
酸素の最大値だけで、運動全体を採点しない
何を伸ばしたいかによって、見る数字も変わる。最大酸素摂取量、同じ運動中の心拍数、筋肉が動作を繰り返せる力は、別の評価項目である。レビューでも、心肺の体力の対象指標だけでなく複数の健康指標を見ると、少なくとも何らかの指標が改善する例が整理されている。[1]
Astorinoらの後ろ向き研究では、異なるインターバル運動の試験データを調べた。片方は活動的な男女20人が行う短期間の全力に近い反復運動、もう片方は座位中心の生活を送る女性20人が行う12週間の運動だった。平均年齢はそれぞれ24.0歳、23.7歳である。男女混合集団の短期試験の反応率を18〜39歳の女性全体へそのまま当てはめることはできず、女性の試験も座位中心という生活条件を含めて読む。長い期間の試験では、最大酸素摂取量が増えた人が95%、運動時の心拍数が低下した人が85%だった。[8]
短期間の試験では、その割合はそれぞれ65%と55%だった。ただし、対象者も運動内容も期間も違う別々の試験を後から調べた研究である。割合の差を、長く続けたことだけの効果として差し引くことはできない。運動の優劣を決める直接対決として読むべき結果ではない。[8]
むしろ注目したいのは、両試験を通して、調べたすべての項目で反応がなかった参加者は1人だけだった点だ。ある項目の変化が小さくても、別の項目は動くことがある。これは「何でもよいから良い数字を探す」という話ではなく、体力という言葉に異なる働きが含まれているという話である。[8]
最大酸素摂取量を扱った2021年の系統的レビューとメタ分析でも、継続的な持久運動と高強度インターバル運動は、この値だけでは十分に区別できなかった。研究間のばらつきも広く認められた。安静時心拍数など別の反応指標の可能性は挙げられたが、さらに検討が必要とされた。脈拍が下がれば体力の全課題が解決した、と置き換えることもできない。[13]
生活では、まず目的に合う観察項目を決めたい。駅までの同じ道を歩くときの負担を知りたいのか、長く動き続ける力を知りたいのか。その問いを決めておけば、体重計だけを見て有酸素運動全体に不合格を出すような、指標と目的のすれ違いを減らせる。複数の指標が同じ向きに動くとは限らないという研究結果を、記録の選び方に使うのである。[8][13]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
変えるなら、回数だけでなく種目も候補になる
同じ運動で伸びが見えない場合、量を増やす以外に、運動の種類を見直す余地もある。健康で運動習慣のない成人68人、平均年齢26歳の無作為化クロスオーバー試験では、持久運動と筋力運動をそれぞれ経験した。同じ参加者が別の種類の運動を行い、その間には運動の影響を区切る期間を置いた研究である。平均年齢は若い読者に近いが、18〜39歳の女性だけを対象にした結果として反応率を使うことはできない。[12]
各運動の期間は3か月で、血圧、血糖、インスリン、脂質などが評価された。多くの項目は群平均として有意に変化しなかったが、筋力運動に反応しなかった人の39〜59%は持久運動に、持久運動に反応しなかった人の28〜54%は筋力運動に反応した。割合は評価する項目によって異なる。[12]
ここでいう反応は、心肺の体力そのものだけを指すわけではない。循環器の健康に関わる各指標への反応である。したがって、この研究を理由に、歩いても体力がつかないなら筋力運動だけに替えれば必ず解決する、と言うことはできない。それでも、ある運動への反応が小さいことから、別の運動も無意味だとは推論できない。[12]
また、若年者を対象に強度を比較した無作為化試験では、強度を高めれば一律に反応しない人が減る、という結果にはならなかった。対象は2型糖尿病のリスクがある若年者であり、18〜39歳の健康な女性にも同じ強度別の反応が起こるかは、この試験からは判断できない。だが、量を増やした成人の試験から、強くすれば誰でも解決するという一般則を作れないことは確かだ。[3][15]
予定が詰まっている人なら、運動日を増やす前に、今の時間で何をしているかを指導者と確認する場面になるだろう。量、強度、種類を一度に変えると、次の記録が動いても何が関係したかを読み取りにくい。これは個別の最適量が確立したという主張ではなく、反応の違いと判定の難しさを踏まえた計画の立て方である。[1][7]
例えば、仕事帰りの運動を続けていて手応えが薄いなら、相談では「もっと頑張るべきか」だけを尋ねるより、記録を見せて何を比べるかを決めるほうが話を進めやすい。今の種目で心肺の体力を追うのか、別の種目を試して別の働きを見るのか。運動の種類によって同じ人の反応が違った試験は、変更を諦める前に目的を問い直す材料になる。[12]
一方、測る項目を増やすだけでは判定の問題はなくならない。良くなった数字だけを後から選ぶのでは、自分が最初に知りたかった問いが消えてしまう。何を見るつもりだったかを記録に残し、変化の大きさと測定の揺れを区別して考える。評価項目の多様さと分類の限界を、両方引き受ける姿勢が必要である。[7][13]

よくある誤解
「同じ週の回数なら、同じだけ伸びるはずだ」という思い込みがある。しかし、運動量を変えた試験では、回数とともに総時間も変わっていた。回数だけをそろえた日常の比較から、量も刺激も同じだったとは判断できない。友人の出席回数は、そのまま自分の処方箋にはならない。[3]
「検査が伸びなければ、生まれつき反応しない人だ」という決めつけにも根拠が足りない。追加の運動で反応なしの分類が解消した試験があり、解析方法によって分類が変わる研究もある。最新の系統的レビューは、真の個人差を支持する証拠自体が不十分だと評価した。判定された時点と条件を外して、人の属性にしてはいけない。[3][7][9]
「改善率が高い研究の運動を選べば、自分も必ず改善する」という読み方も違う。インターバル運動の後ろ向き研究では、参加者の出発点も期間も異なっていた。自分の計画に使うなら、研究の対象、期間、指標を記録の横に並べる。座位中心の生活から始めた人の結果なのか、今の自分と運動内容が似ているのかを指導者と確認すると、割合の大小だけで選ぶ比較から先へ進める。[8]
今日からできること
- 運動日の印に、種目と実際に動いた時間を添える。健康な成人78人の試験が比べたのは、回数だけでなく週の総時間も異なる計画だった。まず量を把握するための記録にする。[3]
- 「変わらない」の中身を決める。体力、運動時の心拍数、体重を同じ意味で使わない。女性20人を含む持続的な運動のデータでも、最大酸素摂取量と心拍数の反応率は異なっていた。[8]
- 直近の結果だけで体質を決めず、経過を残す。1年間の反復検査を用いた研究でも個人の分類は方法によって食い違った。日常の短い揺れを能力の上限にしない。[7]
- 増量を考えるときは、現在の内容と体調を指導者に伝える。週120分追加で判定が変わった試験は、健康な成人を対象とした結果である。その追加量を自分の義務に変えない。[3]
- 選び直す余地も残す。成人68人の試験では、持久運動と筋力運動への反応が同じ人でも異なった。何を改善したいかを明確にして、種類の変更も相談の候補にする。[12]

オンザショア立川店で、予定と内容を結び直す
同じ回数で伸び悩んだら、通う日数と、その時間に何をするかを一緒に見直す。オンザショア立川店にはパーソナルトレーニングのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITがある。今の記録と目的を整理して、続ける内容を考える入口にしたい。
溶岩プレートを敷いたスタジオで行うホットヨガは、ヨガだけで25種類以上のレッスンを設けている。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。種目の選択では、目的とともに参加条件も確認する。
営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休。JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある溶岩ホットヨガスタジオだ。店の案内と料金で、予定に入れられる形を確かめられる。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。体験の予約の前に、運動を続けて何を確かめたいかを書き留めておく。
参考文献
[1] Stubborn Exercise Responders-Where to Next? — Bell LR, Gabbett TJ, Davis GM, Wallen MP, O’Brien BJ., 2022, Sports (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/sports10060095
[3] Refuting the myth of non-response to exercise training: ‘non-responders’ do respond to higher dose of training — Montero D, Lundby C., 2017, The Journal of physiology. DOI: 10.1113/jp273480
[7] Repeated testing for the assessment of individual response to exercise training — Hecksteden A, Pitsch W, Rosenberger F, Meyer T., 2018, Journal of applied physiology (Bethesda, Md. : 1985). DOI: 10.1152/japplphysiol.00896.2017
[8] Individual responses to completion of short-term and chronic interval training: a retrospective study — Astorino TA, Schubert MM., 2014, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0097638
[9] Inter-Individual Heterogeneity in Aerobic Training Adaptations: Systematic Review of the Evidence Base for Personalized Exercise Prescription — Xiao H, Ren J., 2025, Life (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/life15121932
[12] Endurance versus resistance training in treatment of cardiovascular risk factors: A randomized cross-over trial — Thomas HJ, Marsh CE, Maslen BA, Lester L, Naylor LH, Green DJ., 2022, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0274082
[13] Indicators of response to exercise training: a systematic review and meta-analysis — Ardavani A, Aziz H, Phillips BE, Doleman B, Ramzan I, Mozaffar B, Atherton PJ, I, 2021, BMJ open. DOI: 10.1136/bmjopen-2020-044676
[15] Interindividual variation in cardiometabolic health outcomes following 6 months of endurance training in youth at risk of type 2 diabetes mellitus — Hrubeniuk TJ, Hay JL, MacIntosh AC, Wicklow B, Wittmeier K, McGavock JM, Sénécha, 2021, Applied physiology, nutrition, and metabolism = Physiologie appliquee, nutrition et metabolisme. DOI: 10.1139/apnm-2020-0707
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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