ダイエットのプロテインで消費は増える?窒素と食後の熱から読む燃料の交代

ダイエット中にプロテインを飲めば、消費カロリーも脂肪燃焼も増えるのか。呼気と尿の窒素から調べるたんぱく質の酸化、食後に増える熱、長期の体重変化を研究で読み分ける。運動後の女性を調べた試験や食事量をそろえた比較から、消費量の数字だけで飲む量を決めない見方を考える。

シェーカーに残った泡を見ながら、飲んだ分のカロリーはどうなるのかと考える。「これを飲むと代謝が上がる」と聞くと、さっき使った分に、さらに消費カロリーが上乗せされる気がする。だが、中年女性を対象に運動後を調べた試験では、たんぱく質を飲んでも消費量は増えず、燃料に占める脂肪の割合はむしろ小さくなった。18〜39歳の女性に同じ反応が起こるかは、別に確かめる必要がある。[18]

一方で、食事のエネルギーをそろえ、糖質の一部をたんぱく質に置き換えた試験では、食後の熱の産生が増えている。答えは「飲めば燃える」でも「飲む意味はない」でもない。消費した総量と、何を燃料にしたかと、後日の体重は別々に確かめる必要がある。[5][7][18]

既存記事「女性のプロテインの表示量はどう測る?窒素から換算する数字と成分の違いを読む」は食品側の表示を扱う。ここでは体に入った後、窒素を手掛かりに読む燃料の交代を考える。「脂肪燃焼量の計算はたんぱく質も含める?呼気と尿で分ける燃料の内訳を読む」の測定原理から進み、補給の前後で消費が増えたと判断できるかを問う。[3][17]

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

消費カロリーと燃料の内訳は違う数字である

間接熱量測定とは、呼吸のガス交換や尿中への窒素の排泄を使い、代謝の速さや使った栄養素を推定する方法である。重症患者への応用を扱ったレビューは、この方法がモデルと仮定に基づき、得た値の解釈にはそれらの理解が必要だと述べている。装置が数字を出したことと、解釈まで自動で正しくなることは同じではない。重症患者の臨床での解釈を扱うため、18〜39歳の健康な女性の補給効果を直接示す根拠には使えない。[17]

たんぱく質の酸化とは、たんぱく質に由来するアミノ酸を燃料として使う過程を指す。健康な成人の研究では、この酸化を尿中窒素から定量し、部屋型の装置で調べた消費量と組み合わせている。吐く息だけを眺めているように見える代謝研究にも、尿を集める仕事が組み込まれている。[1][3]

ここで分けたいのは、総消費量という合計と、脂肪・糖質・たんぱく質の酸化という内訳である。肉、乳製品、大豆を中心とする食事を比べた成人の試験では、総消費量に有意差がない一方、たんぱく質の酸化には違いがあった。同じ合計でも中身は動く。その実例である。[11]

家計なら支出総額が同じでも、交通費と食費の配分は変わる。体の数字も、ある燃料の利用が増えたという報告だけで総量まで増えたとは読めない。プロテインを飲んだ後にたんぱく質の酸化が増えた場合、その分が丸ごと追加の消費になったのか、別の燃料の利用と入れ替わったのかを確かめる必要がある。[3][11][18]

この違いは、商品を選ぶ前にも役立つ。宣伝や体験談で「代謝が変わった」とだけ書かれていたら、消費量の話なのか、燃料の話なのかを探す。尿中窒素は単なる余りの点検ではなく、この内訳を読む手掛かりとして研究に使われている。食品に書かれたたんぱく質量と、体内で酸化された量を同じ欄へ写してはいけない。[3][17]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

食後の熱は増えても、比較した食事を確認したい

食事誘発性熱産生とは、食事に伴って増えるエネルギー消費である。過体重の男女を対象にした無作為化二重盲検クロスオーバー試験では、同じ参加者が条件を替えて食事をとり、たんぱく質の量や種類による違いを比べた。参加者は17人で、各条件の食事のエネルギーはそろえている。過体重の男女を合わせた結果を、18〜39歳の女性個人の反応へそのまま当てはめるには慎重さが要る。[5]

比較したのは対照食、ホエイの微小ゲルを30 g含む食事、同じものを50 g含む食事、カゼインを50 g含む食事である。ホエイとカゼインは乳由来のたんぱく質だ。この試験ではたんぱく質と糖質を交換しており、いつもの食事に粉だけを足した実験ではない。この条件を落とすと、生活への当てはめが変わってしまう。[5]

食事誘発性熱産生の値は、対照で6.7±3.7%、ホエイ30 gで13.0±5.0%、ホエイ50 gで18.0±5.0%、カゼイン50 gで16.0±5.0%だった。ホエイの量を増やした条件間には有意差があった。一方、同量のホエイとカゼインの差は傾向にとどまり、明確な優劣が確定したとは読めない。[5]

ホエイ50 gではカゼイン50 gよりたんぱく質の酸化も高く、たんぱく質の代謝回転と食後の熱には関連が見られた。代謝回転は、体内のたんぱく質が作られたり分解されたりする動きである。研究者は、酸化が熱産生の重要な要因になり得ると考察している。これは仕組みの候補を示す関連であり、因果を確定した結果ではない。[5]

夕食後に飲み物を追加する人が、この結果を見て摂取分を帳消しにできると考えるのは飛躍である。研究で比較したのは、エネルギーをそろえた食事の中身だ。熱の割合が上がった結果は、その比較の中で受け取る。食事全体を変えずに補給を足した日の収支へ、そのまま貼り付ける数字ではない。[5]

食後の熱産生の結果を読む際には、平均値に付いている幅も見たい。ホエイ50 gの18.0%だけを切り取ると、誰でも同じ反応が得られるように見えるが、報告値には±5.0%というばらつきがある。研究の平均は自分の身体に付いた計量票ではない。参加者が過体重の男女であることも含め、比較の結果と個人の予測を分けて受け止めたい。[5]

種類の比較にも注意が要る。ホエイ50 gとカゼイン50 gの差の検定は、有意とされたホエイの量の比較とは異なり、傾向という位置付けだった。量の効果と種類の効果を同じ強さの証拠として並べると、商品選びの根拠が実際より強く見える。研究で使ったホエイの形も明示されているため、乳由来というだけであらゆる粉の成績に広げることは避けたい。[5]

食後の熱の数字を確かめる目的は、食卓を計算問題にすることではない。夕方の立川駅で飲み物を選ぶとき、「熱が増える」という説明が食事の置き換えを指すのか、それとも追加を指すのかを立ち止まって読めればよい。今回の食後試験が直接支えるのは、同じエネルギーの食事でたんぱく質と糖質を交換した条件の違いまでである。[5]

運動後の女性では脂肪からたんぱく質へ配分が動いた

運動後の補給に近い場面を見たのが、平均年齢46.5歳の女性17人の試験である。筋力運動の直後に、たんぱく質30 gを含む120 kcalのホエイ飲料をとる条件と、エネルギーを含まないプラセボをとる条件を比較した。測定は運動前から回復期120分にわたり行われた。平均年齢が読者層より高く、18〜39歳の女性への当てはめは検証が必要だ。[18]

運動による酸素消費量の増加は回復期90分まで続いたが、ホエイの補給による影響はなかった。一方、呼吸交換比、つまり呼吸ガスの交換の比から見る燃料利用の経過は異なった。補給した条件では運動前の値へ早く戻り、脂肪酸化の反応が小さくなった。消費量の追加と、燃料の変化を分ける必要がよく見える。[18]

脂肪の寄与はプラセボで77.76±2.19%、ホエイで72.12±2.17%だった。たんぱく質の酸化の寄与は17.18±1.33%から20.82±1.47%へ増えている。これらは燃料の割合であり、体脂肪がその割合だけ減ったという数字ではない。飲料をとった後に、利用する燃料の配分が変わった結果である。[18]

著者らは脂肪利用を最大にする観点から、補給を遅らせる可能性にも言及している。しかしこの試験が比べたのは回復期の代謝であり、補給の時刻を長く変えて体脂肪や筋肉を追った成績ではない。この記事では、この短期の反応だけを理由に飲む時刻を遅らせるよう勧めない。試験の問いと、生活で決めたい問いには距離がある。[18]

とくに、脂肪の割合が低かったことを「プロテインが運動を無駄にした」と言い換える必要はない。運動による酸素消費の増加は両条件で見られた。研究が示したのは補給による追加の消費が確認されず、代替の燃料があると脂肪の利用が小さくなったことだ。運動そのものの価値を採点した比較ではない。[18]

数字で読むプロテインと消費の比較

食事条件を替えた17人の試験では、ホエイ30 gと50 gの食後の熱産生が13.0%と18.0%だった。食事のエネルギーは同じである。[5]

運動後の女性17人では、たんぱく質30 gの補給で消費量の追加は見られなかった。測定は回復期120分までだった。[18]

健康な成人86人の研究では、エネルギーが釣り合う条件のたんぱく質酸化は372±78 kcal/日だった。個人への推奨値ではない。[3]

持久運動の30論文、計286人を統合した解析では、運動中のたんぱく質のエネルギー寄与は3.28%だった。対象は健康な成人である。[1]

減量後の24週間を追った補給試験では、体重の戻り方に群間差がなかった。食後の熱などの変化と分けて読む結果である。[7]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約