
身体の感覚を不安として受け止める度合いも関わる
女性を対象にした研究では、女子大学生年代の16人がカフェイン5mg/kgと比較用の偽薬を別々の条件でとり、1時間後に高強度の自転車運動を30分行った。カフェイン条件では、運動中の脚の筋肉痛の強さが大きく低下した。効果量はd=−0.95である。[20]
効果量は、条件間の違いの大きさを表す尺度であり、痛みが何割減ったという割合ではない。さらにこの試験では、不安感受性の評価が低い人ほど痛みの低下が大きかった。不安感受性は、身体の感覚などを不安と結び付けて受け止める傾向を考えるための概念である。参加者の傾向によって、痛みへの働きにも違いがあった。[20]
重要なのは、ここで測ったのが運動中の脚の痛みだという点である。不安そのものを治療した試験でも、初回に参加できるかを調べた試験でもない。女性の結果だから自分の朝にもそのまま当てはまる、と飛びつかない。人数が少なく、運動も高強度の自転車という具体的な条件を持っている。[20]
この研究を生活に生かすなら、痛み、眠気、不安を全部「調子がよい・悪い」に押し込めない姿勢が役立つ。例えば、眠気は軽くなったが落ち着かなさは残る、脚のつらさは少ないが初めての動作には迷う、といった言葉を用意する。カフェインの効果を自分で証明するためではなく、今何に困っているかを伝えるための整理である。
初回の受付で伝える内容も、研究用の尺度をまねる必要はない。「今日は初めてなので動きの確認をしたい」「朝から落ち着かない」と、現在の状態を言葉にすればよい。参加前に不安を完全に消すことを目標にするより、質問したい内容を持っていく、という選び方がある。これはカフェインによる効果ではなく、初回の支度としての提案だ。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
胃の不快感まで、緊張だけのせいにしない
スポーツ時の胃腸とサプリメントを扱うレビューでは、カフェインは運動成績を支える根拠がある一方、胃腸症状の引き金にもなり得ると整理されている。主に強度が高い運動や長時間の運動を扱っており、18〜39歳の女性の初回レッスンにそのまま適用するには運動条件の違いがある。カフェインによる胃腸の不調を避ける工夫として、量を抑えることと、ストレス、不安、ほかの刺激物、空腹などの悪化要因を避けたり減らしたりすることを挙げている。[9]
初回の運動へ向かう朝に応用する際は、空腹を我慢してコーヒーだけで支度することや、気合を入れるために刺激のある飲料を重ねることを、当然の準備にしないという考え方になる。ただし、このレビューは運動する人の胃腸症状を扱ったもので、朝食の決まった献立や初回レッスン専用の飲み方を指定するものではない。[9]
運動に伴う吐き気や嘔吐のレビューは、原因が幅広いことを示している。競技者の練習や試合を扱うため、18〜39歳の女性の日常的なレッスンへそのまま当てはめる際は負荷と環境の違いに注意がいる。運動の強さと長さに加え、暑さ、水分不足、食べ過ぎや飲み過ぎ、長い空腹、カフェインなどの補助食品、競技への不安が候補として挙がる。「気持ちの問題だ」と決めることも、「コーヒーだけが原因だ」と決めることも、この整理には合わない。[17]
だから記録には、飲んだかどうかだけでなく、食事をとったか、どんな運動をしたか、どこで不快になったかも添えたい。家を出る前か、移動中か、動き始めてからか。これだけで原因が確定するわけではないが、困り事を説明する手掛かりにはなる。つらさを確かめるために、同じ飲み方で無理に運動を繰り返す必要はない。
暑い環境で吐き気やふらつきなどの症状が出たら、運動を止め、部屋の外の涼しい所へ移って冷やし、スタッフに伝える。症状が強い場合や続く場合、飲むと不調を繰り返す場合は医師に相談する。飲料の選び直しで済むかどうかを、自分だけで判断しない。

よくある誤解
「コーヒーは健康によいのだから、運動前にも多い方がよい」という考えは、長い期間の健康との関連と、その朝の作用を混ぜている。コーヒー全般のレビューが整理した良好な健康結果の多くは、長期の観察研究に基づく。飲む人と飲まない人の違いを追う研究であり、初回の前に量を増やす効果を示すものではない。[3]
気分についても同じである。茶、ココア、コーヒーと気分の問題を扱った系統的レビューは、人を調べた17本を選び、抑うつへの保護的な可能性を報告している。ただし、ほぼすべてが観察研究であり、一般向けに確かな助言をするには試験が必要と結んでいる。抑うつとの関連を、その朝の不安を下げる証拠に置き換えてはいけない。[16]
「不安がある人はカフェインを飲むと必ず悪化する」という断定も適切ではない。男性学生の飲料試験では不安の評価が低下した一方、包括的なレビューは不安への好ましくない反応の個人差を挙げる。違う研究の結果を無理に同じ答えへ揃えるより、どの人が何をとった結果かを確認する方がよい。[8][15]
「目が覚めれば寝不足でもいつもどおり動ける」という期待にも線を引きたい。学会のレビューは、睡眠不足の状況で認知面や運動面の成績が改善する人がいるとするが、それは睡眠不足がなくなったことを意味しない。その日の初回参加を急いで決める根拠にせず、眠気や体調も含めて予定を考えたい。[8]
また、初回の前に飲まなかった日につらさがあったとしても、それだけで依存症と自己判断することはできない。運動関連集団の依存や離脱を扱った構造化ナラティブレビューで、条件に合った研究は4本だった。大学のスポーツ学生や競技自転車選手などの研究であり、18〜39歳の女性一般へそのまま当てはめるには対象が限られる。研究間の違いが大きく、診断に基づく評価も一般的ではなく、確かな臨床的・疫学的結論には不十分とされている。[1]
身近な人の「私は平気だった」という話も、その人の経験として聞く位置に置きたい。同レビューでは、運動集団における依存の頻度や危険因子はなお分かっていないとされる。周囲が飲んでいることは、自分の落ち着かなさを無視する理由にはならない。反対に、初回に緊張したことだけでカフェインの問題と決め付ける必要もない。[1]
朝にコーヒーを楽しむ習慣そのものと、運動のために飲まなければならないという課題は分けて考えられる。予約を入れたから飲む量まで変える、という段取りを必須にしない。いつもの飲み方で困ることがあるなら、その経験を相談の言葉にする。初めて通う日に必要なのは、研究の参加者になることではなく、いまの状態を伝えて参加の仕方を考えることである。
今日からできること
- 9mg/kgのような高用量を目指す準備は避ける。副作用が多く、成績を上げるためにも必要とはされない。初回の気合を量の上乗せで表さなくてよい。[8]
- 初回だけカフェイン量を増やす計画は立てない。3〜6mg/kgという研究上の量は、朝のコーヒーの目標値ではない。[8]
- 400mgで負担軽減がなかった15〜17歳の選手の試験を、増量を考え直す材料にする。これは成人女性の適量ではない。飲み物の種類と時刻、不調の経験を相談時に伝えたい。[4]
- 空腹、不安、ほかの刺激物が重なる支度を見直す。胃腸のレビューが挙げる悪化要因を、初回の気合の入れ方にしない。[9]
- 研究で多い60分前という条件を、必須の待ち時間にしない。受付や移動の予定とは分け、飲む形でも時刻の条件が違うことを覚えておく。[8]

オンザショアへ向かう朝は、通う時刻から決める
初めて通う朝の支度は、参加する場所と時間を確かめるところから始めたい。オンザショア立川店の営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。JR立川駅北口から徒歩1分の場所にある。
当店は溶岩プレートを敷いたスタジオでホットヨガを行うほか、常温のヨガやピラティスも扱う。ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。飲み物に運動の出来を託すより、生活の予定に合う時間や参加するレッスンを確かめ、続ける場所を選ぶための情報として使いたい。
妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件を先に確かめたい。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。
予定を決める際は店舗の案内と料金を確認できる。体験の予約も用意している。まずは通う場所と参加条件を確かめ、朝の予定に入れられるかを考えるところからでよい。
参考文献
[1] Beyond Ergogenic Effects: Limited Evidence on Caffeine-Related Problematic Use, Dependence, and Withdrawal in Athletic Populations-A Structured Narrative Review — Liu H, Cao Y, Zhang G, Li H. / 年: 2026 / 誌名: Nutrients / 被引用: 0. DOI: 10.3390/nu18172770
[3] Coffee’s Impact on Health and Well-Being — Emadi RC, Kamangar F. / 年: 2025 / 誌名: Nutrients / 被引用: 9. DOI: 10.3390/nu17152558
[4] The Influence of Caffeine on Tolerance to Sport-Specific High-Intensity Exercise in Young Elite Soccer Players — Bezuglov E, Vakhidov T, Malyakin G, Kapralova E, Emanov A, Koroleva E, Manina M, / 年: 2025 / 誌名: Journal of human nutrition and dietetics : the official journal of the British Dietetic Association / 被引用: 0. DOI: 10.1111/jhn.70002
[8] International society of sports nutrition position stand: caffeine and exercise performance — Guest NS, VanDusseldorp TA, Nelson MT, Grgic J, Schoenfeld BJ, Jenkins NDM, Aren / 年: 2021 / 誌名: Journal of the International Society of Sports Nutrition / 被引用: 415. DOI: 10.1186/s12970-020-00383-4
[9] Sport Supplements and the Athlete’s Gut: A Review — Wilson P. / 年: 2022 / 誌名: International journal of sports medicine / 被引用: 9. DOI: 10.1055/a-1704-3086
[10] Caffeine and Exercise: What Next? — Pickering C, Grgic J. / 年: 2019 / 誌名: Sports medicine (Auckland, N.Z.) / 被引用: 110. DOI: 10.1007/s40279-019-01101-0
[15] Acute Effects of an “Energy Drink” on Short-Term Maximal Performance, Reaction Times, Psychological and Physiological Parameters: Insights from a Randomized Double-Blind, Placebo-Controlled, Counterbalanced Crossover Trial — Chtourou H, Trabelsi K, Ammar A, Shephard RJ, Bragazzi NL. / 年: 2019 / 誌名: Nutrients / 被引用: 30. DOI: 10.3390/nu11050992
[16] Tea, cocoa, coffee, and affective disorders: vicious or virtuous cycle? — García-Blanco T, Dávalos A, Visioli F. / 年: 2017 / 誌名: Journal of affective disorders / 被引用: 36. DOI: 10.1016/j.jad.2016.11.033
[17] ‘I think I’m gonna hurl’: A Narrative Review of the Causes of Nausea and Vomiting in Sport — Wilson PB. / 年: 2019 / 誌名: Sports (Basel, Switzerland) / 被引用: 15. DOI: 10.3390/sports7070162
[20] Effect of caffeine on leg-muscle pain during intense cycling exercise: possible role of anxiety sensitivity — Gliottoni RC, Motl RW. / 年: 2008 / 誌名: International journal of sport nutrition and exercise metabolism / 被引用: 24. DOI: 10.1123/ijsnem.18.2.103
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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