
好きな曲、速い曲、調律の高さは別の条件だ
「自分の好きな曲」と「運動向きとされる曲」は重なることもあれば、離れることもある。さらに研究には、曲への好みを問うもの、聴くタイミングを問うもの、調律を比べるものが混在する。同じ音楽の話だからとまとめず、何を替えた比較なのかを見る必要がある。自転車の好みの比較と、準備運動で聴く調律の比較は、違う問いに答えている。[1][4]
男性競技者22人の二重盲検の交差試験では、準備運動中に好みの音楽を440Hzまたは432Hzの調律で聴く条件と、音楽なしを比べた。ここでHzは調律の基準となる音の高さであり、曲が進む速さを表すテンポとは別だ。研究は速いテンポで適度な音量の好みの音楽を使っており、「遅い曲より速い曲がよいか」を直接比べた試験ではない。男性競技者の結果を18〜39歳の女性にそのまま当てはめられるかは、競技経験や性別を含めた検証が必要だ。[1]
3分の全力テストでは、どちらの調律も無音より平均速度や走行距離、快・不快の評価がよかった。無音との平均速度の差の効果量は440Hzで0.82、432Hzで0.75である。反復走の一部の時間指標では440Hzが432Hzよりよかった一方、心拍数、反復走の疲労指標、きつさには有意な変化がなかった。好みの音楽を聴く利点が、速度や感情の評価に見られ、きつさなどでは確認されなかった。[1]
効果量を読む際にも単位を飛ばさないことだ。平均速度の効果量0.82は、速度が0.82倍になったとか、82%増えたという意味ではない。差を尺度化した値なので、そのまま家庭の回数や走る速さに換算できない。数字があると選曲の効果を具体的に感じやすいが、実際の走行速度の差と、差を比較するための指標は区別する必要がある。[1]
この試験から特定の調律を全員の正解にするのは早い。すべての好みの曲を集めて優劣を判定した研究ではなく、男性競技者が準備運動で聴いた条件の比較だからだ。また、好みの曲の中で速さを変えたときの差と、調律だけを変えた差を同じものとして扱えない。「この数字の音源を選べば頑張れる」と選曲を固定するより、比較した条件を確認することが先になる。[1]
準備運動で自己選曲を聴けば必ず走成績がよくなる、という期待には、反対の結果もある。男子のエリート育成サッカー選手20人の比較試験では、朝7時と午後17時に、音楽を聴く場合と聴かない場合の準備運動を経て、反復走を行った。方向転換を含む40m走を6回、間に20秒の止まる回復を挟む構成である。男子の育成選手の結果を18〜39歳の女性にそのまま当てはめられるかは、この比較では確かめられていない。[2]
平均タイム、最良タイム、反復による成績の低下には、朝も午後も音楽による有意な効果がなかった。きつさは測る時点と時間帯で結果が異なり、午後の準備運動後には音楽ありで高く、朝の反復走後には無音で高かった。研究は、準備運動中の音楽を個人の選択として位置付け、成績を確実に高める手段とはしていない。好きかどうかと、確実に速くなるかどうかの線はここにもある。[2]
競技者の試験同士でも結果がそろわない以上、帰宅後の自分に合わせる曲を論文の数字だけで決めるのは難しい。選手の種目、テストの形式、聴く場面が違う研究を、人気曲の順位表のようには使えない。比較試験は「この曲を選べ」という命令ではなく、何を期待できて、どの成果を別に確認するかの手掛かりになる。[1][2][3]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「好きな曲で気分が上がれば、出力も上がったはず」は成り立たない。自転車の短い全力運動では、好みの曲で意欲やきつさが改善しても、平均出力、総仕事量に有意差はなかった。気分への利点を認めるために、出力の改善まで付け足す必要はない。今日も運動に向き合えたという感想と、測定されたパワーは別の記録でよい。[4]
「回数が増えたなら体は楽だったはず」という読みも違う。自重運動では好みの音楽で成績や感情反応が改善した一方、心拍数や血中乳酸、きつさには条件間の差がなかった。反復走では最初のセットで成績がよくても、感情反応やきつさには効果がなかった。楽しい、楽である、多く動ける、という日常語を同じ意味にしないことだ。[3][5]
「音楽は何でもあったほうがよい」とも決められない。自重運動の試験では、好みでない音楽の動作数が無音より少なかった。動画の選曲が合わない日には、無音という比較相手も考えられる。ただし、この結果をすべての嫌いな曲やすべての人に一般化するのではなく、自分にとって音楽がどんな位置を占めているかを見直すきっかけにしたい。[5]
ここまでの中心となる比較は、活動的な男性や男性競技者を対象とした小規模な試験だ。女性や運動を始めたばかりの人にも同じ大きさの効果がある、と断定はできない。また、その場の出力や感情の比較から、数か月後の継続や体の変化まで約束することもできない。研究で測った短い運動の成果は、その範囲の成果として受け取る必要がある。[1][2][3][4][5]
そこで選曲の目的を、最高記録を出すことだけに狭めないほうがよい。自転車の試験のように出力の差が明確でなくても、意欲やきつさに違いが出るなら、選ぶ理由にはなりうる。反対に、好みの曲でも自分の感想が変わらない日には、失敗という評価を足さず、運動の記録をそのまま残せばよい。好きな曲にも毎回の記録更新という仕事まで背負わせる必要はない。[4]

今日からできること
- 自分が普段行っている運動で、好きな曲の日と音楽なしの日を比べる。11人の自重運動試験にあった比較を手掛かりにし、選曲以外の運動内容まで同時に替えない。[5]
- 記録は動作の結果、きつさ、快・不快を分ける。14人の自転車試験では、感覚の改善と出力の有意差なしが両立した。気分だけから回数やパワーを推定しない。[4]
- 出だしと後半を分けて振り返る。19人の反復走試験では、音楽の効果が最初のセットと次のセットで異なった。前半の勢いだけを全体の判定にしない。[3]
- 動画の曲が苦手なら、音楽があること自体を必須条件にしない。11人の試験では、好みでない音楽は無音より動作数が少なかった。曲への不満と運動自体への不満を分けて考える。[5]
- 440Hzと432Hzの比較を、曲の速さの優劣に読み替えない。22人の試験は調律の違いを調べたものだ。選曲の説明に数字があれば、何の数字かを確認する。[1]
家庭での比較は、研究の再現実験そのものではない。たとえば選曲と一緒に運動種目まで変えれば、感じた違いを音楽だけの働きとは呼べなくなる。比較試験では同じ参加者が条件を替えて運動しており、条件の違いを絞っている。その考え方を借りて、すでに慣れた運動の中で、選曲と感想の関係をゆっくり確かめる程度に受け止めたい。[3][4]
好きな曲の日に回数が同じだったとしても、見る欄はまだある。終わったときの快い感覚や、取りかかる意欲はどうだったか。逆に回数が増えてもきつさは変わらなかったか。自重運動と自転車の試験が示す異なる組み合わせを踏まえれば、「音楽が効いたか」を丸かバツだけで決めずに済む。運動記録の横に曲の感想を添える、それくらいの距離で選曲を使える。[4][5]
オンザショア立川店で、選べる運動の時間を持つ
選曲と同じように、通う時間や運動の種類にも選択肢を持つ。オンザショア立川店は営業時間が8:00〜23:30で、年中無休だ。JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある。生活の中で運動の時間を決め、続けるための場所として検討できる。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけで25種類以上のレッスンを用意している。常温のヨガとホットヨガの両方があり、ヨガ以外の運動も含めて通う内容を考えられる。種目を確認する入口は店のトップ、費用を考える際は料金のページとなる。
参加条件も運動の種類と併せて確認したい。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。通う時間と種目を考えたら、体験の予約へ進める。

参考文献
[1] Effect of listening to preferred music at different frequencies during warmup on physical performance and psychophysiological responses in male athletes — Jebabli N, Boujabli M, Ouergui I, et al., 2025, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-025-20465-0
[2] Effects of Music on Repeated-Sprint Performance of Elite Tunisian Soccer Players: Comparing Morning to Afternoon Practice Sessions — Tounsi M, Aloui A, Messaoud S, Chtourou H, Trabelsi Y., 2024, Perceptual and motor skills. DOI: 10.1177/00315125241280500
[3] Listening to music during a repeated sprint test improves performance and psychophysiological responses in healthy and physically active male adults — Jebabli N, Ben Aabderrahman A, Boullosa D, et al., 2023, BMC sports science, medicine & rehabilitation. DOI: 10.1186/s13102-023-00619-1
[4] Effects of Listening to Preferred versus Non-Preferred Music on Repeated Wingate Anaerobic Test Performance — Ballmann CG, Maynard DJ, Lafoon ZN, Marshall MR, Williams TD, Rogers RR., 2019, Sports (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/sports7080185
[5] Effects of music on psychophysiological responses during high intensity interval training using body weight exercises — Filho RAA, Oliveira JJG, Zovico PVC, et al., 2022, Physiology & behavior. DOI: 10.1016/j.physbeh.2022.113931
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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