
腹筋のつらさと、全体の評価を一言で済ませない
初心者向けの腹筋メニューを探すと、お腹の疲れを感じたことが、その日の運動全体のきつさの代表になりがちだ。記録する際には、「お腹がつらい」「息がきつい」「全体としてはこの数字」と言葉を添える余地を残したい。これは部位ごとに正しい点数を算出する提案ではなく、指導者が何の評価を求めているか確認するための言い方である。
運動習慣のある女性11人が参加した比較研究では、通常のサーキット筋力運動、有酸素運動を組み込む方法、筋力運動とインターバル運動を組み合わせる方法が検討された。参加者は各方法に慣れるセッションを行ったうえで、無作為な順序で測定を受けた。測定は運動前と、各ミニサーキット後に実施された。[5]
筋力運動とインターバル運動の組み合わせでは、RPEは8.14、有酸素運動を組み込む条件では6.15、通常の条件では5.06だった。血中乳酸濃度もそれぞれ7.31、4.54、3.99mmol/Lで、組み合わせ条件のほうが高かった。同じ研究内では、運動の組み方の違いとともに、感じた負担も変わっていた。[5]
この点数を初心者の目標にしてはいけない。参加者は運動習慣のある少人数の女性で、比較したのは特定のサーキットである。腹筋だけの自宅メニューで同じ点数になれば同じ運動をした、と読み替える根拠にはならない。研究の数字は負担の違いを知る手がかりであり、点数に到達する競争の案内ではない。[5]
また、この研究が調べたのは運動した際の反応である。高いRPEを示した方法が、長く続けたときに全員の目標へ最もよく届くと確定したわけではない。[5] 初回の相談では、「高く答えられた」より、「何がつらかったかを説明できた」を記録の目的に置くほうが、次の会話を作りやすい。
たとえば、数字だけを告げたあとに「お腹の疲れを強く意識して答えた」と付け足す。指導者が全体の評価を求めていたなら、その場で問いをそろえ直せる。評価対象の確認は、感覚を否定することとは違う。感じた場所と、求められた点数の対象を、会話の中で並べる作業である。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
励まされて楽に感じても、負荷が下がったとは限らない
男性エリートサッカー選手22人を対象とした無作為化クロスオーバー試験では、自転車によるHIITを、動機付けの声かけがある場合とない場合で比べた。30秒の強い運動と30秒の動きながらの回復を交互に行い、強い運動を12回実施した。RPEなどは途中で繰り返し評価された。男性エリート選手で得た反応が、18〜39歳の女性初心者にも同じように生じるかは別に確かめる必要がある。[6]
生理的な反応は条件間で同程度だった一方、声かけのある条件ではRPEが低く、動機付け、取り組み、気分の評価が高かった。RPEの条件差の検定はp=0.038だったが、この値は「何点楽になるか」を表す効果量ではない。誰でも同じ幅だけ楽になると受け取る数値でもない。[6]
ここで注目したいのは、きつさが心理的な働きかけとともに変わったことだ。同じような身体の負担の下でも、声かけの有無で感じ方が変わった。[6] だから、「励ましがあった日は数字が低い」という記録から、すぐに体力が上がったと判断しない。励まされたことも、その日の条件として残しておける。
この研究は競技選手の試験であり、初心者に強く声をかけ続ける方法を勧めるものではない。[6] 「もう少し」と言われた瞬間、自分の評価を低く言い直したくなったら、直前の感覚も伝えてよい。指導者に気を遣って点数をそろえる必要はない。数字を答える場面は、頑張りを認めてもらう試験から切り離しておきたい。
また、楽しさときつさは、別々に尋ねる意味がある。心血管代謝のリスク因子があり、運動習慣が少ない女性19人、平均年齢53歳を対象とした無作為化クロスオーバー試験では、トレッドミルのHIITを比較した。4分を4回行う条件では、ほかの条件より心拍数とRPEが高く、楽しさが低かった。平均年齢と健康状態が異なるため、18〜39歳の女性初心者にもこの条件が合わないと決めることはできない。[9]
ただし、この比較は区間の長さだけを変えた実験ではなく、各条件で設定強度も異なる。したがって、「長い区間は誰でも嫌になる」と一般化しない。[9] 初心者の相談では、「きつかったが楽しかった」「負担は伝えられたが、また行いたいかは迷う」と分けて話す方法がある。点数の欄に、次回への気持ちまで代弁させなくてよい。
楽しさを運動後に尋ねた女性の試験では、評価は終了から約5分後に行われた。[9] その結果を読むときは、運動中にずっと楽しく動けたという意味まで広げない。記録帳でも、途中の感想と帰り道の感想を区別して書ける。「また来たい」という気持ちと、途中できつかったという報告は両立する。
次回の相談に使うなら、点数を並べるだけでなく、その日に確認したいことを添える。「目盛りの意味をもう一度聞きたい」「途中と終了後のどちらを答えるのか確認したい」と書いておく方法だ。記録を完成させてから相談するのではなく、答えに迷ったところ自体を相談の材料にする。初心者の最初の記録には、空欄の理由にも役割がある。

よくある誤解
「きつさを数字にすれば、他人と同じ強度で動ける」という理解は急ぎすぎである。サッカー選手の比較では、心拍予備能の割合を考慮しても、運動形式と競技水準によるRPEの違いが残った。[8] 数字を共有することは、他人と同じ値にすることとは違う。比較の相手を探す前に、自分がどの尺度で答えたかを確認したい。
「練習を挟んだ研究だから、初心者もすぐ正確に答えられる」という読み方にも注意が要る。テコンドー選手や運動習慣のある女性の研究には、測定前に慣れる機会が設けられていた。しかし、その事実だけから、尺度の説明の効果や、初心者に必要な練習量を決めることはできない。[2][5] 目盛りを確認する提案と、その効果が検証済みだという主張は区別する。
「数字が低くなったら、必ず体が楽になった」とも言い切れない。声かけの比較では、生理的反応が同程度でもRPEが低かった。[6] さらに、HIIT後の呼吸法を比べた活動的な大学生40人(男性25人、女性15人)の試験では、呼吸法によってRPEに差があった一方、回復時間の差は統計的に有意ではなかった。男女混合の活動的な集団での比較であり、18〜39歳の女性初心者の回復にも同じ結果が当てはまるかは検討が必要だ。[20] 感じたきつさと、回復に要した時間は、同じ結果を意味しない。
呼吸法の試験で低いRPEを示した条件の値を、そのまま休憩終了の合図にすることも避けたい。これは活動的な大学生における特定条件の比較で、初心者全員の再開基準を作った研究ではない。[20] 数字の役割を広げすぎず、記録と相談のために使う。そのほうが、ひとつの評価へ多くを背負わせずに済む。
今日からできること
- 開始前に、使う尺度の名前と表示を確認する。Borg CR10を使う研究と6〜20の尺度を使う研究があり、数字だけの横並びを避けるための準備になる。[8][20]
- いつの感覚を答えるか、指導者に確かめる。研究でも、各ラウンド後とセッション直後では尋ね方が違うため、記録には回答した場面を添える。[2][8]
- メニューと休憩の組み方も書き残す。選手13人の比較では、動く時間に対して休む時間が短い条件でRPEが高かった。数字だけからその日の違いを決めない。[2]
- きつさとは別に、楽しさや声かけの有無を短く残す。女性19人の比較と選手22人の比較は、感じ方を考える際に運動条件と周囲の働きかけを分ける材料になる。[6][9]
- 論文の平均点を、自分が到達すべき値にしない。女性11人のサーキット試験の値は、その参加者と方法で得られた結果であり、腹筋初心者の目標値ではない。[5]

オンザショアで、次に通う時間を考える
きつさの数字を伝える準備と、次に通える時間を考えることを、運動を始める際の確認にしたい。オンザショア立川店にはHIITのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、パーソナルトレーニングがある。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガを含め、ヨガだけで25種類以上のレッスンを扱う。
医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。参加条件を確認したうえで、通う時間と種目を考えたい。全曜日8:00〜23:30の営業で、年中無休である。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分だ。
店舗案内と料金で店の情報を確認できる。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。ヨガの体験は予約ページから申し込める。研究の平均点を目標にするより、生活に置ける運動の時間を探す場所として検討したい。きつさを記録する欄の隣に、通える時間帯も書いてみる。感じた負担を言葉にする準備と、継続の予定を立てる作業を一緒に進められる。
参考文献
[1] Cardiorespiratory and metabolic stress responses to acute high-intensity interval training anchored to critical power or maximal heart rate — Bone J, Richards DL, Gibala MJ., 2025, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-025-28231-y
[2] Effects of two work-to-rest ratios on physiological, neuromuscular, and RPE responses during taekwondo-specific HIIT — Zheng H, Zhang G, Zhong Y, Yin M, Gu Z, Wang X, Zeng X, Nassis GP, Li Y., 2025, BMC sports science, medicine & rehabilitation. DOI: 10.1186/s13102-025-01380-3
[5] Acute effects of three different circuit weight training protocols on blood lactate, heart rate, and rating of perceived exertion in recreationally active women — Skidmore BL, Jones MT, Blegen M, Matthews TD., 2012, Journal of sports science & medicine. DOI: なし
[6] Motivational Coaching Cues Can Modulate Prefrontal Cortex Activity and Perceptual Responses of Elite Football Players During High-Intensity Interval Training: A Randomised Crossover fNIRS Study — Han S, Ahn S, Sung Y, Seo JW, Li X, Han S, Kim C, Song W., 2026, European journal of sport science. DOI: 10.1002/ejsc.70222
[8] Effects of Small-Sided Games and High-Intensity Interval Training on The Rating of Perceived Exertion in Soccer Players Across Competitive Levels: Controlling for Percentage of Heart Rate Reserve — Xu W, Trybulski R, Luo L, Trybek G, Moska W, Liu Y, Clemente FM., 2025, Journal of sports science & medicine. DOI: 10.52082/jssm.2025.603
[9] Characterizing enjoyment of high-intensity interval training in association with exercise exertion among inactive women with cardiometabolic risk factors: a randomized crossover study — Min A, Gonze B, Christensen R, Small S, Williams J, Gillen J, Kirkham A., 2026, Applied physiology, nutrition, and metabolism = Physiologie appliquee, nutrition et metabolisme. DOI: 10.1139/apnm-2026-0058
[20] Box breathing or six breaths per minute: Which strategy improves athletes post-HIIT cardiovascular recovery? — Kasap M, Aydin GR., 2025, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0336615
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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