
「急げば間に合う」を、出発と帰宅の時刻で確かめる
時間が足りないと分かったとき、「移動を急げばよい」と考える場面がある。Svensonの研究は、速度を上げたときにどれだけ時間を節約できるかという判断を扱った。道路交通での選択、医療現場の時間配分、選択肢を等しくする課題を通して、速度を上げることによる節約時間の判断に系統的な誤りが生じることが示された。[15]
この研究を根拠に、駅まで速く歩けばどの程度間に合うかを決めることはできない。研究が扱った選択と、実際の通い道は別である。ここで拾いたいのは、速くするつもりだから必要時間を減らしてよい、という直感にも点検が要ることだ。急いだつもりという感覚を、そのまま確保済みの時間にしない。[15]
予定への落とし込みとしては、残業したら移動を縮めるという帳尻合わせより、職場を出た時刻と実際の到着時刻を並べる方法がある。帰路にも同じ問いを置く。レッスンが終わったらすぐ夕食に取りかかれるのか、着替えと移動を挟むのか。運動の終了と日常への復帰を同じ時刻にしないための確認である。
時間の尋ね方自体にも差がある。LeBoeufとShafirの実験では、不確かな期間や距離を「あと何日」のような単位で答える予測は、対応する日付や到達点で答える予測より短かった。現在を基準に少しずつ修正する際、その修正が足りないという説明と整合する結果だった。[11]
この結果は、帰宅時刻を書けばピラティスが続くと実証したものではない。それでも生活上の工夫として、「どのくらいかかるか」と「何時に出て、何時に戻るか」を両方書き、食い違いを見ることはできる。所要時間だけだと収まりそうに見えた予定が、夕食や翌日の準備と重なっていないかを確かめる用途である。[11]
たとえば夜の予定には、帰宅後に残っている洗濯や食事の支度も並べる。行きの移動だけを短くして、帰ってからの用事を空欄にすると、レッスン開始に間に合う計画は作れても、その夜を終える計画にはならない。出発から帰宅、その先の生活まで線をつなぐと、通うことがどこを占めるのかが見える。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
見積もりを直しただけで、継続できたと考えない
心理学の用語を知ることと、次の予測が改善することも区別が必要だ。Aczelらは154人を対象に、複数の判断の偏りを扱う訓練を行い、訓練前と4週間後に評価した。事例の対応関係から学ぶ訓練、偏りについて知る訓練、訓練しない対照群を比較した研究である。[8]
事例から学ぶ訓練群の改善が示唆されたのは、統計原則への違反を測る課題だけだった。対象には計画錯誤も含まれていたが、すべての判断が広く改善した結果ではない。「人は楽観的に予定を組む」と読んだだけで、通う計画も直ると考えるのは早い。研究は、偏りを減らす訓練の効果を具体的に評価する必要性を示している。[8]
別の研究では、学生の実際の課題について、個別の出来事の確率予測と、複数の出来事をまとめた頻度予測を比較した。別々の回答者に尋ねると、どちらも楽観的で予測の妥当性が低かった。同じ回答者が両方を答える場合、まとめた予測はより慎重だったものの、楽観的な偏りは残った。学生の課題に関する結果を、18〜39歳の女性のスタジオ通いへそのまま当てはめることはできない。[19]
したがって、予定の言い方を「行けるか」から「何回行けるか」へ変えるだけで、見積もりが正確になるとはいえない。回数を数える形式自体が解決策なのではない。今回の研究で扱う頻度は出来事の予測形式であり、ピラティスの実施頻度を比較した結果でもない。[19]
生活への応用では、予定を組んだ段階と、実際に通った段階を分けて振り返る案がある。予定の出発時刻と実際の出発時刻が違ったのか、移動の見込みが違ったのか、帰宅後の用事に無理があったのか。それぞれなら、次に変える場所も違う。「行けなかった」という結果だけでは、どこを直すかが決まらない。
また、見積もりを控えめにすることと、体調に合う頻度を判断することは別の作業だ。時間の空欄ができても、それだけで毎日行う適否は決まらない。この記事の研究が扱う予測の問題を、身体への効果や回復の結論にまで広げない。予定を組む日は時間を点検し、実施する日は体の状態も確認する、という役割の区別が必要である。

よくある誤解
「毎日行くと決められないのは、やる気が弱いから」。これは時間の問題を気持ちの問題へまとめ過ぎている。作業を分けるだけで割り当て時間が変わった実験は、予定の表し方によって見積もりが違いうることを示す。レッスン前後の動作を数え落としていたなら、まず予定の作り方を直す余地がある。[7]
「経験者なら通う時間も正確に分かる」。経験が予測に使われても、その経験に引っ張られて過小評価にも過大評価にもなりうる。過去に着いた時刻を使うなら、出発地点や途中の用事が次の予定と似ているかも確かめたい。速かった日の記憶だけに、毎日の予定を代表させない考え方だ。[13][14]
「予備の時間を一律に足せば解決する」。整形外科の研究の17.3%は、その施設の対象で得られた値であり、通勤や着替えの共通の補正値ではない。訓練研究も、判断全般が改善する結果ではなかった。一定の上乗せを正解として配るより、どの動作の見積もりがずれたかを確かめる方針として使いたい。[4][8]
こうした誤解を避ける際も、予定が崩れた理由をすべて計画錯誤と呼ぶ必要はない。分かっていた用事を数え忘れたのか、その日になって予定が変わったのかは区別できる。名前を付けることより、次の予定表のどこを書き換えるかが大切だ。出発前の用事が増えたなら、その条件を残して次の比較に使う。
今日からできること
- 「通う」を出発準備、移動、着替え、レッスン、帰宅へ分け、自分の実測を当てはめる。3つの実験で示された分割効果を、数え落としの点検へ応用する案である。[7]
- 所要時間の予測と、実際の出発・到着・帰宅の時刻を併記する。移動や着替えごとに「実測の分数−予測の分数」を計算し、予定を超えた分を次回の同じ工程に戻す。これは自分の記録を使う点検案であり、研究が定めた補正時間ではない。[4][11]
- 前回の記録には出発地点や途中の用事も添える。直前の作業が次の予測を左右した3つの実験を踏まえ、条件が違う日の記録をそのまま使っていないか確かめる。[13]
- 早く動くつもりで移動時間を削らず、実際にかかった時間と照合する。速度の上昇から節約時間を判断する際にも誤りがあった研究を、直感の点検に使う。[15]
- 予定表を直した後も、予定と実績を並べて見直す。154人を4週間後に評価した訓練研究は、偏りを知れば広く改善するという結果ではなかった。[8]
予備時間の幅は、他人の平均から借りず、自分の比較できる日の記録から決める。予測を超えた工程では実測の分数を次の見積もりに使い、出発が遅れた日は移動時間に混ぜず出発準備の欄へ戻す。条件が違う日は別に残す。これらは研究から着想した生活上の点検案で、毎日通えるようになる効果を検証した手順ではない。記録の目的は予定表を細かく埋めることでもない。支度に手間取ったのか、帰りの用事が重なったのかを区別し、自分の生活に必要な空欄を残すことだ。[7][8]
通えた回数の横には、帰宅後に何が残っていたかも書ける。開始時刻に間に合った日でも、その後の家事が詰まっていたなら、同じ時刻を毎日の定番にするかは考え直せる。反対に、出発から帰宅まで無理なく置けた曜日が見つかったら、その条件を次の予定の候補にする。回数への決意より先に、次も使える経路と時間帯を探したい。

オンザショアで、往復まで含めた通い方を考える
往復と着替えまで予定に戻すと、レッスンの開始時刻だけでは場所を選べなくなる。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、営業時間は8:00〜23:30で、年中無休である。駅からの距離と営業時間は、仕事帰りや休日の予定を組む際に確認できる店の事実だ。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fである。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングなどを扱う。ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。店のトップと料金で内容を確認し、往復や準備まで含めて生活に置けるかを考える。
妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。これはヨガの体験内容である。ヨガ体験の予約はこちらで確認できる。通うために確保する時間も、続ける仕組みの一部として扱いたい。
参考文献
[4] The Planning Fallacy in the Orthopedic Operating Room — Katt BM, Tawfik A, Lau V, Padua F, Fletcher D, Stamos B, Aita D, Conte E, Saxena, 2021, Cureus. DOI: 10.7759/cureus.12433
[7] Allocating time to future tasks: the effect of task segmentation on planning fallacy bias — Forsyth DK, Burt CD, 2008, Memory & cognition. DOI: 10.3758/mc.36.4.791
[8] Is it time for studying real-life debiasing? Evaluation of the effectiveness of an analogical intervention technique — Aczel B, Bago B, Szollosi A, Foldes A, Lukacs B, 2015, Frontiers in psychology. DOI: 10.3389/fpsyg.2015.01120
[11] Anchoring on the “here” and “now” in time and distance judgments — LeBoeuf RA, Shafir E, 2009, Journal of experimental psychology. Learning, memory, and cognition. DOI: 10.1037/a0013665
[13] The role of prior task experience in temporal misestimation — Thomas KE, Handley SJ, Newstead SE, 2007, Quarterly journal of experimental psychology (2006). DOI: 10.1080/17470210600785091
[14] The broad applicability of memory bias and its coexistence with the planning fallacy: reply to Griffin and Buehler (2005) — Roy MM, Christenfeld NJ, McKenzie CR, 2005, Psychological bulletin. DOI: 10.1037/0033-2909.131.5.761
[15] Decisions among time saving options: when intuition is strong and wrong — Svenson O, 2008, Acta psychologica. DOI: 10.1016/j.actpsy.2007.09.003
[19] Frequency, probability, and prediction: easy solutions to cognitive illusions? — Griffin D, Buehler R, 1999, Cognitive psychology. DOI: 10.1006/cogp.1998.0707
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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