有酸素運動の翌日だるい日は負荷を下げる?体調の記録から次の練習を決める

有酸素運動の翌日だるいとき、予定どおり走るか軽くするか。心拍変動や自分で記録したストレスを使って練習を調整した研究から、強い運動を減らしても伸びる可能性と、機器の数字だけでは見抜けない変化を読む。競技者の結果を日常の運動へそのまま当てはめず、次の予定を考える視点を示す。

昨夜のランニングシューズを履こうとして、今朝は脚の重さに手が止まる。今日の予定にも有酸素運動が入っている。休めばせっかくの積み重ねが消えそうで、走れば昨日と同じように動けない気がする。こういう朝に必要なのは、予定表を守ったかどうかの採点より、次の負荷を選び直す材料である。

答えの芯は、強い練習を予定どおり重ねることだけが体力向上の道ではない、ということだ。健康なランナーを対象とした系統的レビューでは、心拍変動に合わせて練習を調整すると中強度や高強度の運動が減り、それでも走る成績が改善する傾向があった。ただし、研究結果は限られ、一貫してはいない。[5]

一方、一般の自転車競技者とトライアスロン実践者に3週間の過負荷をかけた試験では、心拍変動が変わらなくても運動能力が落ちた。18〜39歳の女性の日常的な翌日のだるさに、そのまま当てはめることはできない。「時計の表示が良いから、だるくても強く動く」という決め方は、この結果と合わない。[14] 翌日の体調は次の運動を調整する材料にできるが、だるさの原因をその場で診断する道具にはしない。

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

翌日のだるさを、次の予定に反映してよい

運動の予定は、まだ来ていない日の体調を想定して作る。実際の朝に感じる重さとずれることはあり得る。研究で比べられているのは、決めた練習を実施する方法と、その日の情報に応じて強い練習の時期を変える方法である。調整すること自体を、計画の失敗とみなす必要はない。[5][6]

ここでいう心拍変動とは、心臓の拍動と次の拍動の間隔の揺らぎを扱う指標である。自律神経による心臓の調節をみるために使われ、安静時の測定を練習の処方に取り入れた研究がある。[7][8] 心拍数がどれだけ速いかという話と、拍動の間隔がどう変動するかという話は分けておきたい。

研究の例では、朝の心拍変動が個人ごとに決めた範囲にある日に中強度や高強度の練習を置き、それ以外には低強度の運動を行っていた。[6] 「疲れたらとにかく何もしない」という単純な二択ではない。負荷の強い日を動かすことも、練習を組み立てる仕事に含まれる。

ただし、この結果は「翌日だるい人には、軽い運動をすれば必ず回復する」と示したものではない。調べたのは、調整しながら練習を続けた後の走力や生理的な変化である。[5][6] 朝のだるさがいつ消えるかと、その後の体力がどう伸びるかでは、答える問いが異なる。

既存の「【連載】回復の科学 第10回|過剰と不足——オーバーリーチングの見分け方と総括」には、負荷の過剰をどう捉えるかという大きな問いを譲る。ここでは、その判断を診断へ広げず、今日の予定を昨日のまま実行するか、変更するかという手前の選択に焦点を当てる。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

強い練習が少なくても、走力が伸びた試験

健康なランナーの研究を集めた系統的レビューは、5研究、6介入、計166人を対象としている。心拍変動を用いた介入のうち4介入で、中強度または高強度の練習量が有意に減った。5介入では、走る成績の改善が、予定を固定した練習より大きかった。[5]

指標によって結果は異なる。ピーク酸素摂取量という運動中に取り込める酸素量の指標は、どちらの方法でも改善し、改善の程度に明確な違いはなかった。レビューの結論も、調整型に有利な傾向を認めつつ、結果が限定的で不一致を含むとするものだった。[5]

個別の試験を読むと、その違いが具体的になる。一般の持久系ランナー40人を対象としたランダム化比較試験では、準備期間の後、8週間の集中的な練習を行った。18〜39歳の女性が運動を始める場合にも同じ結果になるかは、別に確かめる必要がある。あらかじめ予定を決める群と、毎朝の心拍変動に応じて強い練習の日を選ぶ群を比較している。[6]

中強度と高強度の練習回数は、調整群で13.2±6.0回、固定群で17.7±2.5回だった。調整群のほうが少なく、差は統計的に有意であった。3000m走の成績は調整群で2.1±2.0%、固定群で1.1±2.7%改善し、成績の変化における群間の効果量は0.42と小さかった。[6]

固定群では成績の変化が統計的に有意でなく、調整群では有意だった。しかし、それだけで両群に大差がついたとは読めない。群を直接比べた効果量が小さいという情報まで含めて読むと、「調整すれば劇的に速くなる」より、「強い練習を減らす方法にも、小さな利点の可能性がある」が近い。[6]

同じ試験で最大酸素摂取量は両群とも改善した。[6] 強い練習を減らすことと、体力の後退は同じではない。帰宅後のランニングを軽くする日があっても、それを長期の成果が消える日と同一視しないための材料になる。ただし、研究の回数を自分の通う回数に置き換える処方ではない。

機器がなくても、自分の記録を使う研究がある

数値を測らないと調整できないのだろうか。男性の一般ランナー36人を対象としたランダム化比較試験は、心拍変動だけでなく、自分で答えるストレスの質問票も調べている。18〜39歳の女性にも同じ改善率が得られるかは、この男性ランナーの結果だけでは判断できない。普段の状態を把握する2週間の後、心拍変動群、質問票群、予定固定群に分かれ、5週間練習した。[3]

質問票群では、トラックで測った最高走速度が8.4±1.8%、5km走の所要時間が12.8±4.2%改善した。心拍変動群の改善はそれぞれ6.6±1.5%、8.3±2.8%、固定群では4.9±1.5%、6.0±3.3%で、質問票群により大きな改善がみられた。一方、最高走速度で走り続けられる時間には群間差がなかった。[3]

これらの数字は「今日、疲れたと書けば成績が上がる」という意味ではない。質問票の結果を日々の練習内容に結び付けた介入の成績である。[3] ノートをきれいに埋めることと、ノートを読んで予定を変えることは別だ。記録だけ増えて、強い運動は毎回同じ、では研究で試した仕組みと離れてしまう。

また、この試験は男性ランナーを対象としている。[3] 立ち仕事の後に歩く人や、運動を再開したばかりの女性へ、同じ改善率を約束するものではない。自分で感じる負担にも練習を考える価値がある、という方向を受け取り、数字の達成目標まで借りない読み方が適切である。

普段の状態を先に確かめた点にも意味がある。[3] 今日の「だるい」だけを切り取ると、普段からある重さなのか、昨日と違う変化なのかが曖昧になる。記録欄を考えるなら、その日の体感、前回行った運動、次に選んだ内容を並べる形が実用的だ。これは研究の質問票そのものではなく、判断を振り返るための日常のメモである。

強度の調整を考えるときは、「運動した」という記録だけでは違いが見えにくい。軽く動いた日と、速さを求めて頑張った日が同じ印になってしまうからだ。試験では中強度・高強度と低強度を分け、前者を入れる時期を変えていた。[6] 日常のメモでも、自分が何を変更したのかが読み返せる言葉を選びたい。距離を記録している人なら、距離だけでその日の予定を説明しきれているか、という問いが役に立つ。

たとえば、仕事帰りに走る予定を入れた日、朝から重さを感じているとする。「今日も行く」と決める前に、何を予定していたかを書き出してみる。速さを上げる部分があるのか、長く動く予定なのか、誰かと同じ内容を行うのか。こうした整理は疲れの原因を特定する検査ではないが、相談するときの話題を「頑張るか休むか」から具体的な内容へ移せる。

また、調整した日の記録だけを残すと、普段との比較ができない。質問票を使った試験が、練習の介入前に基準となる期間を設けたことは、この区別を考える手掛かりになる。[3] 調子が良い日も含め、同じ問いで体感を記す形にしておく。文章の長さより、後で自分が意味を理解できることを優先したい。

研究で成績が改善したのは、調整したその日の朝の気分ではなく、練習期間の前後に測った結果である。[3][6] だから、軽くした日の夕方に劇的な変化を感じなくても、その判断の成否をすぐ採点する必要はない。日々の選択をどのように続けるかと、後で何を確かめるかを分けると、記録に求める役割も整理できる。

数字で読む、体調に合わせる練習

系統的レビューの対象は166人。健康なランナーの5研究、6介入を集めた結果である。[5]

強い練習は13.2回と17.7回。8週間の試験での中強度・高強度の平均回数で、調整群が少なかった。[6]

3000m走の群間効果量は0.42。調整群に有利な差は小さかった。[6]

質問票を使った試験は36人。男性の一般ランナーを対象とした比較である。[3]

新しい比較試験は28人、6週間。心拍変動などによる処方の間に、群間の交互作用は認められなかった。[1]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約