
投手の研究の角度は、日常の合格点ではない
野球投手57人を調べた横断研究では、投球側の総回旋可動域が160度未満の群と、それ以上の群を比較した。対象は18〜24歳である。小さい群の左右差は平均マイナス12.4度、大きい群はマイナス1.5度だった。合計そのものと、反対側に対する差を併せて調べている。18〜39歳の女性の日常生活に、この投手集団の区分をそのまま適用する根拠にはならない。[4]
可動域が小さい群は、投球中の最大外旋も小さかった。一方、投球中の最大外旋と、診察で測った外旋との差は、小さい群で64.4度、大きい群で55.8度だった。静かに測った角度と実際の投球で使う角度を分けると、単純な「よく開く肩ほど大きく投げる」という絵とは違うものが見える。[4]
球速は、総回旋可動域が大きい群で平均85.0マイル毎時、小さい群で82.4マイル毎時だった。ただし、これは異なる投手の群を比べた結果である。合計を広げる練習を行えば、この差に相当する球速が手に入ると示した介入試験ではない。球速の違いをストレッチの効果として売ることはできない。[4]
著者らは、総回旋可動域が小さい投手では、投球の腕を引く局面で外旋方向に過度に伸ばされる可能性を考えている。ここで扱われたのは、投球という動作の中での関係だ。通勤後の着替えやヨガの腕の形に、研究で群を分けた角度をそのまま当てはめる用途とは違う。[4]
合計を知る価値と、特定の合計を目指す価値は分けて考えたい。前者は自分の記録を読むための工夫であり、後者には対象と目的に合う判断が要る。投手の研究を読んだ翌日に、鏡の前で投手の肩を目指す必要はない。
群の平均と個人の記録も分けておく必要がある。投手研究の左右差には、小さい群で13.9度、大きい群で10.0度という標準偏差が添えられていた。標準偏差は、集団の値の散らばりを表す数字である。平均の左右差だけを見て、その群の投手が全員同じ差だったと受け取ってはいけない。[4]
この散らばりは、個人の測定誤差の大きさとも別物だ。群のばらつきを、そのまま自分の測定で許されるずれに置き換える使い方はしない。研究の表から数字を写すなら、平均、散らばり、群を分けた条件を一緒に残す。そのうえで、手元の記録と同じ問いを扱っているかを確かめる。[4]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
広い可動域と、支える力は別の項目である
女性41人、男性12人の計53人を調べた予備的な横断研究では、肩の他動の総回旋可動域が165度を超える人は、それより小さい人に比べ、調べた各肢位で内旋・外旋の等尺性筋力が低かった。等尺性とは、関節を動かさずに力を出す測り方である。女性を多く含むが、この男女混合集団の結果だけで18〜39歳の女性にも同じ関係が成り立つとは判断できない。[6]
この研究では、特に内旋が80度を超える場合にも、筋力の低さが観察された。可動域が大きいことと筋力が低いことの関連であって、広く動かす練習が筋力を落としたという時間の順序までは示していない。柔らかい肩は弱い、と全員にラベルを貼る読み方も適切ではない。[6]
先ほどの投手研究では合計が小さい群の特徴を見たが、こちらでは大きい群で筋力の低さが見られた。数字だけを並べると、広げればよいのか狭めればよいのか迷う。しかし、対象も調べた問いも違う。共通して受け取れるのは、合計を単独の成績表にしないという点である。[4][6]
テニスの比較でも、痛みの経験がある群では外旋筋力が低く、試合前後の研究でも合計が増える一方で外旋筋力が下がっていた。角度を測る目的と、力を調べる目的を切り離すと、これらの結果は矛盾しない。可動域の広さから、筋力の測定結果を代わりに推定しないことである。[3][8]
たとえば、動かしたときの困りごとを相談するなら、「外へよく回る」だけで話を終えず、どんな動作がつらいかも伝えたい。角度の記録は相談の材料になるが、それだけで困りごとの説明を完成させる必要はない。痛みがある場合の判断は医師に相談する。

よくある誤解
「外旋が広い側が、全体として柔らかい側」という見方は成立しない。競泳やテニスの比較では、外旋が大きい利き側で、内旋や合計が小さい組み合わせが観察されている。外へ開いた写真だけで、肩の回旋全体の順位まで決めないことだ。[1][3]
「合計が増えたなら、内旋の狭さも解消した」という理解も違う。プロテニス選手の試合後には、外旋と合計が増える一方で内旋は減少した。合計の上昇だけを成果として保存すると、方向別の変化を見逃す。足し算の正確さに加え、方向別の確認が必要だ。[8]
「左右差を見つけたら、自分で強く伸ばしてそろえるべきだ」という勧めにも根拠が要る。肩の症状と内旋の左右差がある患者67人を対象にした無作為化比較試験では、通常の治療プログラムに修正した肩後方のストレッチを加えた群で、活動時の痛み、内旋可動域、機能障害の改善が優れていた。これは症状のある患者に対象と方法を定めた治療の結果であり、18〜39歳の女性一般への自己流ストレッチの勧めには使えない。[19]
この試験は4週間で、ストレッチを加えない群にも、可動域練習や筋力練習などを含む治療が行われ、全群で改善が見られた。比較は「何もせず放置」と「ひたすら伸ばす」ではない。症状のない人が左右を完全にそろえるために、同じ方法を自己流で追加する根拠とは区別したい。[19]
治療研究の比較の中身をもう少し見ると、修正したクロスボディストレッチを加えた群は22人、修正したスリーパーストレッチを加えた群も22人、対照群は23人だった。どの群にも治療があり、追加する内容が違う設計だ。「ストレッチが効いた」という短い紹介だけでは、この土台が抜け落ちやすい。[19]
また、ここで良くなったと評価されたのは、角度だけではない。活動時の痛みや機能障害も調べている。左右の数値を近づけることだけを目的にすると、患者が実際に困っている動作の変化が視野から外れる。角度と生活の困りごとの両方を見る姿勢は、研究の評価項目から学べる点である。[19]
肩を比べるメモも、数値の横に困った場面を短く残せば、相談の入口にしやすい。「上着を着るとき」「腕を後ろへ動かすとき」のように、自分の言葉で十分だ。診断名を先回りして書く必要はない。数値を埋めるために痛い動きを繰り返すのではなく、医師へ伝えたい内容を整理するためのメモと考えたい。
今日からできること
- 記録に外旋・内旋・合計の欄を作る。テニス研究で使われた総回旋可動域は、内旋と外旋の和である。左右それぞれで内訳を残し、合計だけで方向の変化を消さない。[3]
- 運動の前か後かを添える。プロ選手26人の試合前後では、合計と内旋が逆向きに変化した。同じ日の値でも、測った場面をそろえて読みたい。[8]
- 研究の数値には対象も一緒に書く。投手57人の比較に使われた160度という区切りを、自分の肩の目標へ移さない。研究を読むメモなら、競技と研究の型を隣に置く。[4]
- 柔らかさと力を別々の項目として扱う。53人の予備的研究で見られた関連から、広い可動域だけで十分な筋力があるとは判断できない。角度の記録を筋力の証明にしない。[6]
- 痛みがあるときは、左右をそろえる練習を自分で決める前に医師へ相談する。患者67人の試験で評価されたのは、治療プログラムに加えた特定のストレッチである。[19]

オンザショアで、通う予定から運動を考える
角度の記録に加えて、通える時間も手帳に残す。運動を続ける場所を選ぶときは、生活の予定と照らせる具体的な情報から考えたい。オンザショア立川店の営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分だ。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンを用意している。女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITもある。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている場合は利用できない。参加できる条件を確認してから、通う時間と種目を考える。
ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。
続ける予定を組むための情報は、店のトップと料金で確認できる。体験の予約も、生活に組み込める時間を考える入口となる。
参考文献
[1] Glenohumeral joint rotation range of motion in competitive swimmers. — Riemann BL, Witt J, Davies GJ., 2011, Journal of sports sciences. DOI: 10.1080/02640414.2011.587441
[3] A COMPARATIVE STUDY OF PASSIVE SHOULDER ROTATION RANGE OF MOTION, ISOMETRIC ROTATION STRENGTH AND SERVE SPEED BETWEEN ELITE TENNIS PLAYERS WITH AND WITHOUT HISTORY OF SHOULDER PAIN. — Moreno-Pérez V, Elvira J, Fernandez-Fernandez J, Vera-Garcia FJ., 2018, International journal of sports physical therapy. DOI: 10.26603/ijspt20180039
[4] Limited Total Arc Glenohumeral Rotation and Shoulder Biomechanics During Baseball Pitching. — Ide T, Hamer TJ, Rosen AB, Vogel C, Haan D, Knarr BA, Wilkins SJ., 2024, Journal of athletic training. DOI: 10.4085/1062-6050-0565.23
[5] Range of Motion and Muscle Stiffness Differences in Junior Tennis Players with and without a History of Shoulder Pain. — Colomar J, Peña J, Vicens-Bordas J, Baiget E., 2025, International journal of sports physical therapy. DOI: 10.26603/001c.127263
[6] THE RELATIONSHIP BETWEEN PASSIVE GLENOHUMERAL TOTAL ROTATION AND THE STRENGTH OF THE INTERNAL AND EXTERNAL ROTATOR MUSCLES, A PRELIMINARY STUDY. — Cibulka MT, Enders G, Jackson A, Maines S, Von der Haar J, Bennett J., 2015, International journal of sports physical therapy. DOI: None
[8] Acute effects of a single tennis match on passive shoulder rotation range of motion, isometric strength and serve speed in professional tennis players. — Moreno-Pérez V, López-Samanes Á, Domínguez R, Fernández-Elías VE, González-Frutos P, Fernández-Ruiz V, Pérez-López A, Fernández-Fernández J., 2019, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0215015
[19] Effects of Modified Posterior Shoulder Stretching Exercises on Shoulder Mobility, Pain, and Dysfunction in Patients With Subacromial Impingement Syndrome. — Tahran Ö, Yeşilyaprak SS., 2020, Sports health. DOI: 10.1177/1941738119900532
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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