
数を学んだ経験と、今使う言語の習熟を分ける
では、数えるときは生まれたときから聞いている言語を選べばよいのか。研究からは、そこまで一律には言えない。ドイツ語とフランス語を使う生徒と若い成人の横断研究では、異なる学年の参加者が、それぞれの言語で単純な足し算と複雑な足し算を解いた。横断研究とは、異なる段階の人を調べて比べる設計である。生徒と若い成人の計算成績であり、18〜39歳の女性が運動中に数える場合へ直接適用する根拠にはならない。[17]
複雑な足し算では、言語の習熟がとくに重要だった。一方、単純な足し算は、言語の練習を十分に重ねた後には、どちらの言語でも同程度に取り出せた。さらに、位を呼ぶ順序の違いも成績に関わっていた。言語の順番だけでなく、練習してきた内容と課題の難しさが問題になる。[17]
この研究は、同じ人が語学を練習すれば必ずどれだけ速くなる、という訓練効果の測定ではない。また、足し算を解くことと、運動の反復を順番に数えることも異なる。それでも「外国語はいつまでも不利」「母語ならどんな数の課題でも最適」と固定しないための材料にはなる。[17]
自分にとって慣れた言語を探すなら、日常会話の量だけでなく、数を使ってきた場面を思い返すとよい。学校で計算を習った言語、仕事で金額を読む言語、運動のカウントで聞き慣れた言語が、場面によって異なることがある。ここでの振り返りは数え方を選ぶためのもので、言語能力を採点するためではない。[1][17]
子どもの発達研究も、数の理解と言葉の対応を分ける助けになる。二言語を使う就学前の子どもを調べた研究では、小さな数の言葉の意味は言語ごとに学ばれる一方、より大きな集まりを正確に数えることや、数の並びの論理には言語間の移行が見られた。数える手順や論理には、言語を越えて使われる部分があった。就学前の発達を調べた結果であり、18〜39歳の女性の数え方の比較にそのまま適用することはできない。[18]
別の研究では、フランス語と英語を使う5〜7歳の91人が、短く提示された点の集まりをそれぞれの言語で見積もった。見積もりの正確さには言語による差があったが、大小の順序づけは両言語で同じ程度に保たれていた。順序が分かることと、数量を正確な言葉へ結びつけることは分けて評価されている。子どもの見積もりの結果を、18〜39歳の女性の反復運動の記録精度へ直接当てはめることはできない。[9]
これを成人の筋トレの証拠にすることはできない。ただ、カウントの言葉でつまずいたときに、「数字そのものが分からなくなった」とまで考える必要はないと整理できる。数字を知ること、呼び名を取り出すこと、実際に終えた動作へ対応させることを、ひとまとめに採点しないための視点である。[1][9][18]
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
回数の記録は、言語の比較と筋力の評価を混ぜない
数え方を試すとき、最初から「どの言語なら多くできるか」を競わせると、回数の記録にいろいろな意味を背負わせてしまう。数の研究が教えるのは、速さ、正確さ、課題の種類を分ける必要である。数が滑らかに出たことと、実際に終えた反復を正確に記録できたことは、別の項目として扱いたい。[6][17]
たとえば、予定と実績を別々にメモし、実績に確信がなければ「途中で数が曖昧になった」と添える。きれいな数字に丸めるより、何が分からなかったかが残る。これは記憶力を高めると実証された方法としての提案ではなく、回数の不確かさを筋力の変化と取り違えないための記録上の工夫である。
動画を止めずに行う日と、動きを確認してから行う日では、同時にしている仕事が異なる。言語を替えて記録を見比べるなら、その違いも添えておきたい。母語で数える二重課題でも別の課題の成績が変わった実験を踏まえると、言語名だけでは場面を十分に説明できないからである。[10]
指で数える習慣を調べた実験には、数え方の背景が音声だけではないことも表れている。二言語使用者が、数字、数の言葉、曜日などの順序を利き手の指へ対応させた研究では、数の情報の並べ方に指で数える習慣が関係した。数以外の順序では、読む方向と指で数える方向の両方が関わった。二言語使用者の指への対応づけを調べた結果であり、18〜39歳の女性の腕立て伏せでの数えやすさを直接示すものではない。[19]
この結果は、腕立て伏せ中に指を動かして数えることを勧めるものではない。指に対応させる実験と、手で体を支える運動は別である。借りたいのは、本人の習慣を確認するという姿勢だ。他人には自然な合図でも、自分には言いにくいこともある。[19]
講師や一緒に運動する人に伝えるなら、「外国語が苦手」だけで終えず、「数字を言い換えている間に、終えた動作を数えたか迷う」と場面を説明するとよい。相談したいのは語学の評価ではなく、動作と記録の合わせ方である。数えやすい合図を選ぶことを、能力の優劣の話へ広げなくてよい。
数の照合の実験をもう少し日常へ引き寄せるなら、「聞いた数字にすぐ反応できたか」と「その意味を取り違えなかったか」を分けることになる。実験では慣れた呼び方で反応が速く、人工的でも構造が分かりやすい呼び方で正確さが高かった。自分の記録でも、気持ちよく数え終わったという感想と、途中の対応に確信があるという感想を同じ欄にまとめないほうが、何を評価しているか明確になる。[6]

よくある誤解
「外国語で数えれば、筋トレと同時に脳も鍛えられる」とは、この研究群からは言えない。二重課題の実験は、すでに二言語を使う成人と単一言語を使う成人の比較である。外国語で運動の回数を数える練習によって、注意や筋力が向上したと確かめた研究ではない。参加者の特徴と、その場で加えた課題を分けて読む必要がある。[10]
「二言語を使う人なら、どんな同時作業も得意」という理解も広すぎる。視覚追跡だけでは平均的な優位が見られず、逆に数える課題を重ねた条件で群の違いが現れた。二言語使用という属性だけから、初めての動きを見ながら数える場面の得手不得手まで予測しないほうがよい。[10]
「慣れた言語で速く数えられたなら、正確に記録できた証拠だ」とも限らない。成人の数の照合では、慣れた呼び方での速さと、構造が分かりやすい呼び方での正確さが分かれた。ここから筋トレの記録精度を直接判断はできないが、速さだけを正確さの代用にしない、という読み方はできる。[6]
今日からできること
- 数え方に迷うなら、まず言葉を探さずに続けられる言語を選ぶ。単純な計算では十分な言語練習後に両言語で同程度の取り出しが見られており、「母語」という名前だけで固定しない。[17]
- 動画を見る、声を出す、数えるという作業を、何と何を重ねていたか書き出す。35人ずつの成人の比較で見られたのは、母語の逆唱と視覚追跡を組み合わせた条件の変化である。[10]
- メニューの予定と終了後の実績を別に残す。速く言えたかと正確だったかを分けた成人実験にならい、数が出た速さだけで記録の確かさを決めない。[6]
- 途中で数字が曖昧になった場合は、その事実をメモする。言語を替えた日の回数差を、計算や照合の研究だけから筋力の増減へ読み替えない。[6][17]
- 数えやすい合図を相談するときは、普段どの言語で数字を扱うかも伝える。数の扱いには言語の習熟に加えて、数え方の習慣が関わるという実験を、個人差を確認する視点として使う。[17][19]

オンザショア立川店で、動く予定を生活に置く
回数の記録を見直すことと、次に体を動かす予定を置くことは、別々に考えられる。オンザショア立川店は、営業時間が8:00〜23:30で、年中無休の溶岩ホットヨガスタジオである。全曜日で営業時間が同じなので、生活の予定と照らして通う時間を考えられる。
場所はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングもある。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、通う場所と行う内容を選ぶための選択肢となる。
利用する内容は、体調に合うかを先に確認したい。医師から運動を止められている方は参加できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガの対象外で、常温のマタニティヨガがある。
体験でヨガを選ぶ場合は、税込1,980円で60分のレッスンとなる。レンタルにはヨガマット、フェイスタオル1枚とバスタオル2枚を含む。
通う時間や内容は店のトップと料金を確認し、体験の予約へ進める。数字の成績を約束する場所としてではなく、生活の中に運動の予定を置く場所として検討したい。
参考文献
[1] Language is a factor in the identification and processing of number words — Lachelin R, Schiltz C, Marinova M., 2026, Brain and language. DOI: 10.1016/j.bandl.2026.105800
[6] Multiple number-naming associations: How the inversion property affects adults’ two-digit number processing — Xenidou-Dervou I, van Atteveldt N, Surducan IM, Reynvoet B, Rossi S, Gilmore C., 2024, Quarterly journal of experimental psychology (2006). DOI: 10.1177/17470218231181367
[9] Language-specific numerical estimation in bilingual children — Marchand E, Wade S, Sullivan J, Barner D., 2020, Journal of experimental child psychology. DOI: 10.1016/j.jecp.2020.104860
[10] Effect of bilingualism on visual tracking attention and resistance to distraction — Janic A, Cavanagh P, Rivest J., 2020, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-020-71185-6
[15] Speaking two languages with different number naming systems: What implications for magnitude judgments in bilinguals at different stages of language acquisition? — Van Rinsveld A, Schiltz C, Landerl K, Brunner M, Ugen S., 2016, Cognitive processing. DOI: 10.1007/s10339-016-0762-9
[17] The relation between language and arithmetic in bilinguals: insights from different stages of language acquisition — Van Rinsveld A, Brunner M, Landerl K, Schiltz C, Ugen S., 2015, Frontiers in psychology. DOI: 10.3389/fpsyg.2015.00265
[18] Why is number word learning hard? Evidence from bilingual learners — Wagner K, Kimura K, Cheung P, Barner D., 2015, Cognitive psychology. DOI: 10.1016/j.cogpsych.2015.08.006
[19] A helping hand putting in order: Visuomotor routines organize numerical and non-numerical sequences in space — Rinaldi L, Di Luca S, Henik A, Girelli L., 2016, Cognition. DOI: 10.1016/j.cognition.2016.03.003
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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