女性の肩の横上げはケーブルでも同じ?抵抗の違いと筋肉が育つ条件を読む

筋トレ経験のある男女24人の比較試験では、可動域をそろえた肩の横上げによる筋厚の増加は、ケーブルとダンベルで同程度だった。8週間の結果を軸に、重さの表示と動作中の抵抗、反動の計算モデルを読み分ける。女性が器具を選ぶ際に確認したい条件と、研究を自分に当てはめる際の限界を示す。

腕を下ろした位置から引かれるケーブルと、持ち上げる途中で重さを感じるダンベル。いつもの肩の横上げで器具を替えると、自分にはそう感じられることがある。腕を上げる動きは似ているのに、引かれる感触が違う。「こちらの方が最初から効くなら、肩も育ちやすいのか」と思う場面である。

答えの芯は、感触の違いだけで筋肉の育ち方の優劣は決まらない、ということだ。筋トレ経験のある男女を対象に、動かす範囲をそろえた比較試験では、ケーブルとダンベルの横上げによる肩の筋厚の増加は同程度だった。[6]

ただし、同程度の結果とは、器具の使い方や重さの表示をそのまま交換できるという意味ではない。ここでは「筋トレで引き締めたい」「スタイルのために肩を動かしたい」という入口から、肩の横上げに絞って抵抗と結果を読む。既存記事「女性の腕の筋トレはケーブルでも同じ?重さが引く向きと肘の負荷を研究で読む」が扱う肘の負荷とは、問いを分ける。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

肩の横上げは、器具の違いを何で比べるか

肩の横上げは、研究ではラテラルレイズとして扱われている。直接比較した実験は、肩の外側にある三角筋の筋厚を、超音波で調べたものだ。見るべき結果は運動中の手応えではなく、介入前後に筋肉の厚みがどう変わったかである。[6]

この違いは、日常の器具選びで案外見失いやすい。引かれる感じ、重さの表示、動作を続けられるか、しばらく続けた後の変化。どれも気になるが、同じものを測っているわけではない。研究の結果を読むときには、まず自分が知りたいものを決めたい。今日の感触についての問いに、将来の筋厚の数字をそのまま答えとして置くのも、順序が逆である。

直接比較試験では、筋トレ経験のある男女24人が8週間の介入を完了した。同じ参加者の左右の腕を、ケーブルで行う側とダンベルで行う側へ無作為に割り当てる設計だった。別々の人の体を比較するのではなく、同じ人の腕を使って比べた点が特徴である。18〜39歳の女性に当てはめる際も、筋トレ経験者で得られた結果として読む必要がある。[6]

この設計を知ると、結果の意味も読みやすくなる。運動歴も生活も異なる人を並べて「ケーブルを使った人の方が厚い」とした話ではない。同じ参加者の中で器具を比べた実験であり、しかも肩を動かす範囲を条件間で合わせている。器具名だけを残して、この比較条件を消してしまうと、日常への持ち帰り方を誤る。[6]

自分の記録でも、器具名の隣に動き方を残しておくと比較の問いが明確になる。「ケーブルの日は腕をどこから動かしたか」「ダンベルの日はどこで止めたか」と書くのである。これは研究を家庭で再現する処方ではない。自分が何を変更したのか、後から読める形にするための工夫だ。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

可動域をそろえた試験では、筋厚の増加は同程度だった

試験では週2回、各回5セットの横上げを行い、その時点で反復を続けられなくなるところまで取り組んだ。肩を内側へ戻す動きと外側へ上げる動きの範囲は、ケーブルとダンベルで標準化して一致させた。単に好きな方法で腕を振った比較ではない。[6]

結果として、三角筋外側部の筋厚は介入中に3.3〜4.6%増加した。肩に近い部分と、それより離れた部分を測定し、ケーブルとダンベルの間には同程度の効果が示された。増加の大きさは、筋トレに特化した評価基準では小さい、または小〜中程度とされた。[6]

ここで3.3〜4.6%という数字を、ケーブルがダンベルに勝った幅と読んではいけない。これは介入中の筋厚増加の範囲であり、器具間の優越幅ではない。結果の見出しに増加率だけが大きく載ると、数字は正しくても受け取る意味が変わる。何に対する変化なのかまで一緒に読む必要がある。[6]

分析には、データがどちらの説明をどれほど支えるかを評価するベイズ統計が使われた。部位別の分析では器具間に差がないという仮説を中程度に支持し、部位を合わせた分析ではその仮説を非常に強く支持した。単に差を見つけられなかったという表現より、条件間の類似を積極的に検討している点が読みどころである。[6]

それでも、この結果は「世界中の誰が、どんな横上げをしても同じ」という宣言ではない。対象は筋トレ経験者であり、動かす範囲を合わせた介入である。初心者の最初の器具選び、痛みがある肩への対応、体型全体の変化は、それぞれ別の問いとして考える。筋厚の変化を、服を着たときの印象や体重の変化へ読み替えることもしない。[6]

分析結果をもう少し具体的に読むと、差があるという説明と差がないという説明の相対的な支持を表すベイズファクターは、部位別で0.27と0.22、複数の部位を合わせた分析では0.01未満だった。これらは筋厚が増えた割合ではない。増加率と統計上の支持の強さは、同じ小数で示されても意味が違う。器具間の差をどう評価したかを伝える数字である。[6]

また、筋厚は超音波を使って三角筋外側部の近位と遠位で測定された。近位とは体の中心に近い側、遠位とはそれより離れた側を指す。同じ筋肉でも測る位置を分けて検討しており、肩全体の見た目をひとつの印象で判定した研究ではない。結果を自分の写真と比較したくなったときも、写真の印象と超音波で測る厚みは異なる評価として扱いたい。[6]

とくに「女性の引き締め」という検索語は、本人によって望むことが異なる。肩を動かす習慣を持ちたいのか、筋肉を育てたいのか、服の着心地が気になるのか。研究が測ったのは三角筋の厚みである。望む体の形を決めるのは論文ではなく本人であり、筋厚が増えることを全員の目標として置く必要はない。

上げ始めと終わりは、重さの表示だけで判断しない

「同じ重さなら、肩への負担も同じか」という疑問には、動作中の変化を見る研究が役立つ。ダンベルを使った肩の横上げでは、上腕に取り付けた慣性センサーで加速度と角速度を測り、力の出方を曲線として評価する方法が検討されている。トルクとは、ここでは肩を回す力の大きさを表す量である。[2]

この測定研究では45人が、1kgのダンベルを持って肩を上げ下げする試行を行った。動かす範囲と平均角速度の再現性は高く、トルク曲線にも試行間で高い類似があった。重りのラベルだけで終わらず、どのように動いたかを計測して肩の力を評価している。18〜39歳の女性の筋肉の育ち方を直接予測する用途には使えない。[2]

ただし、この研究はケーブルに替えたときの筋肥大を調べた試験ではない。測定が安定して行えるかを検討した研究と、筋厚の変化を調べた実験は役割が違う。センサーの数値が精密だからといって、そのまま「この器具が筋肉を最も育てる」という順位が出るわけではない。[2][6]

上げ始めが気になる日には、腕の出発位置を見直す問いが生まれる。上げ終わりが気になる日には、どこまで上げたかを確認する問いになる。そこで器具だけでなく、姿勢、動かした範囲、速さも記録してみる。比較したい条件を言葉にする作業であり、最適な角度を自己流で決めるための作業ではない。

また、下げる動作を含む課題では、肩甲骨の動きにも負荷の方向が関わる。健康な成人10人を対象とした研究は、制御できるケーブル装置を用い、抵抗に逆らって腕を下へ引く課題と、抵抗に逆らって腕を上へ押す課題を比較した。下へ引く課題では肩甲骨の上向きの回転が大きく、肩関節そのものの外転は小さかった。健康な成人での課題比較であり、18〜39歳の女性全体の肩の動きにそのまま当てはめることはできない。[1]

これは、横上げで腕をゆっくり戻す動作が、その研究の下向きに引く課題と同じだという意味ではない。研究で比べたのは、筋肉が力を出して腕を下へ引く課題と上へ押す課題である。見た目に「腕が下がる」動作をまとめてしまうと、抵抗に対して何をしているかが抜け落ちる。[1]

研究では、同じ課題の中でも肩甲骨の動きに大きな個人差があり、課題を替えたときの反応も人によって異なった。肩甲骨の動きは腕の高さだけで決まるものではなく、負荷に応じた性質を持つという結果である。鏡に映る腕の高さだけから、肩の内部で同じことが起きていると決めない方が研究に沿っている。[1]

数字で読む肩の横上げ

24人:ケーブルとダンベルの直接比較を完了した、筋トレ経験のある男女の人数である。[6]

8週間:同じ参加者の左右の腕で、筋厚の変化を比較した介入期間である。[6]

3.3〜4.6%:介入中の三角筋外側部の筋厚の増加であり、器具間の差ではない。[6]

45人:ダンベル横上げの力の曲線を、慣性センサーで評価した測定研究の対象者である。[2]

10人:負荷の方向が異なる課題で、肩甲骨などの動きを比較した健康な成人の人数である。[1]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約