作為化プラセボ対照クロスオーバー試験では、トマト由来のカロテノイドなどを含む補給を4週間行い、高強度の走行後の反応を比較した。持久走者の結果なので、18〜39歳の女性が日常的な運動をした場合に同じ反応になるかは別の問いである。運動後の血清ミオグロビンの上がり方は抑えられたが、筋肉痛、クレアチンキナーゼ、炎症や酸化ストレスの指標には同じ効果が見られなかった。[19]

つまり、血液のある指標だけが変わったという結果と、本人の痛みが減ったという結果は別である。この試験をもとに食品や補給法を勧めるより、ミオグロビンの変化を万能の回復判定にしないことを持ち帰りたい。痛みの指標が変わらなかった点も含めて、研究の結果である。[19]

「筋トレをすれば持久力の仕組みも同じように育つ」という見方も広すぎる。代謝適応のレビューは心肺系のトレーニングと筋力トレーニングを扱うが、変化は筋線維、毛細血管、燃料の蓄えなどに分かれる。さらに運動比較試験では、持久運動と併用運動の両群で体組成が変わっても、ミオグロビンの低下は持久運動群だけだった。目的も指標も揃えて読む必要がある。[5][6]

研究間の結果を一つの勝敗にする必要もない。競技者のレビュー、疾患のある人の試験、腹部肥満の女性の試験では、対象と目的が違う。これらを並べて言えるのは、筋肉の適応は多面的であり、対象と測定項目を越えた断定はできないということだ。健康な若い女性のヨガで何%変わる、といった約束に読み替えない。[6][13][20]

今日からできること

  • 運動の記録欄に、何を楽にしたいかと実施した頻度・時間を書く。週3回・各1時間は腹部肥満の女性の試験で使われた条件であり、自分への推奨量ではなく、記録を具体化する例として読む。歩く持久力と筋力は目標を分ける。[6][13]
  • 通勤の階段など、比較したい場面を決めて記録する。研究では安静時と運動中で結果が違ったため、休んでいるときの印象だけで成果を決めない。[20]
  • 血液検査でミオグロビンの説明を受けたときは、運動の成績表にせず、医師に測定の目的と意味を確認する。運動研究では筋損傷を評価する指標にも使われる。[8][19]
  • 「3か月で49%」などの数字を見たら、対象と測定項目も隣に書く。この値は末梢動脈疾患患者の監督下試験における歩行時間の変化で、自分の目標値ではない。[20]
  • 補給で血液の指標が変わったという情報は、運動の成績や痛みの結果まで読む。各15人を比較した試験でも、筋ストレス反応の抑制と持久運動の成績の向上は一致しなかった。[8]
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オンザショア立川店で、通う予定を具体的にする

筋肉の中の変化を目標にする前に、暮らしの中に通える場所と時間を置く。オンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。営業時間は8:00〜23:30で、年中無休だ。出勤前に通うか、立川で用事を済ませた後に通うか、予定と住所を照らし合わせて検討できる。

溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングもある。ヨガだけでも25種類以上のレッスンがあるため、通う目的と選択肢を照らして考える場所となる。種目の名前から筋肉内の変化を約束するのではなく、継続する時間をどこに置くかという選び方である。

妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件を確かめたうえで体験を検討したい。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。店舗案内と料金を確認し、体験予約で予定を具体化できる。

参考文献

[1] Electrophysiological and Imaging Biomarkers to Evaluate Exercise Training in Patients with Neuromuscular Disease: A Systematic Review — Pomp L, Jeneson JAL, van der Pol WL, Bartels B., 2023, Journal of clinical medicine. DOI: 10.3390/jcm12216834

[5] Training-Induced Metabolic Adaptations in Skeletal Muscle — Garcia-Dominguez E, Gomez-Cabrera MC, Gonzalez GO., 2025, Advances in experimental medicine and biology. DOI: 10.1007/978-3-031-88361-3_21

[6] The effect of endurance and endurance-strength training on body composition and cardiometabolic markers in abdominally obese women: a randomised trial — Jamka M, Mądry E, Krzyżanowska-Jankowska P, Skrypnik D, Szulińska M, Mądry R, Li, 2021, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-021-90526-7

[8] Continuous Protein Supplementation Reduces Acute Exercise-Induced Stress Markers in Athletes Performing Marathon — Röhling M, McCarthy D, Berg A., 2021, Nutrients. DOI: 10.3390/nu13092929

[13] Under the Hood: Skeletal Muscle Determinants of Endurance Performance — van der Zwaard S, Brocherie F, Jaspers RT., 2021, Frontiers in sports and active living. DOI: 10.3389/fspor.2021.719434

[19] Effect of 4-Week Ingestion of Tomato-Based Carotenoids on Exercise-Induced Inflammation, Muscle Damage, and Oxidative Stress in Endurance Runners — Nieman DC, Capps CL, Capps CR, Shue ZL, McBride JE., 2018, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2017-0272

[20] Effects of exercise training on calf muscle oxygen extraction and blood flow in patients with peripheral artery disease — Baker WB, Li Z, Schenkel SS, Chandra M, Busch DR, Englund EK, Schmitz KH, Yodh A, 2017, Journal of applied physiology (Bethesda, Md. : 1985). DOI: 10.1152/japplphysiol.00585.2017

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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